【幽遊白書】魔界統一トーナメントの結果と優勝者をネタバレ！打ち切り終了だった？

幽遊白書にて雷禅の死亡により、浦飯幽助が提案して開催される事になったのが魔界統一トーナメントです。今回はそんな魔界統一トーナメントについてまとめて紹介していきます。

魔界統一トーナメントが開催される幽遊白書は1990年から1994年の間、週刊少年ジャンプにて冨樫義博先生が連載していたバトル漫画です。ドラゴンボール、スラムダンクと並んでジャンプ黄金期の中でも特に人気の高かった3作の1つとされる程に人気が高く、その3作の中でも特に蔵馬と飛影の影響で女性人気が高かった作品になっています。

連載期間は4年、単行本は19巻とジャンプ作品としてはコンパクトに収められた作品ながら、その人気の高さから連載終了後も高い人気を誇り続け累計発行部数は5000万部を突破する程の人気を集めています。連載期間中はもちろん連載終了後もメディアミックス展開が積極的に行われている作品で、高視聴率を記録したアニメ化はもちろん、近年では舞台化やNetflixでの実写シリーズなどの展開も行われています。

子供を助けて交通事故で死亡した不良少年の浦飯幽助。しかし浦飯幽助が子供を助ける事は閻魔大王ですら予想できなかった出来事であった事から試練を受けて生き返るチャンスを与えられます。霊界案内人のぼたんと共にいくつかの事件を解決し、無事に生き返った浦飯幽助は妖怪が人間界で起こす悪事を取り締まる霊界探偵として働き始める事になるのでした。

魔界統一トーナメントは仙水との戦いの中で魔族大隔世により自身が魔族である事を知った浦飯幽助が、魔界の三大勢力の筆頭にして自身の先祖であった雷禅が死亡した事をきっかけに開催した大会です。浦飯幽助はただのケンカとして開催したかったもので一時は勢力による争いの様相を呈しましたが紆余曲折を経て浦飯幽助の意図通りに開催される事になりました。総勢6272名の出場者が参加した壮大なトーナメントになっています。

開催場所になったのは魔界に存在する超巨大植物億年樹の上で、それぞれの試合が同時並行で行われる形が取られました。この億年樹の上には様々な自然環境があり、それぞれの能力を活かしやすい場所で戦う事ができるようになっています。浦飯幽助はこの大会について、発起人として開会式で挨拶する際にその立ち位置を「死者は出したくない」「今後も定期的に行われる大会にしていきたい」と語っています。

最終的に6272名の出場者が参加した予選では１ブロック44人（アニメでは49人）の出場者によるサバイバル戦が行われます。勝ち上がれるのは1人のみで、ここで一気に本戦出場者が128名まで絞られる事になりました。そして本戦ではA~Dブロックに分かれて戦い、勝ち抜いた4人が準決勝からトーナメント形式で勝ち上がり優勝者を決めるという形式でした。

予選では黄泉や躯が参加した一部のブロックではそれ以外の出場者が始まる前に参加を辞退するような出来事こそあったものの基本的にはほぼと全ての試合が行われ優勝候補と言われる出場者の面々は順当に勝ち上がりました。原作では黄泉vs修羅の親子対決、アニメではそれに加えて原作ではDブロック1回戦で行われた酎と雷禅のケンカ仲間の1人である棗（なつめ）が衝突する展開が行われています。

魔界統一トーナメントAブロックの出場者は雷禅の旧友である痩傑、周、才蔵、鉄山らが参加していました。全員1回戦は順当に勝ち上がりましたが2回戦で才蔵と鉄山が衝突、この戦いに勝利した才蔵がそのまま他の者も破ってAブロックの優勝者になっています。ちなみに痩傑と周によるカードも行われたようで勝敗は不明ながら長時間に渡って戦い続け、そこで消耗しすぎた事で才蔵に敗れたものと考えられています。

魔界統一トーナメントBブロックは激戦区で、出場者には浦飯幽助、黄泉、雷禅の旧友から九浄、さらには孤光と蔵馬、時雨などが参加していました。描かれたカードは2回戦での蔵馬と時雨戦で蔵馬の勝利、その後の3回戦で蔵馬と九浄戦で九浄の勝利、そして浦飯幽助と黄泉の戦いで黄泉が勝利、そして最終的には九浄がBブロックの優勝者になっているという事です。

魔界統一トーナメントCブロックは原作、アニメ共に1番謎の多いブロックになっています。他のブロックと違い出場者の中にはこれといった注目選手もいなかったようで、戦いが描かれないばかりか話題にもならず、またCブロックの優勝者の名前すら不明になっているのです。

魔界統一トーナメントDブロックも激戦区の1つでした。判明しているだけで出場者は飛影に躯、雷禅の旧友組から棗と煙鬼らが参加しています。原作とアニメで試合の流れや組み合わせは少し変動するもののDブロックの優勝者は変わらず、煙鬼が優勝者になっています。

それぞれのブロックの優勝者で行われた準決勝ではAブロックの優勝者才蔵とBブロックの優勝者九浄がぶつかり合い、謎のCブロック優勝者とDブロック優勝者の煙鬼が衝突します。この準決勝の試合の様子は描かれていませんが、結果は才蔵と煙鬼の勝ち上がりで決着しています。

そして魔界統一トーナメント全体の優勝者は決勝戦の結果、煙鬼となりました。こちらも試合の様子自体は描かれていません。3位決定戦などが行われた様子もない為、最終的な結果としては優勝者は煙鬼、準優勝者が才蔵、3位が同率で九浄とCブロックの優勝者という事になります。

これらの順位は単純な実力差はもちろんながら組み合わせも大きく影響しており、優勝候補として名前が上がっていた者の多くが、前の試合で勝利したものの、消耗した結果次の試合で負けるという展開が多くなっています。浦飯幽助戦の後の黄泉、時雨戦の後の蔵馬などがそこに該当し、逆に煙鬼は自身でその勝利を「組み合わせが良かった」とはっきり口にする程になっています。

魔界統一トーナメントでも順当な勝ち上がりを見せたのが雷禅の旧友達でした。結果論ですが、Cブロックの優勝者以外の準優勝進出者は皆雷禅の旧友達なのです。予選は問題なく全員が突破していますし、それぞれ敗れたのも少なくとも描かれている範囲では旧友同士の戦いによるもので、全員が旧友以外の出場者には負けていないという結果になっています。

しかも雷禅の旧友達はそのほとんどが勝利して大会の優勝者になる事よりも大会自体が盛り上がる事、それぞれの試合を楽しむ事を優先していた節があり、それでも勝ち上がれる程に魔界の中でも高い実力を有していた事も明らかになっています。

ここまで紹介してきたように魔界統一トーナメントは優勝者や結果こそしっかり描かれていますが、その過程についてはかなり簡略化されており、原作では実際の試合を描くのではなく、後日、人間界に戻ってきた浦飯幽助が桑原に話して聞かせるような形が取られています。この終わり方がファンの間でも酷いと言われ、打ち切りだったのではないかとする声も上がる程になっています。

様々な物議を醸した幽遊白書の完結ですが、連載終了後に原作者の冨樫義博先生が出した同人誌の中で冨樫義博先生自身がこの打ち切りについての理由を記載しています。ここからは打ち切りと言われる幽遊白書の終わり方についての理由をまとめて紹介していきます。

週刊連載はかなり過酷なもので、時に身体に異常をきたす事もありますが、冨樫義博先生もかなり無理をしていたようで持病が悪化した事が打ち切りのような終わり方になった理由の1つとしています。連載開始当初は「週の休みは睡眠の為の半日だけで、残りは仮眠を取る程度」でも楽しいと思って作業していたものの、カラー原稿や読み切り連載などが重なったあたりで徹夜をして身体の限界を感じるようになったとの事でした。

その頃から冨樫義博先生は制作のペースについて考えるようになり睡眠を大切にするようになります。結果的に原稿はどんどん遅れていき、追われる日々にストレスを感じるようになり、寝る時間とは別にストレス発散をする時間を取るようになります。結果的に原稿はさらに遅れていき、今回紹介した魔界統一トーナメントの前のエピソードである、浦飯幽助と仙水が戦っているあたりがピークだったとしています。

冨樫義博先生の体調と反比例するように幽遊白書は高い人気を獲得していきます。編集部としては当然人気のある間は無理矢理にでも連載をするように考えていたようですが、これが冨樫義博先生のより良い形で作品を終わらせたいという思いと対立する事になります。この対立は冨樫義博先生のさらなるストレスとなり、連載終了間近には机に向かうだけで吐き気が止まらなくなる程になってしまいました。

冨樫義博先生も記載していますが、最終的には幽遊白書は打ち切りではなく、冨樫義博先生自身の判断で終わらせた形に近いです。冨樫義博先生も「ワガママで終わらせた」と発言しています。魔界統一トーナメントの時点では連載終了は確定していたという事もあり、体調不良の中で書き続けた結果が打ち切りと言われるような形の最後を迎える結果になっています。

魔界統一トーナメントの開催前、三大勢力の一角を担っていた事もあり数多くいる出場者の中でも優勝候補になっていたのが黄泉と躯です。ここからはこの2人の試合の結果をまとめてネタバレありで紹介していきます。

予選では黄泉は息子である修羅と衝突する事になります。この試合を観戦していた者達は「自分の息子をも殺すつもりだ」と感じる程に真剣に向き合いますが、黄泉的には手加減をしていました。あくまでも真剣勝負として負けを認めようとしない修羅に対し最終的には親として諭し負けを認めさせています。

Bブロックでの戦いの黄泉は1回戦、2回戦については語られていませんが順当に勝ち上がっています。そして3回戦で衝突したのが浦飯幽助でした。2人の対決は観客達も注目するカードであり応援にも熱が入ります。浦飯幽助は自身の実力を修羅と同程度だと考え、小細工なしの全力で黄泉に向かっていきます。最初の一撃が黄泉に見事に当たりますが、これは黄泉が真っ向から受けてみたかったためにあたったものでした。

その後の試合の様子は描かれていませんが、60時間もの死闘が行われ結果的には黄泉の勝利で3回戦を勝ち上がっています。

そんな黄泉ですが、続く4回戦にて雷禅の旧友である孤光にあっさり敗れています。浦飯幽助いわく、視力を持たない黄泉は気の流れや聴覚を駆使して戦っている為に長期戦は苦手であり、3回戦の浦飯幽助戦で集中力と体力のほとんどを消耗してしまっていた事が原因であったとされています。

ただ元々雷禅の旧友達は全盛期の雷禅とケンカをしていた関係でかなり強く、その実力は黄泉にも劣らないとされていました。その事から仮に黄泉が全力で当たれる状況だったとしても結果が変わらなかった可能性があります。

対する躯は予選は躯以外の出場者全員の棄権により不戦勝で突破、Dブロック1回戦も問題なく勝ち上がっています。そして2回戦ですが、原作とアニメで対戦相手が違い、原作では棗、アニメでは飛影と対決しています。アニメオリジナルとなる飛影戦は戦いというよりは稽古を付けているという形であり、結果的に飛影が体力を使い果たす形で敗北し躯が勝利しています。

そして原作では2回戦、アニメでは3回戦として対決したのが棗です。両者の戦いは躯が苦戦していると言われる程に棗が躯を追い詰めますが、隣で上記で紹介した黄泉vs浦飯幽助の戦いが行われており、両者の妖気を感じ取った2人は「体力の削り合いはやめにしよう」として一気に妖気を放出、この結果躯が勝利を収めています。

躯の4回戦の相手は先にネタバレした魔界統一トーナメント優勝者の煙鬼でした。この試合については詳細はほとんど不明で原作でもアニメでも描かれていませんが、精神状態に大きく左右される躯の実力が出る形の大会ではなかった事が理由で躯は煙鬼に敗れています。

魔界統一トーナメントの優勝者である煙鬼は雷禅の昔のケンカ仲間の1人として登場したキャラクターです。見た目は温厚な中年男性ですが、これは雷禅とケンカ別れをした後になったものでその実力は全盛期の雷禅には遠く及ばないものの、魔界三大妖怪である黄泉と同等かそれ以上とされる程に高いものです。ただ雷禅と別れていこうは毒気が抜けて勢力争いには加わらずにひっそり生活していた為、魔界でもその実力は知られていませんでした。

同じく雷禅のケンカ仲間であった弧光と結婚していますが、これは弧光が雷禅に惚れていたものの失恋し自棄になって結婚したものとされています。半ばヤケになって結婚したにも関わらず夫婦仲は良好です。魔界統一トーナメントには夫婦揃って出場し、「愛とケンカは別次元」としてトーナメントで当たった際にはお互いに容赦しないという約束をしています。

魔界統一トーナメントに優勝して魔界の王となると、現時点での唯一の政策として「人間界に迷惑をかけないこと」を掲げ、霊界とも紳士協定を結んで魔界、人間界、霊界の和睦を模索している様子が描かれています。実際にその影響力は凄まじく、妖怪が人間界で悪事を働く事はなくなった他、人間界で暮らし始める妖怪も出る程になっています。また浦飯幽助がそれぞれに顔が利く事を理由に協力を依頼する事もあるようです。

血の気も抜けてひっそりと暮らしていた煙鬼が魔界統一トーナメントの出場者になったのは「雷禅の弔いを理由にしたお祭り騒ぎとしてトーナメントを楽しみたい」という理由からです。この理由は魔界統一トーナメントの企画者である浦飯幽助の思想と合致しています。

アニメ幽遊白書にて煙鬼の声優を担当したのが飯塚昭三さんです。俳優として1950年代にデビューした後、1965年に洋画の吹き替えを担当した事から声優としても活動するようになります。その声質も相まってか悪の大ボスポジションのキャラクターの声優を担当する事が多くなっています。これまでには「機動戦士ガンダム」のリュウ・ホセイ役、「北斗の拳」のハート様役、「ドラゴンボールZ」のナッパ役などを担当しています。

ここからは既に幽遊白書を視聴した人の魔界統一トーナメントの感想についてまとめて紹介していきます。浦飯幽助が「ただのケンカ」と評したように魔界統一トーナメントは1つの世界の王を決める戦いとしては壮大であり、かつその方法が強いやつを決めるだけというのが流れとして面白いという声が多くなっています。

同時に出場者それぞれの思惑や過去との決別など様々な要因を内包しており、それがしっかり解決していくあたりは上手いとする声も多いです。試合の結果も含めて意外だったという声が多い反面、ある種誰もが納得するものだったとする声が多くなっています。

魔界統一トーナメントについては先に見たのが原作漫画かアニメか印象がかなり違うという感想も多くなっています。原作漫画ではやはりあっさりし過ぎていたという声が多く、打ち切りだったのかと感じたとする人が多くなっています。特に浦飯幽助と黄泉戦は60時間丸々描くわけにはいかないとしてももう少し中身のある戦いでも良かったのではないか、またぶつかりそうだった躯と飛影がぶつからないのはどうなのかなどと言われています。

一方でアニメでは原作では省略された戦いもいくつか描かれており、濃厚な戦いになっている事や原作の流れを壊さないようにしつつも原作ファンが見たかった戦いを描くようにするような配慮もあった事で十分に楽しめたという声が多くなっています。

特にアニメでは物語の流れはもちろんながら演出面やオープニング、エンディングなども相まって感情移入しやすくなっていたという声も多いです。またアニメ最終回が魔界統一トーナメントでしっかり終わった事、その結果の見せ方もアニメの方が好みだったとする声も多くなっています。

幽遊白書における魔界統一トーナメントは浦飯幽助が企画し、最終的には煙鬼が優勝者となった大会でした。原作では後日人間界で浦飯幽助が桑原に話すという形でかなり省略されておりあまりにもあっさり終わった事から打ち切りだったのではないかとも言われる程でしたが、アニメではそのあたりの補完も行われた事でより完成度の高い作品になったとされています。

戦いの描写こそ省略されていますが作品としてはしっかり完結しており、打ち切りと言われる程のものにはなっていないのでまだ幽遊白書を視聴した事がない人はぜひ1度視聴してみてはいかがでしょうか？