2018年09月04日公開
2018年09月04日更新
機動戦士Ζガンダム劇場版の評価とネタバレあらすじは?テレビ版の裏事情も紹介
機動戦士Zガンダム劇場版は通称「新訳Z」と呼ばれています。歴代シリーズでも屈指の人気を誇る名作だった機動戦士Zガンダムを追加映像と共に3部作として再編したのが「新訳Z」。主題歌をGACKTが担当するなど話題性は高く、カミーユ・ビダンの登場、クワトロの活躍、ラストのアムロ参戦で盛り上がった「星を継ぐ者」は期待させる内容でした。しかし、一方でファンからペース配分の懸念もありました。今回は「恋人たち」、「星の鼓動は愛」を含め機動戦士Zガンダム劇場版のあらすじを紹介をします。
目次
機動戦士Zガンダム劇場版の評価とあらすじをネタバレ!裏事情も紹介!
機動戦士Ζガンダム劇場版の製作が決まるまでの事情
機動戦士Zガンダムは前作である機動戦士ガンダムの続編としてテレビ版として放映されました。連邦軍同士の軍閥闘争が「グリプス戦役」と呼ばれるZガンダムの戦いです。しかし、スポンサーの意向で更に続編である「機動戦士ガンダムZZ」の放映が決定していたため、原作小説内では相討ちで死亡するシャアとハマーンは各々の事情で生き残ります。
ガンダムZZで途中参戦する予定だったシャアは「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」の製作決定で一切登場しませんでした。結果的に人気作でありながら、テレビシリーズの中間的な作品という位置づけにされ、機動戦士Zガンダム劇場版は作られることなく、20年を経てようやく機動戦士Zガンダム劇場版三部作として製作決定されたのでした。
機動戦士ガンダムとは?
機動戦士Zガンダムの前作にあたる機動戦士ガンダムのあらすじを簡潔にまとめます。知ってる方は飛ばしてください。機動戦士Zガンダム劇場版の重要伏線にもなっています。
人類が宇宙に進出し、宇宙歴(UC)が始まって70数年。地球から最も遠く離れたスペースコロニー群サイド3はジオン公国を名乗り、地球連邦政府に対し独立戦争を挑みます。戦争の概念を覆すモビルスーツの活躍により、数に劣るジオン軍は瞬く間に宇宙を掌握します。その過程で全人口の半数が死に地球侵攻を開始したジオンに多くが占領されます。
地球連邦軍が極秘裏に開発したのがホワイトベースとガンダムでした。ガンダムの開発主任テム・レイを父に持つアムロ・レイは「赤い彗星」ことシャア・アズナブルの部隊による空襲でコロニーサイド7を破壊され、偶然ガンダムに乗り込んだアムロはザクを撃破し、多くの避難民を乗せたホワイトベースはサイド7を脱出します。
シャアとの交戦、大気圏突破、北米大陸での転戦。シャアによるガルマ謀殺、仇討ち部隊を率いるランバ・ラルとの死闘、黒い三連星との戦いを経て、アムロはニュータイプとして覚醒します。一大決戦であるオデッサ作戦に参加後、連邦軍本部ジャブローに到着したホワイトベースは修理後に再び宇宙へと飛び立ちます。
連邦軍は宇宙要塞ソロモンを攻略し、最終防衛拠点であるア・バオア・クー攻略に向かいます。その過程でアムロはララァ・スンと出会いますが、シャアを庇ったララァはアムロに殺され、シャアも覚醒します。シャアのジオングとガンダムは相討ちになり、シャアとアムロは生身で戦いますが、アムロの仲間でシャアの妹セイラの仲裁で脱出します。こうして「一年戦争」と呼ばれる戦いは終結します。
機動戦士Zガンダム劇場版のあらすじをネタバレ!
カミーユ・ビダン
以下、機動戦士Zガンダム劇場版3部作それぞれのあらすじをご紹介しますが、実際のあらすじに入る前に「時代背景」と「主人公」重要キーワードとなる「ニュータイプ」についての基本的な情報をまとめておきます。機動戦士Zガンダムの主人公カミーユ・ビダンは再建されたサイド7の首都バンチコロニー「グリーンノア1」(再建前はアムロたちの暮らしていたコロニー)に住む17歳の少年です。
尊敬する人物はブライト少佐。シャアに対しては否定的です。父フランクリンはガンダムMk-Ⅱの設計者ですが、愛人を作り家庭を顧みない人です。母ヒルダはキャリア・ウーマンで仕事面白さに、夫の乱行も無視。カミーユの家庭は経済的には裕福ですが、愛情不足で恵まれた環境だとは到底言えません。
カミーユという「女の子みたいな名前」は彼にとって最大のコンプレックスです。男らしくあろうとするため、カミーユは「空手」、「ホモアビス」、「ジュニア・モビルスーツ」と多彩な方面で才能を発揮して劣等感を満たそうと必死でした。
お隣に住むファ・ユイリィは同い年で幼馴染みのガールフレンドです。しかし、なにかというと「ツメを噛むのやめなさい」などとお姉さんかお母さんのような調子で注意されるので疎ましく思う時もあるようです。
宇宙世紀0087
地球連邦は7年を経て戦勝気分です。ガンダムのラストは「ジオン共和国と休戦協定を結んだ」という結末でしたが、「ザビ家さえ倒してしまえば勝ったも同然」のようです。連邦政府は一年戦争の復興に失敗し、首都ダカールの砂漠化も深刻です。
ジオン残党討伐という名目で連邦軍内にジャミトフ・ハイマン率いるティターンズが結成されました。彼らはスペースノイドに対して容赦無い情報統制と抑圧を行います。これに対し、ブレックス・フォーラ准将は月面都市グラナダの支援でエゥーゴを結成します。
ニュータイプ
解説:「ニュータイプ」とはシャアことキャスバル・レム・ダイクンの父ジオン・ズム・ダイクンが唱えた思想で「人の革新」と呼ばれるものです。人と人とが繋がり会話などしなくても意思疎通が出来たり、人を超える宇宙適応力を持ったり、「未来予知」「テレパシー」「サイコキネシス」といった力も発揮しサイキックという扱いもされます。
本作のニュータイプはエゥーゴ陣営で、クワトロ(シャア)、カミーユ、アムロ、カツ、レコアの5人が確定で、「かも」がファとエマです。ティターンズ陣営で、シロッコとサラ、強化ニュータイプ(強化人間)がロザミアとフォウ。アクシズ陣営でハマーンとミネバです。ニュータイプ同士は分かり合えるものですが、アムロとシャアがそうであるように自意識(エゴ)があるため、戦いが避けられない場合もあります。
機動戦士Zガンダム劇場版の鍵となるのがミネバがニュータイプであることで、嘘が通じません。その辺りハマーンはわかっておりテレビ版と違い「傀儡」にしていません。シャアを気に入っていますが、そうした辺りに顕著です。ネタバレですが結末にも影響します。
機動戦士Zガンダム劇場版「星を継ぐ者」あらすじ
物語はクワトロ・バジーナ(シャア・アズナブル)大尉がサイド7グリーンノア1に潜入する場面から始まります。クワトロの予想以上にコロニー内の軍時拠点化は進んでいました。発見され銃撃されたクワトロは一時撤退し部下と合流します。
グリーン・ノア脱出
カミーユはジェリド中尉に対する暴行傷害容疑で捕まり、MPの高圧的な尋問に対し黙秘を貫きます。しかし、エゥーゴの攻撃に乗じて逃走。ジェリドが擱座させ、輸送用トレーラーに乗せられるガンダムMk-Ⅱに乗ったカミーユは意趣返しをし、同型機を倒す活躍を見せます。クワトロは卓越した操縦能力とニュータイプとしてのセンスを見込み、カミーユと共にグリーンノアを脱出します。
Mk-Ⅱ返還交渉
新型機を奪われたことにバスクは激怒し、カミーユの両親を呼び出します。ジャマイカンの助言もあって「交渉」の体裁をとった「奪還」作戦を計画します。まずはエゥーゴの旗艦アーガマにバスク大佐直筆の親書を携えたエマ・シーン中尉を使者とし、フランクリン大尉とともに派遣します。そしてヒルダを人質にします。
ブレックス准将は親書に激怒し、エマもあまりの内容に絶句します。騙されたジェリドはカミーユの母ヒルダのカプセルを「爆弾」と誤認させられ、助けようとしたカミーユの眼前で銃撃します。
フランクリン、暴走。
更にエマ中尉に同行していたフランクリンがエゥーゴの新型機リック・ディアスを盗み出します。ジェリドはハイザックで更にボスニア隊のライラが戦闘を開始し、カミーユを止めようと出撃したエマは乱戦に巻き込まれます。
そんな父に憤ったカミーユはフランクリンの奪ったリック・ディアスと交戦。ヒルダが死んだと伝えてもフランクリンは耳を貸そうとせず、Mk-Ⅱを攻撃。やがて流れ弾が直撃しリック・ディアスは撃墜されます。こうしてカミーユは両親を喪うのでした。
エマ、カミーユ、エゥーゴに参加
一連の出来事でティターンズに強い怒りを覚えたエマとカミーユはエゥーゴへの参加を決意します。しばしのシャア談義の後、クワトロはエマを食事に誘いますが、カミーユはしばらく一人になりたいと残ります。そして、クワトロとレコアの打ち合わせでレコアがジャブロー偵察に行くことを聞いてしまいます。
テンプテーション救助
エマはレコアに噂には耳にしていた30バンチ事件について尋ねます。サイド5ルウムにあるテキサスコロニーの近くに30バンチはありましたが、反連邦のデモを行ったことで全住民に毒ガス攻撃が行われたのでした。ミラーは停止し、遺体は放置されてミイラ化という正に地獄絵図です。
クワトロには新型機の百式が配備されました。カミーユはMk-Ⅱでテンプテーションの救助を命じられます。するとテンプテーションを襲撃した部隊とカミーユ、クワトロが鉢合わせます。クワトロは謎のMAにただならぬ気配を感じます。謎のMAは戦うことなく去り、カミーユは救助を優先させます。
ブライトの参戦とファとの再会
ブライトは救助に感謝の弁を述べ、一年戦争の英雄との対面にヘンケンはやや興奮気味です。ブライトは思わずクワトロを「大佐」と呼びます。閑職への転属もティターンズの陰謀とブレックスは説きます。カミーユは尊敬するブライトと握手を交わします。そこにファが現れます。ファは両親を逮捕され逃げてきたのです。この仕打ちに皆怒りを募らせます。ブライトはエゥーゴ参戦を決め、アーガマの二代目艦長に就任します。
アムロ・レイ
シャイアン基地近くにある豪邸暮らしのアムロのもとにカツ、レツ、キッカを連れたフラウ・コバヤシがやってきます。しかし、フラウはともかく子供たちは行動を起こさないアムロに不信感丸出しです。しかし、アムロからのメモを回し見して事情を察します。盗聴器が仕掛けられ、監視役が夫婦として住み込む屋敷でアムロは幽閉されていたのです。
大気圏の戦い
ティターンズは降下も想定したエゥーゴ迎撃作戦の準備を整えていました。パイロットブリーフィングでライラに軽くいなされ、逆に惚れてしまったジェリドも、カクリコンと共に新型機マラサイで出撃します。対するエゥーゴも新型量産機のネモを投入します。「木星帰りの男」パプテマス・シロッコはエゥーゴの意図を見抜いて可変MSメッサーラで艦隊攻撃を仕掛けます
カミーユは部隊集結指揮のため自由に動けないクワトロにかわり獅子奮迅の活躍を見せます。フライングアーマーの機動性とMk-Ⅱ最大の長所であるムーバブルフレームでの自在な動きで、エースパイロットのライラを軽く手玉にとって撃墜します。
一方、エマはシロッコのメッサーラに翻弄され、片腕を損傷しクワトロの命令で作戦からの離脱を命じられます。カミーユを倒そうとギリギリまで戦い続けたカクリコンはバリュートがオート展開してしまい敢えない最期となります。
ジャブローの風
先行潜入していたレコアは現地協力者のカイ・シデンと共に捕まります。かつてジオン軍の猛攻を撥ね除けた連邦軍本部ジャブローでしたが配備されているのは旧式や鹵獲品ばかりです。
なにか様子がおかしいとクワトロは気づきます。ジェリドも本拠地を簡単に制圧されるのは妙だと感じます。一方、カミーユはレコアを探し回ります。アポリーは基地司令が自爆用の核をセットして逃げたという証言を捕虜にした将校から聞き出します。
カミーユによる救出に感激ひとしおのレコアに対して冷静にカミーユを観察するカイ。一方、ジェリドは最後の相棒となるマウアーと運命的な出会いを果たします。
核自爆など信じないティターンズ兵が戦闘を続ける中、百式とMk-Ⅱは脱出します。無能な隊長のせいでハイザックのパイロットもろともジャブローが吹き飛びます。事前の手筈は整っていました。アムロは空港に見送りに行く体を、フラウはカツをアムロに託す約束をしていました。監視役に気づかれる前にアムロは離陸直前の輸送機を強奪してカツと共に監視を振り切ります。
ハヤト合流
ジャブローを脱出したアウドムラに支援組織カラバのハヤト・コバヤシが合流しますが、カイはクワトロがシャアと見抜いて共闘を拒否し、独自の方向からティターンズの尻尾を掴む道を選択します。カミーユは二人の密談を偶然聞いてしまい、クワトロ大尉がシャアだと知ってしまいます。
スードリ隊強襲
アウドムラの艦長にハヤトが就任した頃、スードリ隊を率いるブラン少佐の許にロザミア・バダムが増援として送られます。人工ニュータイプ通称「強化人間」はジオンで進められていた研究を継承し、一年戦争の孤児たちを洗脳教育して人体実験で産み出されたもので、ロザミアもその一人です。増援隊がアウドムラに先に接触します。
アウドムラ防衛を任されたカミーユでしたがロザミアの猛攻に堪らず飛び出します。しかし、飛行能力に加えて可変能力を備えたギャプランに苦戦します。その窮地を救ったのはクワトロでした。後発したブランは被弾したロザミアを下がらせ可変MSアッシマーで超低空からアウドムラに襲撃を仕掛けます。
アムロ参上
この最悪の事態を正確に予測していたアムロはカツを脱出させます。クワトロとカミーユという強力なニュータイプ二人を相手にブランは互角以上の戦いを展開します。
アッシマーの顔面に百式のクレイバズーカが命中してもサブアイが発動してビクともしません。アムロの乗る輸送機の体当たり攻撃でアッシマーは損傷し、ブラン少佐は撤退します。脱出するアムロをカミーユが救出するというシーンで「星を継ぐ者」は幕を閉じます。そして物語は次の「恋人たち」へ続きます。
機動戦士Zガンダム劇場版Ⅱ「恋人たち」あらすじ
機動戦士Zガンダム劇場版Ⅱ「恋人たち」あらすじをカミーユやクワトロの活躍や画像と共に紹介します。
ベルトーチカ登場
カラバからの使者としてベルトーチカ・イルマが到着します。シャアはアムロが参戦したというのにMk-Ⅱを引き続きカミーユに使わせ、リック・ディアスの譲渡も拒否します。
シャアとしてはアムロを再び宇宙で戦わせたいのですが、アムロはそんな気になれません。ララァを巡って二人の確執が表面化します。
ヒッコリーの戦い
出典: https://eiga.com
ベルトーチカの案内でヒッコリーからのシャトル打ち上げでクワトロの宇宙帰還が決まります。その際にカツも同行することに。アムロは打ち上げ支援のためリック・ディアスで出撃し、カツに餞別として銃を預けます。スードリ隊はロザミア、ブランを中心とする部隊で発射阻止に回ります。アムロとカミーユは見事な連携でロザミア、ブランと戦い、アッシマーとギャプランを撃墜します。
悲劇の幕開け
主要戦力を喪ったスードリ隊の指揮はベン・ウッダー大尉に移譲され、ムラサメ研究所から巨大MAと強化人間が派遣されます。ハヤトはルオ商会のステファニーの好意で補給とアウドムラ偽装を行い、アムロとカミーユはミライが宿代わりにする客船に向かいます。
カミーユはそこで謎の美少女フォウ・ムラサメと出会い、フォウはカミーユから情報を引き出そうとします。
シンデレラ・フォウ
ウッダーはニューホンコンに攻撃予告を通達。ミライやステファニーもアウドムラに避難します。フォウとカミーユは互いに惹かれ合っていると感じて一夜限りのデートをしますが、ウッダーは予告を破り巨大MAを出撃させます。フォウは走り去り、カミーユはアウドムラに急行します。フォウの正体は強化人間でした。
ニューホンコンの死闘
フォウの搭乗した巨大MAはサイコガンダムに変形して街を破壊します。Mk-Ⅱと対峙した瞬間、お互いに誰が乗っているか分かってしまいます。
カミーユはフォウを止めようと必死になり、説得を試みますが上手く行かず、乱戦の中で撤退します。
悲劇的な別れ
出典: https://eiga.com
ウッダーはスードリでの特攻を決意。フォウは出撃が続き酷い頭痛に悩みます。カミーユは尚もフォウの説得にこだわるのですが、フォウは自分を犠牲にしてもカミーユを大切な人の待つ宇宙に還すと決意し、スードリに搭載されたブースターでMk-Ⅱを宇宙に送り出す覚悟、察したアムロも協力します。ウッダーはフォウの裏切りに怒り彼女を銃殺。カミーユは宇宙に戻ります。
Zの鼓動
アーガマに帰投したカミーユでしたが、先に戻ったジェリド、マウアーのガブスレイに急襲されます。エマも機体を損傷する窮地に颯爽と現れたのは完成したばかりの新型機Zガンダムでした。ファもパイロット訓練を受けて共に戦うことになります。
偽装投降
クワトロとブレックスはダカールでの連邦議会に参加しますが、ジャミトフは入念な根回しをしています。そんなときティターンズの少女兵サラ・ザビアロフが投降します。カツは一目惚れしますが、カミーユは露骨に警戒します。ニュータイプであるサラはシロッコを盲信しており、投降も偽装でした。しかし彼女のもたらした「コロニー落とし」の情報は本当だと信じたカミーユたちは阻止作戦を整えます。
ブレックス暗殺
ジャマイカンは「グラナダ」へのコロニー落としの準備を着々と進めます。地上では連邦軍の指揮権をティターンズに譲渡する決議が可決されようとし、ブレックスは暗殺者に襲撃されます。
ブレックスはシャアに後事を託して身罷ります。コロニー落下阻止作戦が進む中、サラはカツを御しやすいとみて脱出に利用します。
コロニー攻防戦
両軍はコロニーを巡る攻防戦を戦います。カミーユはヤザンのギャプランに苦戦しますが、カツの助言で切り抜けます。その後、ジェリド、マウアーのコンビとの戦闘になりジェリドを撃墜しようとし、マウアーが盾となって散ります。結局、コロニーは予備の核パルスエンジンを着火させたエゥーゴ部隊の活躍でグラナダへの落下は阻止されます。サラにまんまと利用されたカツは人間不信に陥ります。
ゼダンの門とアクシズ
エゥーゴは旧ア・バオア・クーを「ゼダンの門」と呼び利用するティターンズと旧ジオン軍の資源衛星アクシズを警戒します。アクシズ勢力とシロッコが手を結ぶと大変な事態ですが、クワトロにアクシズと手を結ぶ気はなく、ウォン・リーやブライトには不可解です。ブライトはヘンケンにカツの面倒を頼みますが交換条件にエマも一緒ならと返答され、露骨なアピールもお構いなしというヘンケンの豪胆さに感心します。
フォン・ブラウンにて
一方、レコアとクワトロはすれ違い気味です。ファが世話するシンタ、クムは行方不明となり、カミーユとファは捜索に向かいます。その頃、サラはフォン・ブラウンに爆弾を仕掛けるため潜入中でした。サラは束の間の自由を楽しみますが、偶然カミーユを発見します。サラは工作を成功させますが、カミーユに発見され詰問されます。アーガマに帰ろうとするカミーユをサラは止め、爆弾の件を打ち明けます。
フォンブラウンの戦い
カミーユの適切な処置でフォン・ブラウンは被害を最小限にし、アーガマも緊急発艦して難を逃れます。サラは再び捕虜となりますが今度はノーマルスーツ部屋に隠れていたシンタ、クムを利用して脱出します。サラの言葉でシロッコに興味を抱くレコア。サラはメッサーラで脱出し、その際にレコアを誘います。
ドゴス・ギアvsアーガマ
アクシズを目指すアーガマとドゴス・ギアはMS戦になります。この直前、シロッコを見込んだヤザンが合流します。百式は強化したメガバズーカランチャーでドゴス・ギアへの狙撃を狙い、レコアのメタスがサポートに入りますがシロッコのプレッシャーは照準さえ狂わせるほど。
カミーユはドゴス・ギア隊との戦いを優勢に進めますがヤザンの登場で窮地に陥ります。アーガマ隊が劣勢に陥ったとき謎の部隊の攻撃が両軍を撤退させます。
ハマーン登場
攻撃はアクシズからのものでした。部隊を率いるアクシズの摂政ハマーン・カーンはアーガマ隊をその眼で確認し、シャアを迎えに来たと嘯きます。
アクシズの主力モビルスーツガザCに包囲されたアーガマはグワンバンに連行されます。こうして戦いは最終幕へと移行するのでした。
機動戦士Zガンダム劇場版Ⅲ「星の鼓動は愛」あらすじ
ウォン・リーを代表としたアーガマ隊の主要メンバーはアクシズの女王でドズル・ザビの遺児ミネバとの謁見を許されます。
しかし、クワトロはミネバがハマーンの言うなりになっている状況を看破し、会見をぶち壊しにします。
囚われた一同はカミーユとクワトロの一芝居で見張りを困惑させ、その隙にウォンが銃を奪い脱出します。シャアはミネバ奪取を図りますがハマーンに阻止され、レコアは銃弾で負傷します。
レコアを呼ぶ声
どうにかグワンバンを脱出したカミーユたちでしたが外では3機編成のハンブラビが待ち伏せていました。アーガマに戻ったカミーユたちはそれぞれMSに乗って出撃し、レコアもメタスで出撃します。カミーユはハンブラビの電磁ネットに囚われ、レコアはヤザンとの戦いで誰かに呼ばれる声を聞きます。メタスは撃墜され、ラーディッシュの援軍でヤザンらは撤退し、レコアは捕虜にされます。
交錯する陰謀
シロッコはグワンバンに接触してミネバと会見し同盟を結びます。アーガマでは帰還しないレコアを戦死とみなし、ドック艦ラビアンローズで修理を受けます。そんな中、バスクはシロッコへの不信感を強め、ドゴス・ギア返還を要求します。ティターンズはコロニーレーザー「グリプス2」を建造。これを共通の脅威とみなしたハマーンはエゥーゴと和解します。レコアはシロッコの誘惑に負け部下となるのでした。
鳴動する宇宙
ハマーンはジャミトフとの会見が失敗した場合、ゼダンの門にアクシズをぶつけるつもりで、その場合はエゥーゴと共闘作戦をとってティターンズを叩くつもりでした。ジャミトフは万一に備え、ジェリドを護衛にします。交渉は決裂し、ハマーンは脱出します。
様々な思惑が交錯する中、ゼダンの門を巡るエゥーゴ・アクシズ同盟軍とティターンズの激戦が始まります。シロッコは先行偵察にサラを、戦場視察にレコアを出撃させた後、高みの見物を決め込みます。カツはジオンに与する気はないと出撃を拒否。ハマーンは予告通りゼダンの門にアクシズをぶつける為、加速させます。ジャミトフはその前に空き屋にするため全艦艇を出撃させ、バスクのドゴス・ギアで脱出する腹づもりです。
カミーユはサラの気配を察知して後を追い、アクシズ内で接触してシロッコから離れるよう警告。サラはカミーユを振り切りボリノークサマーンで脱出しますが、無人のZを破壊出来ず、自身の迷いを悟ります。また、パレスアテナで出撃したレコアはアーガマを攻撃せんとしますがファに妨害され、アクシズ内でファに真意を伝えます。既にZで脱出していたカミーユはレコアの後を追います。この戦いでアポリーが戦死します。
ジャミトフ暗殺
アクシズの衝突でゼダンの門は崩壊しますがジャミトフは脱出。シャアは同盟軍勝利の返礼にグワダンに残り、ミネバと語らいます。シロッコはジャミトフに作戦不参加の弁明をし、共にグワダンでのハマーンとの再度の会見に臨みます。シロッコはサラ、レコアを伴ってグワダンに入り、カツはシロッコ暗殺のためグワダンに着艦。カミーユはカツの真意を悟り、Zで後を追います。
カミーユは不法侵入でグワダン内に入り、サラにカツを止めろと呼びかけます。カツは警備兵に拘束されかけますがクワトロに助けられ、クワトロはハマーン、シロッコ、ジャミトフの会見場に乱入。その混乱に乗じシロッコはジャミトフを銃殺した後、一足先にグワダンを脱出し、ティターンズの将兵に「閣下はハマーンに暗殺され、後事を私に託した」と演説します。
サラ、バスク戦死
シロッコに続き、カツ、カミーユ、クワトロもグワダンから退避し、事前にミネバをグワンバンに移乗させたハマーンもキュベレイで脱出し、シロッコと刃を交えます。グワダンは轟沈。シロッコが消耗した隙をついてカツはジ・Oを狙いますがサラが盾となり、カツはサラを殺めます。一方、グリプス2を握るバスクはジャミトフの死を好都合と考えますが、ヤザンはシロッコへの手土産としてドゴス・ギアを撃沈してバスクを殺めます。
メイルシュトローム作戦
コロニーレーザーグリプス2を握ったものが勝者となる。先行するアーガマ隊はグリプス2占拠に成功。ハマーンもグリプス2掌握を目指し出撃しますがZと戦闘になります。肥大し膨れ上がったハマーンとカミーユのニュータイプ能力は感応し、ハマーンはカミーユの、カミーユはハマーンの記憶にアクセスしますが、ハマーンはカミーユを拒絶します。
戦闘は乱戦の様相を呈し、ヤザンはラーディッシュを援護していたMk-Ⅱを攻撃し、カツはロングライフルをエマに委ねた後、ヤザンの攻撃で進路が狂い衝突死。
それはカツを知る者たちに伝わります。エマを護衛したラーディッシュはヤザンの手で大破し、カミーユを追ってきたジェリドは轟沈するラーディッシュの爆発に呑み込まれて戦死します。ヘンケンの死にエマは呆然としますがカミーユは正気に戻します。
生命散って
Mk-Ⅱは左腕を失ったもののメタスの支援で帰還。ブライトは百式のメガバズーカの発射に合わせてコロニーレーザーを試射。その一撃だけでもアクシズとティターンズの被害は甚大です。クワトロに対し、シロッコとハマーンはその場限り共闘します。シロッコを追っていたカミーユはレコアと交戦し、ヤザンも加勢。応急処置で戦線復帰したエマはレコアと相討ち同然となり、カミーユの怒りはZに力を与えヤザンを撃破します。
クワトロ、ハマーン、シロッコはグリプス2内部に突入。激闘で右手足を失った百式からシャアはコロニー内部に逃れ、ハマーンとシロッコは後を追います。瀕死のエマを救助したカミーユでしたがエマは虫の息で、命を託すと言って事切れます。カミーユはニュータイプたちの思念が集まる場所へ。映画館で対峙する三人はそれぞれの思惑をぶつけ合いますがカミーユが現れて否定し、ファが膠着を打開したことで全員脱出します。
宇宙を駆ける
ブライトはグリプス2の発射態勢でクワトロたちの脱出を待ちます。カミーユの奮闘でシャアとファは脱出。Zのビームコンフューズでファンネルを潰されたハマーンも退きます。カミーユたちの脱出を確認したブライトはレーザーを発射し、ティターンズ艦隊を壊滅させます。
焦るシロッコにカミーユが挑みかかります。「俺の体をみんなに貸す」死者たちに身を委ねたカミーユはウェイブライダーの突撃でシロッコを倒します。
託された者
シロッコとの戦いを終えたカミーユはファと生き残った喜びを分かち合い。ブライトたちはアーガマの艦橋で半ば呆れた様子でじゃれ合う二人の姿を見るのでした。
アクシズはエゥーゴと和睦し、かねてからミネバのニュータイプとしての素質を認めていたハマーンはミネバを聡明で広い見識を持った指導者として養育すべく、地球での留学を決意するのでした。
機動戦士Zガンダム劇場版の評価を紹介!
星を継ぐ者
Twitterのツイートを中心に機動戦士Zガンダム劇場版の評価をご紹介します。とはいえ#ごとにそれほど数が多くはありませんでした。機動戦士Zガンダム劇場版の三部作の中で最も評価が高いのが「星を継ぐ者」。タイトルが示すのはアムロの後継たる機動戦士Zガンダムのカミーユだと明白です。
やっぱMK-IIはカッコイイ!
ですよね、特にこのシーンなんかはMk-Ⅱのムーバブル・フレームが見事に表現されていて格好いいと絶賛されました。「不倫クリン」とか呼ばれてたりするフランクリン。詳細は違いますが、ある有名人にそっくりだという意見がサイトやツイートで散見されます。
カミーユ父、不倫クリンがガルバルディβの事をガルバルと呼んでいたのが妙に頭に残っている。こう言うのも人間くさい生っぽい台詞なのかな。
恋人たち
タイトルが意味不明と酷評されたのが「恋人たち」。アムロとベルトーチカ、カミーユとフォウ、ジェリドとマウアーを指すかと思えば、フォウは中盤で完全リタイア(地球編終了でアムロ、ベルトーチカも)マウアーも呆気なくリタイア。残るはクワトロとレコア、サラとカツ、エマとヘンケン・・・みんな恋人未満です。
ツイッターなどでは「恋人たち」の感想は無いです。今回はレビューの中から感想などを紹介します。
ストーリーがちぐはぐになります。特にシャアのダカール演説を省いたのはいただけない。
画は前作に比べこなれた感じがした。新作カットは動きがよくできているし、画質もTV版とのギャップを前作ほど感じなかった。今の技術で生々しく動くモビルスーツも、それはそれで格好いいよなあw
星の鼓動は愛
展開と結末について賛否両論が分かれるのが機動戦士Zガンダム劇場版最終章となる「星の鼓動は愛」です。完全攻撃型かつ装甲表面がビームコートされてる筈の百式の左手になんか見慣れないものが、そしてZガンダムの追加装備ビームコンフューズです。
ほぼ同じ科白で展開されているのに、細かい演出の積み重ねで、TV版とは180度逆転したハッピーエンドを導き出すという職人技。「星の鼓動は愛」からはじまるZZも観てみたい。
やっぱり最後、納得いかんここから居なくなれ‼︎ 絶叫後のカミーユ発狂がなければ、クワトロの地球圏への絶望に繋がらへんやんか
機動戦士Zガンダムのテレビ版の裏事情とは?
ガンダムMKⅡは元々本作で出る予定はなかった?
ここでは機動戦士Zガンダムテレビ版の裏事情についてネタバレで解説します。詳細を交えて専門的な見地での説明となるのでそれでも良いかたはご覧ください。
富野監督による当初の構想ではガルバルディβとリック・ディアスで話を進め、比較的初期から永野護デザインのZガンダムが登場予定でした。
しかし、この2機では「プラモデルが売れない」とメインスポンサーであるバンダイから難色を示されました。(実際は2機とも人気ありますが)急遽、用意されたのがガンダムMk-Ⅱだったわけです。大河原邦男が初期デザインをし、永野護が線を減らしたのが下のデザイン。かなりMk-Ⅱに近くなっています。
元々デザインされたZガンダムは別の機体になった?
当初、最初からZガンダムが出るという前提で永野護がデザインしたZガンダムは独特のフォルムで「百式」のベースに。このデザインをベースに「リック・ディアス」も生まれます。
決定稿の中間が講談社小説版の表紙に描かれたもので、背中のバインダーがリック・ディアスに近く、肩のマーキングは「100」という数字です。第2案が下。頭部が「百式」にシールドが「ネモ」に転用されています。
ZガンダムがガンダムMKⅡの後継機になった裏事情とは?
「Zガンダムのプラモデル商品化が間に合わない」というメインスポンサーのバンダイによる大人の事情でした。初期稿にある永野版Zは変形せずコアファイター内蔵という設定です。永野デザインをもとに可変機としての準備稿が下のものです。テレビ版前期OPのZガンダムっぽいシルエットにアンテナがないのはこのためです。
今でこそZガンダムのプラモデルは基本的にウェイブライダーへの変形可能ですが、「複雑なデザインでは難しい」、結果変形不可の144分1「Zガンダム」をプラモデル発売です。後になり変形可能のフルアクションと100分の1プラモデルで発売しました。フルアクションはほぼ超合金。値段は当時の主な視聴者たちには「お年玉で買うしかない」ものでした。
はっきり言ってしまえば「Zガンダムのプラモデル」がバンダイのプラモデルを進化させたと言えます。後発のものほど出来が良くなっており、今では144分の1サイズでも自然な変形が出来ます。
セイラがZガンダムに出ていない裏事情は?
正解は機動戦士Zガンダム制作時に「日本にいなかったから」です。セイラ役の井上遙さんは思い立つとすぐ行動に移すタイプの性格のようでZガンダム制作時はインドなどを巡る旅の最中、今と違い携帯電話やスマホがない時代で、連絡がつかなかったということです。一応、出るには出てますがセリフはありません。
主人公はシャア?
通常、エンドロールでは主人公の声優が最初にテロップされ、主役、脇役、端役の順に紹介されますが、テレビ版Zガンダムの場合、第一話から最終話までシャアの名前がテロップされています。カミーユが出ていない回はなく、シャアが出ない回もテロップは変わってません。上記の動画はZガンダムの「星空のBelieve」。テロップに注目です。
アムロとベルトーチカはなぜ別れた?
本当は別れていません。原作小説版「逆襲のシャア」のサブタイトルは「ベルトーチカチルドレン」。つまりアムロとベルトーチカは「結婚して子供をもうけていた」というのが富野監督の構想だったわけですが、スタッフから「アムロが既婚者で子持ちだと独身女性ファンが離れる」という指摘でチェーンが用意されました。終盤の展開ではベルトーチカの宿した新しい命が奇跡を起こす筈が、金属片がということになってしまいました。
カミーユ精神崩壊という衝撃の結末は原作通り。
死者たちの力を借りてシロッコを倒したものの、精神崩壊(この表現が正しいかさえ現在では微妙)をおこします。これは富野監督の原作小説と同様の展開でした。精神崩壊後のカミーユは今で言う統合失調症のようですが、病気・障害に対する誤解も多く含まれています。(下動画は権利関係で映像は入れ替え、セリフはテレビ版まま)
緩和策として続編の「機動戦士ガンダムZZ」に登場するカミーユは抑うつ状態(夢遊病的に動き回るので、まだ誤解があります)のように変更。また完全に精神が壊れていれば常識的な助言や未来予測といったニュータイプ能力は発揮出来ない筈ですが、劇中ではその力によりジュドーやプルを助けます。
監督の理解を超えたカミーユの人間性
テレビ版放映当時の富野監督はカミーユ・ビダンという少年が「全く理解できず、大っ嫌いだった」という事情も。既に成熟した大人であった富野監督にとりカミーユの短気で粗暴、繊細で、劣等感の塊という人間性は理解の範疇を超えてました。ただガンダムと共に育った多感な青少年にとりカミーユは正に自分自身を投影する鏡だったのです。
しかし、20年を経てガンダムもシリーズ化し、様々な性格の主人公たちが並ぶとカミーユの人間性は「若さ」そのもの。富野監督も思い直したため機動戦士Zガンダム劇場版では「救済」に回ったようです。精神崩壊することなく物語の終焉を迎えたカミーユ・ビダン。しかし精神が崩壊しなかったのでガンダムZZの物語へ繋がらず上記画像の彼は活躍できなくなりました。
テレビ版の異常なほどの暴力シーンの多さ
Zガンダムの劇中では主に「修正」という理不尽な暴力がまかり通っていました。カミーユは殴るわ、殴られるわばっかりという印象が強く後々まで語り草でした。しかし、時代の変遷もあって過激な表現は控えるようにという自粛の方向性になりました。
それにしてもコレはあんまりです。いい年した大人が遅刻の罰で未成年に蹴りを入れてます。主人公勢力だというのにエゥーゴのウォン・リーさんは基本こんな具合の嫌われ者でした。
この人も劇場版で救済された一人かも知れません。暴力的なシーンは大幅に削られ、わりと温厚かつ常識的な人物としてまとまっています。
機動戦士Zガンダム劇場版の評価とあらすじネタバレまとめ!
細かな変更点
機動戦士Zガンダム劇場版に対する「酷評」という負の方向性に対し、どうしてそうなったかをネタバレこみで様々に分析し、まとめます。ネタバレその1、「30バンチ事件」の映像でエゥーゴパイロットスーツの人物は元々カミーユ。パイロットスーツの色を塗りかえ、人物をレコア少尉に入れ替えて映像カットにしています。
ネタバレその2、テレビ版のアムロは20代前半なのに「アルコール依存症」との描写はバッサリカット。立ち直るのも時間かかり過ぎです。
ネタバレその3、テレビ版のブライトはテンプテーションの船長として寄港中にガンダム強奪事件に遭遇します。カミーユはブライトに会うためファと宇宙港まで出向きジェリドとトラブルになりました。劇場版でブレックスの言う「ティターンズの陰謀」による左遷でなく連邦軍の冷遇です。
ネタバレその4、ミライの行動制限や監視は元々ありません。テレビ版の彼女が重要人物だとバレて人質にされるのはアムロと親しくしたせいです。ちなみにミライに抱っこされているのがZから初登場のハサウェイです。いよいよ新作劇場版の主人公になるそうです。
ネタバレその5、「星を継ぐ者」と「恋人たち」に跨がる活躍をしたロザミアはテレビ版ではロザミィとなり、カミーユを「兄」という刷り込みが悲劇を生みましたがエピソード自体カット。しかし、なにゆえにシロッコを倒す際に力を貸したのでしょう?「恋人たち」では撃墜された後に脱出した筈なのですが?
ネタバレその6、ハロはテレビ版ではジャンクの山からカミーユが発見・修理してマスコットに。アーガマへの補給物資に紛れ込むなんてスパイじゃあるまいしです。
ネタバレその7、「星を継ぐ者」の劇中でクワトロは「カミーユには地球体験が必要だ」と明言しています。しかし「恋人たち」では一転して「宇宙に還す」。この間、ほんの数日で重力下戦闘は体験しましたが、カミーユはMk-Ⅱのシートとアウドムラ艦内しか地球を知りません。
画像ネタバレ
別シリーズ別作品からのゲスト登場機体です。DVDBOXを買った人は確認し、あらすじ執筆用にレンタル版を借りた自分も確認のこの3枚をご紹介。
画像ネタバレ1はアクシズです。左が「0083」に登場のドラッツェ。右が「センチネル」のガザEです。
画像ネタバレ2、エゥーゴも負けてません。左がエゥーゴカラーのジム・カスタム、右は同様のジムキャノンⅡ。いずれも「0083」からです。
画像ネタバレ3、ティターンズより、手前側のフェダイーンライフル(ガブスレイ用)持ったマラサイも気になりますが、左上の背中だけのコレが「AOZ」のヘイズルだと話題に。右は「隠れハイザック」の通称で知られるハイザック・カスタムです。
声優変更はどう受け取られたか?
シャア、カミーユ、アムロ、ハマーン、シロッコは元々の声優さんたちが現役で元気ですから変更しようものなら公開前から苦情が出ます。また、20年も前の作品ですので元の声優さんが亡くなられていたり現役を退かれたりと事情が。声質が変わり、変更やむなしのキャラがいたのも事実です。
しかし、フォウ役の島津冴子さんは現役で、監督から声がかかるのを待っていたのにゆかなさんに変更。「星を継ぐ者」にフォウは出ていないので「恋人たち」公開時に声優変更となった際にはネットもザワつきました。
ハヤト艦長も鈴木清信さんが現役なのに檜山修之さんに変更、檜山さんは「機動戦士ガンダム 第08MS小隊」の主人公シロー役で熱血調を得意とする人気声優。内向的な柔道少年からパパになって更に落ち着いたハヤト艦長の声にはどうなのか?「星の鼓動は愛」にハヤトは出てきませんが、かわりに檜山さん演ずる熱血口調のラーディッシュクルーが異彩を放っていました。
旧作画像との混合
機動戦士Zガンダム劇場版を全て新作カットで製作するには元々予算が不足。結果、TV版のカットと新作カットが混在し、かえって見づらいという評価に。カットインなどの演出効果で古い映像を古いものに見せない工夫は相当されています。
森口博子からGACKTは正解だったのか?
先日行われたガンダム大投票において「一番好きな曲」部門の堂々1位に輝いたのが機動戦士Zガンダムテレビ版後期OPである「水の星に愛をこめて」でした。この曲はアイドルデビューしたばかりだった森口博子さんが歌っています。しかし下の動画はわりと最近、歌唱力はまだ健在です。
彼女は他にもガンダムシリーズの楽曲に参加。「機動戦士ガンダムF91」の主題歌「Eternal Wind」も上位にランクし、言うならば「彼女の主題歌なら当たる」ヒットメーカーです。GACKTさんに関係なく森口博子さんがリファインした「水の星に愛をこめて」を歌っていたら観客動員数が伸びた可能性も否定できません。
まとめ
富野監督としては機動戦士ガンダム劇場版3部作に機動戦士Zガンダム劇場版3部作の6部作で「正史」とし、これに「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」を足した7部作を宇宙世紀シリーズとする意向です。
しかし、ZZファンを裏切り、監督の構想から外れたZZの設定を踏襲した「機動戦士ガンダムUC」がヒット作となるなど最早、ガンダムシリーズが富野監督の構想の外だというのが現実です。また安彦良和氏が描いた漫画「The ORIGIN」も映像作品となり、スポンサーのバンダイは「ガンダムUC」の完全補完を目指す方向で劇場版3作の公開を目指しています。
監督が異を唱えるなら「勝ち組内の内紛」という「機動戦士Zガンダムのストーリー」そのもの。今回は機動戦士ガンダムのあらすじ、機動戦士Zガンダム劇場版のあらすじやネタバレ、テレビ版の裏事情などを紹介しましたがいかがでしたか?言われている程酷いものかは機動戦士Zガンダム劇場版を実際にご覧になって確かめてみては如何でしょうか?