【風の谷のナウシカ】ラストの「おわり」のシーンの意味は?植物の種類も考察

風の谷のナウシカの映画で「おわり」と描かれたラストシーンの意味が注目されています。ナウシカの帽子と植物が並べられたその表現を見た視聴者からは「なんだか不気味」「ナウシカの墓場なのでは?」といった声も見られています。こちらの記事ではそんなラストシーンの本当の意味を、ネットの意見や映画のシーンから考察していきます。また映画・風の谷のナウシカにも登場する各シーンの謎についても考察。『おわり』のシーン以外にも「あのシーンはどういう意味?」と気になった場面があった人はチェックしてみてください!

【風の谷のナウシカ】ラストの「おわり」のシーンの意味は?植物の種類も考察のイメージ

目次

  1. 風の谷のナウシカとは?
  2. 風の谷のナウシカのラストシーンのおわりの意味や植物の種類を考察
  3. 風の谷のナウシカの原作と映画の違い
  4. 風の谷のナウシカの謎のシーンを考察
  5. 風の谷のナウシカのラストシーンに関する感想や評価
  6. 風の谷のナウシカのラストシーンのおわりまとめ

風の谷のナウシカとは?

風の谷のナウシカの概要

風の谷のナウシカは、人気のアニメーション制作会社『スタジオジブリ』の映画監督として有名な宮崎駿(みやざきはやお)監督が描いた漫画。風の谷のナウシカの原作漫画はアニメ情報誌・アニメージュにて1982年から1994年まで連載されていました。宮崎駿監督の多くの映画はスタジオジブリが制作することで有名となっていますが、映画版風の谷のナウシカはスタジオジブリではなく『トップクラフト』が制作している作品です。

映画・風の谷のナウシカは1984年に全国公開され、その人気は日本国内だけに留まらず14カ国以上で放映されました。映画製作陣には後のスタジオジブリの主要メンバーとなる高畑勲(たかはたいさお)氏、鈴木敏夫(すずきとしお)氏、久石譲(ひさいしじょう)氏なども参加し、スタジオジブリ作品の先駆けとしても愛される作品です。

また当時原画制作陣として参加していた『新世紀エヴァンゲリオン』のアニメ監督・庵野秀明(あんのひであき)氏が風の谷のナウシカの続編映画の製作を宮崎駿監督に申し出た際には一度断られたそうですが、その後「原作通りではない作品として作る」ことを条件に、風の谷のナウシカの続編制作が許可されています。

風の谷のナウシカのあらすじ

千年前の戦争により、荒れ果てた大地と有毒の瘴気を発生させる"腐海"を生み出してしまった世界。ある日風の谷の族長の娘・ナウシカが腐海を散策していると、1人の男が腐海の蟲に襲われている場面に遭遇します。光玉と蟲笛により彼を襲う蟲の怒りを静めたナウシカ。そして彼女はその男の正体が旅に出た自分の師・ユパであることに気付きます。

風の谷のナウシカ - スタジオジブリ|STUDIO GHIBLI

風の谷のナウシカのラストシーンのおわりの意味や植物の種類を考察

考察①墓場を表している?

映画・風の谷のナウシカの一番最後のラストシーンで『おわり』の文字と共にナウシカの帽子と謎の植物が映されるシーンがあります。このシーンについて、ほの暗い青い背景の印象もあってか一部のファンの間では"不吉な出来事の前触れ"として受け取られている傾向もあり「ラストシーンはナウシカの墓場なのでは?」という考察も出ています。

しかし、『植物の新芽』が描かれていることや、ナウシカの帽子が綺麗な状態であることから、「新しい命を連想させる」という捉え方が主流のようです。またこの青い背景が不気味に感じられるとの声もありますが、青は"海"や"水"の色としても認識されることも多いため、『清流』を意味しており、腐海が「浄化された」という暗喩としても考察できます。

考察②未来への可能性を示している?

ナウシカの帽子と謎の植物のシーンの意味が話題になっている映画のラストシーン。「ナウシカの墓場に見えて怖い」という声もありますが、このラストシーンは明るい未来を表現したものである可能性が高いです。その理由は、宮崎駿監督は「アニメは子どもの為に作る」という理念を掲げているため、映画のラストシーンで子ども達が悲しくなる結末を盛り込むとは考えにくい点が大きいです。

そのため、このラストシーンはナウシカ達が良い方向に進むことを意味していると考える方が自然だと考えられます。また上記の『考察①墓場を表している?』の項目でも述べた通り、帽子の状態や植物の新芽が"新しい命"、背景の青が"浄化された清流"の意味が込められていると受け取れる点からも、映画のその後が「腐海が浄化され、腐海に新しい命(人間)が住めるようになった」という意味が込められていると考えられます。

考察③ナウシカの帽子の横の植物はチコの実?

映画・風の谷のナウシカのラストシーンの意味が注目されていますが、ナウシカの帽子の横にある植物の種類について気になっているファンも多いようです。宮崎駿監督は「意味の無いものは作中に入れない」ことでも有名なことから、こちらの植物も映画内で出てきた植物の新芽であると考えられるでしょう。

それではこの植物は一体何の植物なのか?最も考えられるのは『チコの実』です。映画の中でナウシカたちが腐海の底に落ちたときチコの実を食べてるシーンがあります。またナウシカが腐海に落ちたシーンの後からは帽子を被っていないことから、帽子は腐海の底にあると考えるのが最も有力。その2点から考えると映画のラストシーンで登場するこのシーンの場所は『腐海の底』で植物の正体は『チコの実』である可能性が高いでしょう。

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風の谷のナウシカの原作と映画の違い

違い①メーヴェに乗れるのは選ばれたものだけ?

ここからは『風の谷のナウシカ』の原作と映画の違いについてご紹介していきます。まずは映画冒頭にも登場する、ナウシカが乗っている飛行機のような乗り物『メーヴェ』について。映画のエンディングでは、ナウシカが子ども達にメーヴェの乗り方をレクチャーしている様なシーンが登場しましたが、原作漫画の中ではメーヴェについて「同じ時を生きる者の中で"一人"しか乗ることができない」とされています。

メーヴェはナウシカが物語の中で重要な移動手段として活用している乗り物。もちろんその"一人"はナウシカであることは確かでしょう。またメーヴェを操縦するには「風を読む能力が必要」ともされているため、初めて乗った子ども達が操縦するのは至難の業です。そのため、このメーヴェの「特別な者だけが乗ることができる」という設定は映画には無く、原作特有のものと考えられます。

違い②原作のクシャナはかっこいい?

映画・風の谷のナウシカの悪役として登場したトルメキア国の王女クシャナ。映画の中では風の谷を侵略したり、ペジテ市を襲撃したりと悪逆非道な行いが取り上げて描かれていました。しかし、原作漫画の中では部下に対しての思いやりを見せたり、彼らを守ろうとする勇敢で情に溢れる一面が描かれています。

クールで勇ましい性格は映画と原作漫画で共通していますが、原作漫画ではクシャナのもっと深い人間的な部分も描かれており読者から「かっこいい」と評価されています。また原作漫画でクシャナには3人の兄がおり、彼らとは異母兄弟であることからその存在を軽視されていたり、クシャナの側近クロトワもスパイだということが発覚します。そんな逆境に身を置きながらも折れること無く野望に向かって進む姿がかっこいいと評判です。

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風の谷のナウシカの謎のシーンを考察

考察①ラステルが亡くなるシーン

風の谷のナウシカの映画の中で、ナウシカがペジテの王女ラステルを介抱しようとする場面があります。墜落した船からラステルを見つけ出したナウシカがラステルの服の胸元を開け、再び閉じるシーンですが、この行動の意味がどういったものなのか不思議に思った人も多かったようです。

このシーンは怪我を負ったラステルの傷の状態を確認しようと彼女の服を開いたけれど、その傷の深さから致命傷に達していることに気付いてしまったため、介抱することを断念した様子が描かれています。その損傷部位というのが胸元近くだったため、映画で描くには年齢制限に配慮しなければいけなかったこともあり「服を開いて、再び閉じる」という表現になったと考えられます。

考察②子供の王蟲をナウシカが庇っている回想シーン

映画・風の谷のナウシカの物語で疑問が出ているシーンの2つ目は「幼少期のナウシカが子どもの王蟲を大人達から守ろうとしているシーン」です。「ランランララ」の歌と共に印象に残っている人も多いであろうこのシーン。子どものナウシカの抵抗虚しく大人達に連れて行かれてしまった王蟲ですが、この王蟲は殺されずに野に返された可能性があります。

映画でも仲間1匹の為に大群で駆けつけるといった行動を見せた王蟲たち。そんな王蟲の特性を見通してか、大人達はナウシカと小さい王蟲を引き離そうとしますが、ナウシカは渡してしまった後の王蟲の境遇を危ぶみそれを拒否します。

結果的に王蟲はナウシカから取り上げられどこかに連れて行かれてしまいますが、王蟲の脅威を恐れていた大人達は、王蟲を傷つけることなく元の世界に返してあげた可能性が高いと考えられます。また、この時ナウシカと遊んでいた王蟲は、ナウシカが一度死亡した際にナウシカに近づき金色の草原に導いた王蟲なのではないかという考察をするファンの意見も見られています。

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風の谷のナウシカのラストシーンに関する感想や評価

「おわり」の絵がジブリのエンディングとして定着

風の谷のナウシカの後にも様々なジブリ作品が登場していますが、ナウシカのラストシーンの「おわり」の文字がジブリ作品のエンディング映像として定着しました。様々な登場人物達が巻き起こすドラマの最後に、この平仮名で描かれた柔らかい印象の「おわり」が表示されることでスッキリと物語を締めくくれるジブリファンも多いようです。

風の谷のナウシカの「おわり」のシーンを再現するファンの姿も

ナウシカの帽子と植物の新芽、そして「おわり」の文字が表示されるナウシカのラストシーン。ネットではそんなナウシカの名場面を再現したジブリファンも登場。「おわり」の文字を差し込めば、現代版風の谷のナウシカの完成です!

植物の新芽が風の谷のナウシカのラストシーンみたい

お年寄りから子どもまで、多くの人が一度は目にしたことがある名作となった『風の谷のナウシカ』。植物の新芽が印象的に描かれている風の谷のナウシカのエンディングは、日常の風景で同じような場面に遭遇した人に「ナウシカの"おわり"のシーンみたい」と感じさせるほど浸透しているようです。

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風の谷のナウシカのラストシーンのおわりまとめ

以上、風の谷のナウシカのラストシーンの意味についてご紹介してきました。『おわり』と描かれたラストシーンを見たファンからは「なんか怖い」「ナウシカの墓場では?」という声も上がっていますが、宮崎駿監督の作風や、生えている植物が新芽であることから明るい未来を予感させるための表現の可能性が高いと考えられるでしょう。

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