2021年06月28日公開
2021年06月28日更新
【進撃の巨人】アニの父親の正体は?血が繋がっていない?二人の関係と出身地を考察
2021年5月の別冊少年マガジンを持って完結した進撃の巨人。数々の伏線をしっかり回収して最終回を向かえたと言われる本作ですが、その中でも疑問が残っていないわけではなくその疑問の1つがアニの父親の正体です。ファンの間では様々な考察が行われており、その正体やアニとの関係が気になるという声も多くなっています。今回は進撃の巨人のアニの父についてファンの間で考察されるスパイ説などをまとめて紹介していきます。
目次
進撃の巨人のアニとは?
進撃の巨人の中でも様々な過去が描かれているキャラクターの1人がアニです。今回はアニの過去について、特にアニの過去に関わる父についてまとめて紹介していきます。
進撃の巨人の作品情報
進撃の巨人の概要
アニが活躍する進撃の巨人は2009年に創刊された漫画雑誌「別冊少年マガジン」にて創刊号である10月号から2021年5月号までの間連載されていたダークファンタジー作品です。圧倒的な力を持つ巨人とそれと戦う人類で描かれた作品でファンタジー作品ながらも魔法などの能力はほぼなく、架空戦記的な展開が特徴の作品になっています。
巨人については人類側にも分かっていない事が多く、作中の中で主人公達と共に少しずつ読者も知っていく形式になっています。伏線や謎の多い展開が読者から高い人気を集めた本作はまだ創刊したばかりである別冊少年マガジンの連載を支えた作品でもあり高い人気からアニメやゲーム、実写映画などメディアミックス展開も積極的に行われています。
進撃の巨人のあらすじ
突如現れた巨人によって人類は滅亡の淵に立たされ3つの大きな城壁を築いてその中での生活を余儀なくされます。壁が出来てからおよそ100年後、人類が巨人の驚異を忘れかけた頃、突如現れた城壁を超える超大型巨人によって壁が破壊され人類は再び巨人の驚異を思いだす事になります。この襲撃で故郷も夢も母親おも失った主人公エレン・イェーガーは巨人への復讐を誓い兵団に入る為の訓練兵団に入団します。そこで出会う事になるのが今回紹介するアニです。
アニのプロフィール
アニ・レオンハートは主人公のエレンが入団した第104期訓練兵団においてエレンと同期だった少女の1人です。口数の少なさや他人との馴れ合いを嫌う性格故に孤立しがちですがエレンとは彼女が得意としていた対人間格闘術を通して交友を深め、訓練兵団時は僅かな友人達がいる程度でした。104期の中での成績は4番目で入団する兵団を自身で選べる権利を得て同期の中で唯一憲兵団に入団する事になります。
その正体はマーレから送り込まれたマーレの戦士「女型の巨人」であり、憲兵団に入ったのもマーレからの任務である「始祖の巨人の奪還」の為の情報を探る為でした。始祖の巨人の力を持つエレンを誘拐するべく襲撃しますが、調査兵団の活躍によって失敗し、自身の正体が露見、巨人の結晶化の能力を使い自身を水晶体の中に閉じ込めてしまうのでした。物語終盤にその水晶体が壊れて再登場を果たす事になります。
進撃の巨人のアニの父親の正体や出身地を考察
考察①アニは故郷出身ではない?
当初アニ達壁内に潜入したマーレの戦士3人は同じ出身地なのだろうと考えられていました。しかし原作77話でのライナーのセリフから「アニだけは別の場所の出身である可能性」が考察される事になります。他にもライナーとベルベルトが故郷を思うシーンにおいても同調しなかったり、元々口数が少ない性格ながらもアニが「故郷」と口にした事がないなどの要因が考えられる事になります。
考察②アニの父親は壁内人類?
元々アニが女型の巨人として暴れエレン襲撃を刊行した時点では壁外についての情報があまりにも少なくアニ達の故郷に当たる場所が「マーレ」であるという事も明らかになっていませんでした。その為、上記でも触れた原作77話のライナーのセリフからアニの父親は元々壁内人類だったのではないかと考察される事になります。
アニは自身の父親について、「何か現実離れした理想に酔いしれてばかりいる人物だった」と語っています。この事もエレンと同じく壁内人類から見て「巨人を駆逐して壁外の世界を取り戻す事」だったと考えればアニがエレンと父親を重ねる描写にも納得感があるという考察になっていました。
考察③アニと父親はウォール・マリア南東出身?
仮にアニとアニの父の出身が壁内人類であるとされた場合に出身地の候補になったのがウォール・マリア南東の村です。この地は元々ライナーとベルベルトの出身地としてベルベルトが話したもので、後にアニの身辺調査をした際に彼女も同じ地域の出身になっていた事が明らかになります。この時点ベルベルトが嘘を話していたのは確定的でしたが、闇雲な嘘というわけでなくアニの出身地に合わせたのではないかと考察される事になりました。
故郷からやってきたライナーとベルベルトは合流したアニとアニの父が地理に詳しいウォール・マリア南東地域の出身とする事で情報の齟齬を防ぐ事が出来ます。ライナーとベルベルトは最初の壁破壊である「シガンシナ区陥落」の時点でウォール・マリアまでは侵攻しているので合流自体は間違いなく行える事もこの考察を後押しする事になります。
考察④アニの父親は故郷組のスパイ?
この考察から飛躍して行われたのがアニの父の正体が元々は故郷のスパイであり情報を上手く操作していたのではないかという説も浮上する事になります。そもそも仮にアニとアニの父がウォール・マリアの出身というだけであればアニが女型の巨人の力を持つ理由になりませんし、どのようにして両者が結びつくのかの説明が難しくなります。しかし元々スパイとしてライナー達に先行して潜入してたスパイであればこの問題は解決するのです。
アニの父の正体がスパイなのであればライナー達が襲撃を行ったタイミングが対巨人戦闘に慣れた調査兵団の不在時であるというタイミングの偶然にも説明が付きますし故郷側もいきなり巨人の能力を持つライナー達を送り込むよりもより確実に任務を果たす事が出来ます。このような考えから壁内人類に故郷側のスパイがいる可能性は高く、進撃の巨人作中に登場する中で最も怪しい候補とされたのがアニの父だったのです。
考察⑤レイス家襲撃と壁ドンが同じ日に起こった理由
加えてアニの父スパイ説は進撃の巨人作中の描写の中でも疑問視されていた1つの要素の解決の糸口にもされていました。それがエレンの父グリシャによる壁内人類の本当の王家であるレイス家襲撃がライナー達が壁を壊した日と一致する理由です。アニの父スパイ説ではこれもアニの父がグリシャに情報を流したからではないかと考察されていたのです。
アニの父やウォール・マリアの南東出身ですが、この地は比較的グリシャの住んでいたシガンシナ区と近い距離感にあるとも言えます。グリシャは医者としてシガンシナ区よりも内側に入る事もあったので2人の接触自体は問題なく行えるという事などもありアニの父スパイ説がより濃厚な考察として行われる要因となっていました。
考察⑥情報が増えて覆されたスパイ説
アニの父親の正体スパイ説は情報が少ない中ではかなり濃厚とも言える考察でした。しかし少しずつ進撃の巨人の作中で情報が増えていく中でこのスパイ説は誤りであった事が明らかになります。というのもアニの過去が明らかになっていき、アニがマーレでの戦士候補生だったという事、その時点でライナーやベルベルトと同期だった事が明らかになったのです。
アニに格闘術を教え込んだという描写からもスパイとして壁内に潜入していたとは考えづらく、アニの父は現在マーレで生きている可能性が高くなっていきました。さらに後にアニの父自身も描写されアニが女型の巨人になった事で得た「名誉マーレ人」として式典に参加する場面が描かれるなどした事でスパイ説は完全に覆される事になります。
加えて1巻の時点では登場していませんでしたが、進撃の巨人作中での最初の巨人の襲撃である「シガンシナ区陥落」の際にはアニも参加していた事、それらの作戦の前に彼らマーレの戦士のリーダー格としてマルセルがいた事など、シガンシナ区襲撃以前のアニ達の行動が描かれた事で、アニの出身地がウォール・マリア南東という説も覆される事になります。
アニの父の正体スパイ説が覆ると上記で紹介したグリシャの行動に謎が残りますが、これはグリシャの持っていた「進撃の巨人」の未来視(未来の継承者の記憶を見る)能力によるものとグリシャ自身が壁外の出身であるという事実が明らかになった事で解消される事になりました。
進撃の巨人のアニと父親の関係を考察!血が繋がっていない?
考察①血のつながりはある?
そもそも進撃の巨人作中でアニとアニの父の関係性は不明瞭な部分が多くなっていました。アニとアニの父の関係性は不明瞭で進撃の巨人作中の描写ではアニとアニの父親には血縁関係があったともなかったとも取れる描写がされていたのです。またアニに一切の愛情を見せなかったアニの父がアニが戦士として出発する日に父親らしさを見せた事で2つの考察が産まれる事になりました。
1つ目の考察がアニの父がアニが自身の本当の娘だと気づいたというアニの本当の父親説です。アニが捨てられたのは母親の浮気相手がエルディア人だったからなのでこの浮気相手こそがアニの父なのではないかという考察であり、アニの出発直前になってアニの父はそれを知ったという考察になっています。
もう1つの考察がアニとアニの父に血縁関係はないが、長年アニを育てる中で父性に目覚め、帰れないかも知れない任務に赴く事になったアニに対してようやく愛情を理解したという考察になっています。アニの父もアニと同じような境遇だったとされていた事から生まれた考察になっています。
様々な考察が行われたアニとアニの父の血縁関係ですが、結論を書くとアニとアニの父親には血縁関係がない事が明らかになっています。アニの父はマーレの国外から移住したエルディア人で孤児として捨てられていたアニに自身の境遇を重ねて拾ったものの、自身の境遇から父親としてどうすれば良いか分からず、アニをマーレの戦士に鍛え上げる事しか出来なかったのでした。そしてアニ出発の日になって本当の父性が目覚める事になるのです。
考察②父がまともに歩けない体になるまでアニが痛めつけた?
アニを主人公にしたスピンオフ作品「LostGIRLS」の第4話にて登場したエピソードであり後に進撃の巨人本編でも触れられる事になったのがアニのアニの父に対しての反抗エピソードです。アニは格闘術を教えるアニの父に対し、教わった蹴りを何度もアニの父に入れてアニの父の体に後遺症が残る程に痛めつけたという描写があったのです。
ちなみにこの時、アニの父は自身が蹴られた事を怒るでもなく、逆に喜んだとアニは記憶しています。というのもアニの父は「これなら武器がなくても敵が殺せる」と確信した為です。その頃を含めアニは自身を含めて命に価値があると考える事が出来ずにいました。このようなエピソードがあったからこそ戦士になった後に初めて父性を見せた父に対して愛憎の思いを抱く事になったのだと考える事が出来ます。
進撃の巨人のアニの父親は何に酔っていた?武力に幻想を抱いた理由を考察
考察①アニの父親は何に酔っていた?エルデイア復権派と関係がある?
様々な伏線が張られてたアニの過去ですが、少しずつ回収されていきアニとアニの父の血縁関係などについても明らかになっていきましたが、最終回を向かえた2021年6月現在も回収されなかった伏線と言われているものがあります。それが原作17話でアニが父とエレンを重ねていった「何か現実離れした理想に酔いしれてばかりいた」というセリフです。
最終回までにアニの父がマーレに移住してきたエルディア人であった事は明らかになっています。そしてアニの父がアニに授けた格闘術は「男の故郷の格闘術」という表現もあります。加えて武力への強い幻想を抱いているという描写もありこれらを総合してアニの父はエルディア復権派として活動していた、或いはエルディア復権を理想としていたのではないかとも考察されているのです。
考察②アニの父親が武力に幻想を持った理由
アニの父が武力に幻想を抱いた理由として考えられるのはアニの父がマーレに移住してきたエルディア人であるという点から本来の故郷に居られなくなった理由にあると考えられます。端的に言ってしまえばアニの父はマーレでのグリシャのようにエルディアを復権するべく活動していたものの武力によって抑えつけられてしまったという過去があるのではないかと考察出来るのです。
エルディア復権という「現実離れした理想」を阻害したものが武力であるのであればアニの父が武力に理想を持つ理由付けとしては十分ですし、アニがエレンの「巨人を駆逐する」という現実離れした理想に父を重ねたのも納得感が出てくるとされています。
考察③アニの父の正体はグリシャの写し身?
アニの父の正体については明らかになっていませんが、進撃の巨人作中での役割の1つとしてあったのがマーレに住んでいた頃のグリシャ、エルディア復権派として活動したグリシャの写し身なのではないかという考察もあります。というのもグリシャはマーレ時代、エルディア復権派として活動、その一環として息子のジークをマーレの戦士にしようとしたという経歴がある事が明らかになっているのです。
その計画自体はジークに戦士に選ばれるような能力がなかった事、そして息子であるジーク自身の告発によって失敗に終わりますが、「もしこの時ジークに戦士に選ばれる力があったなら」という可能性の姿の1つがアニの父とアニのような関係性なのではないかという考察もあります。アニの父親が巨人の力を手にしたアニに対して父性に目覚めたのも最後まで父としてより道具に近い形でジークを見ていたグリシャへの暗喩なのではないでしょうか?
進撃の巨人のアニのアニメ声優
嶋村侑のプロフィール
出典: http://get45.com
アニメ進撃の巨人においてアニ役を担当したのが声優の嶋村侑さんです。元々は舞台女優として活動していましたが富野由悠季監督に見出される形で2005年に声優デビューした声優さんで、少女役から大人の女性役、少年役まで幅広くこなす事が出来る声優さんとして知られています。またその声質から洋画吹き替えを担当する機会も多い声優さんです。
嶋村侑の主な出演作品
嶋村侑さんがこれまでに出演した作品としては「黒子のバスケ」の荒木雅子役、「終わりのセラフ」の十条美十役及び百夜優一郎の幼少期役、「文豪ストレイドッグス」の与謝野晶子役、「ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド」のゼルダ役、「グランブルーファンタジー」のボレミア役、「GANGSTA.」のエリカ役、「ダンボール戦機ウォーズ」の美都玲奈役などがあります。
進撃の巨人のアニの父に関する感想や評価
進撃の巨人が4月で最終話らしいけど、結局アッカーマンって何だんだろうとか、アニの父って何者なんだろうとか、不明点ちょいちょい。。。
— utt (@undertTree) February 17, 2021
ここからは既に進撃の巨人を視聴した人のアニとアニの父親についての感想を紹介していきます。様々な伏線が張られては回収されたアニ関連のエピソードですが、結局アニの父親の正体が明らかにならなかった事が気になるという声はかなり多くなっています。特に終盤にはアニの父本人の登場も増えていただけに一コマだけでも過去の回想などが欲しかったとする声も見受けられる結果になっています。
地ならし発動を訴え暴動を起こした際など、アニの父が自身の正体に繋がるような過去や祖国を連想できそうなシーンがあった事、特に地ならしが発動した際には本編では結局まともに登場する事がなかったヒィズル国がキヨミが思い描く形で1コマ描かれたりしているだけに、アニの父が祖国を思うシーンがあっても良かったという声も多くなっています。
進撃の巨人、今回も展開が衝撃的!
— LUCKY★ (@LUCKY8320) March 8, 2021
個人的にはアニ父とマーレのミュラー長官が互いに力を合わせて乗り越えようとした矢先に、
エルディア人が無垢の巨人になるシーンが絶望でしかなかった。
世界はやはりエルディア人は危険な存在なんだなってことで終わっちまう…。#進撃最新話 #あと1話
様々な関係が描かれてきたアニとアニの父親だからこそアニの目の前でアニの父が無垢の巨人と化したシーンの絶望感は凄かったという声も多くなっています。マーレの戦士の中でも特に再会シーンを待ちわびていたファンも多い2人だっただけに会話もなく無垢の巨人になってしまったシーンはシーンのインパクト以上にアニの父が無垢の巨人になってしまった事のショックが大きかったという声が多いです。
特にアニの父は前後のエピソードでレベリオ収容区の住民を励まし共に逃げ出すリーダー的な描かれ方をしていただけに強調される結果になっていた事、その場を指揮していたマーレ人であるミュラー長官との関係改善が見られている場面だった事など様々な要因が重なったシーンだけにその衝撃は凄かったという声も多くなっています。
進撃の巨人130話…つら…。
— もふ太郎 (@sonouchikiema) July 8, 2020
アニは父の元へ戻るという心の支えがポッキリ折れて初めて本音が出たなぁ。何年越しかな。もう殺しあいたくない…。世界を救うために殺し合いをしてきた人生だったし。
(同じページのライナーがここ数話でやつれがちだったのにちょっとムッキムキになってるのがじわる
様々な謎が残るアニとアニの父ですが、アニの目的が父親の元に戻る事だったからこそ、アニが父親が死亡した可能性を示唆された際に戦意喪失したのも納得感があるという声も多くなっています。生きる意味を見出だせなかったアニの唯一の生きる目的であった「父の元に戻る」という思いがなくなったからこそのシーンであり嘘も多いアニの言動の数少ない本音だったとするシーンも多く2人の繋がりが感じられるシーンだとする声も多いです。
進撃の巨人のアニの父まとめ
進撃の巨人の張り巡らされた伏線の中でも特に大きな謎とされていたのがアニの父です。アニ自身との血縁関係の有無などに始まり、アニ出発の日の心変わりシーンなどライナーやベルベルトなど他のマーレの戦士の家族と比較しても強調された存在だっただけに伏線が大きく回収されてよかったという感想も多いキャラクターになっています。
その一方で最終回を向かえても回収されなかった伏線などもあるキャラクターですが、謎や伏線が多く考察のしがいがある作品とも言われる進撃の巨人の中でもかなり細かく考察出来るキャラクターになっているのでまだ進撃の巨人を視聴していないという人はアニとアニの父親に注目しながら視聴してみてはいかがでしょうか?