2021年08月01日公開
2021年08月01日更新
【シン・エヴァンゲリオン】加持リョウジはサードインパクトを止めて死亡?カヲルとの関係は?
「シン・エヴァンゲリオン」にて、同姓同名の少年の登場が話題を呼んだ加持リョウジは、「破」のラストにて、サードインパクトを止めるために命を落としたことが判明し、インパクトの止め方や渚カヲルとの関係について、様々な考察が浮上しています。本文では、「シン・エヴァンゲリオン」から、加持リョウジが命を落としたサードインパクトの止め方やその後、渚司令と呼ぶカヲルとの関係などを考察しました。
目次
シン・エヴァンゲリオンの加持とは?
新劇場版「破」から登場した加持リョウジのその後は、最終作「シン・エヴァンゲリオン」にて明かにされ、その壮絶な最期や息子・加持リョウジ少年の登場は、ファンを驚愕させました。以下では、「シン・エヴァンゲリオン」から、加持リョウジが命を落とす原因となった、サードインパクトの止め方の考察や、加持の最後やその後・再登場の真相、「渚司令」と呼ぶカヲルや葛城ミサト達との関係などを考察しました。
シン・エヴァンゲリオンの作品情報
2021年3月8日に公開されたアニメ映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版」は、主人公・碇シンジと人類補完計画を進める父・ゲンドウとの最後の戦いと、エヴァのいない世界への創造までを描いた作品です。「シン・エヴァンゲリオン」は、2007年から始まった「ヱヴァンゲリヲン新劇場版シリーズ」に含まれ、新劇場版シリーズの4作目であり、かつ「新世紀ヱヴァンゲリヲンシリーズ」の完結作にあたります。
シン・エヴァンゲリオンの概要
「シン・エヴァンゲリオン」の公開を持って、シリーズが完結した「新世紀ヱヴァンゲリヲン」は、1995年のテレビアニメから始まった人気作品で、ヱヴァンゲリヲンのパイロットである14歳の少年少女と謎の敵・使徒との戦いを描いたバトルアクションです。従来のロボットアニメにはないスタイリッシュなデザインや、少年少女たちの葛藤や苦悩・成長を盛り込んだストーリー展開が人気を呼び、社会現象を巻き起こしました。
そして、2007年からは、テレビアニメ・旧劇場版のストーリーを再構築した、新劇場版シリーズが開始され、2007年に「序」、2009年に「破」、2012年に「Q」が公開されました。新劇場版「Q」から2年以上の空白期間が生じたことから、一時は「シン・エヴァンゲリオン」の制作中止がささやかれましたが、公式サイト等を通じて、「シン・エヴァ」の制作の進行過程や、エヴァシリーズの完結作であることが発表されました。
連日多くの鑑賞者でにぎわったアニメ映画「シン・エヴァンゲリオン」は、当初は、2020年6月の公開を予定していましたが、同年2月から流行が始まった新型コロナウイルスの感染拡大を懸念して、延期を余儀なくされました。そして、2020年12月には、2度目の延期が発表され、前作「新劇場版:Q」の公開から8年の歳月を経て、2021年3月8日に全国公開が実現しました。
シン・エヴァンゲリオンのあらすじ
度重なる衝撃から放心状態に陥った碇シンジは、アスカに支えられながら、生存者が集まる第三村に身を寄せます。一時は、心を閉ざしていたシンジでしたが、ケンスケやトウジ達との交流や綾波レイとの対話を通じて回復していきます。そして、自分が果たすべき役割を見いだしたシンジは、大切な人を守るべく、人類補完計画を進める父・碇ゲンドウとの最後の戦いに挑みます。
加持リョウジのプロフィール
テレビアニメ版からの登場人物で、「新世紀ヱヴァンゲリヲン」では、特務機関NERV特殊監査部かつ日本政府内務省のスパイ・ゼーレからの監視役という3つの顔を持田謎多き人物です。一方、テレビ版を再構築した、新劇場版では2作目「破」から登場、NERV主席監察官に就いており、NERVユーロ支部所属のパイロット・マリとも知り合いだったことが判明します。
生年月日は、1985年6月17日生まれの30歳で、NERV職員・葛城ミサト・赤木リツコとは大学時代からの友人です。性格は、飄々とした一面が目立つものの、かなりのキレ者であり、相手の考えを先読みすることに長けています。また、新劇場版では、最強の使徒・ゼルエルとの戦いを前に、逃げ出したシンジの背中を押すなど、思いやりのある一面が加えられました。
シン・エヴァンゲリオンの加持がサードインパクトを止めた方法
「シン・エヴァンゲリオン」にて、加持リョウジはサードインパクトを止めるために命を落としたことが判明しましたが、インパクトを止め方については言及されておらず、様々な考察が飛び交っています。以下では、「シン・エヴァンゲリオン」から、加持リョウジが行ったと思われるサードインパクトの止め方や、インパクトの止め方に加持の犠牲が必要だった理由等を考察しました。
止め方①カシウスの槍をリリスに打ち込んだ?
新劇場版「破」のラストから「Q」開始時点までに起きた出来事は、本編での明確な描写がないため、空白の14年間とも言われ、加持リョウジが行ったとされるサードインパクトの止め方の詳細など、様々な考察が飛び交っています。そして、本編で語られることが無かったサードインパクトの止め方について、新劇場版「Q」でのセリフから、ある方法が浮上しました。
まずサードインパクトの発生の流れは、自立型Mark.06をドクマに投下し、リリスのロンギヌスの槍を抜く、リリスの首を落として人類のインフィニティ化を止める、Mark.06・リリスをロンギヌスの槍で貫くことで発生します。そして、サードインパクトを止めるには、リリスをカシウスの槍で貫くことが必要となり、その大役に加持リョウジが選ばれ、命を落としたと考えられます。
加持の乗る小型飛行機にカシウスの槍を括り付け、発射台からリリスに向かって放たれたでしょう。しかし、この止め方は、巨大なカシウスの槍を小型飛行機で運ぶことの困難さや、リリスに突き刺すまでの難しさが指摘され、不可能とも考察されています。一方で、新劇場版「Q」では、セントラルドグマに加持の最後を示す飛行機の残骸があり、サードインパクトを止めるために飛行機が使われたことを表しているでしょう。
一方で、リリスの大きさから加持が1人で成し遂げることは難しく、当時、稼働可能だったマリの2号機やマリの正体、旧劇場版での加持・カヲルの関係から、3人でサードインパクトを止めた可能性も考えられます。しかし、この止め方でサードインパクトを食い止めることができても、加持だけが命を落とした経緯など、新たな疑問が残り、カシウスの槍をリリスに打ち込む止め方は、実現が難しいと考察できます。
止め方②サードインパクトを止める贄になった?
加持がサードインパクトで命を落とした原因は、「Q」でのミサトやケンスケのセリフから、サードインパクトを止めるための「贄」と呼ばれる犠牲が必要となり、旧劇場版ではゼーレとの関係が深い加持が選ばれたでしょう。加持が「贄」となった経緯は、サードインパクトの停止に加え、人類のリリスの契約が完了する前に、インパクトを起こしてしまった贖罪ではないかと、考えられます。
そのため、リリスにガイウスの槍を突き刺す止め方では、サードインパクトを阻止することは出来ず、リリスの使徒・第18使徒である人間の「贄」を捧げる必要があり、加持が自ら犠牲になる決断をしたとも考察できます。
止め方③アンチLシステムを開発して止めた?
出典: https://note.com
加持リョウジに関する情報について、新劇場版「Q」から登場するヴィレの高雄コウジのセリフから、アンチLシステムの開発が浮上し、この出来事が加持のサードインパクト停止を意味しているとも考えられます。アンチLシステムは、L結界への侵入や大地のコア化を食い止めることで人類が住める場所を確保することが出来る一方、L結界の中でデータを取ることが必須です。
また、L結界密度の高い場所では人類は住むことができず、長時間滞在し続けるとLCL化して消滅する危険があります。そのため、人類はL結界に足を踏み入れる際には、プラグスーツを着用しなければなりません。しかし、「シン・エヴァンゲリオン」にて、ミサトに別れを告げた加持は、プラグスーツを着ておらず、その事が命を落とす原因になったと推測されます。
加持がプラグスーツを着ていない理由は、緊急を要する事態で、プラグスーツが間に合わなかったと考えられます。一方、プラグスーツを着用して作業を行っていても、長時間に渡ってL結界密度の濃い場所に居れば、少なからずその影響を受けてしまい、加持の死因につながったでしょう。
止め方④カヲルが頼んだ?
加持リョウジと渚カヲルの関係は、旧劇場版ではゼーレでの司令・副司令の関係にあり、お互いを「渚司令」「リョウちゃん」と呼んでいます。「シン・エヴァンゲリオン」では、カヲルが加持へお礼を言う場面があります。「破」のラストで、覚醒した初号機にカヲルがカシウスの槍を突き刺したことで、ニアサードインパクトは止められ、本来ならば、カヲルの手でサードインパクトも止められたと推測できます。
しかし、自立型のエヴァMark.06は、人類補完計画のため、ゲンドウに改造されたゼーレ所属のエヴァだったため、カヲルには搭乗できるエヴァが近くにありませんでした。そこで、ゼーレでの部下・加持リョウジに白羽の矢が立ち、カヲルからの依頼、または渚司令の苦悩を汲み取ったことや、ゲンドウへネブカドネザルの鍵を渡してしまった責任を取るべく、自ら犠牲になる道を選んだと考えられます。
シン・エヴァンゲリオンで加持が再登場?死亡していなかった?
サードインパクトを食い止める犠牲となったことが判明した加持リョウジでしたが、空白の14年後を描いた「シン・エヴァンゲリオン」では、加持リョウジを名乗る14歳の少年が登場し、大きな話題を呼びました。以下では、加持リョウジの最後と死亡シーン、14年後の世界で加持の再登場がささやかれた、「シン・エヴァンゲリオン」の加持リョウジ少年の正体について、考察を交えながら紹介します。
加持リョウジの最後と死亡シーン
生前の加持リョウジは、将来起こりうる地球上の生命の絶滅を見据え、全ての生命の種子のサンプルを永久保存し、それらを宇宙に撒くことを目指していました。そして、生命の種子の保存を目的に、戦艦・AAAヴンダーが、NERVで極秘で建造されたものの、加持の手で奪われ、後に彼の意志を引き継いだミサト、反NERVの搭乗員で結成されたヴィレの母艦となりました。
加持リョウジの登場は、新劇場版では「破」のみとなり、続編「Q」では、その後の消息は言及されませんでした。しかし、最終作「シン・エヴァンゲリオン」にて、加持がサードインパクトを食い止めるために犠牲になったことが、かつての恋人・ミサトの回想で明かにされ、同時に、精神世界でカヲルと共に姿を見せるなど、渚カヲルとの関係も示唆されました。
一方、加持リョウジの死因となった、サードインパクトの止め方の全貌は、最後まで明確にされることなく、エヴァシリーズの謎の1つとなりました。また、「シン・エヴァンゲリオン」の第三村のシーンにて、加持リョウジと同姓同名の少年が登場し、サードインパクトで命を落とした加持との以外なつながりが判明しました。
加持リョウジがシン・エヴァで再登場?
加持リョウジは、「破」のラスト以降に、死亡したことが確認されましたが、サードインパクトの発生から14年後の世界では、加持リョウジを名乗る少年が登場します。その少年の正体は、加持とミサトとの間に生まれた息子であり、年齢は14歳でした。サードインパクトの発生時、これらを食い止めるべく立ち向かう加持に、ミサトも一緒についていく覚悟を決めていました。
しかし、ミサトはその時すでに加持との子供を妊娠しており、その事実を聞かされていたリツコに止められたことから、ミサトはやむを得ずその場にとどまる事となり、加持の死とサードインパクトの停止に立ち合います。その後、ミサトは、息子を出産するも、子供は信頼できる人物に託し、自身は加持の遺志を引き継いで、AAAヴンダーの艦長に就任し、反NERVとの戦いに身を投じます。
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一方、ミサトの息子は、父親と同じ名前「加持リョウジ」と命名され、「シン・エヴァンゲリオン」では、14歳に成長しました。第三村でケンスケ達と生活を営んでおり、村を訪れたシンジとも対面します。また、クレディットの実験施設では、亡き父と同様、スイカを育てており、その種は顔の知らない母親・葛城ミサトの元へ届けられました。
ミサトとリョウジ母子も、生涯、顔を会わせることがありませんでしたが、ミサトは最期まで息子・リョウジのことを気にかけており、母親らしいことをしれあげられなかったことを悔やんでいました。しかし、残された息子にせめて何か遺してあげたいという想いから、ガイウスの槍を搭載したAAAヴンダーをシンジの元に運び、世界の運命を変えるきっかけをもたらしました。
シン・エヴァンゲリオンの加持とカヲルの関係や謎を考察
劇中では、自分のことを語ることが少なかった加持リョウジは、その過去や旧劇場版にてスパイ活動を行っていた目的など、エヴァシリーズ屈指の謎多きキャラクターです。以下では、「シン・エヴァンゲリオン」で判明した、加持リョウジと渚司令こと渚カヲルとの関係をはじめ、スイカを栽培していた理由、漫画版で判明した加持の壮絶な過去、新劇場版でのアスカとの関係について考察しました。
考察①加持とカヲルの関係
加持がカヲルを「渚司令」と呼ぶシーンは、「シン・エヴァンゲリオン」で初登場したセリフで、新劇場版での2人の関係性を示す伏線となりました。旧劇場版では、2人ともゼーレとの関わりがあり、新劇場版「破」でも、カヲルの司令の元、加持が動いており、サード・インパクトを止めるために加持が向かったのも、カヲルとの関係が関わっていたとも推測されます。
また、カヲルの姓である「渚」は、「海と陸の狭間」を意味し、エヴァの世界でのカヲルは、人類の狭間をつなぐ存在とも捉えられます。そして、「渚司令」「リョウちゃん」の呼び方には、2人にしか知らない親密さや信頼関係が隠されているでしょう。
考察②加持と葛城ミサトの関係
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旧劇場版では、NERVの女性職員に声をかけるなど、プレイボーイな一面ものぞかせた加持でしたが、葛城ミサトに対する態度は、明かに他の女性とは異なるように見えます。加持とミサトは、大学時代の友人で、かつての恋人同士でしたが、VERVで再会後、ミサトが知りたがっていた機密情報・セカンドインパクト事実に関する情報を、ミサトに漏えいしています。
加持とミサトの関係は、共通の目的に向かって進むパートナーのような関係であり、新劇場版では、2人の子供が登場しています。加持・ミサト共に息子の成長を見届けることは出来ませんでしたが、第三村で畑仕事に精を出す息子・リョウジは、両親の良い面を受け継ぎ、たくましい少年に育っていました。
また、新劇場版では、加持が「生命を遺すため」の手段として、戦艦AAAヴンダーを開発していました。AAAヴンダーは、後に「命を守るため」に立ち上がった反NERV組織・ヴィレの母艦となり、加持の遺志を引き継いだミサトが艦長に就任しました。そして、「シン・エヴァンゲリオン」では、背骨部分を改造してガイウスの槍が作られ、ミサトからシンジに託されたガイウスの槍は、世界の運命を変えるきっかけをもたらしました。
考察③スイカを栽培していた理由
加持リョウジは、旧劇場版・新劇場版にて、ジオフロント内の畑でスイカの栽培を行なっています。加持がスイカを育てている目的は、シリーズを通して明確な理由は明かされませんでしたが、彼の正体からスパイ活動の一環として育てているとも考察されています。一方で、加持のスイカ畑は、彼の趣味と捉えられる一方、最強使徒との戦いから逃げ出してきたシンジの背中を押した、重要な場所としても認知されています。
「何かを作って育てることで、見えてくるものがある」というセリフから、加持はスイカの栽培を通じて、何かを見ていた可能性が高いでしょう。また、加持の謎は、ミサトへの遺言と捉えられるセリフからも見られ、「花に水をやってほしい」と託します。スイカを栽培していたことから、花をスイカと表現した、またはスイカの花を指して言ったと考察できます。
しかし、ミサトへ向けられた意味深なセリフからは、加持の本心を読み取ることは難しいものの、このセリフには2人にしか知らない、秘密が隠されていた可能性も高いでしょう。
考察④加持は孤児だった?
アニメ版では、終始謎めいた存在だった加持リョウジでしたが、漫画版では加持の知られざる過去が描かれました。孤児だった加持は、弟や他の孤児の仲間と生活を営んでおり、ある日、食料を盗んでいるところを見つかってしまいます。その時、加持は、孤児の仲間を売ることで自身は助かることができたものの、この過去は後の加持に暗い影を落とし、彼らへの贖罪として辛い人生を歩んできました。
アニメ版で描かれた加持リョウジの生き様には、仲間を裏切った罪に苦しむもう1つの顔ものぞかせています。そして、加持のそのような生き方は、ミサトとも重なり、2人が惹かれあったのは、必然だったでしょう。
考察⑤アスカに一方的に好かれている?
旧劇場版での加持は、ユーロネルフ・ドイツ支部に所属していたころのアスカの保護責任者であり、アスカと共に日本へ来たことが判明しています。そのため、アスカからは好意を寄せられており、アスカ自身も加持の前では態度を豹変させています。一方、加持もアスカの好意には気付いているものの、「子供だから」とはぐらかしています。
そして、子供を理由に加持に相手にされないと悟ったアスカは、ついに「自分は大人」だと強調して彼に迫ります。一方、加持は、アスカの好意の裏には、「大人に見られたい」という想いが隠されていることに気が付いており、あえて取り合わなかったと推測されます。
旧劇場版では、アスカの加持への好意が強調された一方、新劇場版ではアスカと加持は、面識がない設定に変更されています。新劇場版「破」では、海洋生物研究所の社会見学で顔を会わせたものの、アスカに好意を持たれた描写や会話のシーンがないことが特徴です。そのため、新劇場版では、真希波・マリ・イラストリアスが、加持と面識がある設定に変更されています。
シン・エヴァンゲリオンの加持の名言や名セリフ集
旧劇場版では、敵か味方か分からないミステリアスなキャラだった加持でしたが、新劇場版ではシンジの背中を押す役目を担ったり、人類の未来を守るべく自らを犠牲する決断を下すなど、かっこいいキャラクターとして人気を集めています。以下では、「シン・エヴァンゲリオン」の加持リョウジの心に響く名言や名セリフ集を紹介します。
加持の名言①「俺はここで水をまくことしかできない…」
加持リョウジの名言1つ目は、最強使徒・ゼルエルとの戦いから逃げてきたシンジの諭した名セリフです。ゼルエルの襲撃でNERVに緊張感が走る中、重圧に耐えきれなくなったシンジは、ジオフロントでスイカ畑の手入れをするリョウジの元を訪れます。表では大変な時に、のんきに畑仕事をするリョウジに怒りを覚えるシンジに、加持は自分にしかできないことを気づかせるきっかけを作り、シンジの背中を押しました。
シンジ君。俺はここで水を撒くことしか出来ない。
だが君には君にしか出来ない、君になら出来ることがあるはずだ。
誰も君に強要はしない。自分で考え、自分で決めろ。自分が今何をすべきなのか。
まぁ、後悔のないようにな。
加持の名言②「大人はさ、ズルいくらいが…」
加持リョウジの2つ目の名言は、加持の人生訓が垣間見える名セリフです。新劇場版「破」で登場したこのセリフは、缶コーヒーの等価交換としてスイカ畑の手伝いをさせられたシンジに対して放たれました。デートを口実に、スイカ畑の手伝いをさせられたことに腹を立てるシンジをよそに、加持は大人としての余裕を醸しながら、シンジの怒りをかわしました。
大人はさ、ズルイぐらいがちょうどいいんだ。
加持の名言③「つらいことを知っている人間のほうが…」
加持リョウジの3つ目の名言は、新劇場版「破」のスイカ畑のシーンで登場した名セリフです。加持の過去は、アニメ版では一切明かされなかったものの、漫画版では壮絶な生い立ちだったことが判明し、少年時代の経験が加持の人生観に大きな影響を与えたでしょう。そして、エヴァのパイロットとして苦悩するシンジの心境にも理解を示し、彼の成長を促していきました。
つらいことを知ってる人間のほうが、それだけ人にやさしくできる。
それは弱さとは違う。
加持の名言④「”彼女”とは”遥か彼方の女”と書く…」
加持リョウジの4つ目の名言は、シンジからミサトとの関係を尋ねられた時に放った名セリフです。このセリフは、テレビアニメ版・第18話で登場し、恋人として付き合いながらも、別れてしまったミサトとの関係を、加持なりに教えています。また、スパイという裏の顔も、ミサトと別れるきっかけになったと推測され、ミサトは向う岸の存在という表現もしっくりくるでしょう。
“彼女”とは“遥か彼方の女”と書く。女性とは向こう岸の存在だよ、我々にとってはね。
加持の名言⑤「真実は、君と共にある…」
加持リョウジの5つ目の名言は、ミサトへ宛てた留守番電話に録音されていたメッセージです。ミサトがセカンドインパクトの真実を求めていたことは、加持も知っており、スパイとしてそれらの機密情報を保有していた加持は、それらの一部をミサトに託すことを決意します。そして、留守番電話からは、その後のミサトの行動に期待を寄せていることを意味しているでしょう。
真実は、君と共にある。迷わず進んでくれ。
シン・エヴァンゲリオンの加持のアニメ声優
旧劇場版から人気の高い加持リョウジのアニメ声優は、七色の声を持つと言われる日本を代表する声優・山寺宏一さんが演じました。以下では、「シン・エヴァンゲリオン」の加持リョウジのアニメ声優・山寺宏一さんのプロフィール、主な出演作品について紹介します。
山寺宏一のプロフィール
加持リョウジのアニメ声優・山寺宏一さんは、1961年生まれ、宮城県出身の声優・ナレーターで、ものまねタレントしても活躍しています。大学卒業と声優養成所を経て、1985年にOVA「メガゾーン23」中川真二役で声優デビューを果たします。また、1997年~2016年にかけて「おはスタ」のメイン司会を務めるなど、マルチに活躍しています。
アニメでは、青年~老年役、シリアスやコメディタイプ、二枚目・三枚目など人間の役から、動物・ロボットまで声域の広さや、演技力の高さに定評があり、声優界では「七色の声を持つ男」と称されています。声優としての受賞歴は、2015年の第24回日本映画批評家大賞アニメーション声優賞、2020年の第14回声優アワード・海外映画・ドラマ賞を始め、数多くの賞を受賞しています。
山寺宏一の主な出演作品
出典: https://prcm.jp
声優・山寺宏一さんの主な出演作品は、アニメ「らんま1/2」響良牙役、「宇宙戦艦ヤマト2199」デスラー総統役、「ルパン三世シリーズ」銭形警部役、「それいけ!アンパンマン」めいけんチーズ役・ジャムおじさん(2代目)役等です。近年の作品では、「もっと!まじめにふまじめ かいけつゾロリ」のゾロリ役、「ハクション大魔王2020」ハクション大魔王役等を演じています。
海外作品の吹き替えも多数担当しており、アメリカ俳優・トム・クルーズや、ブラッド・ピット、トム・ハンクス、マイケル・J・フォックス等の声や、担当声優の1人・ウィル・スミスを始めとする、アフリカ系アメリカ人俳優の吹き替えを多数演じています。ディズニー作品では、ドナルドダックの声や、「アラジン」のジーニー役、「美女と野獣」野獣(ビースト)役等を担当しています。
シン・エヴァンゲリオンの加持に関する感想や評価
新劇場版でのサードインパクトの止め方や、渚司令と呼ぶカヲルとの関係など、加持リョウジの謎について、様々な考察が飛び交っています。以下では、大ヒットを記録した「シン・エヴァンゲリオン」から、加持リョウジに関する感想や評価を紹介します。
感想1:加持リョウジがかっこいい
シンジには男の生き様を、ミサトには愛の証を、そして世界に希望の種を残してこの世を去った色男。こんなカッコいい大人になりたかった。#加持リョウジ pic.twitter.com/Wd6TCQsRue
— SYUN (@Goodwoman_mari) July 22, 2021
エヴァシリーズの人気キャラクター・加持リョウジは、新劇場版では「破」と「シン・エヴァンゲリオン」のみの登場となりましたが、シンジの背中を押した温かいセリフや、大人としての余裕のある雰囲気がかっこいいと支持されています。新劇場版では、息子・リョウジの登場や、渚司令と呼ぶカヲルとの関係など、新たな設定・謎が登場し、ファンの興味を惹きつけています。
感想2:加持リョウジ親子が好き
エヴァ、加持リョウジが2人とも好きすぎて困る 無理……
— あめがし(だき)🔰 (@syu_u_u__) July 24, 2021
女性だけでなく、男性からも人気を集める加持リョウジは、新劇場版でも多くの注目を集めており、「シン・エヴァンゲリオン」では、ミサトとの間に生まれた息子・リョウジの人気も高まっています。両親の良いところを受け継いだ、加持リョウジ少年の登場は、ファンも想定外の展開となりましたが、加持リョウジ父子が好きという感想も寄せられています。
感想3:加持リョウジの誕生日を祝福
今日は加持さんの誕生日!おめでとうございます!
— たぶ (@SotaShinoda256) June 16, 2019
こうゆう大人かっこいいよな。。。。#加持リョウジ #新世紀エヴァンゲリオン #6月17日は加持リョウジの誕生日 pic.twitter.com/lFvMysKBZW
6月17日は、加持リョウジとアニメ声優・山寺宏一さんの誕生日であり、SNS上では加持リョウジ・山寺宏一さんの誕生日を祝福するメッセージが投稿されています。旧劇場版では、敵か味方か分からない曖昧な立ち位置にあった加持でしたが、新劇場版ではスパイと思われる描写はなく、子供たちに命の大切さを教えたり、シンジを優しく諭すなど、理想の男性像として男性ファンからも支持されています。
感想4:空白の14年間の映像化を望む
「空白の14年間」、妄想して描いてみました。
— ちはる 千晴宗真 CHIHARU (@chiharueva) May 14, 2021
渚司令、映像化して欲しい!!#エヴァンゲリオン #渚カヲル #加持リョウジ pic.twitter.com/FRvDAVgSNx
新劇場版「破」から「Q」までの間は、空白の14年間と言われ、その全貌は「Q」「シン・エヴァンゲリオン」にて断片的に語られるのみで、サードインパクトの止め方や、加持とカヲルの関係は明かされることはありませんでした。一方、ファンの中には、エヴァの謎となった空白の14年間を描いたストーリーの映像化を望む声を寄せており、渚司令と加持のシーンが期待されています。
感想5:親子揃った姿に感動
ずっと見たかった公式からのファミリー3ショットに泣きました...一生幸せでいてくれ...!!!!!!#葛城ミサト#加持リョウジ pic.twitter.com/hXWcAJyy60
— にぅぎぅ (@sa_bisu20) June 22, 2021
エヴァシリーズ本編では、顔を会わせることが無かった加持リョウジ・葛城ミサト・加持リョウジ少年でしたが、エヴァ公式からファン待望の加持親子の3ショットが公開され、大きな話題を呼びました。エヴァの世界では、壮絶な最期を迎えた加持・ミサトでしたが、息子・リョウジとの3ショットは、平穏な世界での3人の姿と捉えられ、ファンの感動を呼びました。
シン・エヴァンゲリオンの加持まとめ
「シン・エヴァンゲリオン」から、加持リョウジが犠牲となったサードインパクトの止め方やその後、再登場の真相、加持とカヲルとの関係や謎の考察、加持リョウジのアニメ声優などを紹介しました。「シン・エヴァンゲリオン」では、息子が登場するなど、ファンに驚きを与えた加持リョウジでしたが、死の真相やカヲルとの関係など、新たな謎も浮上し、ミステリアスな雰囲気が魅力的なエヴァの人気キャラクターです。