【風の谷のナウシカ】あの人とは誰なのか考察!アスベルではなく昔飼ってた王蟲の子?

映画「風の谷のナウシカ」にて、ナウシカのセリフに登場した「あの人」の正体は、劇中ではその後言及されることはありませんでしたが、その後の展開からアスベル説や、ナウシカの記憶から昔飼っていた王蟲の子を指しているではと考察されています。本文では、映画「風の谷のナウシカ」の謎の1つ、ナウシカのセリフに登場した「あの人」とは誰を指すのか、ナウシカが見た光景等から考察しました。

【風の谷のナウシカ】あの人とは誰なのか考察!アスベルではなく昔飼ってた王蟲の子?のイメージ

目次

  1. 風の谷のナウシカとは?
  2. 風の谷のナウシカのあの人とは誰?
  3. 風の谷のナウシカのあの人を原作から考察
  4. 風の谷のナウシカのナウシカが見た光景を考察
  5. 風の谷のナウシカのあの人に関する感想や評価
  6. 風の谷のナウシカのあの人まとめ

風の谷のナウシカとは?

風の谷のナウシカのあの人を考察・イメージ画像

映画「風の谷のナウシカ」にて、ナウシカが放った「あの人」の正体は、劇中ではその後、言及されておらず、ジブリファンの間では、アスベルやナウシカが昔飼っていた王蟲の幼生ではないかと言われています。以下では、映画「風の谷のナウシカ」にて、ナウシカのセリフに登場したあの人とは誰を指すのか、その正体について、ナウシカが見た光景・記憶、原作漫画から考察しました。

風の谷のナウシカの映画の概要

映画「風の谷のナウシカ」は、1984年に公開された、宮崎駿監督・トップクラフト製作によるアニメーション映画です。映画「風の谷のナウシカ」は、宮崎監督の同名の漫画作品を原作とし、映画では単行本1~2巻66ページまでの内容がアニメ化されています。また、製作にあたったトップクラフトは、1985年にスタジオジブリに改組されています。

風の谷のナウシカのあらすじ

火の7日間戦争と呼ばれる最終戦争から1000年後、世界は腐海と呼ばれる菌類の森に冒され、残された人類は腐海が放つ瘴気の毒や蟲たちの脅威に脅かされながら生活していました。そして、辺境の地・風の谷の族長の娘・ナウシカは、ある出来事をきっかけに世界の荒波に翻弄されながらも、人類と自然が共に生きる未来を模索していきます。

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風の谷のナウシカのあの人とは誰?

風の谷のナウシカのあの人の正体・イメージ画像

映画「風の谷のナウシカ」では、腐海で王蟲の調査を受けたナウシカが、その場を去っていく王蟲に対して、あの人について尋ねる場面が登場します。「あの人」の正体は、映画では言及されることはなかったものの、ファンの間ではアスベルや王蟲の幼生、または本編に登場しない人物とも言われています。以下では、映画「風の谷のナウシカ」にて、ナウシカの「あの人」とは誰なのか、その正体について考察しました。

考察①アスベル?

ナウシカが指す「あの人」とは誰を指すのか、その第一候補としてアスベルが浮上しています。ペジテ市国の王子であるアスベルは、風の谷でナウシカが救助した王女・ラステルの双子の兄に当たります。映画「風の谷」では、ペジテに向かうトルメキアの船をガンシップで討ち落とすも、自らもトルメキア軍の攻撃を受け、腐海に不時着しました。

その後、腐海に暮らす蟲を殺したことで、生き物たちの怒りを買い、襲われる身となりましたが、ナウシカによって救助されました。あの人=アスベル説は、ナウシカの「あの人…」の直後に登場した人物であり、ストーリーの流れをみて、ナウシカが指すあの人の正体がアスベルであることは、自然な考えでしょう。

アスベルは、初登場時にガンシップを運転しており、これら機体はおそらくペジテ市国でも、王族や領主しか所有できないと考えられます。そして、ペジテ市国の王族と言えば、ナウシカが救助したラステルの存在が浮上し、ガンシップのパイロットは王族関係、つまりラステルの肉親の可能性と推測した可能性も高く、ナウシカが「あの人」と称した理由は、アスベルの名前を知らなかったためでしょう。

また、ナウシカを調査後、目を赤く光らせた王蟲がどこかへ去っていく様子からは、腐海を荒され、蟲を殺された王蟲の怒りを表現しているとも見られ、それら感情をナウシカの潜在能力に働きかけて、「あの人…」のセリフが出てきたでしょう。しかし、あの人の正体が、アスベルだった場合、触手に包まれたナウシカの回想シーンは、意味をなさなくなってしまいます。

それは、ナウシカの回想シーンが物語では必要のない伏線となってしまい、本筋に関係のないものをわざわざ入れる必要があるのかという、疑問が生じます。よって、ナウシカの回想シーンに着目すると、あの人=アスベルは、否定的な見方もできるでしょう。

考察②昔飼っていた王蟲の子?

ナウシカが言ったあの人とは誰なのか、その正体について一部では、人間ではなく、昔飼っていた王蟲の幼生を指しているとの考察されています。その理由は、ナウシカの「あの人…」のセリフの直前のシーンと、流砂に巻き込まれ気を失っている間に見た夢・ナウシカの回想シーンに見られ、歌い手は違うものの同じBGMが使用されており、2つのシーンに繋がりがあると考えられます。

まず、ナウシカが王蟲の触手に包まれるシーンでは、女の子の歌声と心地よさそうな木陰の様子が映し出されました。次に、流砂の底で目覚めるまでに見た夢では、ナウシカの子供時代の思い出が映し出されます。そこには、床に臥す前の父・ジルや母親の姿があり、大きな木の根元に隠していた王蟲の幼生を必死に隠す様子が描かれました。

王蟲の幼生は、大人たちに取り上げられ、泣き叫ぶナウシカのセリフから殺されたと思われました。しかし、「あの人…」のセリフと照らし合わせると、あの時の王蟲は今も生きており、ナウシカの潜在意識に働きかけていたとも考察できます。そして、幼い時に別れた王蟲の幼生の行方を聞き出すべく、王蟲をあの人と呼んでその個体の居場所を尋ねたのでしょう。

考察③ナウシカはアスベルを追っていない?

あの人の正体が王蟲の幼生と考察される理由は、もう1つあり、目を赤くした王蟲が去ったその後の、ナウシカ一行の動向です。王蟲の調査を受けて、何かを思い立ったナウシカは、城オジたちに風の谷に戻ることを命じると、自身は行き先を告げることなく去っていきました。その後の展開から、ナウシカの目的はアスベルの救出に向かったと考えられるでしょう。

しかし、アスベルを救出したシーンは、最初から彼を探していたような素振りはなく、むしろ、偶然、通りかかったところを助けたとも捉えられます。そのため、ミトたち城オジと別行動を取ったナウシカの目的は、王蟲の調査によって思い起こされた王蟲の幼生=あの人の行方を聞くために、王蟲たちを追いに向かった可能性が高いでしょう。

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風の谷のナウシカのあの人を原作から考察

風の谷のナウシカのあの人を考察・イメージ画像

ナウシカの指す「あの人」とは誰なのか、映画では明確な答えは示されることはなく、最後まで謎とされました。原作漫画でも、ナウシカが「あの人」と呼ぶ描写が確認でき、映画版とは異なる展開であるものの、映画の「あの人」の正体にまつわるヒントが隠されていました。以下では、映画「風の谷のナウシカ」のあの人とは誰を示すのか、その正体を原作漫画から考察しました。

考察①原作漫画でもナウシカは王蟲をあの人と呼んでいる?

映画「風の谷」の謎である「あの人」とは誰を指すのか、その正体は原作漫画にて知ることができます。映画「風の谷のナウシカ」の内容は、漫画・1~2巻の中盤までにあたり、映画・漫画版では、キャラクターやストーリーの設定が異なっています。そのため、映画版でのナウシカが「あの人…」と呼びかけるシーンは、漫画ではなく、別のシーンにて登場し、あの人とは王蟲を指していることが判明します。

人間も腐海で暮らす蟲たちも、生きとし生けるものとして、全ての生命を尊ぶナウシカの思想は、原作漫画では、特に色濃く描かれています。また、原作漫画では、「あの人」の表記はひらがなとなっており、あのひと=人間や生き物たちを指す言葉として表現されていることも特徴です。

考察②原作漫画では王蟲がナウシカに言ったセリフがある?

漫画「風の谷のナウシカ」は、土鬼(ドルク)と呼ばれる大国が登場する複雑な展開となっており、王蟲がナウシカを調査したシーンも、映画とは異なる設定・展開となっており、映画版で登場したナウシカの「あの人…」というセリフも、原作漫画では登場していません。反対に、王蟲からナウシカへ語りかけるシーンは存在しており、腐海が世界を浄化していることを示す伏線が張られていました。

王蟲から調べを受けたナウシカは、腐海が騒がしくなったことを受けて、アスベルと共に逃げ回り、その途中で王蟲に助け出されます。同時に、腐海の蟲を殺したアスベルも、ナウシカの意図を汲み取った王蟲によって殺されることはありませんでした。その後、場面はナウシカの回想シーンに入り、王蟲は仲間に起きた出来事の記憶を、時空を超えて一族で伝え合っていると語りかけます。

この王蟲の説明は、ナウシカが密かに飼っていた王蟲の幼生の記憶も、王蟲たちの間で共有されている可能性が高く、ナウシカを救出した王蟲も、記憶の共有により、ナウシカの存在を知っていたと考えられます。そして、原作漫画版での設定を、映画版に重ねると、ナウシカの調査に当たった王蟲も、ナウシカと王蟲の幼生を知っていることとなり、ナウシカが言うあの人とは、王蟲の幼生の可能性が高いでしょう。

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風の谷のナウシカのナウシカが見た光景を考察

ナウシカが見た光景を考察・イメージ画像

映画「風の谷のナウシカ」にて、王蟲の調査を受けたナウシカが、触手に包まれた時に見た光景について、色彩の鮮明さや、後のナウシカの記憶との違いから、かつてナウシカに飼われていた王蟲の幼生の記憶とも言われています。以下では、映画「風の谷のナウシカ」にて、王蟲の触手に包まれたナウシカが見た、日差しと大きな木の光景について考察しました。

考察①ナウシカの記憶ではない?

映画「風の谷のナウシカ」の名場面となった王蟲の触手に包まれるナウシカのシーンは、鮮やかな金色の触手による幻想的な世界や、日差しが降り注ぐ大きな木を下から見上げた光景が映し出されました。鮮明に描かれたこのシーンは、ナウシカの子供時代の記憶と推測される一方、その後描かれた、ナウシカと王蟲の幼生は、色彩に鮮明さがなく、全体的にぼやけており、ナウシカにとって悲しい記憶だったと捉えられます。

また、原作漫画版では、王蟲の触手に包まれたナウシカを心配する城オジたちのセリフから、王蟲には人間の心を覗き見たり、また、人間に何かを見せることが出来る能力を持つことが示唆されています。映画版の鮮明さが異なる2つの記憶と、原作漫画での王蟲の特殊能力から考察すると、触手に包まれたナウシカが見た光景は、ナウシカの記憶ではないと考えられます。

触手に包まれたナウシカが見た光景・イメージ画像

つまり、ナウシカが見た光景は、その後のナウシカの記憶から、かつてナウシカに飼われていた王蟲の子供の記憶と考えられます。ナウシカの「あの人…」のセリフから、過去の光景を見せた王蟲は、かつての王蟲の幼生とは別個体のものと思われ、ナウシカと関係のあった王蟲の個体を通じて、他の個体にも伝達されたでしょう。

考察②ナウシカが見たのは王蟲の記憶?

ナウシカにとって、王蟲の幼生との記憶は、大人たちの手で無理やり引き離され、王蟲の幼生が殺されてしまうのではと泣き叫ぶ、悲しい出来事でした。一方、王蟲が見せたと思われる記憶は、色彩の鮮明さや木の下から木を見上げる光景から、ナウシカが大人に隠しながら飼っていた王蟲の幼生のものと推測でき、王蟲にとって楽しい日々だったと推測できます。

王蟲の幼生との思い出は、ナウシカにとって悲しい結末となりましたが、同時に楽しかった思い出もあり、ナウシカの「あの人…」には、大人たちに連れていかれた王蟲の幼生のその後を気にかける想いが、ふと言葉に出てしまったでしょう。

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風の谷のナウシカのあの人に関する感想や評価

風の谷のナウシカのあの人に関する感想や評価・イメージ画像

映画「風の谷のナウシカ」の最大の謎とも言える、「あの人」の正体は誰を指すのか、ジブリファンの間では、その後の展開からアスベル説や、原作漫画との繋がりから王蟲の幼生、または本編に登場していない誰かとも考察されています。しかし、ナウシカが放った「あの人」の正体は、ナウシカ本人しか知らないでしょう。以下では、映画「風の谷のナウシカ」のあの人に関する感想や評価を紹介します。

感想1:ナウシカと王蟲の幼生の辛い別れが感じられるシーン

子供の頃のナウシカと王蟲の幼生が引き離されるシーンには、王蟲の幼生が糸を引いている描写も確認でき、ナウシカの悲しい記憶だけでなく、王蟲の幼生にとっても辛い別れとなったと捉えられます。ナウシカの「あの人」の正体は、映画では明確な描写こそありませんでしたが、あの人の後のナウシカの記憶から、王蟲の幼生を指していたと考えれられるでしょう。

感想2:奥深い世界観に感動

映画公開から30年以上が経過した映画「風の谷のナウシカ」は、ジブリ・第1作目でありながら、人間と自然をテーマにした壮大な世界観が、多くのファンを魅了しています。また、ジブリ作品の中では、大人向けとも評される「風の谷のナウシカ」は、今回紹介したあの人の正体など、考察ポイントの多さも特徴であり、作品を観返すごとに、物語の奥深さに気付かされたとの感想も多く見られます。

感想3:王蟲・腐海のシーンが泣ける

ナウシカが王蟲の触手に包まれるシーンは、黄金に包まれた幻想的な光景に加え、「ナウシカ・レクイエム」と呼ばれる劇中歌も注目を浴び、ナウシカの泣けるシーンとして親しまれています。一方、映画の泣ける場面として挙げられる腐海と王蟲のシーンでは、「あの人…」と呼びかけるナウシカの名セリフも誕生しており、「風の谷のナウシカ」のもっとも印象的な場面でしょう。

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風の谷のナウシカのあの人まとめ

風の谷のナウシカのあの人まとめ・イメージ画像

映画「風の谷のナウシカ」にて、ナウシカが王蟲に尋ねた「あの人」とは誰を示すのか、その正体をナウシカの記憶や原作漫画での設定を元に考察しました。ナウシカの思想や、原作漫画での「あのひと」という表記などから、「あの人」の正体はかつてナウシカが飼っていた王蟲の幼生ではと考察されています。しかし、映画版では、詳しいことは言及されることはなかったため、その正体は謎に包まれています。

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