【呪術廻戦】九十九由基と天元の関係を考察！「向き合う」というセリフの意味は？

呪術廻戦作中でも関係性が気になるとされているのが九十九由基と天元です。今回はそんな九十九由基と天元についてまとめて紹介していきます。

九十九由基と天元が活躍する呪術廻戦は2017年にジャンプGIGAにて連載された「東京都立呪術高等専門学校」をベースにし2018年から週刊少年ジャンプにて茶見下々先生が連載しているダークファンタジー作品です。呪術をテーマにした作品で、重めながらも非常にテンポの良い作風、特徴的なストーリー性やキャラクター造形などが高い人気を集める作品になっています。

メディアミックス展開も積極的に行われている作品で、アニメ化や舞台化、前日譚として扱われるようになった「東京都立呪術高等専門学校」の映画化なども行われています。人気と共に評価の高い作品であり、2021年12月発売の18巻時点で累計発行部数6000万部を突破している他、「全国書店員が選んだおすすめコミック2019」で1位、「みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞2019」で大賞を受賞するなどしています。

常人離れした身体能力を持つ虎杖悠仁は育ての親である祖父が亡くなった日、学校に安置されていた呪物の不封印が解かれて人を襲う呪霊が現れます。呪物の回収に来ていた呪術師の伏黒恵と共に校舎に乗り込みますが、想像以上の強さを発揮する呪霊に苦戦する事になります。追い込まれる中、虎杖悠仁は自ら呪物「両面宿儺の指」を口にしてしまいます。

九十九由基は現在の呪術界に4人しかいない特級呪術師の1人です。特級呪術師としては唯一の女性で、既存の呪術高専の対呪霊の方法を「対処療法」と考え、根本的に呪霊を発生させない「原因療法」を目指し活動しており、高専からの依頼を受けずに世界を回っています。そんな彼女は周りからは依頼を受けずに放浪しているという理由で呪術師の「ろくでなし」と言われています。

行動原理から単独での行動が多く、普段している行動やその意味など不明点が多い一方で主要なキャラクターに一定の影響力を発揮しており、当時小学3年生だった東堂葵と出会い呪術師になるきっかけを与えて師弟関係を結んだり、当時高校生で自身の考えについて揺れていた夏油傑が考えを固めるきっかけになったりしています。

天元はその名前こそ呪術廻戦作中でも比較的早く登場していましたがプロフィールに関しては判明していない事が多いです。判明している事は不死の術式を持った呪術師である事で、事実少なくとも奈良時代は生きていた事が明らかになっています。その長い期間をかけて作り上げた高度な結界術で呪術高専を守る要になっている存在でもあります。

呪術高専が両面宿儺の指や呪胎九相図などの特級呪物を管理できるのも天元の結界によるものが多いです。加えて呪術師としての力が決して高いわけではない補助監督の使う帳などがしっかり効果を発揮しているのも天元がその術式を強化しているからに他ならないなど現在の呪術界になくてはならない存在です。ただ天元の結界術も万能ではなく、隠す事に特化しているので防御力は決して高くない事なども明らかになっています。

九十九由基と天元は共に謎に包まれており、特に長らく天元が存在は言及されていたものの、その姿が描かれてこなかった事から、九十九由基が天元の本体なのではないかとファンの間で考察されていました。しかしその後天元がしっかりと登場した事で同一説は否定される事になりました。

九十九由基は天元と非常に親しく話し、近しい関係にあるのではないかと考察されていました。そこから出た考察が九十九由基星漿体説です。考察の由来としては過去編にて天元の様子を知っているかのように話した事、また以前に接触した事がある事などが理由として上げられており、星漿体として教育された後、同化を拒否して今の九十九由基がいるのではないか考察されています。

原因療法を模索している九十九由基ですが、その方法として既にいくつかの方法を模索しています。その中の方法の1つであり、偽夏油が行おうとしていた手段が「呪力の最適化」です。この方法は端的に言ってしまえば「人類全員が呪術師になる」という方法でかつては九十九由基自身も最有力の方法だと考えていましたが現在ではその方法にはいくつかの問題があると考えて別の方法を模索しています。

ちなみに呪力の最適化の九十九由基が考える問題点は、最適化を行う場合には天元の結界が必要不可欠であるが、天元の術式の範囲は日本だけであり、同時に海外では呪術師や呪霊の発生が極めて少ない事から海外は最適化の対応外になってしまうという事です。もし仮にこの方法を実行した場合、日本だけが呪力を独占する事になり最悪の場合戦争になる事も考えられると九十九由基は考えています。

上記の呪力の最適化も関係していると思われるセリフになっているのが九十九由基の「天元と向き合わないとね」というセリフです。かつては呪力の最適化こそが有力な方法だと考えていた九十九由基は方法は不明ながら天元に接触したものと考えられています。九十九由基は天元の術式にも詳しい事から相当に調べていた可能性が極めて高いです。

ただどこかのタイミングから九十九由基は天元を避けていた事がこのセリフから伺えます。その理由はこのセリフだけでは判断はできませんが、天元を利用する為説や、準備ができた説、或いは九十九由基のプランとは関係ない外的要因によるもの説などそのセリフの意味に注目する考察が多く展開されています。

そして呪術廻戦145話にて正式に九十九由基と天元に面識があった事が明らかにされました。それが天元の「君は初対面じゃないだろう」というセリフです。この時天元は他の者達には挨拶するのに九十九由基にだけ意図的に挨拶しませんでした。そこに悪態をついた九十九由基に対しての返答がこのセリフになっています。

この事から少なくとも九十九由基は過去に天元に会ったことがあるのは確定しました。しかもそれ以外のセリフなどから考察するに、会ったのも1度じゃないだろうという考察もあり、関係性が気になると言われる大きな要因になっています。また上記の九十九由基のセリフの意味を考えると、増々九十九由基が意図して天元に会わないようにしていた可能性が上がったとしてその意味合いが変わってくるという声も見られます。

過去に何らかの繋がりがある事は確定した九十九由基と天元ですが、その詳細は2022年3月時点では不明になっています。ただ九十九由基がかつては呪力の最適化を目指していた事とその方法として天元の術式を利用する方法を模索していた事が接触の理由なのではないかと考察されています。

そんな事もあってか天元は九十九由基の事を警戒している可能性が高いと考えられています。渋谷事変の際に虎杖悠仁達を含むメンバーで天元に会いに行った際にも簡単には辿り着く事ができず、九十九由基自身が避けられている可能性を推測しています。加えて過去に会った事のある九十九由基に対しては明かさなかった情報などを話している事なども天元が九十九由基を警戒していた可能性が高い理由の1つとされています。

様々な伏線から少なくとも天元は九十九由基を警戒していた可能性はかなり高いと考察されています。しかしそれらの行動とミスマッチな行動とされているのが今後の行動を決める際に示した「天元の護衛2人」に九十九由基が入った事を咎めなかった事にあります。仮に九十九由基を拒絶していた場合、天元としても九十九由基を護衛とする事は拒否するはずです。

他の者から変な警戒をさせない意味で承認した可能性、或いはその時点では九十九由基よりも羂索を警戒するべきと判断したなどの可能性もありますが、単純に九十九由基を警戒していたそれまでとは意味合いの異なりそうな行動になっています。

天元と関係性が深い存在として欠かす事のできない相手が星漿体だった天内理子です。そもそも星漿体とは不死ではあっても不老ではない天元が「高次の存在へ進化」してしまう事を防ぐ為に身体を入れ替える際の身体となる為の存在であり、天元と同化する事を運命づけられた存在です。そしてまだ五条悟らが高校生の頃の11年前、その星漿体として登場したのが天内理子でした。

天元と星漿体との同化は現在の呪術界を維持するには欠かす事のできない儀式ですが、呪詛師や天元を信奉するあまり、星漿体との同化を「不純物が混ざる」として忌み嫌う宗教団体などの存在があり、スムーズに行う事は難しい状態です。そこで天内理子を護衛する事になったのが五条悟と夏油傑でした。

五条悟と夏油傑はなんとか同化の当日まで天内理子を守る事に成功しますが、最終的に天内理子が伏黒甚爾に殺される事になってしまいます。そうでなくとも天内理子は最終局面になって天元との同化を拒否してしまっている状態でした。本人の意志も合わせて結局天元は星漿体との同化に失敗する事になったのです。

天内理子殺害に対し1番責任を感じていたのが夏油傑でした。そこで出会う事になったのが九十九由基です。九十九由基は夏油傑と会話をした後、天元は「安定している」と夏油傑に伝えています。この事が九十九由基と天元が近しい関係にあるのではないかと言われる要因になっています。この時九十九由基は「安定している」とは断言していますが、その方法まではわかっていない状態でした。

九十九由基が天元が安定している理由の1つの可能性として考察したのが天内理子に変わる星漿体が産まれていた可能性です。星漿体が1人しか産まれないというルール自体は呪術廻戦作中で語られた事はなく、例え同化していないとしても天元もある程度なら待つ事ができるタイミングで天内理子との同化を行っていたのではないかと考察されています。

また別の可能性として九十九由基も提示したのが天内理子以外にも星漿体がいた可能性です。あくまでも天内理子は天元との同化の第一候補であり、第二、第三の候補がいれば、天元との同化は問題なく行える為です。最悪の場合、わざと天内理子の居場所の情報を流す事で天内理子を囮にし、別に用意していた本命の星漿体と同化した可能性なども考察されていました。

九十九由基自身はこれらの説を話す中で言外に「同化していない可能性もある」ことを示していました。あくまでも九十九由基がいったのは「安定している」というセリフであり、「同化した」とは一言も言っていない為です。

そして実際、天元は同化をしておらず、虎杖悠仁達が会いに行った時には高次の存在に進化してしまっていました。この時点での天元は天地そのものが天元の自我という状態になっており、身体の組成はどちらかといえば呪霊に近い存在になっているとされています。

同化はできずに進化してしまった天元ですが、とはいえ九十九由基が過去編で言っていたように「安定している」状態は維持し続けています。少なくとも現在の天元が暴走するような事はないとされています。ただし、天元の身体は呪霊に近くなっている事から偽夏油こと羂索の持つ呪霊操術の対象になっているとされており、操られた場合は暴走する可能性があります。

かつて九十九由基も可能性を模索し偽夏油こと羂索が行おうとしている「呪力の最適化」を行う場合、全人類は天元と同化する事になります。そうなった場合、誰か1人でも暴走すればそれはつまり天元が暴走するのと同義になってしまうのです。

アニメ呪術廻戦にて九十九由基の声優を演じているのが日高のり子さんです。1984年にデビューしたベテラン声優さんで、デビュー当初こそヒロイン役が多かったものの、キャリアを重ねる事に少年役や青年役、成人女性役など実に幅広いキャラクターを演じるようになりました。

近年では主要キャラクターを演じる機会こそ減りましたが物語で重要な役割を持つキャラクターや、主要キャラクターの関係者などを演じるパターンが多くなっています。

日高のり子さんがこれまでに演じたキャラクターとしては「赤ずきんチャチャのしいねちゃん役、「タッチ」の朝倉南役、「DEATH NOTE」のニア役、「となりのトトロ」の草壁サツキ役、「爆走兄弟レッツ＆ゴーMAX」の一文字烈矢役、「らんま1/2」の天道あかね役、「ワンピース」のベルメール役、「るろうに剣心」の瀬田宗次郎役などがあります。

日高のり子さんが近年演じたキャラクターとしては「半妖の夜叉姫」の桔梗役、「名探偵コナン」シリーズの世良真純役、「戦姫絶唱シンフォギアXV」のシェム・ハ役、「深夜！天才バカボン」のバカボンのママ役、「リトルウィッチアカデミア」のアーシュラ先生役、「バトルガールハイスクール」の八雲樹役などがあります。

ここからは既に呪術廻戦を視聴している人の九十九由基と天元の関係性についての感想や考察をネタバレありで紹介していきます。呪術廻戦はテンポの良さに対して伏線も非常に多く、その中でも関係性が気になると言われる2人が九十九由基と天元になっています。お互いに考察されるような意味深なセリフも多く発しており、本編よりも前にどのような関係性だったのかを描く過去編などを描いてほしいという声も多くなっています。

そもそも九十九由基単独でも意味深な動きが多く、虎杖悠仁達と共に天元の元に行ったのも口にはしていない別の目的があるのではないかとする声もあります。結果的に天元の元に護衛として残ったのも、天元からの提案とはいえそうなるように誘導したのではないか、仮に天元が言い出さなくとも理由をつけて天元の側にいたのではないかという声も見られます。

九十九由基の行動に関しては様々な考察がありますが、最悪の手段としては虎杖悠仁達と敵対する可能性です。呪力の最適化についても懸念点を提示している上で実行しないとは限らず、そうなると虎杖悠仁達と敵対する事になるのは明白です。実は偽夏油こと羂索と裏で繋がっているのではないかという考察もある程で、九十九由基の行動ルートを知りたいという声も見られています。

また九十九由基は呪術廻戦作中で天元の事については様々な言及をしているのに対し自身の事、術式などについては開示しておらず、九十九由基の術式が気になるという声も多いです。特級にもなるような呪術師である事から影響力の高い術式を持っている事が予想されるなど様々なパターンでの考察がされています。

特に気になるとされているのは九十九由基が天元に対して行動を起こしたのが六眼を持つ五条悟が封印されたタイミングであるという事です。呪詛師などが動き出したように影響力の強かった五条悟は九十九由基に対してもある程度は有効的な牽制になっていた可能性が高く、術式の相性なども関係している可能性を考慮されています。

九十九由基の行動がどこまで自身の目的に一致しているかも不明ですが、過去編で夏油傑と話したのもどこまで意味があったのか気になるという声も多くなっています。作品の中で夏油傑が呪詛師になる最後のひと押しというだけなら九十九由基をわざわざ登場させる意味はなく、九十九由基側にもなにかしらの目的があった可能性が高いとしてその目的を考察する事が天元との関係性を証明する事になるのではないかともされています。

そしてそこでも繋がるのが五条悟です。この時五条悟は任務で高専を離れており、会う事ができませんでした。仮に九十九由基が自身の目的の為に五条悟に接触しようとしていた場合、仲間に引き込もうとした説や目的の為に殺そうとした説など、天元とは別の意味で気になる関係性になっているともされています。

呪術廻戦で最も関係性が気になると言われている九十九由基と天元は実はほとんどその関係性がわかっていないまま物語が進んでいます。ただ呪術廻戦の物語全体で考えると重要な位置にあるのは間違いなく様々な考察を生む結果となっています。九十九由基＝天元説など一部否定されたものこそあるものの、まだまだ様々な関係性が予想され、考察される展開が続いています。

呪術廻戦において重要な立ち位置にいると考えられる2人である一方で、主要なキャラクターとの絡みは多くない2人なので何気ないシーンで2人の関係性が分かる可能性なども考察されているので、まだ呪術廻戦を視聴していない人も九十九由基と天元に注目しながら視聴してみてはいかがでしょうか？