文豪ストレイドッグスの太中とは?太宰治と中原中也の過去と「双黒」と呼ばれる理由

文豪をキャラクター化し、それぞれの文豪の作品にちなんだ異能力で戦うバトル漫画、文豪ストレイドッグス。その中でも人気の高いキャラクターが太宰治と中原中也の2人は作中で呼ばれる「双黒」とは別にファンの間で太中と呼ばれて愛されています。今回は文豪ストレイドッグスの太中について、それぞれのキャラクターについて紹介しながら2人が「双黒」と呼ばれる理由についても紹介していきます。

文豪ストレイドッグスの太中とは?太宰治と中原中也の過去と「双黒」と呼ばれる理由のイメージ

目次

  1. 文豪ストレイドッグスの太中とは?太宰治と中原中也の過去や双黒と呼ばれる理由に迫る!
  2. 文豪ストレイドッグスはどんな作品?
  3. 文豪ストレイドッグスの太中とは?太宰治と中原中也の過去について
  4. 太宰治と中原中也の太中が双黒と呼ばれる理由とは?
  5. 文豪ストレイドッグスの太中が話題!人気の理由を紹介!
  6. 文豪ストレイドッグスの太中を画像で紹介!
  7. 文豪ストレイドッグスの太中とは?太宰治と中原中也が双黒の理由まとめ

文豪ストレイドッグスの太中とは?太宰治と中原中也の過去や双黒と呼ばれる理由に迫る!

昨今ではいわゆる「擬人化」されたキャラクターを題材とした作品がありますが、実際にそれぞれの年代で活躍した「文豪」をキャラクター化して話題を集めたのが文豪ストレイドッグスです。多くの文豪がそれぞれの作品やそのエピソードにちなんだ異能力を駆使して戦うアクション漫画ですが、その中でも特に人気の高い2人、太宰治と中原中也の2人はそれぞれの頭文字を取って太中(だちゅう)と呼ばれてファンの間で愛されています。

作中でも2人合わせて「双黒」という異名を持つ太宰治と中原中也の2人。ですが現在は袂を分かち、それぞれ敵対する組織に属する故に向かいあう機会も多く、実際に2人による戦闘や交渉も行われるなどしています。そのような背景が2人を1組として扱うファンをよりかき立てる結果となり「太中」と呼ばれるに至っています。

太宰治と中原中也が「太中」と呼ばれるに至るには作中で2人がいかにして「双黒」と呼ばれるようになったかを知るとより理解しやすくなります。今回はそもそもの文豪ストレイドッグスについても簡単に紹介しつつ、「双黒」太宰治と中原中也のそれぞれのキャラクター性や2人の過去、その能力や太宰治と中原中也の2人が何故「双黒」と呼ばれるのかなどについてネタバレありで紹介していきます。

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文豪ストレイドッグスはどんな作品?

文豪ストレイドッグスは角川書店が発行する漫画雑誌ヤングエースで2013年1月号から連載が開始された異能力バトルアクション漫画です。原作、朝霧カフカ、作画、春河35さんで連載される漫画版は、昨今多くなっている戦艦をはじめとした既存の無機物の「擬人化、キャラクター化」が行われる中でも実在の人物である「文豪」とその作品をキャラクター化、異能力化した形で注目を集めました。

その引きの強い世界観と、それぞれの作品にちなんだ能力は、読者や書店員からの評価も高く、「全国書店員が選んだおすすめのコミック2014」でその名前が上がると一気に知名度を上げる事になります。以降メディアミックス展開も続けられ、2014年にはノベル化、2016年には分割2期方式でアニメ化、2018年には劇場版映画化、さらには第3期のアニメ製作も発表されるなど拡大をし続けている作品です。

漫画では本編が現在15巻まで発売されている他、スピンオフ作品である「文豪ストレイドッグス わん!」が全4巻、劇場版映画「文豪ストレイドッグスDEAD APPLE」の漫画版が全1巻発売しているなど幅が広いのも特徴である他、「文豪のキャラクター化」という設定の元に、タイアップで現在も生きる小説家の人達をキャラクター化するなど、非常に幅広い扱われ方をしている作品でもあります。

そんな文豪ストレイドッグスの中で、太宰治は主人公中島敦の後見人で務める武装探偵社の先輩、中原中也は武装探偵社が敵対する組織ポートマフィアの一員として登場します。そして徐々に2人の過去が明らかになっていき、過去に「双黒」と呼ばれる相棒関係だった事などが判明するとそれまでの2人のやりとりなども相まってファンの間で「太中」と呼ばれて愛されるようになったのです。

文豪ストレイドッグスのあらすじ

そもそも文豪ストレイドッグスは孤児院を追いだされてヨコハマを放浪していた少年、中島敦が入水自殺をしようとしていた太宰治を助けた事をきっかけに物語が始まります。その事件をきっかけに中島敦は太宰治も所属する探偵組織、武装探偵社に所属する事になります。探偵社が追う、人食い虎の捜索を手伝う事になった中島敦でしたが、なんと中島敦こそが異能「月下獣」で無意識に虎になってしまう異能の持ち主なのでした。

無意識に変身してしまう上に自らの意志では制御できない異能「月下獣」でしたが太宰治の異能「人間失格」により沈静化させます。武装探偵社に入社する事になる中島敦でしたが、その異能もあってか海外異能団体によってその首に懸賞金が賭けられていました。文豪ストレイドッグスは以降、仲間となった中島敦を守ろうとする武装探偵社員と、敵対する組織を描くバトル漫画として展開されていきます。

その敵対する組織の代表格が同じくヨコハマに拠点を持つ、ポートマフィアです。ポートマフィア自体はかなり規模が大きなマフィアであり、街の至る所に根を張っています。そんなポートマフィアの中でも武闘派で知られる黒蜥蜴率いる芥川が執拗に中島敦を狙う事になりますが、その中で、太宰治や中原中也のようなサブキャラクター達が活躍する事になります。

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文豪ストレイドッグスの太中とは?太宰治と中原中也の過去について

文豪ストレイドッグスのファンから太中の愛称で知られる太宰治と中原中也。ここからはそれぞれのキャラクターについて紹介しながら、それぞれの過去についても触れていきます。尚、文豪ストレイドッグスでは誕生日などのプロフィールは多くがベースとなっている人物のプロフィールと一致するのでここでは割愛します。

武装探偵社の太宰治

太宰治は文豪ストレイドッグスの主人公である中島敦が武装探偵社に入社するきっかけを作る事になる先輩キャラクターで、自殺マニアな側面を持っており実践する事もありますが、必ず失敗して生還してしまうという変わった性格をしたキャラクターとして登場します。マイペースながら非常に頭のキレが良く、自体を事前に察知して行動するなど、非常時に頼れる存在として君臨しています。

そんな非常時には頼れる太宰治ですが、武装探偵社に入社する前にはポートマフィアに席を置き、史上最年少幹部として芥川の上司兼教育係を務めていた過去があります。太中として愛される中原中也と相棒関係にあったのはこの頃の話です。しかしその所属理由も「生きる理由が見つかると思った」という自殺マニアの太宰治らしい理由になっており、友人が死んでしまったのをきっかけに足を洗う事になります。

太宰治の持つ異能力「人間失格」は異能力無効化能力で、直接触れたあらゆる異能力を無効化する異能です。異能に直接触れる、その能力を操る異能者に触れるどちらでも異能を止める事が出来ます。反面、自分の意志とは無関係に常時発動している能力なので、自分にとって利のある能力、武装探偵社の仲間である与謝野晶子の治癒能力なども受ける事ができないのが欠点と言われています。

ポートマフィア五大幹部の中原中也

中原はポートマフィアの幹部の一人でその好戦的な性格もあってポートマフィアの中でも序盤から登場するキャラクターです。過去の因縁から大が付くほどの太宰治嫌いで、常に喧嘩腰で接するなどしていますが、毎回良いようにからかわれてしまいます。ポートマフィアきっての体術使いでもあり、異能力なしでも多くの敵に相対して見せる程の力を有しています。

160cmで60kgと背が低いのが難点ながらもその素体での能力の高さに加えて下記で紹介する中原中也の異能力「汚れつちまつた悲しみに」もあって、単騎でも高い戦闘力故にポートマフィアの中でも最前線に立つ事も多く、ポートマフィアの中でも芥川と並んで戦闘面で活躍するシーンが多いキャラクターでもあります。

そんな中原中也の異能力「汚れつちまつた悲しみに」は触れたものの重力のベクトルと強さを操る事ができるという能力で、この能力を利用して自身がどこにでも立てる他、触れた相手の重力を操って自由を奪うなどの拘束にも利用する事ができる汎用性の高い能力です。さらに「汚濁(おぢょく)」形態という形態になると、戦車を素手で砕くなど異能力の中でも非常に強力な能力を発揮する事ができます。

モデルになった2人の関係

余談ですが、文豪ストレイドッグスの登場キャラクターはその多くが文豪、つまり元になった人物がいます。そしてなんとモデルになった太宰治と中原中也もしっかり接点があるのです。1933年、太宰治が発行した同人誌「青い花」を創刊する際、中原中也に声をかけています。「青い花」は1号で休刊となってしまいましたが、お互いの事を良く知る間柄でした。

そうは言ってもお互いの関係は決して良好だったわけではありません。太宰治側から見ると「作家としては尊敬するが人間性が嫌い」「とてもつきあえた代物じゃない」とこき下ろしていますし、中原中也側もお酒の席での事とはいえ、太宰治をこき下ろすような事がありました。一方で30歳という若さで死んでしまった中原中也に対して太宰治がその才能は認めていた事を示すような事を話したというエピソードも残されています。

お互いに嫌い合いながらも才能は認めていた実際の太宰治と中原中也。このような関係性は文豪ストレイドッグスに登場する文豪全てに該当するわけではありません。同じ組織に属する仲間であっても実際には接点を持っていないキャラクターも多く登場します。ですが太宰治と中原中也の関係性に関しては或いはモデルとなった2人のこの関係性から文豪ストレイドッグスでの太宰治と中原中也の関係が生まれたのかもしれません。

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太宰治と中原中也の太中が双黒と呼ばれる理由とは?

現在はそれぞれに敵対するヨコハマの2大異能組織「武装探偵社」と「ポートマフィア」に所属する太中の2人。しかし彼らは過去にポートマフィアで相棒関係を組み、双黒と呼ばれて恐れられていました。ここからは太中の2人が双黒と呼ばれるようになった理由を紹介していきます。

唯一無二の相棒同士

太中2人の接点は太宰治がポートマフィアに所属していた頃に遡ります。彼らはお互いに幹部という立場にありながら、相棒としてコンビを組んで行動していました。太宰治と中原中也は当時も頻繁に言い合いになるなど、関係自体は良好とは言えませんでしたが、こと戦闘になると非常に息の合った動きを見せる事になります。そんな太中の2人が双黒と呼ばれるようになったきっかけとなる事件が起きます。

当時ポートマフィアと敵対する組織を倒す為に、中原中也が「汚れつちまつた悲しみに」の「汚濁」状態を解放して、たった一晩で敵対組織を壊滅させてしまったのです。これだけなら中原中也1人の功績ですが、「汚れつちまつた悲しみに」の「汚濁」状態は中原中也自身でも制御できない言わば暴走状態で、中原中也自身が死ぬまで暴れ続けてしまうまさにもろ刃の剣状態な能力なのです。

その状態を唯一止める事ができるのが太宰治が持つ異能力無効化能力「人間失格」です。この能力的な相性もあって太中はコンビを組んでおり、上記の事件をきっかけに太中コンビは「双黒」と呼ばれ裏社会でも名の知られた存在になります。ちなみに「汚濁」状態は中原中也は自分の命さえも危険に晒している状態で、「双黒」と呼ばれるようになってからも滅多な事では使わないという事が2人の間で取り決められていたようです。

また異能力なしの肉弾戦闘でも、ポートマフィアでは中堅以下と言われる太宰治からしてみても、ポートマフィアきっての武闘派である中原中也と組むメリットは大きく、文豪ストレイドッグス作中での会話から双黒時代には「太宰治が立案した作戦を太宰治のサポートを受けながら中原中也が実行する」ような事が非常に多かったような描写を見る事ができます。

双黒が4年ぶりに復活した理由は?

そんな太中の相棒関係は文豪ストレイドッグス本編の時間軸から見て4年前、太宰治がポートマフィアから抜けた事で解消される事になります。以降はお互いを良く知る敵対者として文豪ストレイドッグスの作中でも度々衝突する太中ですが、文豪ストレイドッグス原作8巻、アニメだと21話にてやむを得ずという形で共闘する事になります。コンビ結成当時の作戦暗号を元に当時と変わらぬ連携を見せる事になります。

さらに太宰治の「人間失格」も利かない人外の者であるラヴクラフトが立ちはだかると、中原中也は今や敵対する組織に所属する太宰治を信用し、「汚濁」状態にまでなりラヴクラフトを討つ事になります。中原中也がラヴクラフトにトドメを刺そうとする際にも「やっちまえ中也」と得意げな笑みと声を上げる太宰治の姿はまさに太中の信頼関係を象徴するようなシーンです。

一方でただかっこ良いだけのコンビではないのが双黒です。ラヴクラフトを討ち取った後、暴走を始める中原中也を太宰治が制止します。いくら制止されたと言っても中原中也自身にもダメージは残るので、膝を付き、「テメエを信用して汚濁を使ったんだ。ちゃんと俺を拠点まで、送り届けろ…よ」と言って気を失います。太宰治はそれに「任せなよ、相棒」と答えるのです。そして太宰治は中原中也を放置して帰ってしまうのです。

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文豪ストレイドッグスの太中が話題!人気の理由を紹介!

個性的な文豪ストレイドッグスのキャラクターの中においてとびきりの人気を誇る太中の2人。ここからはその人気の理由を紹介していきます。

それぞれが魅力的なキャラクター

まず前提として言えるのは文豪ストレイドッグスの中において、太宰治、中原中也それぞれが非常に魅力に溢れるキャラクターである事がその人気を支える要因です。それぞれが単体でも人気を得る事ができる程に個性的でかっこいいキャラクターでもあります。その上でそれぞれのキャラクターがそれぞれをより栄えるように衝突し合う事でそれぞれの魅力を引き出す組み合わせでもあります。

特に基本的には頭脳派の太宰治と、武闘派の中原中也という組み合わせ、文豪ストレイドッグスの作中で度々描かれる犬猿の仲と言われる程のいがみ合いと信頼、太宰治にからかわれる中原中也という色々なアングルが描かれるなど、相反する特性を持っているとも言える太中の2人だからこそお互いにしか見せる事のない表情を存分に発揮する事になっています。

太宰治は普段からマイペースなキャラクターですが、中原中也に対してはマイペースを越えてドSで無茶振りをする事も多いです。他のキャラクターとの絡みでもドSな面を覗かせる事はありますが、それは中原中也と対した時と比べればかなり大人しめで、太宰治のキャラクターが引き出されているとは言えません。中原中也が相手だからこそ太宰治はあそこまでドSなキャラクターになれるのです。

一方で中原中也からしてもポートマフィアの大幹部である姿はどちらかといえばかっこいいポジションにいます。武闘派で前線に出る機会も多く、その戦闘力もポートマフィア随一です。中原中也単体でみれば単なる強キャラで終わってしまいそうな程に戦闘面が強調されたキャラクターですが、太宰治にいじられる事によって他の部下の前では絶対に見せないような表情を見せるのです。

二次創作でさらに火が付いた太中人気

文豪ストレイドッグスは特に二次創作も盛んに行われている作品で、イラストや小説を投稿できるサイト「pixiv」「ニコニコ静画」などを中心に太中のイラスト、或いは二次創作的な小説が多く投稿されています。もちろん二次創作なので、実際の文豪ストレイドッグスからの設定の改変や解釈の違いなども含まれますが、間違いなく太中人気に火を付ける要因になったのは事実です。

二次創作では主に「太宰治があれやこれやと中原中也をおちょくる図」が取りだされる事が多いですが、中には「そんな太宰治に仕返しをしようとする中原中也の図」のような逆転現象も起きるなど、二次創作ならではの要素を取り入れた作風の物が多くなっています。一方で劇場版映画「文豪ストレイドッグスDEAD APPLE」の影響もあって本編から見れば過去にあたる太中の双黒時代を描いたようなイラストも非常に多いです。

また2人の身長差を弄るようなイラストも多いです。中原中也が160cmと男性としては小さめである事に加えて太宰治は181cmと対するように大きめで、その差は顔1個分に迫る程もあるので、その差を生かした構図が描きやすいとするファンも見られます。

公式でも認められた「太中」

このファンからの太中人気を受けてか、公式でもさらにその人気を後押しする作品が展開されています。劇場版「文豪ストレイドッグスDEAD APPLE」の入場特典として配布された小説「太宰、中也、十五歳」にて、太宰治と中原中也の出会いが描かれているのです。この小説の中では、お互い第一印象最悪な初邂逅から共闘も描かれ、まさに双黒が誕生した瞬間が描かれる物になっています。

2人のやりとりも原作と変わらず、太宰治が中原中也をおちょくるようなシーンも多めになっています。「勝った方が負けた方の命令を聞く」という賭けの結果太宰治が勝利、「賭けを無かった事にする条件として」さらなる条件を提示しますが、その賭けに敗れた場合「君は一生僕の犬だ」と宣言しているのです。これが出会って数日の2人の間で行われるやりとりなのですから、太宰治は何か中原中也に運命を感じたのでしょう。

実際に文豪ストレイドッグス本編でも再会した太宰治は中原中也に「お手」と言ったりするなどまさに「自分の犬」として扱うような姿が描かれています。その後マフィアに入る事になった太宰治は中原中也もマフィアに入るように誘うなどしており、出会った時から太宰治に弄ばれる中原中也の図が描かれています。

劇場版で描かれる「信頼し合う」太中

さらに上記の特典小説が配布された文豪ストレイドッグスの劇場版「文豪ストレイドッグスDEAD APPLE」での2人も太中ファンにさらに火を付ける事になります。太宰治は澁澤を止めるべく一時的に協力関係を築きますが、裏切りを悟られて麻痺毒が塗られたナイフで刺されてしまいます。太宰治という異能力の蓋を失ったヨコハマに現れる巨大な龍。そこに中原中也が挑む事になります。

中原中也はそこで事前情報として太宰治が既に排除されている可能性、つまり中原中也の「汚濁」を止める事はできないかもしれない事を示唆されながらも直感で太宰治が龍の中に居る事を悟っていた中原中也は「あの中に居る太宰を一発殴らないと気が済まない」と太宰治しか止める事ができない「汚濁」を発動してその巨大な龍に挑みます。

龍を圧倒し、中也は意識を失っている太宰治を発見します。「汚濁」状態の中原中也は自我は無くなるはずですが、太宰治の名を呼びながら太宰治を殴り付けるのです。そこで太宰治は目を覚ます事になります。太宰治は中原中也なら自分を殴ってくれるだろうと、殴られたら破裂する解毒薬を口に仕込んでいたのでした。中原中也もまた太宰治ならどうせ生きているだろうという可能性に賭けての行動だったのです。

お互いがお互いを嫌いなものとして名前を上げる太中の2人ですが、このようにお互いがお互いの事を良く知り、だからこそ信頼し合う姿が描かれています。だからこそファンからも公式からも愛されるコンビとして扱われています。

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文豪ストレイドッグスの太中を画像で紹介!

上記でも触れたように太中は「太宰治にいじられる中原中也の図」で描かれる画像が多くなっています。公式はもちろんですが2次創作においては、特にその傾向は如実です。また本編との接触を避ける意図もあってか、2次創作においては双黒時代を描くようなイラストや小説も多くなっています。

4年ぶりの再会

今では高い人気を誇る太中ですが、本編での初邂逅したのは原作3巻、アニメでは9話の事です。主人公中島敦の首に懸賞金が賭けられて狙われる理由を探る為にわざとポートマフィアに捕まった太宰治。そこに太宰治を良く知る中原中也が半年振りに西方から帰ってきたその足で「下手して捕まる奴じゃない」と怪しんで訪ねてくるのです。再会からして、2人の関係を想像させる再会となりました。

中原中也は太宰治の腹の内を探る為に敢えて太宰治を解放、自らと戦う事で情報を吐かせようとします。それまでの話では身のこなしの良さを見せていた太宰治でしたが中原中也に言わせれば「体術だけならポートマフィアでも中堅以下」と言われてしまいます。対する中原中也は体術はピカイチなので太宰治は追い詰められ、その目的を喋る事になります。

再会からいじられる中也

お互い敵対する組織に属する現在の太中。当然殺されても文句は言えない太宰治ですが、相変わらずの頭のキレと口の上手さ、元ポートマフィア幹部という内情を知る立場も利用してで中原中也に矛を収めさせます。そこまでは非常にシリアスなシーンなのですが、やっぱりそこは太宰治、命のやりとりをした直後に中原中也をいじる事も忘れない当たりが2人の関係をより浮き彫りにするシーンです。

何より驚きなのが、このシーン、中原中也が初めて登場するシーンだと言う事です。個性的なキャラクターが多い文豪ストレイドッグスにおいてもこの登場は、中原中也がただのかっこいいキャラクターではない事を現しており、以降、戦闘での強さやポートマフィアの幹部としての側面での活躍をどれだけしても太宰治が絡むと途端ギャグキャラになるようなポジションを確立する事になります。

双黒復活

文豪ストレイドッグスのあらすじを少しネタバレする事になりますが、本来敵対する武装探偵社とポートマフィアの両組織。その組織2つが、共通の敵「組合(ギルド)」を得て一時的な同盟関係を築く事になります。そこでポートマフィア側から送り込まれたのが中原中也でした。武装探偵社から太宰治がでたその戦いによって、1夜限りの「双黒」復活が成されるのです。

原作では8巻、アニメでは21話で描かれるこの話は、太中ファンは特に必見の話です。いがみ合いながらも協力する太中の関係性が如実に現れたこのエピソードは太中のちょっとしたやりとりからしてまさに太宰治のポートマフィア所属時、双黒時代を彷彿とさせる内容になっています。

ファンアート

文豪ストレイドッグスの中でもとびきり人気の高い太中の双黒コンビはファンによるイラストでも非常に多く取り上げられる組み合わせです。多くは太宰治に振り回される、或いはいたずらをされるような中原中也という本編でもちょくちょく描かれているような構図であれやこれやと中原中也がいじり倒されているイラストが多くなっています。

反面、劇場版「文豪ストレイドッグスDEAD APPLE」公開前後には、2人の双黒時代をイメージしたような太中の2人が並び立つようなイラストや背中合わせのイラストのような「かっこいい太中」系のイラストが数多く描かれ、各種イラスト投稿SNSに投稿される事になっています。

ファン創作漫画

また太中の2次創作はイラストだけに留まらず、実際の設定を少し改変したような形で漫画でも描かれていたりもします。文豪ストレイドッグスで登場する異能は基本的にその者が先天的に持つ能力である場合が多いですが、画像の漫画は「太中が異能実験施設育ちだったら?」というテーマで描かれた作品です。

太宰治の死にたがりなどそれぞれのキャラクター性はそのままに場面を変えたらこうなるのでは?という妄想から生まれたこの漫画はその短さもあって、文豪ストレイドッグスの太中ファン創作漫画の中でも人気の高い作品の1つです。

2次創作ではよく「○○が○○だったら?」という改変が行われるのであくまでもファンの楽しみの1つという捉え方ではありますが、実際に大元はどんなのなんだろうという形で興味を持って文豪ストレイドッグスに触れた人がいるくらいにはレベルの高い作品も多く、文豪ストレイドッグスの普及に間違いなく貢献していると言えます。

文豪ストレイドッグスの太中とは?太宰治と中原中也が双黒の理由まとめ

文豪ストレイドッグスは異能能力者バトル漫画ですが、元々文豪をモチーフにしているだけあって、非常に個性的なキャラクターが多く登場し、それぞれのキャラクターのやりとりを楽しむ事にも重きを置いた作品になっています。その中でも公式でも明確な関係と言えるのが過去に双黒と呼ばれた太中の2人です。

現在は敵対する組織に属しながらもお互いの信頼関係は変わらずに描かれますし、お互いのキャラクターを引き出す最大の相手でもあると言えます。だからこそ太中の愛称でファンから愛され、その人気に公式も応えて小説化、外伝小説「文豪ストレイドッグス 外伝綾辻行人VS京極夏彦」、劇場版映画「文豪ストレイドッグスDEAD APPLE」にて活躍するなどして広がっている作品です。

また既に2期に渡ってアニメ化された文豪ストレイドッグスですが、2018年7月には第3期のアニメが製作される事も発表されているなど、まだまだでもメディアミックス展開が盛んな作品でもあります。太中の人気はもちろん、文豪ストレイドッグス自体もバトル漫画として非常に面白い漫画なので、これらのキャラクター同士のやりとりにも注目しながら1度見てみてはいかがでしょうか。

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