2021年09月13日公開
2021年09月13日更新
【バケモノの子】あらすじとラストの結末をネタバレ!映画のその後はどうなった?
細田守監督の長編オリジナルアニメーションの第3作といて公開された映画がバケモノの子です。国内外の映画賞を受賞、ノミネートされた作品として高い人気を誇っています。今回はバケモノの子について、あらすじを結末までネタバレありでまとめつつ、結末のその後についての考察や登場キャラクターそれぞれの声優情報、作品に込められた思いや既に視聴した人の感想をネタバレありでまとめて紹介していきます。
目次
バケモノの子とは?
バケモノの子の概要
バケモノの子は2015年7月に公開された長編オリジナルアニメーション映画です。「時をかける少女」「サマーウォーズ」「おおかみこどもの雨と雪」で名を馳せた細田守監督が自ら脚本も手掛けた作品で「親子の絆」をテーマにした作品です。
人気と共に評価の高い作品でもあり、第33回ゴールデンクロス賞では日本映画部門・優秀銀賞、第43回アニー賞・長編インディペンデント作品賞でノミネート、第39回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞など数多くの賞を受賞、ノミネートされる作品になっています。
バケモノの子の主題歌
バケモノの子が注目を集める要因の1つになったのが主題歌です。バケモノの子の主題歌「Starting Over」はMr.Chiildrenの通算3回目となるアニメタイアップ楽曲です。紆余曲折を経て制作された楽曲で元々はバケモノの子のテーマとして作られたわけではありませんでしたが、その歌詞には「バケモノ」と入っているなど親和性の高い主題歌になっています。
バケモノの子のあらすじネタバレ
あらすじネタバレ①バケモノが住む町
出典: https://ciatr.jp
バケモノと呼ばれる獣人達が住む町、渋天街では長老の宗師が引退して神に転生するとして後継者の選定が行われていました。バケモノ界の決まりで後継者は最も武術と品格に優れた者がなるという決まりがあり、後継者を決める闘技会が開かれる事になります。後継者候補の1人熊徹は宗師から出場への条件として弟子を取り育てる事を課せられます。
熊徹は優れた武術の使い手ではありますが教えるのは上手くなく、弟子をとっても辞めてしまう為これまでしっかり育った弟子がいなかったのです。そこで熊徹は人間の世界の渋谷に弟子探しに現れるのでした。そこで出会う事になるのが九太こと蓮です。
あらすじネタバレ②バケモノの世界に迷い込む人間の蓮
一方の少年蓮は両親の離婚後、親権を持った母親が事故死してしまいます。親戚に引き取られる事になった蓮ですが、まだ9歳で父の帰りを待っていた蓮はそれを拒否し引っ越しの最中に逃げ出してしまいます。1人渋谷の町を彷徨い、路地裏で蹲っている時に出会うのが上で紹介した理由で渋谷に姿を表していた熊徹でした。
蓮は1人でも生きている強さが欲しいと熊徹を追いかけますが途中で見失ってしまいます。そうして熊徹を探しているうちに蓮は渋天街に迷い込んでしまうのでした。不可思議な世界に帰ろうとする蓮でしたが、来た道は既に閉ざされてしまっているのでした。
あらすじネタバレ③熊徹の弟子
その後渋天街で偶然にも再会できた蓮と熊徹。熊徹は「人間の子は渋天街に住まわせるといつかし心に闇を宿し大変な事になる」という言い伝えから周囲が反対するのを押し切り蓮を見込みがあるとして弟子に取る事を決めます。宗師もこれを認めた為、蓮は熊徹に育てられる事になりました。名を尋ねられた際、蓮が言い渋った事から年齢から取って「九太」と呼ばれる事になります。
当初は性格の不一致からいがみ合っていた2人ですが修行の日々で少しずつ親子のような関係になっていきます。ネタバレするとここで宗師が熊徹に弟子を取るようにいった理由も明らかになります。熊徹は孤児だった事から独学で現在の強さを手に入れており、まだまだ荒削りだったのです。この武術が九太に教える中で洗礼されていく事になったのです。
あらすじネタバレ④父親の存在を知る蓮
あらすじはここから8年の歳月が流れます。青年に成長した九太はある日、偶然にも渋天街から渋谷に戻ります。ここで出会ったのが女子高生の楓です。その後、九太は熊徹には内緒で渋天街と人間界を行き来し、楓に勉強を教えてもらう生活を送る事になります。九太の吸収力の高さに高卒認定試験を受けて大学に行ってはどうかという楓の勧めから区役所で住民票を取った事で九太の本当の父親の現住所が発覚する事になります。
当初は父親に会うか決めかねていた九太でしたが、同時に寝床の枕の下に隠していた教科書が熊徹に見つかり人間界と行き来している事がバレてしまいます。問い詰めた熊徹に反抗した九太はそのまま渋天街を出奔、その勢いのままに本当の父親に会う事にします。再会した本当の父親はその再会を喜び「辛い過去は忘れて一緒に暮らそう」と持ちかけるのでした。
しかしその言葉は九太にとって熊徹との生活を否定する言葉でもあります。思わず九太は「何も知らないくせに過去が辛かったと語るな」と拒絶。この一連の出来事によって蓮は自分の心の中に「闇」がある事を感じ取るのでした。ここからバケモノの子の物語は結末へと向かっていく事になります。
バケモノの子の結末・ラストネタバレ
結末ネタバレ①宗師を決める猪王山と熊徹の決闘
それから渋天街に戻らずしばらく時間が経過し、楓と話した九太は有耶無耶になった自分の心にしっかりと決着を着ける為、再び渋天街に戻る事を決意します。渋天街では上位でも紹介した宗師の後継者を決める闘技会が行われていました。九太との中途半端な状態に精彩を欠く熊徹は対戦相手で後継者のライバルであった猪王山に攻勢を許してしまい、ノックアウト寸前まで追い詰められてしまいます。
倒れる熊徹に九太は一喝を入れ、その言葉に後押しを受けた熊徹は力を取り戻し大逆転で猪王山を下しこの戦いに勝利します。これで正式に熊徹が次期宗師に決まり、宗師も承認しますが、この結果に納得がいかないのが猪王山の長男、一郎彦でした。一郎彦は念力で熊徹に長刀を刺し貫きます。
結末ネタバレ②一郎彦の出自
元々ノックアウト寸前だった熊徹にこの攻撃はダメージが大きく、熊徹は瀕死の重傷を負ってしまいます。その光景に激しい怒りを覚えた九太もまた心の闇に飲まれ一郎彦を念力の長刀で襲おうとしますが寸での所で理性を取り戻します。熊徹との絆が九太が完全に闇落ちする事を防いだのです。姿を眩ませた一郎彦に対し猪王山は一郎彦の出自を語る事になります。
実は一郎彦もまた本当は人間の子だったのです。捨て子だった一郎彦を偶然にも拾った猪王山は彼を自らの息子として一郎彦にも周囲には隠して育てていました。しかし一郎彦本人は自らが猪王山の息子ではない事を悟っており、それが心の闇の原因になっていたのです。
結末ネタバレ③一郎彦との対決
その後、姿を消した一郎彦を追って九太は渋谷に舞い戻ります。心の闇を宿したままの一郎彦と決着を着ける為です。九太を発見した一郎彦は心の闇の力を爆発させ渋谷の各地で爆発や炎上が起こり大混乱に陥ります。その力は渋天街にまで影響を及ぼす程になっていました。九太は事態を納めるべく自ら一郎彦の闇を取り込み、その直後に自分の胸を貫くという相打ちに持ち込む覚悟を決めます。
覚悟を決めた九太の前に燃え上がる剣が突き刺さります。ネタバレするとこの剣は熊徹の化身です。闘技会に勝って宗師となる権利を得た熊徹は瀕死の重傷から一命を取り留めると宗師に「神に転生する権利を譲れ」と迫ります。これを宗師が受け入れた事で熊徹は神となったのです。九太がこの燃える剣を握ると剣は九太の胸に吸い込まれ九太はこの燃える剣を自在に使う事が出来るようになります。
この燃える剣を使って九太は一郎彦の心の闇を粉砕する事で決着をつけるという結末を迎えています。映画のエピローグではその結末として後継者だった熊徹が神になる権利を譲った事で宗師が宗師を継続する事、一郎彦が闘技会での騒動以降の記憶がないまま猪王山邸にある自室で目を覚ました事が描かれています。
バケモノの子の九太たちのその後はどうなった?
考察①九太と父親のその後
騒動のその後、九太もまた自らの気持ちに整理を着けて本当の父親と一緒に暮らす事を決めた事が明らかになっています。元々本当の父親は離婚していた為、九太の母親側の親類により九太の母の死を知らされておらず、またその後も九太が行方を眩ましていた事で連絡が取れない状態だっただけなのです。
考察②九太と楓のその後
九太が人間界に戻るきっかけを作った楓ですが、エピローグでは渋天街で英雄扱いを受けた九太を支えた存在として渋天街に招待される姿が描かれています。その後さらに2人で図書館で勉強をする姿が描かれていますが、その後の展開などを示唆する部分は描かれない形になっています。そもそもバケモノの子のあらすじの中では結末までお互いの恋愛感情については一切描かれていないのです。
あらすじでは楓が九太を支えた形ですが、楓側から見ても九太との出会いで親の期待を優先していた自分から脱却し、自身の意志で行動するようになったきっかけになっており、甲斐甲斐しく勉強を教える姿からもファンからの感想や考察の多くではその後付き合い恋人になるのだろうとされています。
考察③一郎彦のその後
バケモノの子のあらすじの中では同じ「人間の子」という共通点を持ちながら対称的な存在として描かれてきた九太と一郎彦。バケモノの子のあらすじの結末では一郎彦は闘技会以降の記憶がない状態で目を覚ましています。バケモノの子作中では宗師から猪王山が一郎彦自身にも人間の子である事を隠した事が一郎彦の心の闇を増大させる原因になったと諭されています。
この事からも一郎彦と猪王山はあらすじの結末のその後、改めてお互いに向き合う形が取られるのであろうと考察されています。九太と違い赤ん坊の頃から渋天街に住む一郎彦にとって人間界は完全に未知の世界である事もあり九太と違って渋天街に留まる事になると考察されており、スタートの「人間の子供」という点以外は徹底して対比して描かれた一郎彦らしい結末を迎えるのではないかとされています。
バケモノの子の謎をネタバレ考察
ネタバレ考察①細田守監督が「バケモノの子」を作った意図
バケモノの子は熊徹と九太という一風変わった形での親子愛が描かれています。これは細田守監督が意図して作ったものである事が公式サイトのコメントで明らかになっています。そのコメントとは「現代社会の変容にともなう家族観の変化に敏感に反応して、新しい家族のあり方と親子関係を模索した」というものです。
また九太を育てながら自身も学んでいく熊徹の姿には自身の体験が重なっている事も明らかにしています。細田守監督自身も自身が親となった事でさらなる学びがあった事が元になっていると発言しているのです。
ネタバレ考察②全てのキャラが蓮の成長を導く存在になっている?
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もう1つ、細田守監督自身が体験が反映された部分が「子供は親以外にも周りのたくさんの人々にソだれられているという思い」だとされています。あらすじでは省略していますが九太には熊徹以外でも生活面で色々教えてくれた熊徹の旧友の百秋坊のようにそれ以外のキャラクターもすべてが九太の成長に何かしらの影響を与えているように描かれているのです。
もちろん全てのキャラクターが付きっきりというわけではありません。同じく熊徹の旧友である多々良などはたった1つのアドバイスで熊徹と九太の関係性を変えさせるきっかけを与えるなどしています。密度は異なりますが、これらの存在全てが九太にとって影響を与える存在として描かれているのがバケモノの子の特徴であると考察されています。
ネタバレ考察③図書館と渋谷の意味
バケモノの子の舞台と1つとして描かれる渋谷はこれまでの細田守監督作品の中では異質な舞台でした。というのもこれまでの作品はどちらかといえば田舎を舞台にした作品が多くなっていたのです。これについて細田守監督は「慣れ親しんだ街の中にこそ、ワクワクするものが潜んでいるのではないか」という思いから常に変化している場所として渋谷を舞台にした事が明らかになっています。
同じく人間界で特徴的な場所として描かれたのが図書館です。この図書館の意味は小説版バケモノの子で描かれています。この時九太は実に8年ぶりに人間の世界に戻っています。しかも渋谷という人の多い街は九太にとっておびただしい文字が集まる街だったのです。これに吐き気を覚えた九太は子供の頃の感覚を思い出すべく、見知った文字を見る事が出来る図書館に足を運んだのでした。
ネタバレ考察④九太が図書館で手にした小説「白鯨」
この図書館で九太が手に取ったのがメルフィブ著の小説「白鯨」でした。九太がこの本を取ったのは子供の頃、家にあった児童書「白クジラ」の影響です。この白鯨という小説は船乗りのイシュメールを主人公とした作品でイシュメールが捕鯨船で出会った片脚を失った船長エイハブと彼の足を奪ったマッコウクジラ、「モビー・ディック」との戦いに巻き込まれていくというあらすじのものになっています。
このエイハブ船長とクジラの対決は「善と悪を対比したもの」として解釈されていますが、バケモノの子ではさらに踏み込んだ解釈が行われています。この作品について楓が「白鯨は自分を映す鏡で心の闇の象徴」と語っているのです。この事が心の闇に囚われた一郎彦が渋谷に現れた際にクジラの影が見える演出につながっているとも考察されています。
ネタバレ考察⑤九太が闇落ちしなかった理由
心の闇、白鯨に囚われてしまった一郎彦に対して、九太もまた一時的に飲み込まれそうになりますがギリギリで踏みとどまっています。両者は共に人間の子供でバケモノに育てられたという共通点がありましたが、一郎彦が闇落ちして九太が闇落ちしなかった違いには周囲の影響が強いのではないかと考察されています。
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九太は熊徹との修行の中で各地の宗師を訪ね歩く旅をする中で強さにはさまざまな形がある事を教わっていました。その他にも多々良や百秋坊、楓という様々な形で蓮に影響した存在がいたのです。対して一郎彦は猪王山の強さに憧れながらも自らが人間である事を薄々勘付きそこに絶望感を抱いていました。そんな絶対的な強さの象徴だった猪王山が熊徹に敗れた事が唯一の心の支えを失う事になってしまったのです。
同時にこれは父親の方針の問題もあるとされています。九太の時は熊徹は周囲に九太が人間の子である事を明かしており、周囲もその前提で見ています。対して一郎彦の場合は猪王山が「自らの息子」として人間の子である事を隠していました。この教育方針の違いがそのまま周囲の対応の違いを生んでいるという考察もあります。
ネタバレ考察⑥中島敦の小説「悟浄出世」との関係
「バケモノの子」の根幹となる部分に影響を与えた作品といえるのが白鯨であるとするなら「バケモノの子」の肉付けに影響を与えた作品であるのが中島敦の小説「悟浄出世」です。この作品は映画のエンドクレジットにも載せられる程になっています。
この「悟浄出世」は西遊記を題材に、沙悟浄にスポットを当てた作品です。とりわけ弱気な妖怪だった沙悟浄は「自分は何者か」を問い続けて様々な妖怪の賢者を訪ね歩いては教えを請いていたという流れがあるのです。これが「バケモノの子」の熊徹と九太の宗師を訪ね歩く旅に繋がっているといえます。またバケモノの子の結末がそのまま「悟浄出世」のテーマである「強さとは何か」の答えになっているのではないかとも言われています。
「バケモノの子」のあらすじは多々良と百秋坊が語っているという形式になっています。これもまた「悟浄出世」への影響があるといえるのでしょう。そもそもこの2人は豚と猿の獣人でここにも西遊記と近いかたちになっていると言えます。2人で語り合っているという形式にする事で、より明確に熊徹と九太の成長過程を描く事が出来た作品がバケモノの子だという感想もあります。
ネタバレ考察⑦カンフー映画へのリスペクト
また戦闘シーンや修行のシーンで参考にされているのがジャッキー・チェン主演のカンフー映画「スネーキーモンキー蛇拳」です。九太が熊徹の足の動きを真似るシーンはこの映画が元ネタになっている他、熊徹と九太がご飯を競い合って食べるシーンもこの映画のオマージュになっています。2015年の公開当時には既にカンフー映画が少なくなっている事もあり、現代に描くカンフー映画とする感想も見られる程になっています。
バケモノの子の声優キャスト一覧
九太(幼少期)役/宮崎あおい
バケモノの子作中で成長している九太は幼少期と青年期で声優が変わっています。幼少期の九太役の声優を担当したのが女優の宮﨑あおいさんです。子役としてデビューして以降ドラマや映画を中心に活躍してきた女優さんで細田守監督作品には「おおかみこどもの雨と雪」で演じた花役に続いての出演となっています。
声優としての出演作こそ少ないものの女優としては映画では「NANA」での小松奈々役、「オカンの嫁入り」の森井月子役、「ツレがうつになりまして」の高崎晴子役、「ペタルダンス」のジンコ役、テレビドラマでは「大河ドラマ篤姫」の篤姫役、「連続テレビ小説 純情きらり」の有森桜子役などを務めている女優さんです。
九太(青年期)役/染谷将太
九太の青年期の声優を担当したのが俳優の染谷将太さんです。2001年に子役としてデビューした俳優さんで2009年に映画「パンドラの匣」にて長編映画で初主演を務めました。細田守監督作品への関わりも深く、「おおかみこどもの雨と雪」で田辺先生役を演じた他、2021年公開の第6作「竜とそばかすの姫」にも千頭慎次郎役で出演しています。
俳優としてのこれまでの出演作としては映画では「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」「ヒミズ」「寄生獣」「バクマン。」「さよなら歌舞伎町」、テレビドラマでは「ホリック〜xxxHOLiC〜」「みんな!エスパーだよ!」「大河ドラマ麒麟がくる」「危険なビーナス」などに出演しています。
熊徹役/役所広司
熊徹役の声優を担当したのが俳優の役所広司さんです。1978年にデビューしたベテラン俳優さんで、公務員から俳優になったという異色の経歴を持った俳優さんです。声優は基本的に行っていませんが「バケモノの子」の熊徹以降も細田守監督作品には度々登場しており、「未来のミライ」のじいじ役、「竜とそばかすの姫」のすずの父親役などを担当しています。
俳優といてはこれまでに映画では「バイプレイヤーズ~もしも100人の名脇役が映画を作ったら~」「関ヶ原」「清州会議」「日本のいちばん長い日」、テレビドラマでは「陸王」「絆~走れ奇跡の子馬~」「大河ドラマ徳川家役」「大河ドラマいだてん~東京オリンピック噺~」などに出演しています。
楓役/広瀬すず
バケモノの子のヒロイン、楓役を演じたのが女優の広瀬すずさんです。モデルからデビューした女優さんで、声優としては楓役がデビュー作となっています。その後2021年9月現在は細田守監督作品には出演していませんが「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」で及川なずな役、「ルパン三世THE FIRST」でヒロインレティシア役を務めるなどしています。
女優としては映画では「海街diary」「ちはやふる」「四月は君の嘘」「チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~」「先生!、、、好きになってもいいですか?」、テレビドラマでは「連続テレビ小説なつぞら」「桶狭間 OKEHAZAMA~織田信長~」「ネメシス」「東京にオリンピックを呼んだ男」などに主演しています。
多々良役/大泉洋
バケモノの子で多々良役の声優を担当したのが俳優の大泉洋さんです。1994年にデビューした俳優さんで基本的には俳優業がメインですが、2001年公開の映画「千と千尋の神隠し」での番台蛙役以降、声優として映画やアニメ、ゲームなどに出演する事もあります。声優としてはこれまでに「猫の恩返し」「ハウルの動く城」「ブレイブストーリー」「レイトン教授と永遠の歌姫」「思い出のマーニー」などに出演しています。
俳優としてはこれまでに「清州会議」「アイアムヒーロー」「恋は雨上がりのように」「グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~」「騙し絵の牙」「探偵はBARにいる」、テレビドラマでは「ノーサイド・ゲーム」「大河ドラマ真田丸」「ハケンの品格」「暴れん坊ママ」などに出演しています。
百秋坊役/リリー・フランキー
バケモノの子で百秋坊役の声優を担当したのがマルチタレントのリリー・フランキーさんです。多方面で活躍しているタレントさんですが声優としては吹き替え以外に経験がなく、バケモノの子での百秋坊役が長編アニメ映画では初の声優となっています。
著書として「おでんくん」「東京タワー~オカンとボクと、時々、オトン~」を持っている他、俳優としては「万引き家族」「ラプラスの魔女」「探偵はBARにいる3」「バクマン。」「海街diary」「モテキ」「ボーイズ・オン・ザ・ラン」などに出演しています。
猪王山役/山路和弘
バケモノの子にて熊徹のライバルである猪王山役の声優を担当したのが山路和弘さんです。バケモノの子のキャストの中では比較的声優業にも積極的な俳優さんで、吹き替え声優を始めアニメ声優なども担当、これまでには「ワンピース~ハート・オブ・ゴールド~」のギルド・テゾーロ役「進撃の巨人」のケニー・アッカーマン役などを担当しています。
俳優としては映画では「日本のいちばん長い日」「帝一の國」「ある用務員」「狗神」「突入せよ!あさま山荘事件」、テレビドラマでは「大河ドラマ麒麟がくる」「大河ドラマ軍師官兵衛」「仮面ライダー剣」「氷の世界」などに出演しています。
一郎彦(幼少期)役/黒木華
バケモノの子では一郎彦も幼少期から登場しており、声優が青年期と変わっています。一郎彦の幼少期の声優を担当したのが女優の黒木華さんです。2010年にデビューした女優さんで声優としては「おおかみこどもの雨と雪」にて雪の少女期を演じました。その後、「花とアリスの殺人事件」「未来のミライ」などにも出演しています。
女優としては映画では「ビブリア古書堂の事件手帖」「日日是好日」「海賊と呼ばれた男」「銀の匙 Silver Spoon」、テレビドラマでは「連続テレビ小説 純と愛」「大河ドラマ真田丸」「重版出来」「凪のお暇」などに出演しています。
一郎彦(青年期)役/宮野真守
一郎彦の青年期の声優を担当したのが声優の宮野真守さんです。元々は1990年に俳優(子役)としてデビュー、その後2001年からは声優としてアニメ声優をメインに活動しています。これまでには「あひるの空」の茂吉要役、「ハイキュー」の宮侑、「虚構推理」の桜川九郎役「七つの大罪」のギルサンダー役、「弱虫ペダル」の葦木場拓斗役などを務めています。
二郎丸(幼少期)役/大野百花
一郎彦の弟、二郎丸も幼少期と青年期で声優が別れているキャラクターです。二郎丸の声優を担当したのが大野百花さんです。子役としてデビューした女優さんで、2007年イオンのCMにてデビューしました。声優としては「おおかみこどもの雨と雪」にて雪の幼少期役でデビューしていました。
二郎丸(青年期)役/山口勝平
二郎丸の青年期の声優を担当したのが声優の山口勝平さんです。元々は俳優として活動していましたが声優としてデビューして以降は声優業がメインになっています。これまでには「呪術廻戦」の血塗役「信長の忍び」の木下秀吉役、「らんま1/2」の早乙女乱馬役、「名探偵コナン」の工藤新一役、「まじっく快斗」の怪盗キッド役、「ワンピース」のウソップ役などを担当しています。
バケモノの子に関する感想や評価
バケモノの子みた、終始いい話だった
— 𝙔𝙤𝙢𝙤𝙘𝙝𝙞 (@koiwaiyomogi) September 3, 2021
ここからは既にバケモノの子を視聴した人の感想をネタバレありで紹介していきます。バケモノの子は細田守監督も「修行モノ」であるとする作風も相まっていわゆる「悪役」がいない作品だとする感想が多くなっています。最終的に九太と戦う一郎彦も心の闇に飲まれてしまっただけであり、根っからの悪役といえるキャラクターがいない事が今どきの作品としては珍しく良いという感想が多くなっています。
あらすじとしては王道な系譜にありながらも壮大な世界観があらすじに入り込みやすい要因になっているという感想も見られます。親子愛をテーマとした作品は多いだけにファンタジーな要素を折り込みながらもしっかれりと親子愛を描ききった結末が良いという感想も多いです。
バケモノの子 よかったーー。成長と絆の物語。。熊徹も九太のおかげで成長したよね😭 多々良と百秋坊が何気によかった🙌心に剣…ラストは泣けます😭😭
— みゆ (@miyu257812) September 5, 2021
バケモノの子の主人公は九太と熊徹ですが、それ以外のキャラクターの意味合いが深いのが良いという感想も多いです。特に多々良と百秋坊の存在が様々な形で九太に影響を与えているのが良いという感想が多くなっています。その一方で人間界に戻るきっかけを作った楓に関してはもう少し深堀りしてほしかったという感想も見られます。
楓に限らず、特に九太の青年期以降は様々な要素が詰め込まれた内容だけにテーマに合わせた結末に向けて説明不足になっている部分が多いのも事実であるとする感想も多いです。ただそれが却って様々な考察の余地を残しているとする声も多く、渋谷街についてもっと知りたいという声やバケモノの子で描かれたあらすじのその後、結末以降の物語について考察するファンも多いです。
歳をとるに連れて、涙腺が弱くなるのは何故だろう😭😭 中3の頃に観たバケモノの子をこの歳で観ると見方が変わって、涙と鼻水止まらん😭🤧
— あみ (@AMI78015698) September 6, 2021
バケモノの子は親子愛をテーマにしているだけに見る年齢でイメージが変わるという感想も多くなっています。公開からある程度歳月が経ち、子供から大人になった人、或いは親になった人が改めて見ると泣けてしまったという感想も多くなっています。親子愛がテーマなだけに自己投影出来る部分が多く結末を迎えてもまだ続いていく感じがするという感想も見られます。
またバケモノの子の作中では幼少期から青年期の分かりやすい時の経過以外にも様々な部分で時の流れを感じる要素が取り入れられています。何気ないセリフなどから感じ取れるこの時間の経過からまるで九太の成長を本当に見ているようであるとする感想も見られる程です。
バケモノの子のネタバレまとめ
バケモノの子は親子愛をテーマにした作品として高い人気と評価を集める作品です。今回あらすじをネタバレありで紹介したようにファンタジーの要素を取り入れながらも自己投影しやすい作品であるとして公開から時を経ても人気が高い作品になっています。あらすじから結末まで基本的にしっかりとハッピーエンドになっているので見やすいという感想も多い作品になっています。
ファンの間では2021年現在も様々な考察が行われており、これらの考察を読むとより深くバケモノの子に込められたメッセージを知る事が出来るという感想もある程に深いメッセージ性が込められた作品なのでまだバケモノの子を視聴していない人はぜひ1度視聴してみてはいかがでしょうか?