【風の谷のナウシカ】ナウシカが墓所を破壊した理由は?原作漫画のラストを考察

「風の谷のナウシカ」の原作漫画の終盤に登場する墓所は、ナウシカたち現生人類が浄化された世界で生き残るための技術が保管されていましたが、ナウシカの手で破壊されました。本文では、「風の谷のナウシカ」の原作漫画から、なぜナウシカが墓所を破壊したのか、その理由や原作漫画のラスト、破壊した墓所から噴き出した青い血と王蟲の血が同じ理由や、ナウシカ・森の人だけが知る秘密等を考察しました。

【風の谷のナウシカ】ナウシカが墓所を破壊した理由は?原作漫画のラストを考察のイメージ

目次

  1. ナウシカとは?
  2. ナウシカが墓所を破壊した理由はなぜ?原作漫画のラストを考察
  3. ナウシカに登場する墓所と王蟲の血が同じである理由
  4. 風の谷のナウシカの映画と原作の違い
  5. ナウシカに関する感想や評価
  6. ナウシカが墓所を破壊した理由まとめ

ナウシカとは?

風の谷のナウシカの作品情報

漫画版「風の谷のナウシカ」の終盤に登場する墓所には、火の7日間以前に栄えていた旧世界の技術や、世界の歴史が刻まれていましたが、ナウシカによって破壊されてしまいました。以下では、原作漫画版「風の谷のナウシカ」から、なぜナウシカが墓所を破壊したのか、その理由や結末ラスト、墓所と王蟲の血が同じである理由などを考察しました。

宮崎駿監督がてがけた漫画「風の谷のナウシカ」は、1982年~1994年にかけて、徳間書店出版のアニメ情報誌「アニメージュ」にて連載されたSF・ファンタジー作品で、単行本は全7巻で構成されています。

風の谷のナウシカの概要

「風の谷のナウシカ」は、1984年にトップクラフト製作によってアニメ映画化されました。劇場版では、原作漫画の1~2巻66頁までの内容が映像化され、映画・漫画版でのその後のストーリーや結末が異なります。

風の谷のナウシカのあらすじ

1000年前に起きた「火の7日間」の最終戦争により汚染された世界は、腐海と呼ばれる菌類の森が大地を覆いはじめ、残された人類は腐海が放つ瘴気や蟲たちに怯えながら、わずかな土地で生活を営んでいました。ある日、風の谷の近くでペジテの難民船が墜落、ぺジテ王女・ラステルから巨神兵にまつわる秘石を託されたナウシカは、巨神兵を巡る二大勢力の戦いに巻き込まれ、世界の真実を知ることになります。

ナウシカのプロフィール

「風の谷のナウシカ」の主人公で、風の谷の族長・ジルの末娘の16歳です。性格は心優しく、行動力に優れており、多くの困難を乗り越えながら、世界の秘密を紐解いていきます。

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ナウシカが墓所を破壊した理由はなぜ?原作漫画のラストを考察

ナウシカが墓所を破壊した理由を考察・イメージ画像

原作漫画では、ナウシカと巨神兵のオーマによって、墓所が破壊されるシーンが登場します。なぜ、ナウシカは墓所を破壊したのか、その理由や原作漫画のラストを考察しました。

考察①墓所は生命への侮辱?

土鬼にある旧世界の遺跡・墓所には、汚染された世界では生きることができないナウシカたち現生人類が生きるための手段が記録されていました。しかし、墓所は、ナウシカによって破壊され、人類が浄化が完了した世界でも生きるための方法が途絶えました。なぜ、ナウシカが墓所を破壊したのか、その理由は、奇跡によって生み出された生命を都合よく改良することへの怒りや、生命への侮辱を感じていたと考えられます。

考察②命を作り変える技術を嫌っている

ナウシカたち現生人類は、汚染された世界に適応するように改良された人工種であり、腐海によって生み出された清浄な世界では、生きることが出来ませんでした。一方、墓所に残された旧世界の技術を用いることで、ナウシカ達は、元の人間に戻ることが可能です。しかし、この技術は、現生人類の命を作り変えることになるため、命に手を加えることを嫌うナウシカにとって、許し難いものでした。

やがて訪れるであろう死も人間の一部として受け入れたナウシカは、汚濁と共に生きていくことを決意します。真実を胸に秘めて帰還したナウシカのその後は、風の谷に帰ったとも、森の人の元へ向かったと伝えられています。

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ナウシカに登場する墓所と王蟲の血が同じである理由

墓所と王蟲の血が同じ理由を考察・イメージ画像

以下では、破壊された墓所から噴き出した青い血と王蟲の血が同じ理由や、ナウシカと森の人だけが知る秘密などを考察しました。

考察①墓所は旧世界の技術が残されている場所

旧世界の技術の技術が残された墓所は、墓の主を自称するバイオコンピューターでもあり、大地と大気が浄化されるまでの間の世界を司る人工神を祀る場所でもあります。墓所では、夏至・冬至を迎えるごとに、旧世界の人々が残した文章が一行ずつ表面化していき、世界の成り立ち、生命の秘密、旧世界の技術を古代文字で記されています。

また、墓所の古代文字の表面化は、世界の浄化が完了するまでのタイムリミットでもあり、最後の1行が浮かび上がると腐海は消滅し、清浄な世界が誕生する仕組みになっています。しかし、墓所は、最後の1行の出現を待たず、ナウシカの判断で破壊され、青い体液を吹き出しながら崩壊しました。

考察②ナウシカが導き出した仮説の答え

世界を清浄にするべく生みだされた腐海、汚染された世界でも生きられるように改良された現生人類、旧世界を再現した不思議な庭にいた番人の話から、ナウシカは腐海も王蟲も、旧世界の人類が生みだしたものと仮説を立てます。そして、真実を確かめるべく、世界の秘密を知る墓所へ向かいます。

考察③墓所から噴き出した青い血

破壊された墓所から噴き出た青い血は、王蟲の体液と同じであることが示唆され、腐森・王蟲が旧世界で作られた生物であるというナウシカの仮説の答えとなりました。生命への侮辱と考え破壊した墓所が、森を守る神聖な生き物としてきた王蟲と同じであるという事実は、ナウシカにとって衝撃的なものだったでしょう。

考察④ナウシカと森の人だけの秘密の正体

汚染された世界に生きる人々にとって腐海が消滅した未来は、希望に満ちていると信じているでしょう。しかし、ナウシカと森の人が知った事実は、これまでの認識をひっくり返す過酷な現実でした。当たりまえのように存在する自然や、人類の脅威とされた腐海の毒は、旧世界の人類の計画によって生み出され、自分たちも汚染された環境でも生きられるように改良された人工種でした。

そして、腐海の毒がないと生きていない現生人類が、清浄な世界で生きるためには、再び生命を作り変える必要がありましたが、墓所の破壊により、それら技術は永遠に失われる結果となりました。人類に未来が無いと知れば、生きる気力を失う人々が出て来ることが予想され、これら真実は、ナウシカと森の人の胸の内に秘められることになりました。

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風の谷のナウシカの映画と原作の違い

「風の谷のナウシカ」の映画と原作の違いを考察・イメージ画像

以下では、「風の谷のナウシカ」から、1984年公開のアニメ映画と原作漫画の違いについて紹介します。

違い①土鬼という国

原作漫画のみに登場する土鬼(ドルク)は、トルメキアと対立する部族国家であり、聖都シュワには、ナウシカによって破壊された墓所が存在しました。漫画版では、トルメキアと勢力争いを繰り広げており、風の谷は両国の戦いに巻き込まれることになりました。一方、映画版では土鬼の設定は、「ペジテ市」に変更され、トルメキアとペジテとの争いに風の谷が巻き込まれるストーリーが描かれました。

違い②巨神兵

巨神兵は、1000年前に起きた「火の7日間」で世界を焼き尽し、産業文明を崩壊させた巨人と言われ、物語では化石化しています。しかし、ペジテ市の地下で一個体が発見され、大国の争いの引き金となりました。映画版では、卵の状態で発見されトルメキアの奪取されるも、重さに耐えきれず風の谷に墜落、捜索に訪れたクシャナの手で覚醒させられるも、不完全な状態だったため絶命しました。

原作漫画では、旧世界が創造した人工神の1柱と言われ、調停と裁定の神という役目を与えられ、劇中では「オーマ」と命名された巨神兵が登場します。秘石を持つナウシカと母親と認識し、旧世界の技術を保管する墓所を破壊後、絶命しました。

違い③腐海ができた理由

腐海ができた理由について、映画版では自然発生により、汚染された世界を浄化していると説明されています。一方、原作漫画では、旧世界が生みだした人工の浄化システムとされ、世界の浄化が完了すると、腐海は消滅するとされています。

違い④クシャナの設定

映画版では、悪役要素が強かったクシャナでしたが、原作漫画では彼女の知られざる過去や、部下を大切に想い、彼らからも慕われているなど、作品ごとにキャラクター設定が異なります。例えば、王蟲を子供を囮に大海嘯を引き起こした人物は、映画ではクシャナとされていますが、原作漫画では敵対勢力によるものとされています。

国王と王妃との間に生まれた王女でありながら、国では王位継承をめぐる血生臭い争いに巻き込まれ、母と自分の命を狙う、国王と3人の兄に対して復讐を誓っています。

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ナウシカに関する感想や評価

ナウシカに関する感想や評価・イメージ画像

「風の谷のナウシカ」は、アニメ映画だけでなく、ナウシカたちの世界の真実に迫った壮大なストーリーを描いた原作漫画も、多くの人気を集めています。以下では、ナウシカに関する感想や評価を紹介します。

感想1:ナウシカの心の美しさに感動

映画版「風の谷のナウシカ」終盤の城オジとクシャナの対話にて、ゴルは腐海の瘴気により硬化が進行する手を見せながら、かつてナウシカに働き者のきれいな手だとほめられたことを語ります。このセリフは、ナウシカが直接放ったシーンこそありませんでしたが、ナウシカの心の美しさや思いやりの深さを表し、感動の名セリフとして親しまれています。

感想2:ナウシカの姿をみならいたい

大人から子供まで幅広い世代に親しまれる「風の谷のナウシカ」では、心に響く名言が数多く誕生しました。そして、数ある名言の中から、ナウシカがトルメキア軍と共に遠征に向かう直前に、風の谷の女の子と交わしたセリフは、多くの共感を呼びました。自分の気持ちに正直なナウシカの姿は、生きずらさを抱える現代人にとって理想の生き方と言えるでしょう。

感想3:原作漫画が好き

「風の谷のナウシカ」と言えば、宮崎駿監督の劇場版が広く知られていますが、ナウシカの世界観をより深堀した原作漫画も高い人気を誇っています。原作漫画の序盤は、劇場版の設定と異なる点が指摘されていますが、なぜ、世界は腐海に覆われるようになったのか、旧世界の人類による壮大な計画や、真実を知ったナウシカの決断まで、最後まで目が離せない展開となっています。

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ナウシカが墓所を破壊した理由まとめ

ナウシカが墓所を破壊した理由まとめ・イメージ画像

「風の谷のナウシカ」の原作漫画から、なぜ、ナウシカが墓所を破壊したのか、その理由や墓所の血と王蟲の血が青い理由、ナウシカの世界の真実などを紹介しました。人類が生き残る希望である墓所を、なぜ破壊してしまったのか、その理由は、命の尊さを改めて実感し、死を受け入れたナウシカの信念が隠されているでしょう。

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