2021年04月29日公開
2021年04月29日更新
【ヒロアカ】志賀丸太の炎上事件とは?名前が批判された理由・意味や変更の経緯を考察
『ヒロアカ』の志賀丸太の炎上事件とは漫画界で大きな話題になった炎上事件であり、名前が批判された理由・意味や変更の経緯などは多くのファンにも注目されています。こうした変更は珍しく、ファンの間では意見が分かれてしまっています。今回はメガヒット漫画『ヒロアカ』の志賀丸太について炎上事件の概要や改名について、誕生日炎上事件とは何なのかやネット上の感想などを紹介していきましょう。
目次
志賀丸太とは?
『僕のヒーローアカデミア』(以下、『ヒロアカ』)の志賀丸太はいまでは名前が変更されてしまったキャラクターであり、『ヒロアカ』が炎上するきっかけを作ってしまったキャラクターでもあります。日本でというよりも世界で注目されてしまった炎上事件となってしまい、世界的に人気が高いことが裏目に出てしまった結果となってしまいました。ここでは炎上事件について見ていく前に『ヒロアカ』の基本情報をまとめていきましょう。
ヒロアカの作品情報
『ヒロアカ』は圧倒的な人気を獲得している人気漫画であり、原作漫画だけでなくテレビアニメも子供を中心に人気を獲得しています。2021年にはテレビアニメ第5期『僕のヒーローアカデミア』が放送されて、映画作品も3作品制作されるなどメディアミックスも大好評を博しています。『ヒロアカ』は実写映画や舞台などの制作も計画されるなどその世界観は広がり続けており、世界中で絶賛されている大ヒットコンテンツとなっています。
ヒロアカの概要
『僕のヒーローアカデミア(ぼくのヒーローアカデミア)』とは堀越耕平によって描かれる漫画作品であり、『ヒロアカ』という愛称で親しまれています。『週刊少年ジャンプ』で2014年32号から現在まで連載中の人気漫画です。堀越耕平にとっては3作目の連載作品であり、『友情・努力・勝利』というジャンプの三大要素を詰め込んだ王道少年漫画として大ヒットを記録しています。
単行本は2021年4月現在で30巻刊行されていて、全世界累計発行部数は5000万部を突破しています。その人気は日本のみならず、世界中の漫画賞で高い評価を獲得しています。原作のヒットを受けて、2016年4月第1期のテレビアニメが放送され、2017年3月から第2期、2018年4月から第3期、2019年10月から第4期、そして2021年3月から第5期が放送されるなど、間隔を開けて原作に忠実にアニメ化されています。
ヒロアカのあらすじ
中国の軽慶市で突如現れた『発光する赤児』の報道以来、世界中で超常現象が頻発するようになりました。そして、世界総人口の約8割が超常能力、通称『個性』を持っている超人社会に変貌しました。世の中には『個性』を使い人助けをする『ヒーロー』と『個性』を使って悪事を働く『敵(ヴィラン)』が現れて、『ヒーロー』は世の中から尊敬を集める存在となりました。
その中でもナンバーワンヒーローと言われる『オールマイト』は平和の象徴とされ、人々の尊敬と憧れの存在でした。気弱な中学生・緑谷出久もオールマイトに憧れる少年の一人であり、ヒーローを目指していましたが、緑谷出久は今では珍しくなってしまった特殊な能力を持たない者である『無個性』でした。しかし、憧れの存在であるオールマイトとの出会いが彼の人生を一変させることになるのでした。
志賀丸太のプロフィール
志賀丸太とはどういった人物なのかを見ていきます。志賀丸太とは治療不可能とされた『オール・フォー・ワン』の治療をはじめ、敵(ヴィラン)連合の結成や謎多き生命体『脳無』の生産にも深く関わっている謎多き人物であり、科学者としては高い能力を持っています。仲間からは『ドクター』と呼ばれていて、性格は骨の髄まで研究者と言われるほど倫理観のかけらもない研究でも何のためらいもなくできるマッドサイエンティストです。
小太りな体型をしていて、禿頭で口髭を生やした白衣の男です。歯車型のゴーグルを常にしていて、児童養護施設や個人病院などを多数所有しています。その目的は『被験者を探すこと』であり、人体実験も厭わない男です。正式な書類では『無個性』を装っていましたが、実は個性を持っています。持っている個性とは『摂生』であり、『運動能力を引き換えに人の二倍の生命力を持つ』という個性であることが明かされています。
志賀丸太の炎上事件!名前が批判された理由・意味を考察
ここでは志賀丸太の炎上事件とは何なのかを見ていきましょう。その名前が批判された理由や意味を考察していくと共に、日本ではあまり知られていなかった戦時中の出来事も紹介してきます。志賀丸太の炎上事件のきっかけになったのは、海外のファンからのある指摘でした。志賀丸太という名前が日本が戦時中に隠していたある機関から取られたものなのではないかという事が炎上事件の発端となっています。
考察①「731部隊」という歴史上の機関とは?
名前が批判された理由・意味の考察①は『「731部隊」という歴史上の機関とは?』です。炎上事件にまで発展してしまったのは志賀丸太のキャラ名が「731部隊」と関連した名前だったという事が理由でした。「731部隊」という歴史上に実在した機関がモデルになったことの何がいけなかったのかは、「731部隊」とは何なのかを知ればその炎上した理由が分かるので、「731部隊」とは何なのかを見ていきます。
『731部隊』とは第二次世界大戦時に旧日本陸軍に存在した研究機関を指す言葉であり、化学兵器や細菌兵器、人体実験などをしていたとされる部隊です。第二次世界大戦中の人体実験と言えば『ナチス』のアウシュビッツ強制収容所などが有名ですが、731部隊はそれに匹敵するかそれ以上とも言われる非人道的な実験を繰り返していたと言われています。『言われている』というのはその証拠や証言などがほとんど残っていないからです。
「731部隊」は日本政府が公には認めていない非道な実験を繰り返したり、非人道的な化学兵器を製造したりしていたとされています。日本政府は一部のみしか認めていないものの、アジア各国、特に中国、韓国ではよく知られた話となっています。そして今回の志賀丸太というのが「731部隊」を連想させると中国や韓国で炎上して名前を変更することになりました。
考察②「丸太」は隠語だった?
名前が批判された理由・意味の考察②は『「丸太」は隠語だった?』です。なぜ志賀丸太というのが「731部隊」を連想させるかというと、『丸太』というのが問題となっています。「731部隊」は人体実験の被害者のことを「丸太(まるた)」という隠語で呼んでいたことでも知られ、違法な人体実験を繰り返す志賀丸太というキャラクターに「丸太(まるた)」という隠語が使われていると炎上してしまったというのが真相です。
海外を中心に炎上してしまいましたが、ファンは反論しています。志賀丸太は無個性だから「丸太ん棒」という意味でつけられているという説をファンは主張しています。「無個性」の出久が「でくの坊」からつけられているように、「無個性」を装っていたキャラクターにはこうしたネーミングがされています。しかし、結果的には改名という判断を作者と編集部は下しました。
考察③「志賀」も志賀赤痢菌を想起させた?
名前が批判された理由・意味の考察③は『「志賀」も志賀赤痢菌を想起させた?』です。実は「志賀」という名字も731部隊を想起させる名前だと言われています。「731部隊」の人体実験でも使われていたとされる『赤痢菌』が「志賀」という名前と関係しています。赤痢菌は細菌学者である「志賀潔」によって最初に発見された菌であったために、別名も「志賀赤痢菌」と言われています。
731部隊には志賀赤痢菌が関わっているので、「志賀」も「丸太」も731部隊に関わっているという指摘を受けてしまいました。さらにエンデヴァーは志賀丸太を見て、「悪魔の手先よ」という発言しています。これは731部隊を取り上げたことで大きな話題になった森村誠一のノンフィクション『悪魔の飽食』を連想させるという指摘もされて改名という判断に至ったと考られています。戦争関連はデリケートだということがよく分かります。
志賀丸太の変更の経緯を考察!改名後の名前は?
ここでは志賀丸太の変更の経緯を考察を見ていきましょう。志賀丸太の炎上事件は改名後の名前も大きな話題になるなど、大きな騒動となってしまいました。志賀丸太という名前が炎上しましたが、志賀丸太はかなり重要なキャラクターであり、その名前にも伏線があるのではないかとされていたので、この名前の変更には多くのファンが不安の声を上げていました。こうした改名は珍しいので、多くのファンに注目されています。
志賀丸太の名前が炎上し改名することに
志賀丸太の名前が炎上し改名することになったのは炎上が収束を見せなかったためです。そして、集英社の編集部が声明を発表し、名前が変更されることと『過去の史実を連想させる意図はなかった』という主張を同時に発表しました。この声明では作者との話し合いで変更することを決定したと書かれていて、『週刊少年ジャンプ』掲載分から変更されることとなりました。
今週発売のジャンプで登場した志賀丸太という名前について、歴史的な出来事を想起させるというご意見を多くいただいています。命名にあたり、そのような意図を込めたつもりはありませんでした。ご指摘のお声を重く受け止め、今後は名前を差し替えさせていただきます。
— 堀越耕平 (@horikoshiko) February 3, 2020
作者もこうした意見に真摯に耳を傾けて、名前を変更したことをTwitter上で伝えました。作者としてはこうした意図は全くないことも明かしました。しかし、こうした意見を重く受け止め、かなり早い段階でネーミングの変更という決断をしました。この決断にはファンの間でも意見が分かれましたが、こうした決断は簡単ではなかっただろうとファンにも予想されたので、多くのファンは作者のこの決断を支持していました。
志賀丸太の改名後の名前は「殻木球大」
志賀丸太の改名後の名前は「殻木球大」と決定しています。しかし、一部からこの名前も批判されています。これは『球大(きゅうだい)』という名前が『九州大学生体解剖事件』を連想させるからだというものでした。これは戦時中にアメリカ兵を解剖したという事件であり、これを連想させると再び批判の声も挙がりました。しかし、これには過剰反応だと多くのファンが反論し、編集部も何のリアクションもありませんでした。
結果的には名前を変更する事態になったものの、こうした事態に迅速に対応したことですぐに収束したともいわれています。一方で、こうした意見は無視するべきであったという声もあり、炎上事件は『ヒロアカ』のみならず漫画界全体が考えるべき課題だという声も少なくありません。今回は改名ということで事態が収まったため、『ヒロアカ』へのダメージは最小限に抑えられたと言われています。
志賀丸太の名前の意味を考察
ここでは志賀丸太の名前の意味を考察していきましょう。ファンの中には志賀丸太には別の意味があり、『731部隊』とは何の関係もないという意見も多くあります。『ヒロアカ』はその能力(個性)と名前がリンクしていることが少なくなく、志賀丸太の名前も何らかの意味があると推測されています。しかし、これが『731部隊』ではなく、別の意味があった主張するファンも多くいます。
考察①グロ漫画家の「氏賀Y太」
志賀丸太の名前の意味①は『グロ漫画家の「氏賀Y太」』です。志賀丸太のネーミングのベースが731部隊以外だった可能性が高く、別のモチーフがあったとも言われています。志賀丸太のベースはグロ漫画家の「氏賀Y太」だったと主張するファンが多くいます。これは『うじがわいた』と読めるようにしたペンネームですが、そのまま読めば『しがわいた』と読め、「しがまるた」と酷似します。
かなり攻めた人体実験を繰り返すマッドサイエンティストのため、こうしたグロ漫画家から取ったとも言われています。こうしたネーミングが魅力の作品でもあったために、多くのファンが深読みしすぎてしまっているという意見も数多くあります。
考察②無個性
志賀丸太の名前の意味②は『無個性』です。もう一つは『無個性』という志賀丸太の特性を表しているので、たいして特徴がない名前になっているという指摘もあります。無個性でただの太った科学者という見た目から『まるまる太った』という意味で『丸太』という名前になったという意見もあり、ファンの中ではこのネーミングについては意見が分かれてしまっています。
志賀丸太の名前以外にもキャラの誕生日が炎上
ここでは志賀丸太の名前以外にもキャラの誕生日が炎上したことについて見ていきましょう。『ヒロアカ』はこれまでにも炎上したことがあり、志賀丸太炎上事件でさらに注目度が上がって粗探しをされているという悪循環に陥っていました。こうした炎上は志賀丸太の名前だけではないという印象を植え付けたい人が炎上させているとファンには批判されています。
爆豪の誕生日が炎上
集英社謝罪後も騒動は収まらず、その矛先は思わん方向へと向いていきました。今度はメインキャラクターの一人である爆豪勝己の誕生日が炎上の的になりました。爆豪勝己の誕生日が4月20日であることが『アドルフ・ヒトラーの誕生日と同じだ』とSNSを中心に批判する意見が出ました。これに関してはファンのみならず難癖をつけられていると反論する声が多く挙がりました。
その他のキャラの誕生日も炎上
さらに誕生日に関する炎上はこれだけではありません。敵連合のリーダーとしてデクの前に立ちはだかる死柄木弔の誕生日『4月4日』が旧日本軍の総司令官である山本五十六の誕生日と同じという指摘もありました。これは戦争を想起させるという指摘でしたがこれも他意はないという意見が大半を占めています。
また主人公の緑谷出久の誕生日についてもある指摘がありました。緑谷出久の誕生日は7月15日であり、これが日本共産党の成立日と同じだとして指摘されていて、これに対しても『気にしすぎ』という声が数多く挙がっていて、炎上するネタを探している状況がしばらく続きました。
志賀丸太に関する感想や評価
ここからは『ヒロアカ』の志賀丸太に関するネット上の感想や評価などを紹介していきましょう。志賀丸太に関する炎上事件はネット上を中心に大きな話題となりました。結果的には改名するまでに至った事件であり、名前の変更という事態に発展してしまったことはファンには衝撃を与えました。そのため志賀丸太に関する感想や評価はネット上でも数多く挙がっています。
志賀丸太の件は仕方ないというファンも…
志賀丸太、個人的にはめちゃネーミングセンス良いって思ったので少し残念ではあるけど、仕方ないは仕方ない気もする
— イメディン@ヒロ垢 (@imedin_heroaca) February 4, 2020
志賀丸太の件は仕方ないというファンも数多く存在していて、名前を変更して収束することを願っているファンも多くいました。ネット上には『企業として考えると今回の集英社の対応は仕方ないよなぁ』という声や『志賀丸太はクレーム来ても仕方ない』という声、『個人的にはめちゃネーミングセンス良いって思ったので少し残念ではあるけど、仕方ないは仕方ない気もする』という声が挙がっています。
志賀丸太も過剰反応という声も?
志賀丸太の件、過剰反応しすぎでしょ…原作ちゃんと読んでたら名前に他意がないのはわかるでしょうに(。-∀-)
— コシロー (@koshiro55) February 3, 2020
堀越先生のTwitterに凸して謝罪要求してる人達の考えていることはよくわからん。#ヒロアカ
志賀丸太も過剰反応という声も集まっていて、ファンの中には憤りを隠さない人も多くいます。ネット上には『今回の事件はさすがに過剰反応し過ぎだと思う』という声や『さすがに堀越さん可哀想やと思ったし過剰反応しすぎです』という声、『志賀丸太の件、過剰反応しすぎでしょ。原作ちゃんと読んでたら名前に他意がないのはわかるでしょうに』という声が挙がっています。
改名の判断には様々な声も…
ヒロアカの志賀丸太の改名は良い判断だと思います。
— ふわふわウサギ (@fuwa_usagi) February 5, 2020
丸太という名前は全部改名するのかという批判がありますが、ヒロアカは
・キャラ名がそのキャラを直接的に反映してる
・人体実験をしてるキャラの名前に丸太とつけた
という点が問題なのです。もし全然違う意図があるならそう発言すべきです。
改名の判断には様々な声も挙がっています。こうした名前の変更はファンの間でも議論になっています。ネット上には『先生が上手く改名して今後に響かないようにしていただきたいものです』という声や『改名しなければあちら側は納得しなかっただろうから公式の判断は尊重する。でも改名して欲しくはなかったな』という声、『ヒロアカの志賀丸太の改名は良い判断だと思います』という声が挙がっています。
誕生日の炎上にはあきれる声も!
ヒロアカの件だけど、ヒトラーと同じ誕生日で炎上ってやば過ぎぃ〜
— ペストマン ٩( ᐖ )۶ 【デスボイス歌い魔】 (@Kamohide0502) February 11, 2020
じゃあヒトラーと同じ誕生日の僕の友達はどうなるん???🤨
誕生日の炎上にはあきれる声も挙がっていて、ファンの中には憤りを感じる人も多くいます。ネット上には『これはもう流石にこじつけだろ。ヒロアカを潰したいやからがわざと粗探ししてる』という声や『編集部が謝罪したのが悪かったのか、すっかり難癖が続出する様相に。 調べたが、こりゃやっぱ難癖だよ』という声、『ヒロアカの件だけど、ヒトラーと同じ誕生日で炎上ってやば過ぎ』という声が挙がっています。
世界的な人気が裏目に?
ヒロアカの志賀丸太の名前が炎上してる問題。
— あま (@kh_amaru) February 3, 2020
俺はこのコマがあったから、丸太って本名にすごい納得してたんじゃけど海外だと表現とか違ったり歴史上のことで受け入れられんみたいね…。(だるま↔︎まるた)
世界的に人気だからこそ、当たってしまった壁なんかなぁ。 pic.twitter.com/bvZsDHel8Y
今回の炎上事件は世界的な人気が裏目に出てしまったとも言われています。世界のファンが見る作品のため、デリケートな歴史問題について炎上してしまったというのがファンの見方になっています。ネット上には『日本での人気だけだったらこんなことにはならなかったな』という声や『世界的に人気があることが裏目にでちゃったな』という声、『世界的に人気だからこそ、当たってしまった壁なんかなぁ』という声が挙がっています。
志賀丸太まとめ
出典: https://ciatr.jp
今回は『ヒロアカ』の志賀丸太について炎上事件の概要や改名について、誕生日炎上事件やネット上の感想などを紹介してきました。志賀丸太は『ヒロアカ』の中でも大きな話題になっていて、世界中で悪い意味で話題になってしまいました。改名という事態にまでいってしまった今回の事件ですが、その後も批判が出るなどその影響は少なくありませんでした。
『ヒロアカ』の志賀丸太の炎上についてはファンの間でも意見が分かれるなど、ファンの中でも様々な感想が挙がりました。今回の『ヒロアカ』の炎上事件は作品単体だけではなく漫画界にも影響を与えたので、そういった面でも話題作となっています。炎上事件には様々な意見がありますが内容は絶賛されている作品のため、メガヒット漫画『ヒロアカ』をお楽しみください。