【ワールドトリガー】ベイルアウト（緊急脱出）とは？開発者や機能・欠点も解説

ワールドトリガー（ワートリ）の中では当たり前に使用されていますが重要な要素になっているのがベイルアウト（緊急脱出）です。今回はベイルアウトについてまとめて紹介していきます。

ベイルアウトが登場するワールドトリガーは2013年から葦原大介先生が週刊少年ジャンプで連載している遅効性SFアクションバトル漫画です。精巧に考え込まれた世界観や個性豊かなキャラクター達、集団戦闘を代表する描写の細かさなどが高い人気を集めている作品で、連載初期からメディアミックス展開にも恵まれた作品です。

2016年から2018年にかけて葦原大介先生の体調不良により長期休載期間もあり、復帰後には体調面を考慮して月刊誌のジャンプスクエアに移籍、その後も高い人気を保持し続けアニメ化なども行われている作品になっています。

突如異世界からの門が開き異世界の住人ネイバーから侵攻を受けた中規模都市の三門市、この三門市を襲ったネイバーを撃退したのが謎の組織ボーダーでした。ボーダーは界境防衛機関として三門市に基地を建設、4年半後までにはしっかりとした体制づくりを構築していました。物語はボーダーの訓練生であるC級隊員の中学生、三雲修のクラスに空閑遊真が転校してくる事で始まっていきます。

ベイルアウトとはボーダーがネイバーの技術から独自に開発したトリガーの機能で、漢字では緊急脱出と書くようにトリオン体が破壊された時に基地に飛ばし、生身の肉体を守る機能です。ボーダーではB級以上の正規隊員のトリガーに強制的にセットされていますが、S級隊員の持つブラックトリガーにだけは装備されていません。ボーダーの防衛任務、或いは戦闘はこのベイルアウト機能がある事を前提とした動きも多いです。

ワールドトリガー（ワートリ）作中でも大活躍しており、ソロランク戦、B級ランク戦などの模擬戦でも使用されている他、アフトクラトルによる大規模侵攻でもベイルアウトのおかげでB級以上がアフトクラトルに捕らえられ連行される事はありませんでした。

ボーダーではベイルアウト機能を主にB級以上の隊員に装備していますが、ボーダーにはその下に訓練生であるC級隊員、それ以外にも戦闘員以外の職員もいますが彼らはベイルアウトを持っていません。理由は単純でそこまで回す程ベイルアウトの数を作り出す事が出来ない為です。加えてC級隊員は危険な場所に赴く事がない為という事も関係しています。

アフトクラトルによる大規模侵攻ではこの弱点を見抜かれており、B級隊員もベイルアウトしないようにキューバ化された他、ベイルアウトを持っていないC級隊員が中心に狙われる事になりました。アフトクラトルによる大規模侵攻後、特に狙われた雨取千佳を特例的にB級に上げたのもベイルアウトを持たせたいという本部の思惑があったからこそでした。

非常に便利な機能であるベイルアウト機能ですが、もちろん弱点も存在します。それが装備するとトリオンの多くを消費してしまうという事です。B級隊員以上は自身のトリオン量に応じて自由に装備するトリガーが選べますがベイルアウトは自動で装着されるので、残ったトリオン量のバランスを考えて装着する必要があります。これに苦しむ事になるのが三雲修です。

B級以上の隊員の中でトリオン量が最弱である三雲修はアタッカーからシューターになりましたが、そのトリガーセットはメインにレイガスト、スラスター、バックワーム、サブにアステロイド、スパイダー、シールドとなっており、それぞれ1つずつ枠に空きがありますが、玉狛の宇佐美曰く「これ以上付ける余裕がない」と言われており、実際B級ランク戦ラウンド8ではアステロイドを外してハウンドを付けるという対応をしています。

ワールドトリガー（ワートリ）ではトリガーを起動する時の「トリガーオン」など掛け声を発動の条件にしているようにも見受けられる描写がありますが、実はこれ掛け声なしでも作動する事が明らかになっています。その為、ベイルアウトも発動する事ができると考えられています。

ベイルアウトの開発者に関しては「ボーダーのエンジニア」というのは明らかになっていますが具体的に誰が作ったのかは明らかになっていません。共同で開発されたとされており、エンジニアとして様々な実績を上げている鬼怒田の功績にカウントされていないので複数人がやっとの思いで構築したものと考えられています。

そんなベイルアウト機能ですが、ネイバーフッドからも注目されており、実際にガロプラは新型のトリガーとして開発に成功しています。ガロプラのガトリン達遠征部隊が、ボーダーの本部基地に潜入して遠征艇の破壊という作戦を実行出来たのもこのベイルアウト機能があったからこそだと考えられています。

使い方ではボーダーに一日の長がありそうですが、今後ワールドトリガー（ワートリ）の物語がネイバーフッドに進めば他の国も使用する可能性は十分に考えられます。

ベイルアウトを開発していたガロプラに対し、アフトクラトルにはベイルアウトは存在していません。或いは属国のガロプラが実戦投入できるレベルなのでアフトクラトル本国にはあるかも知れませんが少なくとも大規模侵攻で攻めてきた遠征部隊には導入されていませんでした。にも関わらずアフトクラトルは遠征にブラックトリガーを4本も投入する強気な姿勢を見せていたのです。

これはアフトクラトルの遠征部隊にとってミラの持つブラックトリガー「窓の影（スピラスキア）」の存在が大きいとされています。「窓の影（スピラスキア）」とは空間を移動する事ができるトリガーで、このトリガーがあるからこそ、トリガーがオフになったヴィザの回収やブラックトリガーのウロボロスの回収が出来ており、ハイレインの計画によるエネドラとヒュース以外はしっかり回収して帰還を果たしています。

ここからは既にワールドトリガー（ワートリ）を視聴している人のベイルアウト（緊急脱出）についての感想を紹介していきます。ワールドトリガーはかなりバチバチにやり合う作品ですが、ベイルアウトがあるおかげで死人が出ないので安心して見る事ができるという声も多くなっています。特に同時期に流行った作品が比較的人が簡単に死ぬような作品だった事もあり、相対的にワールドトリガーに安心感を感じている人も多いです。

ただ今回紹介したようにベイルアウト（緊急脱出）にも限界がある事はワールドトリガー（ワートリ）作中でも描かれており、実際にアニメワールドトリガーでは「基地の近くでないと発動しない」というような設定も登場しています。特に物語がネイバーフッドへの遠征に近づく程に誰かが死ぬ可能性について示唆する声は増えており、それでも納得感があるのがワールドトリガーの凄さだという声も多いです。

またベイルアウトがある事の意外な弱点が「実戦意識の乏しさ」にあるという声もあります。特に空閑遊真やヒュースなどネイバーフッドでの実戦経験者が作中で目立つようになっている事もあり、ベイルアウトがあるという安心感が逆に実戦を想定できない状態に繋がっているのではないかとも考察されています。

ワールドトリガー（ワートリ）のベイルアウトとは、トリオン体が限界を迎えた際に基地に逃げる事ができる機能です。ボーダーの防衛体制には欠かせない機能であり、この有無がアフトクラトルによる大規模侵攻でベイルアウトを持つB級隊員の誘拐数0に対し、持たないC級隊員が攫われるという結果に繋がっていると言われる程に重要な機能です。

ワールドトリガーが安心して見られる要素になっていると言われる反面、弱点がないわけではなく、今後ベイルアウトが働かない展開も十分に予想されています。戦闘用のトリガーではないので目立ちこそしませんがワールドトリガーでも重要な要素なのでまだワールドトリガーを視聴していないという人はベイルアウトにも注目しながら視聴してみてはいかがでしょうか？