フェアリーテイルはワンピースに似てる？絵柄・キャラの比較やパクリ疑惑の真相を考察

フェアリーテイルは2006年から2017年までの間、週刊少年マガジンで真島ヒロ先生が連載していたバトルファンタジーです。魔導師が存在する世界を舞台にした作品で、ド派手な魔法の応酬や個性豊かなキャラクターが高い人気を集めた作品です。日本国内はもちろん海外でも高い人気を誇り、同時に日本・海外それぞれで漫画賞を受賞した事もある実績を誇る作品になっています。

メディアミックス展開も積極的に展開されている作品で、人気キャラを主人公にしたスピンオフ作品、3度に渡って行われたアニメ化、劇場版映画化、舞台化なども行われている作品です。

ワンピースは1997年から2021年現在まで週刊少年ジャンプで尾田栄一郎先生が連載している冒険ファンタジー漫画です。夢への冒険、仲間たちとの友情といったテーマを全面に押し出した作品で、精密に構築された世界観や作中の数々の伏線などが高い人気を集める作品です。ジャンプ史上でもこち亀に次いで長い連載期間を誇る作品になっています。

フェアリーテイルの連載開始当初、特に似ていると言われていたのが絵柄です。あまりにも似ていた事からワンピースのパクリではないかと言われていた程になっています。

フェアリーテイルとワンピースの絵柄が似ていると言われる中でもいくつかのキャラクターがほぼそのままじゃないかと言われています。よく名前が上がるのがフェアリーテイルのギルダーツとワンピースのシャンクスです。赤い髪に黒いコートを着ている姿は確かに似てると言われるには十分なキャラクターになっています。

フェアリーテイルのナツとワンピースのルフィは性格も非常に似ていると言われています。明るくポジティブ、大食漢、自分の都合で寝てしまうシーンなど非常に共通点が多くなっており、これがパクリと言われる要因になっています。

フェアリーテイルとワンピースが似てると言われるのは本編中だけではありません。なんと単行本の表紙も似てると言われているのです。キャラクターが複数立ち並ぶシーンでの並び方であったり、ナツとルフィのポーズが似てるなどと言われる事が多くなっています。

作中の重要な構図や演出も似てると言われる要因になっています。フェアリーテイルのルーシィが泣いて助けを求めるシーンがワンピースのナミが泣いて助けを求めるシーンを反転させたような構図になっていたり、フェアリーテイルのグレイが自らの右脇腹をえぐって覚悟を示すシーンがゾロが刀で左脇腹をえぐったシーンと似てるなどとされているのです。

作中様々な共通点があるとされるフェアリーテイルとワンピース。ここからはそんな両作の作者についてまとめて紹介していきます。

真島ヒロ先生は1998年に「MAGICIAN」及び「BAD BOYS SONG」で21歳の頃にデビューしました。1999年には初の連載作となる「RAVE」の連載を開始、連載当初掲載誌であるマガジンではそれまでなかった冒険のファンタジーだっただけに人気は低迷しますが、その内容の面白さで少しずつ人気を集め2005年まで連載、いくつかの短期集中連載作品を掲載後、連載を開始したのがフェアリーテイルです。

フェアリーテイルがワンピースと似てるとされる事が多いですが、実は似てると言われていたのはフェアリーテイルの前作「RAVE」の頃からでした。RAVEはワンピースと同じく冒険要素を取り入れたファンタジーだっただけに余計に作風も似ているように見えていました。

尾田栄一郎先生は1992年、当時まだ高校生だった頃に「WANTED」という作品で新人賞で準入選してデビューしました。いくつかの作品を読み切りを集英社の各雑誌で掲載した後、始めて連載した作品がワンピースです。

ワンピース連載前の作品として現在でも有名なのが「WANTED」と「ROMANCE　DAWN」です。「WANTED」は西部劇を題材とした漫画で、「ROMANCE　DAWN」はワンピースの原型となった漫画になっています。「ROMANCE　DAWN」の時点ではルフィがゴム人間として登場するなどしています。

フェアリーテイルがワンピースのパクリ疑惑が出た際、最初に噂があったのが真島ヒロ先生が尾田栄一郎先生のアシスタントだったのではないか説です。実際アシスタントを経験しデビューした漫画家さんの中には師匠の絵柄に影響される漫画家さんも多くなっています。しかし真島ヒロ先生はデビューから初連載のRAVEまで1年しかなく、アシスタント経験もない漫画家さんとして知られており、この噂は否定される事になりました。

真島ヒロ先生と尾田栄一郎先生は共にインタビューやイベントなどで素顔を晒していますが、素顔も非常に似ているとされています。あまりにも似すぎている事から血縁関係にあるのではないかとも言われましたが、両者はまったくの他人です。

上記でも紹介したようにワンピースの連載開始が1997年からに対してフェアリーテイルの連載開始は2006年からとおよそ10年程の差があります。しかし真島ヒロ先生はフェアリーテイルの前にRAVEを連載しており、RAVEの連載開始は1999年となっています。それでもワンピースより2年遅いという結果になっています。

一方読切まで遡ってみると、真島ヒロ先生が漫画家としてデビューしたのは1998年なのに対し、尾田栄一郎先生は1997年にデビューしています。確かに真島ヒロ先生の方が後ではありますが、デビューする前には当然作品を完成させるまでの期間がある事を考えても尾田栄一郎先生の読切を見て真島ヒロ先生がパクったと言うには少し期間が短いと考えられています。

お互いが意識する余裕はなく、それでも確かに似ている部分も多い真島ヒロ先生のフェアリーテイルと尾田栄一郎先生のワンピース。2つの作品が似ている理由になっていると言われているのが両作者が鳥山明先生の大ファンだと公言しているという点にあります。

中でも鳥山明先生のドラゴンボールは連載期間が1984年から1995年までであり、2人の絵柄に影響したと思われる学生時代に連載されていた作品になっています。お互いがドラゴンボールに影響を受けた絵柄や構図を取り入れていった結果、フェアリーテイルとワンピースを似ていると言われる作風になったとされているのです。

ワンピースにないフェアリーテイルの特徴の1つと言われているのが圧倒的な存在であるドラゴンの存在です。その中でもイグニールは主人公ナツに滅竜魔導士を教えた火竜であり、育ての親とも言える存在になっています。

アクノロギアはたった1匹で他の全てのドラゴンを相手に出来るとさえ言われる程強大な力を持ったドラゴンです。フェアリーテイル作中でも度々姿を見せてはかなりの被害を見せています。

魔導師が多数存在するフェアリーテイルの世界において、魔法界の歴史上最も凶悪と言われる存在になっているのがゼレフです。物語の重要なキーパーソンになっています。

ここからは既にフェアリーテイルとワンピースを視聴している人の感想を紹介していきます。パクリ疑惑が立つほどに似ているフェアリーテイルとワンピースは初めて見た時にはやはり同じ作者の漫画だと勘違いする人が非常に多くなっています。ちょうど掲載誌がジャンプとマガジンで異なる事もあって、同一人物が別名義を使っているのではないかと推察する人もいた程です。

2つの漫画が似ている要因になっている鳥山明先生のドラゴンボールですが、ドラゴンボールが超有名作という事、連載時期もあり納得感があるという声が多くなっています。その一方で他にも何か理由があるのではないかと様々な噂がたっていたりもしますが信憑性のある情報はない状態が続いています。

似ていると言われるフェアリーテイルとワンピースですが連載が進む中で絵柄もかなり変わってきて差別化されてきたという声も多いです。特に女性キャラの描き方には明確な違いがあるとされる声が多くなっています。

パクリ疑惑が出るほどに似ているとされるフェアリーテイルとワンピースですが、作者の真島ヒロ先生と尾田栄一郎先生が同年代である事、2人が学生時代を過ごした頃、強烈なインパクトを与えるドラゴンボールという漫画の存在が大きな理由であり、2人の間には血縁関係も無ければ師弟関係もない事が明らかになりました。

とはいえ確かに似ていると言われる要素が多いのは間違いないのでまだフェアリーテイルやワンピースを視聴した事がないという人は2つの作品を比較しながら視聴してみてはいかがでしょうか？