【文スト】太敦（太宰治×中島敦）の公式カップリングエピソード集！原作の何巻何話？

太敦とは『文豪ストレイドッグス』（文スト）の非公式BLカップリング、太宰治×中島敦の名称です。2人は同じ武装探偵社に所属しており、『文豪ストレイドッグス』の物語は主に彼らを軸に展開されます。行くあてがなく彷徨っていた敦を武装探偵社に入社させ、彼の成長を傍らで見守る太宰。

飄々とした太宰に振り回されながらも太宰のことを尊敬し、信頼している敦。2人のそんな関係がファンの目に留まり、二次創作の世界における人気BLカップリングの1つとなりました。

『文豪ストレイドッグス』（文スト）は、原作・朝霧カフカ、作画・春河35によって生み出された漫画作品です。2012年から『ヤングエース』で連載が開始され、発行巻数は2020年12月時点で20巻となりました。2021年4月現在も『ヤングエース』で絶賛連載中です。

文豪の名前を持つキャラクターたちが、それぞれにちなんだ作品名を冠する異能力を使って戦う、という斬新な設定が人気を博し、2016年4月にテレビアニメ化。アニメは第3クールまで放送されました。2018年3月には、映画『文豪ストレイドッグス DEAD APPLE』が劇場公開されています。

孤児院から追い出され、行くところも食べるものもなく、ヨコハマの街を呆然と彷徨っていた少年・中島敦。彼はひょんなことから、不思議な雰囲気を纏う男・太宰治に出会います。太宰は、異能力集団・武装探偵社の一員で、近頃巷を騒がせている「人喰い虎」を探していました。

人喰い虎の正体が、異能力を発動させた自分であることを知った敦は、太宰の誘いで武装探偵社に入社。異能が絡む様々な事件に関わりながら、自分の生きる理由を模索していきます。

太宰治は、武装探偵社に勤める22歳の男性。いつも微笑みを湛えており、飄々とした態度で周囲を翻弄するミステリアスな人物です。自殺嗜癖（マニア）で、あらゆる手段を使って度々自殺を試みますが上手くいかず、周囲から呆れられています。砂色のロングコートと、体のあちこちに巻かれた包帯がトレードマーク。実は元ポートマフィアの幹部で、敦とライバル関係にある芥川龍之介の上司でした。

入水自殺を試みたところを敦に救出されたことがきっかけで、敦を武装探偵社に誘い、彼の成長を見守る師匠的人物となります。所有する異能力は「人間失格」。この能力は、触れた異能力のことごとくを無効化する、というものです。異能力者の中でも珍しい反異能力者と言われています。

中島敦は『文豪ストレイドッグス』の主人公。斜めに切られた前髪が特徴的な、18歳の少年です。孤児院でひどい虐待を受けて育ったあげくある日突然孤児院から追い出され、途方に暮れていたところ太宰と出会い、彼の紹介で武装探偵社に入社しました。非常に気が弱くビビりですが、自身が苦しんだぶん他人を苦しませたくないという気持ちが強く、いざというときは誰かを守るために自己犠牲的行動を取ることができる少年です。

所有する異能力は「月下獣」。この能力は、大きな白虎に変身するという能力で、虎化するとあらゆる攻撃が効かない強靭な体となります。当初は力を制御できず、虎になっている間の記憶を失くしていましたが、後に制御の技を習得。体の一部分を虎化して強化し、自身の意思で体を操れるようになりました。

文ストの太宰治×中島敦の公式カップリングエピソード集その1、1巻1話。太宰と敦の出会いが描かれた重要なエピソードです。敦は川を流れてきた太宰を助け、彼が人喰い虎を探していることを知り、虎探しを手伝わされることになります。

その虎の正体は敦だったわけですが、太宰はそんな敦を探偵社の仲間にすることを決めるのです。『文豪ストレイドッグス』という物語が動き出し、敦の人生が大きく変わった、正に運命的な出会いです。意識を失った敦を太宰が受け止めるシーンにも注目です。

文ストの太宰治×中島敦の公式カップリングエピソード集その2、3巻9話。9話では、太宰はポートマフィアに捕まっており、敦とは別行動。しかし、2人の間に生まれつつある絆が垣間見えるシーンがあります。まずは、敦視点の話。ポートマフィアの暗殺者・泉鏡花と出会い彼女の境遇に同情する敦。彼女を救う術を考えますが、先輩の国木田独歩から止められます。

人を1人救うということはその人の不幸を肩代わりする覚悟が必要で、簡単なことではないからです。しかし太宰は、敦を助けて探偵社の仲間にしてくれました。敦は自分を見捨てなかった太宰に思いを巡らせます。一方その頃、太宰は芥川と対峙していました。かつての部下である芥川に対し、太宰は「自分の新しい部下は君よりも優秀だ」という旨のセリフを言い放ちます。太宰が敦の成長を信じていることが窺えるセリフです。

文ストの太宰治×中島敦の公式カップリングエピソード集その3、6巻24話。ポートマフィア・組合（ギルド）との戦いの真っ最中である探偵社。太宰と敦は共に行動し、避難してくる探偵社事務員の護衛をすることになります。

こちらに向かっている事務員たちを待つ間、2人は合流場所である駅で束の間の平和な時間を過ごしていました。敦は太宰が苦手らしい犬と対決しているところを眺めたり、太宰から3社戦争の行方についての考察を聞いたりします。

文ストの太宰治×中島敦の公式カップリングエピソード集その4、7巻25話。ポートマフィアが差し向けた異能力者・夢野久作の異能力「ドグラ・マグラ」によって幻覚を見せられ、守るべき探偵社事務員を襲ってしまった敦。

太宰の「人間失格」によって正気に戻りましたが、敦はショックを受けてしまいます。太宰はいつになく真剣な顔で敦の頬を叩くと、ある助言をしました。「自分を憐れむな」。太宰の平手と厳しい言葉で、敦はパニックから抜け出します。

文ストの太宰治×中島敦の公式カップリングエピソード集その5、9巻36話。芥川と共闘し、組合（ギルド）のリーダーであるフィッツジェラルドとの戦いに勝利した敦。しかし、組合の空飛ぶ遠征船「白鯨」がヨコハマに墜落するのを阻むため、鏡花が犠牲になってしまいます。打ちひしがれる敦の前に現れ、敦が嘆く必要などないことを伝えたのが太宰でした。

ギリギリのところで探偵社の入社試験に合格し、正式に探偵社員となっていた鏡花は、福沢諭吉の異能力のおかげで自身の異能力を制御できるようになっており、そのおかげで助かっていたのです。敦に事情を説明する太宰の顔には、優しい笑みが浮かんでいました。

文ストの太宰治×中島敦の公式カップリングエピソード集その6、10巻39話。江戸川乱歩の代わりにある事件の調査に向かった敦。被害者は、かつて敦を虐待していた孤児院の院長でした。院長は敦の将来のために、虐待をすることで恨みを自分に向けるよう仕向けていました。

新聞で敦が頑張っていることを知った彼は、花束を持って敦に会いに行こうとし、その道中で事故に遭ってしまったのです。それを知った敦は、自分の感情がわからずにいました。戸惑う敦に対し、太宰は「人は父親が死んだら泣くものだ」と教えます。

アニメ『文豪ストレイドッグス』で太宰治の声を担当したのは、声優・俳優・歌手の宮野真守です。主な出演作品に『うたの☆プリンスさまっ♪』（一ノ瀬トキヤ/HAYATO）、『DEATH NOTE』（夜神月）、『機動戦士ガンダム00』（刹那・F・セイエイ）などがあります。

アニメ『文豪ストレイドッグス』で中島敦の声を担当したのは、声優の上村祐翔です。主な出演作品に『ダーリン・イン・ザ・フランキス』（ヒロ）、『B-PROJECTシリーズ』（増長和南）、『僕のヒーローアカデミア』（天喰環）などがあります。

『文豪ストレイドッグス』（文スト）に登場する武装探偵社のメンバーその1、国木田独歩。国木田独歩は太宰と組んで仕事をしている探偵社員。彼が持つ異能力「独歩吟客」は、手帳のページに書いたものを具現化させるというものです。手帳のサイズ以上のものは具現化させられず、また国木田が見たことがないものなども出せません。アニメでは細谷佳正が声を担当しました。

『文豪ストレイドッグス』（文スト）に登場する武装探偵社のメンバーその2、江戸川乱歩。江戸川乱歩は武装探偵社を支える名探偵。自身は異能力「超推理」の持ち主だと思い込んでいましたが、実はこれは異能力ではなく、彼の飛び抜けた推理力です。そのため太宰の異能無効化は効きません。アニメでは神谷浩史が声を担当しました。

『文豪ストレイドッグス』（文スト）に登場する武装探偵社のメンバーその3、宮沢賢治。宮沢賢治は純粋無垢な少年。彼の持つ異能力「雨ニモマケズ」は、怪力を発揮でき、体も頑丈になるというものです。しかしこの力は、空腹時にしか発動されません。アニメでは花倉洸幸が声を担当しました。

『文豪ストレイドッグス』（文スト）に登場する武装探偵社のメンバーその4、与謝野晶子。与謝野晶子は探偵社で医療を担当している女医。彼女の持つ異能力「君死給勿」は、ありとあらゆる外傷を治癒させるというものです。しかし、治せるのは瀕死状態の者のみ。ほどほどの怪我を治す場合は、あえて瀕死状態にする必要があります。アニメでは嶋村侑が声を担当しました。

『文豪ストレイドッグス』（文スト）に登場する武装探偵社のメンバーその5、谷崎潤一郎。谷崎潤一郎は探偵社の雑用などをこなす手代担当。彼の持つ異能力「細雪」は、雪を降らせ、雪が降る空間内をスクリーンに変えて背後の風景を上書きしたり、幻像を見せたりする力です。アニメでは豊永利行が声を担当しました。

『文豪ストレイドッグス』（文スト）に登場する武装探偵社のメンバーその6、谷崎ナオミ。谷崎ナオミは谷崎潤一郎の妹。兄のことが大好きなブラコンで、いつも行動を共にしています。非常に頭が切れ、異能力を持っていれば兄以上の探偵になれると言われています。アニメでは小見川千明が声を担当しました。

『文豪ストレイドッグス』（文スト）に登場する武装探偵社のメンバーその7、福沢諭吉。福沢諭吉は武装探偵社の社長。彼の異能力「人上人不造」は、自分の部下に対してのみ発動する能力で、異能の出力を調整するというもの。敦や鏡花が制御できていなかった自分の異能を制御できるようになったのは、福沢諭吉の能力のおかげです。アニメでは小山力也が声を担当しました。

『文豪ストレイドッグス』（文スト）に登場する武装探偵社のメンバーその8、泉鏡花。泉鏡花は、元ポートマフィアの暗殺者。敦に救われ、探偵社に身を寄せることになりました。彼女の異能力「夜叉白雪」は、仕込み杖を持った女性型の異形・夜叉白雪を具現化するというもの。殺戮に特化した能力で、かつては自分で制御ができていませんでした。アニメでは諸星すみれが声を担当しました。

『文豪ストレイドッグス』（文スト）に登場する武装探偵社のメンバーその9、春野綺羅子。春野綺羅子は異能力を持たない、探偵社の一般社員。福沢諭吉の秘書を務めたり、事務員たちを取り纏めたりして働いています。飼っている猫「ミィちゃん」を溺愛しています。アニメでは美名が声を担当しました。

アニメ『文豪ストレイドッグス』の第1期EDでは、敦の頭に優しく触れて撫でる太宰を見ることができます。このEDを見て「太敦は公式だ」と感じた女性は少なくなかったようです。EDカットの説明文を見ると、余計に太敦に見えてきます。

文ストの原作1巻から太敦要素を読み取っている人のコメント。自殺しようとしていた太宰を救ったのは敦ですが、結果的に行くあてのなかった敦を拾う形になったのは太宰のほう。以降、太宰は何かと敦を気にかけています。飄々とした太宰にさり気なく庇護される敦、という関係に萌えた人は多いようです。

『文豪ストレイドッグス』（文スト）のカップリングの1つである太敦には、ファンを悶えさせる数々の魅力があります。師弟関係であったり、生き方が正反対だったりする公式での2人の設定は、多くの二次創作ファンにネタを与えています。

『文豪ストレイドッグス』の非公式カップリング、太敦のエピソードについて見てきましたが、いかがでしたでしょうか？物語の中心となる2人の絡みは、どれも魅力的です。気になった人はぜひ、原作漫画やアニメを見て、太敦シーンをチェックしてみてください。