【聲の形】他人の顔にバツ印の意味とは?植野・島田の印が剥がれない理由も考察

重たいテーマ故に思わずトラウマになってしまうという方もいる漫画作品・『聲の形』。そんな『聲の形』では主人公・石田将也が他人の顔にバツ印をつけてしまう描写があるのですが、この、バツ印の意味とは一体何を指すのでしょうか?また、小学校時代の同級生・植野と島田のバツ印が剥がれない理由は何なのでしょう?そこで今回は、『聲の形』・石田将也が他人の顔にバツ印をつける意味を考察してみましょう。

【聲の形】他人の顔にバツ印の意味とは?植野・島田の印が剥がれない理由も考察のイメージ

目次

  1. 聲の形の石田将也とは?
  2. 聲の形の他人の顔にバツ印の意味は?植野・島田がはがれない理由も考察
  3. 聲の形の石田がラストで涙したシーンを考察
  4. 聲の形の石田将也のその後はどうなる?
  5. 聲の形に関する感想や評価
  6. 聲の形のバツ印の意味まとめ

聲の形の石田将也とは?

『聲の形』に登場する石田将也は、あるトラウマの過去を持っている主人公です。そんな石田将也が持つ過去のトラウマとは一体どのようなものなのでしょうか?また、『聲の形』という作品はどのようなものなのでしょうか?まずは、『聲の形』の作品情報と、石田将也が持つ過去のトラウマと理由についてチェックしてみましょう。

聲の形の作品情報

聲の形の概要

『聲の形』は、オリジナル版が別冊少年マガジン2011年2月号、リメイク版が週刊少年マガジン2013年12号、週刊連載版が講談社コミックスマガジン2013年36号・37合併号〜2014年51号にかけて連載された大今良時による漫画作品です。

全日本ろうあ連盟監修のもと道徳教材化され2015年に30分の実写DVD化されたり、2016年9月にはアニメーション映画が公開されました。そんな『聲の形』は2015年版『このマンガがすごい!』オトコ編で第1位、『マンガ大賞2015』で第3位、『第19回手塚治虫文化賞新生賞』を受賞するなど、幅広い世代に注目されています。

聲の形のあらすじ

高校生の少年・石田将也は、自分が過去に犯してしまった罪から、一人の少女の行方をずっと捜し続けていた。その少女というのが、石田将也が小学生時代にいじめていた聴覚障害者の少女・西宮硝子です。しかしある時をきっかけにいじめっ子だった石田将也がいじめられっ子になってしまい自殺を決意します。自殺をする前に石田将也は自分が犯した『罪』の贖罪をしようとします。

石田将也のプロフィール

小学生時代の石田将也は粗暴なガキ大将タイプでコミュニケーションが下手な少年でした。元々退屈を極度に嫌い、それに対抗するかのように河川に飛び込んだり自分より体格の大きな者に喧嘩を売ったりするなど度胸試しを好む悪癖ががあり、西宮硝子に対しても好奇心からいじめを行ってしまいます。

石田将也のトラウマの過去

石田は小学生のとき西宮硝子をいじめていた

石田将也のトラウマの過去1つめは、『小学生のとき西宮硝子をいじめていたこと』です。小学生の頃の石田将也は粗暴なガキ大将タイプで、転校してきた聴覚障害を持つ西宮硝子にいじめを繰り返していました。悪口や机やノートへの落書き、さらには聴覚障害を持つ西宮硝子にとっては欠かせない補聴器を捨てたり無理矢理取り上げたりといった悪質な行動を繰り返していました。

石田は孤立しいじめられるようになった

石田将也のトラウマの過去2つめは、『孤立していじめられるようになった』ことです。クラスでエスカレートする西宮硝子へのいじめ。転校してきてからわずか5か月で補聴器が8個紛失・故障したことで、これまでに壊されてきた補聴器は170万円にも昇るそう。そのようなクレームが西宮硝子の親から学校に入り、犯人探しが始まりました。

そこで担任・竹内先生は犯人探しをするためにクラスメイトたちに圧力をかけ、これまで一緒になっていじめていた友人達もすべての責任を石田将也に擦りつけました。このことから石田将也は孤立してしまい、いじめられるようになり、小学時代・中学時代は無個性なまま淡々と過ごしました。

映画『聲の形』公式サイト

聲の形の他人の顔にバツ印の意味は?植野・島田がはがれない理由も考察

『聲の形』・主人公の石田将也は、他人の顔にバツ印をつけてしまう癖がありました。この、『顔にバツ印』という意味は、石田将也の過去のトラウマが関係しているようですが、一体どのような意味があるのでしょうか?

また、少しずつ他人の顔からバツ印が消えて行く中で、植野直花・島田一旗のバツ印は剥がれないようでしたが、その理由は何なのでしょうか?お次は、『聲の形』・石田将也が他人の顔にバツ印をしてしまう意味を考察すると共に、植野直花・島田一旗のバツ印が剥がれない理由について考察してみましょう。

考察①バツ印の意味は石田将也の拒絶の証?

『聲の形』の他人の顔にバツ印の意味は?植野直花・島田一旗がはがれない理由考察1つめは、『バツ印の意味は石田将也の拒絶の証?』です。西宮硝子をいじめていた主犯格・石田将也は、犯人探しの際に、これまで一緒になっていじめていた者たちから簡単に裏切られてしまい、一人の責任を擦りつけらえてしまいました。

このことから人間不信に陥った石田将也は、いつしか無意識に他人の顔にバツ印を付けて、耳を塞ぐことでコミュニケーションを断絶するようになります。つまり、バツ印の意味は、石田将也が他者とのコミュニケーションを拒絶している証を意味するということです。

考察②植野・島田のバツ印が剥がれない理由

『聲の形』の他人の顔にバツ印の意味は?植野直花・島田一旗がはがれない理由考察2つめは、『植野直花・島田一旗のバツ印が剥がれない理由』です。過去のトラウマから他者とのコミュニケーションをシャットダウンし、他人の顔にバツ印をつけてしまう石田将也ですが、小学校時代のクラスメイト・植野直花と島田一旗だけは顔のバツ印が剥がれないようでした。

しかも、クラスメイトたちについている顔のバツ印は最初からついているものに対し、植野直花と島田一旗のバツ印は会うたびにどこからか飛んできて顔についているのです。つまり、植野直花と島田一旗に対して、石田将也は意識的にコミュニケーションをシャットアウトしているということが、植野直花と島田一旗のバツ印が剥がれない理由として考察できます。

植野直花は小学校時代、西宮硝子の筆談ノートに悪口を書き込むなどの陰湿ないじめを行っていたのですが、石田将也が学級裁判で吊るし上げられたとき、自身に火の粉が降りかかるのを避けるために結果として石田将也を売る発言をしてしまいました。島田一旗は、中学でも小学校時代の石田将也のことを吹聴して孤立させ、石田将也にトラウマを刻み付けました。

そのため、石田将也にとって会いたくも思い出したくもない人物の一人になってしまいます。このように、植野直花と島田一旗は、石田将也にとって特別な感情を抱いていることがわかります。二人は石田将也の過去のトラウマに強く関係した人物である為、バツ印が剥がれないのではないかと考えられています。

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聲の形の石田がラストで涙したシーンを考察

『聲の形』・石田将也は、過去のトラウマを抱えながらも必死にもがいて生き、ラストでは思わず涙してしまうシーンがあります。このシーンで石田将也が涙を流した理由とは一体なんなのでしょうか?お次は、『聲の形』・石田将也がラストで涙を流した理由を考察してみましょう。

考察①硝子との交流で仲間が増えていった石田

『聲の形』の石田将也がラストで涙したシーンを考察1つめは、『硝子との交流で仲間が増えていった石田将也』です。石田将也は西宮硝子をいじめていたことが原因で、自分がいじめられるようになってしまいます。いじめられるようになってからはどんどん罪悪感や人間不信に陥るなどと、精神的にも追い詰められてしまいました。

精神的に追い詰められていき、殻にこもるようになった石田将也は無意識に他人の顔にバツ印を付けて、耳を塞ぐことでコミュニケーションを断絶していました。西宮硝子の気持ちを考えずにいじめ、のちに自分もいじめられてしまい、罪悪感や苦しみを抱えながらいきてきた石田将也は自暴自棄になっていました。

孤立して自暴自棄になっていた石田将也は自殺を考えていたほどでした。しかし、西宮硝子との交流で少しずつ仲間が増えていきます。西宮硝子との再会を機に、たくさんの仲間を見つけ、ひとりぼっちじゃないことに気づきます。

これまでは自らが殻にこもって他人とのコミュニケーションを絶っていた石田将也ですが、徐々に仲間を見つけ、絶望だった目の前はどんどん希望に変わっていきました。長年暗闇で孤独だった石田将也が西宮硝子との再会を機に『これから先は友達と明るい未来を歩める』という希望を抱くようになり、思わず涙が溢れてしまったのではないかと考察されています。

考察②最後の文化祭で周囲の声をよく聴くことでバツ印が取れた

『聲の形』の石田将也がラストで涙したシーンを考察2つめは、『最後の文化祭で周囲の声をよく聴くことでバツ印が取れた』です。過去のトラウマから、他人とのコミュニケーションを断絶するため、顔にバツ印をつけていた石田将也。しかし、ある出来事で思わず涙を流してしまいます。その出来事というのが、最後の文化祭でのことです。

ラストで描かれた文化祭では、これまで他人とのコミュニケーションを断絶して耳を塞ぎ、顔にバツ印をつけていた石田将也でしたが、自分自身が殻に篭っていたことに気づき、他人に壁を作らず『目で見て耳で聞く』ことを意識するようになります。そこで石田将也は友達に自ら「一緒に見て回りたい」と意見を言いました。

たくさんの人たちの顔や声に意識を集中させると、以前はみんな自分の悪口を言っていると思っていたのに、顔のバツ印は取れて、みんなが笑って楽しそうにしている明るい世界が目の前に広がりました。前述したように、バツ印の意味は、石田将也が他者とのコミュニケーションを拒絶している証を意味するということです。つまり、顔のバツ印が消えたということは、石田将也が長年抱え続けた闇が消えたと考察されます。

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聲の形の石田将也のその後はどうなる?

事の始まりは自業自得とはいえ、なかなかのトラウマを負った石田将也。そんな石田将也の、物語のその後は一体どうなるのでしょうか?お次は、『聲の形』・石田将也のその後がどうなるのかについてチェックしてみましょう。

その後①将也は硝子と結婚した?

『聲の形』・石田将也のその後はどうなる?1つめは、『石田将也は西宮硝子と結婚した?』です。『聲の形』の最終回では成人式を迎えた石田将也と西宮硝子が手を繋いで扉に向かっていくシーンで完結しています。また、物語の中で石田将也は西宮硝子に「生きるのを手伝って欲しい」と伝えていました。物語の中で、西宮硝子は石田将也に告白していましたし、石田将也が西宮硝子を助ける時のシーンでも好意が伺えます。

このような流れから石田将也は西宮硝子と結婚したのではないかと言われています。しかし、残念ながら二人が結婚したというような描写はされていません。お互いに思い合っていながらも結婚や交際に至らなかった理由は、石田将也は過去に西宮硝子をいじめていたという罪悪感、西宮硝子は自分のせいで石田将也が傷ついたのではないかという責任感があった事が関係しているのではないかと考えられています。

その後②将也は植野と結婚した?

『聲の形』・石田将也のその後はどうなる?2つめは、『石田将也は植野直花と結婚した?』です。植野直花は小学校時代から石田将也のことが好きでした。それは高校生になっても変わっていません。小学校時代では、自分がいじめっ子だと大人たちにバレることが怖くて西宮硝子いじめの件は石田将也一人に背負わせてしまいましたが、ずっと後悔していました。

高校生になっても思い続けており、しまいには「こんなことになったのも全部あんたが転校してきたせいだ!」と、西宮硝子に八つ当たりしてしまうほど周囲が見えなくなっていました。しかし、そんな植野直花の不器用ながらもまっすぐな姿は読者も応援していた方が多いようで、結婚を望んでいる声も多かったのですが、残念ながらこちらも結婚することはなく物語は完結しています。

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聲の形に関する感想や評価

『第19回手塚治虫文化賞新生賞』を受賞するなど、世間に注目された『聲の形』。そんな『聲の形』に対して、世間の人々は一体どのような感想や評価を抱いているのでしょうか?最後に、『聲の形』に対する世間の人々の感想や評価をチェックしてみましょう。

こちらの方は『聲の形』に対して、「聲の形観てました。映画館で観て以来だったけど、ラストのバツ印取れるところで鳥肌がたって将也と一緒にぼろ泣きしました。好きです。」とツイートしています。ラストで石田将也がずっとつけていた他人へのバツ印が取れるシーンは、石田将也の成長にぼろ泣きしてしまったり思わず鳥肌が立ってしまった方もいるようでした。

こちらの方は『聲の形』に対して、「聲の形は主要人物に人間一つは持ってるような、弱い所があって感情移入してしまう作品でした、マジで感動した。この主人公の周りにいる人の顔にバツ印をつけるのも心情を表す独特な表現だな、って思いました、とりあえず神」とツイートしています。思わずキャラクターたちに感情移入してしまう方も多かったようで、感動したという声もありました。

こちらの方は『聲の形』に対して、「聲の形はいい映画だと思うけど、現実問題としていじめの被害者と加害者が分かり合うことなど、絶対にない。」とツイートしています。作品としては良いと評価されているものの、現実ではこんなに綺麗に分かり合えることはないんじゃないかという指摘は意外にも多いようでした。

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聲の形のバツ印の意味まとめ

『聲の形』のバツ印の意味まとめについてはいかがでしたか?石田将也は過去のトラウマから人間不信に陥り、無意識に他人の顔にバツ印を付けて耳を塞ぐことでコミュニケーションを断絶するようになってしまいました。しかし、西宮硝子との再会によってバツ印が剥がれるようになるのですが、そのシーンは感動すると評判です。主人公・石田将也の成長が拝見できる『聲の形』、気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。

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