【キングダム】毐国(あいこく)建国から滅亡までをネタバレ解説!実在した国?

キングダムの中でも異質なストーリーとして人気を集めているのが嬴政加冠編、別名毐国(あいこく)反乱編です。中華春秋戦国時代が戦国七雄になって長いキングダムの世界において、嫪毐によって8番目の国家として成立する可能性のあった国家であり、同時に嬴政と呂不韋の代理戦争の側面も持ち合わせていました。今回はキングダムに登場した毐国(あいこく)について、その成立経緯、キングダムの何巻で描かれたか、そもそも史実では実在したのかなどの情報をまとめて紹介していきます。

【キングダム】毐国(あいこく)建国から滅亡までをネタバレ解説!実在した国?のイメージ

目次

  1. キングダムの毐国(あいこく)とは?
  2. キングダムのあいこくの建国をネタバレ
  3. キングダムのあいこくの反乱は何巻?嬴政加冠編をネタバレ
  4. キングダムのあいこくの最後は滅亡した?実在した国?
  5. キングダムのあいこくの武将キャラ一覧
  6. キングダムのあいこくに関する感想や評価
  7. キングダムのあいこくまとめ

キングダムの毐国(あいこく)とは?

キングダム作中でも政争の1つの極地として描かれたのが毐国(あいこく)反乱編です。今回はそんな毐国(あいこく)についてまとめて紹介していきます。

キングダムの作品情報

キングダムの概要

毐国(あいこく)が描かれたキングダムは2006年から週刊少年ジャンプにて原泰久先生によって連載されている中華春秋戦国時代の末期を舞台にした青年漫画です。中華史上始めて天下統一を果たした始皇帝とそれを支えた李信を主人公にし、当時の戦争と政争をしっかりと描いた作品として高い人気を集める作品になっています。人気と共に評価も高く2013年には第17回手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞しています。

メディアミックス展開も積極的に行われており、アニメは2012年から期間を空けながらも4度に渡って放送されている他、2018年にはキングダムコミックス50巻達成記念として実写映画化が発表され2019年に公開、さらには2022年夏に実写映画続編が展開される事も決定しているなど、長い連載期間ながらも未だに高い人気を誇っている作品になっています。

キングダムのあらすじ

秦最大の危機であった合従軍を乗り越えた秦では成蟜が誅殺されこそするものの、嬴政が呂不韋との政争を一進一退に進めるようになっていました。魏との要衝である著雍の攻略戦にも成功するなど外征も進む中、秦の首都である咸陽ではいよいよ嬴政の加冠に向けて対呂不韋最後の政争が繰り広げられる事になります。そんな中で建国される事になるのが今回紹介する毐国(あいこく)です。

毐国(あいこく)とは?

キングダムの舞台となっている春秋戦国時代には大小様々な国が興りましたが、キングダムで描かれる春秋戦国時代の末期にはおおよそ7つの大国が生まれ「戦国七雄」と呼ばれる状態になっていました。そんな中、様々な者の思いが重なって8番目の大国として成立しかけたのが毐国(あいこく)です。

毐国(あいこく)は秦の太原一帯を国土としています。立地的には西に位置する秦以外にも東で趙とも接している国家になっています。元々秦では太原はそれまで対趙戦線で描かれた山陽や著雍、成蟜反乱の舞台となった屯留よりも更に北に位置し、秦の首都咸陽よりも趙の首都である邯鄲の方が近い程の位置関係になっていました。キングダムではそのエピソードは何巻にも渡って描かれる事になります。

あいこくと楚国の関係

毐国(あいこく)が独立国家として建国出来た理由は複数の要因がありますが、その中でも大きな要因になっているのが楚国との関係性にあります。元々咸陽では成蟜反乱を収めてからまだ半年しか経過しておらず、経済的にも世間体的にも動きが取りづらく、毐国(あいこく)の独立宣言に後手を取る形になっていました。その上で楚国が軍を動かした事で秦としてはそちらにも対応しなければいけなくなったのです。

その挟撃状態は毐国(あいこく)で信任を得ていた趙高によって描かれたものです。加えて毐国(あいこく)では武官・文官等広く人材を集めており、その中に混ざったのが楚国から来て頭角を現した虎歴でした。毐国(あいこく)の大臣にまでなった虎歴ですが、実は虎歴は出身国である楚国から送り込まれた存在でもあります。このように毐国(あいこく)建国には特に楚国の影響が色濃く反映しているといえます。

TVアニメ「キングダム」公式サイト

キングダムのあいこくの建国をネタバレ

あいこくを建国したキャラ

楚国の影響を強く受けている毐国(あいこく)ですが、建国したキャラクターは別に登場しています。ここからは毐国(あいこく)建国を直接行ったキャラクターを紹介していきます。

嫪毐(ろうあい)

毐国(あいこく)の名目上の君主となっているのが嫪毐(ろうあい)です。元々は太后の伽の相手を務める為、呂不韋の命令で宦官のフリをして後宮に入った巨根絶倫の男です。あくまでもその役割は太后の伽を務めるだけでしたが、太后の心中に隠した思いを察し忠義を尽くそうと考えるようになります。しかしあくまでも愚鈍な男であり、才ある廷臣達や楚国を始めとした各国の思惑に乗せられる形になってしまいます。

太后

嫪毐(ろうあい)を名目上の君主に据えつつも毐国(あいこく)建国を主導しているのが秦太后こと趙姫です。元々は「傾国の美女」と言われる程美しかったものの、許嫁であった呂不韋に利用された事、その後趙で受けた屈辱の日々に全てを憎悪するような性格が形成されていきました。毐国(あいこく)建国の際には後宮勢力としての権力を存分に発揮しています。

太后があいこくを建国した目的

全てを憎悪するような性格になっていた太后ですが、毐国(あいこく)建国の際には少しですがその性格に変化が生まれています。そのきっかけとなったのが嫪毐(ろうあい)との間に生まれた2人の子供でした。しかしそれは後宮にとっては大罪に当たります。これまで各国の思惑や民の感情など、様々な要因に振り回されきた太后は2人の子供が生まれた事で「心を休めたい」という感情を持つようになるのです。

つまり太后が毐国(あいこく)を建国した目的は元々は秦の影響が及ばない安住の地としてだったのです。しかしこれも結局は呂不韋や楚国などの思惑に利用される事になってしまい、キングダムで何巻にも渡って描かれる事になるエピソードとなります。

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キングダムのあいこくの反乱は何巻?嬴政加冠編をネタバレ

あらすじネタバレ①37巻

キングダムで毐国(あいこく)建国のきっかけとなるエピソードが描かれたのが何巻になるかと言われると37巻になります。そのきっかけとなったのは、著雍を攻略しそこを要塞化しようとしていた嬴政の元に資金の援助を申し出る形で太后が現れた事になっています。この時、太后は凶兆を理由に2年もの間、離宮である秦の古都「雍」に引きこもっていましたが、突如姿を見せる事になるのです。

嬴政陣営としてはその申し出は願ってもない事でした。実際問題、成蟜の反乱などの影響も相まって経済面で著雍の要塞化に手を焼いていた為です。しかし太后はその援助の申し出の見返りとして嫪毐(ろうあい)を山陽地域の長官に据える事を要求、元々呂不韋の弱みも握っているのでこれを強引に認めさせる事に成功します。そしてこの37巻で太后は山陽の人や物を太原に集め、毐国(あいこく)の建国宣言をするのでした。

あらすじネタバレ②38巻

毐国(あいこく)の建国宣言を受けて困惑する嬴政陣営ですがそこに楚国侵攻の知らせが届きます。これで嬴政陣営は毐国(あいこく)問題と楚国からの防衛という2つの事を同時に行わなければならなくなります。加えて38巻では著雍攻略戦の論功行賞により騰が大将軍に任命、信と王賁が正式に五千人将に昇格する事が描かれています。信達は攻略した著雍の要塞化に着手する事になるのです。

一方で毐国(あいこく)では虎歴(これき)が秦からの軍に備えるべきだと進言、加えて太后と嫪毐(ろうあい)の間の子供、いわば隠し子の事が秦にバレたと騒ぐ事などで毐国(あいこく)が対秦へ向けて軍を起こすような動きが加速化していきます。そんな情勢不安定な状況で行われる事になったのが嬴政の加冠の儀です。加冠の儀は「雍」で行われこれには嬴政はもちろん、呂不韋、そして太后自身も参加しています。

この時、毐国(あいこく)軍は偽の王印を利用して函谷関を通過するなど確実に侵攻していました。実はこの迅速な軍の侵攻には呂不韋も絡んでいました。呂不韋は加冠の儀をぶち壊しにした上で、この反乱軍とも言える毐国(あいこく)軍に嬴政ら王族を殺させた上で自身がこの反乱を鎮圧する事で自らが王になる事を画策していたのです。

あらすじネタバレ③39巻

しかしこの毐国(あいこく)軍の動きを嬴政は掴んでいました。密かに飛信隊を呼び戻していた他、合従軍の際に共に戦った蕞の兵を咸陽の守備隊として向かわせていたのです。この事もあって嬴政は毐国(あいこく)軍が咸陽に迫る中でも加冠の儀の続行を取り決めています。

飛信隊と蕞の軍は毐国(あいこく)軍の別働隊による妨害を受けながら咸陽に辿り着きます。しかしその時には既に咸陽の城門は開けられており、毐国(あいこく)軍が流れ込んでいるような状態でした。そんな状況で咸陽から謎の騎馬隊が毐国(あいこく)軍を蹴散らして現れます。それは昌平君直下の近衛兵軍でした。加冠の儀は無事に執り行われ、その場で昌平君は正式に呂不韋陣営からの離脱を伝えています。

咸陽では嬴政の子を生んだ向と嬴政の子が毐国(あいこく)軍に狙われていました。呂不韋の手回しもあって毐国(あいこく)軍は後宮の作りを理解していた事もその侵攻の速さに繋がっています。その一方で加冠の儀を終えた嬴政と呂不韋は2人で天下について語り合う事になり、その政争の決着はこの反乱を持って決まる事になるのでした。

あらすじネタバレ④40巻

毐国(あいこく)軍の兵に追い詰められる向でしたが間一髪の所で信に救われる事になります。咸陽の守備戦も当初は苦戦していましたが、雍から昌平君が軍を率いて駆けつけた事もあって劣勢を挽回し、見事に守り切る事に成功、これにより毐国(あいこく)軍は敗走する事になりました。この毐国(あいこく)建国編は、その主要人物となり、生け捕りにされてしまった嫪毐(ろうあい)の処刑を持って完結しています。

その一方で嬴政は太后を幽閉し、嫪毐(ろうあい)と太后の2人の隠し子に関しては密かに匿った事を太后に伝えています。これを持って何巻にも渡って描かれた毐国(あいこく)動乱、そして嬴政と呂不韋の政争が決着する事になるのでした。

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キングダムのあいこくの最後は滅亡した?実在した国?

考察①あいこくは滅亡した?

毐国(あいこく)は様々な人物や国家の思惑が絡みながらもあくまでもその君主となっているのは嫪毐(ろうあい)であり、その嫪毐(ろうあい)が処刑された事で滅亡したと言っていい状態になっています。余談ですが、咸陽から敗走した毐国(あいこく)軍に関しても桓騎軍が粉砕しており、残っていません。

考察②あいこくは史実で実在した?

キングダムにて何巻にも渡って描かれた毐国(あいこく)のエピソードですが、これはもちろん史実にも行われた出来事であり、実際に毐国(あいこく)は実在した国家と言えます。実際に史実でも首謀者となった嫪毐(ろうあい)は一族郎党死罪になったと記録に残っているのです。毐国(あいこく)が興った事自体は史実で、わずか1年にも満たない間に滅亡した毐国(あいこく)ですが紛れもなく史実に実在した国家になっています。

首謀者が嫪毐(ろうあい)である事、太后が絡んでいる事など基本的な外枠は実際に史実に記録が実在していますが、その流れや過程などが明確に残っているわけではなく、信が絡んでいたのかどうかなど特に実際に咸陽で行われた戦いに関しては史実に記録のないキングダムの作者原泰久先生による独自展開であるといえます。

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キングダムのあいこくの武将キャラ一覧

武将キャラ一覧①樊於期(はんおき)

毐国(あいこく)軍で将軍の地位についたのが樊於期(はんおき)です。血の気の多い人物であり、挙兵する前にも練兵と称して周囲の部落を襲って回っていました。強制的に徴兵され者も多い毐国(あいこく)軍を反乱具に仕立て上げる様は少なくとも一定の軍才はあったとされるキャラクターになっています。余談ですが、毐国(あいこく)反乱に加わった記録こそないものの史実にも実在した将軍です。

武将キャラ一覧②樊琉期(はんるき)

樊於期の息子として登場したのが樊琉期(はんるき)です。父の血の気の多さを継承しており、殺戮を楽しむような残虐な性格をしています。後宮で向を狙いましたが信に右腕を切断された上、元々その性格から人望もなく部下に見捨てられた事から嫪毐(ろうあい)と共に処刑されています。

武将キャラ一覧③ワテギ

秦国への恨みを持つ将軍として登場したのがワダキです。元々は異民族である戎籊(じゅうてき)族の王であり、かつて先祖が秦に併合された事に今でも恨みをいだき続けています。昌平君の策略を見抜くなど確かな才を持っていましたが、最後には昌平君との一騎打ちに敗れています。

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キングダムのあいこくに関する感想や評価

ここからは既にキングダムの毐国(あいこく)編を読んだ人の感想を紹介していきます。太后は元々それ以前から何巻にも渡って断片的に描かれているエピソードの中でも周囲に翻弄されている事こそ描かれていたものの、その性格からあまり共感されないキャラクターになっていましたが、毐国(あいこく)編で太后の見方が変わったという声も多くなっています。

元々キングダムは、どうしても年代的に古い事もあって史実と作者原泰久先生の独自解釈を織り交ぜた作品になっていますが、その中でも秦にとって都合が悪くまともに記録が残っていないであろう毐国(あいこく)の反乱をよくここまで話として広げたという感想も多くなっています。何巻にも渡って描かれてきた嬴政と呂不韋との決着、太后の思いなど様々なキャラクターの分岐点になったのではないかとも言われています。

史実に実在した人物として扱いが気になるとされているのが樊於期(はんおき)です。元々樊於期(はんおき)は史実では秦の将軍として登場しており、嬴政の怒りを買って燕に亡命した記録が残っています。実際にキングダムでは毐国(あいこく)の主要なキャラクターで数少ない生き残っているキャラクターでもあり、この後燕に亡命する事になったのではないかとも考察されています。

史実とはエピソードこそ異なるものの、樊於期(はんおき)のような資料の少ないキャラクターも上手く活躍させつつ、結果としては史実に実在する記録の通りになっているというのがキングダムの凄さになっているという声も多くなっています。その一方で、太后と隠し子に関しては処刑されたという史実に実在する記録を捻じ曲げてでも生存させており、これが今後のキングダムにどのように影響するのかが気になるという声も多くなっています。

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キングダムのあいこくまとめ

キングダムに登場する毐国(あいこく)編は太后と嫪毐(ろうあい)による建国宣言から滅亡までわずか1年にも満たなかった国家ながらもキングダムでは何巻にも渡って展開されたエピソードです。何巻にも渡って描かれたそのエピソードには様々なキャラクターの思惑が絡んでおり、キングダムの1つの大きな分岐点として扱われる事もあるエピソードになっています。

史実にも実在した国家であり、キングダムでは何巻にも渡るエピソードとして展開されているエピソードであり、アニメ化も期待されているエピソードになっているのでまだキングダムを読んでいないという人は毐国(あいこく)建国のエピソードにも注目しながら手にとってみてはいかがでしょうか?

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