【風の谷のナウシカ】テトの「怖くない」シーンを考察!ナウシカを噛んだ理由は?

「風の谷のナウシカ」のキツネリスのテトは小型動物なので、一見すると他のキャラに押されてしまいそうですが、ジブリ作品の愛されキャラのモデルケースとなりナウシカのかわいい相棒ポジションで活躍しています。テトのプロフィールやモデルと言われる動物の紹介と並行して、ナウシカがテトに言った「怖くない」シーンや、セリフ「怖くない」と言ったナウシカとテトのそれぞれの心理を考察していきます。

【風の谷のナウシカ】テトの「怖くない」シーンを考察!ナウシカを噛んだ理由は?のイメージ

目次

  1. 風の谷のナウシカのテトとは?
  2. 風の谷のナウシカのテトの「怖くない」シーンやナウシカを噛んだ理由
  3. 風の谷のナウシカのテトのモデル
  4. 風の谷のナウシカのテトの死因
  5. 風の谷のナウシカのテトに関する感想や評価
  6. 風の谷のナウシカのテトの「怖くない」シーンまとめ

風の谷のナウシカのテトとは?

風の谷のナウシカの作品情報

学生時代に観たアニメ映画「白蛇伝」に感動した宮崎駿氏は、「未来少年コナン」「ルパン三世 カリオストロの城」で70年代後半から徐々に頭角を現していき、「風の谷のナウシカ」(1984年)により日本アニメの凄さを世界的に知らしめることになります。21世紀に入っても不動の人気を誇る「風の谷のナウシカ」は、「ワンピース」や「NARUTO」に続いて2019年には歌舞伎化となり話題になったようです。

風の谷のナウシカの概要

国民的アニメから20世紀の名作アニメと言われるほどになった「風の谷のナウシカ」(1984年)は、宮崎駿氏の同名漫画を原作にしており、自らが監督・脚本を担当しています。原作はアニメ月刊誌「アニメージュ」で1982年〜1994年まで連載され、漫画関連の数々の賞を受賞しており、海外でも翻訳・出版されているベストセラー漫画です。

SFファンダジーと重厚な人間ドラマが見事に融合した「風の谷のナウシカ」は、高い評価を得たものの興行収入はそれに比例しなかったようです。「風の谷のナウシカ」から13年後の1997年に公開され、超絶大ヒットした「もののけ姫」と比べるとヒットとは言えなかったようです。映画ではイマイチだった「風の谷のナウシカ」は、テレビ放映やソフト販売・レンタルのお陰もあり国民的アニメとして認知されていったようです。

風の谷のナウシカのあらすじ

宇宙に進出できるほどの繁栄を極めた人類の文明は、「火の7日間」と呼ばれる最終戦争により崩壊してしまいます。人類の文明は再興することなく衰退の一途を辿り、大地の汚染は留まることなく1000年の月日が流れます。人間に恵みをもたらしてきた自然は有害な空気を輩出し、生き残った人間たちの命を脅かす存在となります。風の谷の姫であるナウシカは、他国の脅威にさらされながら自然と共に生きる道を模索していきます。

テトのプロフィール

荒廃した未来の世界に生息しているキツネリスのテトは、「となりのトトロ」のトトロや「崖の上のポニョ」のポニョのような架空の動物キャラです。テトはユパに助けられ、戦うヒロインであるナウシカの友達となり心の支えとなっていったようです。どんな時もナウシカの傍らにいるテトは、メーヴェで飛行する際もナウシカの肩にしがみついているようです。

ナウシカ大好きのテトは主人公の相棒的な動物キャラの定番設定に従い、ピカチュウと同じくナウシカの肩が定位置のようです。「風の谷のナウシカ」に直接関係はないものの数匹のキツネリスが、「天空の城ラピュタ」の後半で短いシーンながらも可愛いオーラを放ちながら登場しています。

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風の谷のナウシカのテトの「怖くない」シーンやナウシカを噛んだ理由

考察①ユパがテトを見つけた経緯

ナウシカをテトを引き会わせることとなったユパは、ナウシカの父ジルの旧友、そしてナウシカの師匠でもあることからナウシカの家族とは親しい間柄のようです。物語の序盤シーンでユパは、長期間留守にしていた風の谷に帰還する途中で、羽蟲にさらわれた人間の子供を助けようとして発砲してしまいます。

しかし、助けたのはキツネリスだったことから、ユパはキツネリスを人間の子供と勘違いしたようです。蟲の習性を誰よりも熟知していたはずのユパは、ささいな勘違いで自らドラブルを招いてしまい、蟲の中で最大級のサイズを誇る王蟲に襲撃されてしまうことになります。

考察②ナウシカはテトに「怖くない」というセリフを言う

ユパを助けたナウシカは、ユパが人間の子供と勘違いして助けたテトと初対面となります。荒廃してしまった世界の自然環境に造詣が深いナウシカは、羽蟲の襲撃によりトラウマ級の恐怖体験をしてしまったテトの心理状態をすぐに理解し、安心させるために母のような懐の広さで「怖くない」というセリフを言ったと考察されます。

考察③テトがナウシカにかみついた理由

運良くユパに助けられたテトは、羽蟲に襲われた時の死の恐怖感に支配されていたため、友好的に接してきたナウシカに敵意むき出しの態度を露わにしたと考察されます。動物の生存本能に従ったテトは、敵とみなしたナウシカを攻撃するつもりでナウシカの指にかみついてしまいます。

しかし、羽蟲のように襲うことをせず「怖くない」というセリフを言いながら安心させようとするナウシカの思いを直感的に感じ取ったテトはすぐに落ち着きを取り戻し、かみつき傷付けてしまったナウシカの指を謝罪に意味を込めてなめ始めたと考察されます。

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風の谷のナウシカのテトのモデル

テトはキツネリスという動物

「風の谷のナウシカ」に登場する架空の動物テトはキツネリスという動物で、大きな耳とフサフサの尻尾は、皆さんご存知のキツネとリスを彷彿させます。外見は虎のような黄金色の体毛と縞模様ですが、虎と比べ縞模様は太く、顔、足、胴体、耳に生えている体毛の一部分が焦げ茶の縞模様になっているようです。

雑食性で成獣になっても大きさは、キツネリスの名前の由来となるリスぐらいのサイズのようです。少女漫画顔負けのキラキラなエメラルドであるキツネリスの大きな目は、ナウシカとテトの初対面シーンでは相手を威嚇する際に効果的な威力を発揮すると考察されます。

キツネリスのモデルはフェネック?

一見するとキツネリスのモデルは、キツネ、リス、ネズミをミックスさせたように考察されますが、モデルとされる動物はイヌ科の動物でキツネ属というルーツがあるフェネックのようです。

キツネリスは、モデルとされるフェネックの大きい耳とフサフサの尻尾だけでなく、愛らしさも継承したようです。ちなみにイヌ科の中で最小サイズのフェネックは、ナウシカの肩に乗れるようなサイズではないようです。

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風の谷のナウシカのテトの死因

テトは映画で死亡する?

映画の初登場シーンのテトはナウシカとひと悶着あったものの、言葉は喋らなくとも野生動物の直感からすぐにナウシカと仲良くなります。かわいい相棒ポジションをゲットしたテトは、無益な争いを止めるために奔走するナウシカの癒しとなっているようです。テトは原作では死亡していますが、映画版ではナウシカが蘇った感動的なラストシーンで定位置であるナウシカの肩にいます。

テトの原作での死因

映画版はナウシカやテトなど主要キャラクターが死ぬことなく、ハッピーエンドで終わっていますが、テトは原作の最終巻終盤で非業の死を遂げています。原作でのテトの死因は、文明社会を崩壊させることとなった最終戦争で使用された人工生命体・巨神兵が発する有害な光によるものだったようです。たった独りでテトの亡骸を葬るナウシカの姿は、人間と動物の枠を超え涙無くしては語れないと言えるでしょう。

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風の谷のナウシカのテトに関する感想や評価

「風の谷のナウシカ」のテトは歌舞伎版でも活躍しているようですが、残念ながらぬいぐるみなので映画版のような動きは期待できないかもしれないでしょう。愛らしい動物フェネックをモデルにしたと言われるテトの滲み出るようなかわいいオーラは、ぬいぐるみバーションでも現在だったようです。

「天空の城ラピュタ」(1986年)公開当時、さり気なく登場したキツネリスのに数多くのファンが“ナウシカのテト”と呟いたことでしょう。正確には“ナウシカのテト”ではなく、キツネリスと言った方がいいのかもしれません。

ナウシカとテトは人間と動物の枠を超えて通じ合っていきますが、人間対人間の関係はナウシカとテトのようには上手くいかないようです。「風の谷のナウシカ」では、人間が序盤シーンのテトのように怯え敵意を露わにする悲しい性から早く脱却し、ナウシカとテトのように異種を受け入れる多様性を持ってほしいと訴えているのかもしれません。

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風の谷のナウシカのテトの「怖くない」シーンまとめ

感動的なセリフやシーンがテンコ盛り「風の谷のナウシカ」で、どれのセリフやシーンがいいのか優劣をつけがたいのですが、序盤シーンの狂暴化したテトを安心させようとして言ったセリフ「怖くない」は、短いながらも印象的なセリフとして記憶されている方も多いことでしょう。「怖くない」というセリフは、相手のすべてを受け入れるナウシカの潔さが垣間見えたことで印象的なセリフとして記憶されたのかもしれません。

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