2022年06月04日公開
2022年06月04日更新
【シグルイ】 三重はなぜ最後自害した?漫画の最終回・結末をネタバレ考察
漫画「シグルイ」は、異形の剣士の宿命の戦いだけでなく、武家社会に翻弄された悲運の女性・三重にも焦点が当てられています。三重は、主人公2人の御前試合を見届けた後、自害して果てました。本文では、漫画「シグルイ」の最終回にて描かれた三重の死について、なぜ三重は自害を決意したのか、三重と深く関わる異形の剣士・藤木源之助と伊良子清玄との関係をもとに、あらすじネタバレを交えながら考察しました。

シグルイの三重とは?
シグルイの作品情報

漫画「シグルイ」の三重は、宿命の戦いが約束された主人公2人が所属していた剣術道場の1人娘であり、武家社会のしがらみや父親の思惑に翻弄され、最後は自らの命を絶った悲劇の女性です。以下では、漫画「シグルイ」の最終回から、藤木源之助の勝利を見届けた三重がなぜ自害したのか、その理由をあらすじネタバレ考察しました。
漫画「シグルイ」は、南條範夫原作・山口貴由作画による時代劇漫画で、2003年~2010年にかけて「チャンピオンRED」にて連載、単行本・全15巻で構成されています。「シグルイ」というタイトル名は、江戸時代の書物「葉隠」の一節「武士道は死狂ひなり」に由来し、一線を画するグロテスクな描写や、封建社会に抗う人々の生き様を描いたストーリー展開が注目を集めています。
シグルイの概要
シグルイ12巻
— ユキ (@yu_ki_poppo) May 24, 2022
藤木と三重の夫婦感が増している…!
藤木はステゴロでもめちゃくちゃ強いな
やっぱり虎眼よりも強くなっているのか?
がま剣法、全く出てこなかったけど次巻で再登場するのか…? pic.twitter.com/3GLcZWchCF
漫画「シグレイ」は、南條範夫先生の連作短編「駿河城御前試合」の第1話「無明逆流れ」をベースに、山口貴由先生による脚色が加えられたストーリーとなっており、異形の剣士2人が御前試合で立ち合うまでの経緯を緻密に描いた作風が特徴です。
シグルイのあらすじ
【逃げ上手の若君】最後の若君の構えはシグルイのこの場面を思い出したんですけど、刀身を構えて相手を視てる訳でも無いのでどうするのか本当に分からん。マイナス×マイマスはプラスって事で、後ろに逃げる=突進力が増す?いやまさかな。 #WJ25 pic.twitter.com/vcqKiJmGeP
— 金銀パール (@kinginpl) May 23, 2022
将軍・徳川家光の実弟で駿府藩主の徳川忠長が開いた御前試合には、全国から腕自慢の剣士が士官を求めて集う中、隻腕の剣士・藤田源之助と盲目で右足が不自由な伊良子清玄が始まります。異形の剣士の戦いに期待が高まる中、実は藤田・伊良子にはある因縁がありました。そして、物語は2人の出会いまでさかのぼり、御前試合に出陣するまでの2人の道のりが語られます。
岩本三重のプロフィール
岩本三重(シグルイ) pic.twitter.com/cTdptd0Bxh
— たまだは1人で合唱をしてみたい (@Glass_Onion_909) July 5, 2017
虎眼流の開祖であり、濃尾無双と謳われた剣術遣い・岩本虎眼の1人娘です。純情であるも、父親ゆずりの気高さと激しさを兼ね備えた性格の持ち主です。虎眼と弟子たちの絶対的な主従関係を目の当たりにしてきた経緯から、男とは目上の者に逆らえない傀儡とみなし、軽蔑の眼差しを向けていましたが、唯一師匠に逆らい、自身の誇りを守った伊良子に好意を持つようになります。
伊良子の仕置きと追放を受けた際には、ショックのあまり拒食状態に陥るも、伊良子の手で父親が殺害されてからは、彼への憎悪を募らせ、復讐に取りつかれていきます。後に、事実上の夫となった藤木の思いを受け入れ、藤木・伊良子の御前試合を見届けるも、不本意ながらも忠長の命令に従った藤木の行為に絶望し、自害して果てました。
シグルイの三重はなぜ最後自害した?漫画最終回を考察

「シグルイ」の最終回で描かれた三重の自害、その理由は伊良子への思いだったのか、それとも大名の傀儡となった藤木への絶望だったのか、様々な憶測が飛び交っています。以下では、漫画「シグルイ」から、三重はなぜ自害したのか、漫画最終回をネタバレ考察しました。
ネタバレ考察①伊良子への思い
矜持を感じる台詞…シグルイの伊良子清玄のこの台詞かな、、蔦の一に対して発せられた自分でも思いのよらなかった台詞 pic.twitter.com/emILx4ZA6J
— 削りたこカマ🦉@BOLTPUS (@kezuritakokama) June 24, 2021
三重にとって伊良子は、これまで目上の傀儡とみてきた男性の中で異色の存在であり、道場の跡継ぎが決まり、高弟たちの前で男女の契りを強制された際にも、三重の誇りを守るべく、唯一、虎眼に逆らい、三重の誇りを守り抜きました。この出来事は、以前から伊良子に想いを寄せていた三重の恋心をたぎらせ、また、三重の運命を大きく狂わせました。
そして、父親の死を受け、三重の伊良子への愛情は歪んだ形で表れ、伊良子への仇討ちを決行したり、御前試合に挑む藤木に対し、憎い伊良子を斬ってほしいと懇願しています。しかし、伊良子への恨みは、三重の愛情の裏返しとも捉えられ、藤木と事実上の夫婦となった後も、伊良子への思いを断ち切ることが出来ずにいました。
ネタバレ考察②虎眼の操り人形だった自分との別れ
シグルイ、御前試合の藤木vs伊良子の高度な技の応酬が見物人や後の歴史書には隻腕と盲目の身体障碍者同士による低水準な戦いだったと貶されているのが凄く好き pic.twitter.com/WCeMnXyA3S
— 雨音 (@klangregen105) April 2, 2022
男たちが目上の傀儡であるように、三重も跡継ぎとある子供を産む存在とみなす虎眼の操り人形でした。三重が虎眼の操り人形であったことを示す箇所は、伊良子の追放後、岩本家の家宝である「七丁念仏」を持ち出しており、地面に落ちそうになったところを、藤木が受け止めています。また、七丁念仏は、御前試合でも藤木の真剣として用いられ、伊良子の目を欺けるため、彼の愛人・いくめがけて銘刀を投げ飛ばします。
藤木が七丁念仏を投げたシーンは、三重との将来をかけて、伊良子との戦いに勝利するための策だけでなく、七丁念仏を虎眼に見立て、師匠の操り人形だった過去の自分からの脱却を意味しているでしょう。
ネタバレ考察③三重に潜んでいた「魔」
生きることを決意したものの美しさは
— 漫画☆心に響く言葉 (@saisai9876) May 26, 2022
ただ生きる者たちを圧倒する
「シグルイ」(漫画:山口貴由)
→ pic.twitter.com/nbveYNqzDC
真剣を用いた御前試合は、藤木源之助の勝利に終わり、三重の心の奥に潜んでいた「魔」も消滅するも、三重の「魔」について疑問が残ります。「シグルイ」での三重の行動を振り返れば、「魔」の正体は三重の伊良子への歪んだ愛情や憎悪と考えられます。そして、三重の心の内から消えた「魔」とは、伊良子への思いであり、三重の自害の理由が伊良子への愛だったとの考えは否定されます。
ネタバレ考察④絶望した三重は自害する

伊良子への思いを断ち切り、藤木との幸せな未来が見え始めた矢先、なぜ、三重は自害する道を選んだのか、その理由は、三重がかつて抱いた男は目上の傀儡となるという考えがあったでしょう。藤木も、父・虎眼に拾われたことを恩に感じ、師匠に対して忠誠心を誓うものの、感情を押し殺して師匠の命令通りに動く藤木の存在は、傀儡の象徴でもありました。

武士の娘としての誇りを踏みにじられ、屈辱を味わうくらいなら舌を噛み死ぬことも覚悟した三重でしたが、伊良子に救われたことが彼への思いを一層強め、父の傀儡から自由となった藤木に対しても、何者の傀儡にならないことを求めていました。しかし、将軍の実弟を前に藤木は逆らうことができず、伊良子の首を切り落とす苦渋の行動に出ました。
藤木の決断は、これからも誰かの傀儡として生き続けることを意味し、徳川忠長の傀儡と化した藤木の姿は、三重にとって信じ違いものでした。そして、藤木は伊良子のようになれなかったと絶望し、自害して果てたと考えられるでしょう。

シグルイの三重のアニメ声優

「シグルイ」はアニメ化も行われており、2007年7月~10月にかけてWOWOWにて放送されました。以下では、「シグルイ」の岩本八重のアニメ声優・桑島法子さんのプロフィールと主な出演作品を紹介します。
桑島法子のプロフィール
芥川賞受賞作「#おらおらでひとりいぐも」がオーディオブックになりました!声優 桑島法子さんが全編朗読。
— オーディオブック日本語NO.1★聴き放題なら audiobook.jp【公式】 (@audiobook_jp) June 27, 2018
リズムあふれる文体で表現された、74歳ひとり暮らし桃子さんの揺れ動く心。是非音声でも触れてください。
特設サイト▽サンプル聴けます👂https://t.co/23M8bXX8LZ pic.twitter.com/xedQqiOG0X
岩本三重のアニメ声優・桑島法子さんは、1975年生まれ、岩手県出身の声優・歌手です。高校卒業後に声優養成所に入り、1995年にアニメ「美少女戦士セーラームーンSS」で声優デビューを果たしました。
桑島法子の主な出演作品や演じたキャラ
セリスの声優「桑島法子」が演じたキャラクター
— ハクシ (@HAKUSHI_DFFOO) February 17, 2020
機動戦艦ナデシコ ミスマル・ユリカ
Bビーダマン しろボン
犬夜叉 珊瑚
金色のガッシュ コルル
ワンピース ゴーイング・メリー号
宇宙戦艦ヤマト2199 森雪
CLANNAD 坂上智代
BLEACH 砕蜂
銀魂 少年時代 高杉 pic.twitter.com/8xdxRFLioW
声優・桑島法子さんの主な出演作品は、アニメ「犬夜叉」珊瑚役、「機動戦艦ナデシコ」ミスマル・ユリカ役、「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」ステラ・ルーシェ役、「Bビーダマン爆外伝」しろボン役、「宇宙戦艦ヤマト2199」森雪役等です。

シグルイの三重に関する感想や評価

以下では、漫画「シグルイ」の最終回ラストにて壮絶な最後を迎えた、岩本三重に関する感想や評価を、あらすじネタバレを交えながら紹介します。
感想1:三重の自害の理由に納得
シグルイ、最後に三重が自害した理由は階級社会に縛られない伊良子に惚れてたのと最強の剣士となった藤木でさえ今までの価値観に追従してしまったことが一番納得できる
— ユキ (@yu_ki_poppo) May 25, 2022
異形の剣士の宿命の戦いを主軸に、武家社会のしがらみに苦しみながらも懸命に生きる人々を描いた「シグルイ」にて、岩本三重も物語に欠かせない要素であり、最終回で起きた三重の自害は、なぜという疑問の声が上がると同時に、彼女の死も惜しまれました。「シグルイ」の感想には、三重の自害について、伊良子のようになれず、従来の価値観に縛られ続ける藤木に絶望したためという理由が納得できるとの意見も見られます。
感想2:悲しい結末最後だった
アーニャ、シグルイ読み終わった。
— 黒き刃 (@daikon01) May 24, 2022
藤木源之助は岩本三重との約束を守る事は出来ず、三重は自刃し源之助も後を追う形となってしまった。
アーニャ悲しい。
漫画「シグルイ」の最終回ラストは、満開の桜の下で手をつなぐ藤木・三重の姿で締めくくられるも、それは三重を追うように自らの命を絶った藤木を意味しているとも考察されています。宿命の戦いを終え、やっと藤木・三重の幸せな未来が訪れると思われた矢先、藤木に絶望した三重は死を選び、救いのない最終回結末に悲しさを覚えたとの声も見られます。
感想3:救いのある展開が多いほどラストを見るのが辛い
シグルイ読み返してるけど、藤木が三重様と心通わせてたり他に救いようがありそうなところが所々あるのを見ると余計にラストが辛くなる
— みそしる🐹 (@miso_mk2) May 22, 2022
グロテスク描写の多いことで知られる「シグルイ」にて、藤木・三重の恋愛要素や、救いのあるような展開も、「シグルイ」の面白いみどころとなっています。しかし、最終回ラストで起きた、藤木・三重の悲劇を知った上で読み進めるも、2人に救いのある展開を見るたびに、「シグルイ」のラストを見るのが辛くなるとの声や、2人には幸せな結末を迎えて欲しかったとの感想が寄せられています。

シグルイの三重まとめ

漫画「シグルイ」から、三重がなぜ自害したのか、その理由や伊良子清玄・藤田源之助との関係、三重のアニメ声優などを、あらすじネタバレ紹介しました。「シグルイ」と言えば、主人公2人の宿命の戦いが注目されがちですが、武家社会というしがらみに翻弄され、壮絶な最後を迎えた岩本三重の存在も、「シグルイ」に欠かせない要素となっています。