ハイキュー白布賢二郎の魅力とは？前髪パッツン男子の性格・過去は？

古舘春一先生が描く、スポーツ少年漫画「ハイキュー」は、バレーボールを通じて成長を遂げていく男子高校生達の青春ストーリーです。今回はハイキューの主人公の日向翔陽のいる烏野高校のライバル校、白鳥沢学園に所属するクールなセッター白布賢二郎の性格や過去、魅力を画像と共に紹介します。

ハイキューの作中で全国3本の指に入るほどの実力を持つエーススパイカー牛島若利率いる白鳥沢学園バレー部。県内では負けなしの、インターハイや春高といった全国大会の常連校です。白鳥沢学園の監督を長年勤める名指導者、鷲匠(わしじょう)監督を頼りに強い選手が集まるので、昔からの強豪校です。

圧倒的な強さを誇るエーススパイカー牛島、パワー型スパイカー大平、鋭い読みと感覚で動くゲス(guess)ブロックを得意とする天童、1年生で唯一のスタメン入りを果たしている次期エースの五色、県内屈指のミドルブロッカー川西、技術の高いリベロ山形、強烈なジャンプサーブを武器とする瀬見、そしてエースを強烈に主張するセットアップを上げる白布というように、白鳥沢のメンバーは強者揃いです。

主人公の日向のいる烏野高校は、かつては白鳥沢と良い勝負ができるほどの強豪でしたが、烏養(うかい)監督の引退を機に衰退の一途を辿ります。「地に落ちた強豪、飛べない烏」と呼ばれた烏野。しかし、日向、影山のスーパーコンビを中心に辛い過去を振り切り、また強豪校へと返り咲きます。そして春の高校バレー宮城代表決定戦決勝で絶対王者である白鳥沢と熱い戦いを繰り広げます。

白鳥沢学園高校の2年生。身長174.8㎝、体重64.4㎏の華奢な体格のセッターです。端正な整った顔立ちに、綺麗に切りそろえられた前髪が特徴的なキャラクターです。見た目通り淡々としたクールな性格であり、口数もそんなに多くなく、笑顔を見せることは滅多にありません。冷静に物事を見極める頭脳派プレイヤーです。

白布は、ハイキューに出てくるセッターの中では最も「地味で目立たないセッター」です。しかし、それはまさに白布が思い描いているセッター像であり、牛島を中心とする白鳥沢のプレースタイルにぴったりなのです。「牛島の力を最大限に発揮させる」ことにこだわりを持っている白布は、セッターというポジションに強烈なこだわりがある影山とはまた違う自己主張を持っている選手です。

クールビューティという言葉が似合う白布ですが、烏野との試合中に意外な一面が発覚しました。影山とツーアタックで張りあったり、月島の粘りのブロックに苛立ちを見せたり、日向と影山の速攻に「は！？」とキレた表情を見せたり、舌打ちを打ったり、実はかなりの負けず嫌いで感情の起伏が激しく、短気な性格のようです。(ハイキュー18巻161話)

また、攻撃が決まるとガッツポーズをしているシーンがあるので、喜びも素直に表現できるようです。普段のクールで冷静な性格から一変、そんな意外な一面も人間らしく魅力が感じられます。

強者揃いの白鳥沢で、2年生でレギュラー入りを果たしている白布ですが、実はレギュラーの中でただ一人、スポーツ推薦ではなく一般入試で入学をしています。白鳥沢は学力でもレベルの高い高校なので、猛勉強をして見事合格しました。

もともと学力の成績も良く、バレーの素質もあった選手ではありましたが、バレーの技術、学力にさらに磨きをかけ、努力に努力を重ね、レギュラーとしてコートに立ち、憧れの牛島にトスを上げているのです。そんな努力家の白布に魅力を感じ、ファンになるハイキューの読者が増えています。

白布は中学時代、特別目立った選手ではありませんでしたが、他校の選手から「上手い」と評価されているので、高い技術を持っていたことは確かです。及川が所属する北川第一のプレースタイルを目標としていましたが、牛島の高さとパワーを駆使したプレーに憧れ、白鳥沢へ行く決断をしました。(ハイキュー19巻165話)

中学時代は強気なセットアップでガンガン速攻を使うプレースタイルだった白布ですが、白鳥沢に入ってからは自己主張を封印し、牛島を立てるようなセットアップに変わっています。自らが牛島に指示を出すこともほとんどなく、過去のチームメイトからも「トスはまるで別人」と言われています。ちなみに、和久南高校の川渡と同じ中学で、過去の意外な繋がりが明らかになりました。(ハイキュー19巻165話)

春高予選決勝の2セット目終盤で魅せたツーアタックのシーンです。白布は自身の力を誇示せずに牛島を主張することにこだわっていますが、この時は自ら点を取りにいきます。そして「牛島さんに頼ることだけが俺の仕事じゃない」と静かに闘志を燃やします。珍しく自己主張している姿が魅力的なシーンです。(ハイキュー18巻160話)

月島のしつこいブロックのプレッシャーに苛立っていた白布は、トスが少し乱れてしまいます。牛島のスパイクが月島に止められてしまい、その結果第2セットを落としてしまいます。白布はプレッシャーを与えられ続け冷静さを失っていたことを反省し、自身の頬を思い切り叩き、気合を入れます。

真っ赤に染まった頬と、覚悟を決めたような白布の表情がとてもカッコよく、魅力的なシーンです。(ハイキュー19巻164話)

白布は自身が一番プレッシャーを感じ、その標的にされたにも関わらず、自らチームのリズムを戻します。影山にも「2セット目を引きずるどころかどんどん目が据わってくように見えるな…」と評価されます。白布は、「俺の仕事は牛島さんに頼ることだけではないが、自分の力やプライドを示すことでもない。全国トップクラスのエースを最高のかたちで立てること」と牛島への忠誠を再確認します。(ハイキュー19巻165話)

そして、烏野の速攻攻撃やセッターの及川、影山の姿を思い浮かべ「あんな攻撃には目がくらむ。華やかなセッターにも憧れる」と目を閉じます。白布は「でも俺にとっての一番カッコイイバレーはこれだ」と牛島にトスを上げます。牛島の美しいフォームが空中に舞い上がります。攻撃が決まった後、白布は「誰よりも目立たないセッターに俺は成る」と決意します。(ハイキュー19巻165話)

白鳥沢の監督の鷲匠は「セッターとしての強い自己主張、白布にはそれが無いかと言えば全くの否。こいつはこいつで相当な曲者。どうだ、うちのエースを見よと強烈に主張するセットアップ。とても白鳥沢(ウチ)と相性の良い曲者」と白布を評価しています。(ハイキュー19巻167話)

2人は「どんな状況でも白布は牛島に無慈悲にトスを上げること」を約束していました。5セット目終盤、月島が指を負傷し離れている間に、白布は牛島以外で点を稼ごうと考えていました。しかし牛島は白布に「約束は覚えているな？」と問いかけます。白布は余計な心配をしていたことに気づき、少し笑って「ハイ」と返事をしました。(ハイキュー21巻183話)

互いに1歩も譲らず、デュースを繰り返していくうちにどちらのチームも体力の限界がきていました。当然、牛島も疲労はピークに達しています。そんな牛島に白布は「どんな時でもトスを上げるというのは、牛島さんが使い物になる内はということですよね？」と問いかけます。その言葉に対し牛島は「そうだ」と珍しく笑顔で答えました。牛島の貴重な笑顔を見たメンバーは驚きの表情でした。(ハイキュー21巻185話)

大接戦の末、ついに決着がつきます。勝者は烏野、白鳥沢は敗れてしまいます。呆然とした表情の白布に3年生の大平が「大丈夫か？」と声をかけます。それに対し白布は「ちょっと混乱して…負けるなんて思わないじゃないですか」と返します。大平は「まあ…負けると思ってココにいる奴はいないよなあ」と言い、涙を流します。(ハイキュー21巻189話)

大平の涙を見た白布は、徐々に悔しさが込み上げ、唇をかみしめ涙を流します。クールで淡々とした性格の白布がハイキューの作中で初めて見せる涙です。白布のバレーに対しての想い、チームに対しての想い、憧れの牛島に対しての想いが伝わってくる名シーンです。(ハイキュー21巻189話)

ハイキュー19巻の裏表紙ですが、白布と五色が二人そろって前髪を触っています。実は試合中、二人とも前髪を触るシーンがさりげなく描かれているのです。特別仲の良い2人ではありませんが、白布は1年生で唯一レギュラー入りを果たしている五色のことを気にかけているように見えます。五色は次期エースを期待されている実力者ですが、プライドが高くまだ1年生ということもあり、プレーもメンタルも揺らぎやすいのです。

白布は、五色がスパイクを決めた場面では安堵の表情を見せたり、各校の優秀な1年生を集めた強化合宿では、牛島のアドバイスをもらいに行くよう背中を押したりと先輩らしい一面も見せます。(ハイキュー25巻218話)パッツン前髪同士、これから名コンビになってくれると嬉しいと言う声も多いです。

意外な過去や性格が明らかになった白布ですが、今後のハイキューでの活躍が気になるところです。白布はこれまで牛島に忠誠を尽くしてきましたが、牛島が引退してからも今までと同じ「エースを立てる」ことにこだわり続けるのか、それとも及川や影山のように「自ら選手の力を引き出していく」プレースタイルに変化するのか、まだ2年生なので今後の成長に期待が高まります。