【とあるシリーズ】食蜂操祈は上条当麻の関係は？出会いや過去・悲しい結末とは？

とあるシリーズのキャラクターの中でも関係性が泣けるとされているのが食蜂操祈と上条当麻の関係性です。今回はそんな2人の関係性をまとめて紹介していきます。

とある科学の超電磁砲は2004年から刊行されていたライトノベル、とある魔術の禁書目録のスピンオフ作品として、ヒロインの1人である御坂美琴を主人公に据える形で2007年より月刊コミック電撃大王にて連載されている漫画です。本編は学園都市を舞台としながらも魔術寄りのストーリーが展開されているのに対し、とある科学の超電磁砲では学園都市、科学サイドのストーリーが展開されていく形となります。

元々キャラクター人気が高かった御坂美琴を主人公にしている事、とあるシリーズのキャラクターの多くは主人公を務める事が出来る程に作り込まれていた事もあり、同じ世界観、ストーリーの軸を少しズラした事で、本編では描けなかった部分も描かれているとして独自の人気を獲得し、「とある科学の超電磁砲」としてアニメ化も行われる程になっています。

とある科学の超電磁砲のストーリーは本編の3日前から描かれます。学園都市に7人しかいないレベル5の1人である御坂美琴は7月中旬、学園都市内で発生した連続爆破事件の犯人を捕まえる事になります。そして一連の事件に生徒の能力を上げるという「幻想御手（レベルアッパー）」の存在を知った御坂美琴はルームメイトで風紀委員（ジャッジメント）の白井黒子に注意をされるも事件の調査を開始するのでした。

食蜂操祈は学園都市に7人しかいないレベル5の1人として本編でも軽く名前は登場していましたが本格的に登場したのはとある科学の超電磁砲での事でした。主人公である御坂美琴と同じく常盤台中学に通う2年生でレベル5としての序列は5位に当たります。派閥を持たない派の御坂美琴とは対照的に積極的に自身の派閥を拡大しており、常盤台中学内最大派閥を率い「常盤台の女王サマ」と呼ばれていたりします。

精神系能力の中でも最高位に位置する「心理掌握（メンタルアウト）」の保持者で中学生とは思えない可愛さを持つ一方で用心深く常識に欠ける面もあり、「協力者の頭の中は必ず覗く」と公言しています。その一方で「覗いた場合には最後まで責任を持つ」という自分ルールを定めているなど根っからの悪人というわけではないです。

上条当麻はとあるシリーズの本編であるとある魔術の禁書目録の主人公で、学園都市的にはレベル0の無能力者ですが実が右腕に「幻想殺し（イマジンブレイカー）」という超能力や魔術の類の物一切を無効化してしまう力を宿した少年です。基本的には温厚な性格であるが真面目というわけではなく規律に疎い一面を持ち合わせている一方で、困っている人がいたら助けずにはいられない性格をしています。

その精神力は人間のそれを遥かに凌駕しており、オティヌスがへし折ろうとした際にも結局は折れる事はありませんでした。善悪関係なく片っ端から助け出そうとするその精神により多くの者を味方につけていく、好きになられる体質をしており、本人の自覚関係なしに周囲から「上条勢力」と言われる勢力を築くに至っています。食蜂操祈との出会いもそんな上条当麻の性格故の出会いでした。

食蜂操祈と上条当麻の出会いはとあるシリーズの物語が始まる1年ほど前の事です。当時中学1年生だった食蜂操祈は自身の能力を使い、頭の中をまるごとリセットしてしまおうと考える程に追い込まれていました。そんな時に偶然出会ったのが上条当麻です。上条当麻は「下着が丸見え」と話しかけるという最低な出会いと、食蜂操祈の能力が通用しない相手という異常性に食蜂操祈は彼と交流を持つようになります。

その関係性は、ちょうどとあるシリーズの中で上条当麻と御坂美琴が築いてきた関係性に似ておりしており、上条当麻といる時の食蜂操祈は他の者と関わる時には見せない感情を見せるなどしています。ただこの時はまだ「好き」という感情が全開に出ているわけではなく、その関係性は食蜂操祈自身も認めている程でした。

そんな食蜂操祈が巻き込まれ、上条当麻を好きになったと言える事件がデッドロック事件です。食蜂操祈は精神操作をする能力を持つ故に命を狙われる事も多く、デッドロックは能力開発で頭打ちになった絶望した集団でした。徹底的に食蜂操祈対策をした上で襲撃してきたデッドロックに食蜂操祈は大苦戦、能力の性質上、動物や機械とは相性が悪い食蜂操祈を助けたのが他ならぬ上条当麻でした。

元々デッドロックが食蜂操祈が襲ったのは食蜂操祈が持つ、AIM拡散力場が食蜂操祈の無意識化においても世界を食蜂操祈の都合のいいように捻じ曲げていると考えていた為です。その為、上条当麻が食蜂操祈を助けるのを「無意識に食蜂操祈に操られている」として上条当麻の説得を試みますが、上条当麻は「今にも泣き出しそうな女の子を守る側に立てりゃあ、こっちはそれで本望なんだよ」と一蹴し応戦する事になります。

食蜂操祈が上条当麻を好きになったのはこの出来事が要因であると考えられていますが、その結末は悲惨な物でした。ネタバレするとデッドロックは能力的には弱く、食蜂操祈の能力が通用しない「炸薬作動式パイルバンカー」や「自爆覚悟での航空燃料特攻」をメインに戦ってきた為、上条当麻でも無効化出来ない相手だったのです。

なんとかデッドロックに勝った上条当麻と食蜂操祈でしたが特に上条当麻はひどい状態でした。夥しい出血をし、特にお腹には燃料タンクの破片が刺さってしまう重症で、血圧低下によるショック状態により痙攣まで起こしてしまう始末です。しかもこのショック状態により麻酔すら使えないという状態に陥ってしまいました。

そこで食蜂操祈は上条当麻を助ける為、自身の能力を使い上条当麻の痛覚を遮断する事で麻酔を使ったのと同じ状態にした上で処置する事を提案します。しかし自身の能力の本質を知る食蜂操祈はこの時点である程度の覚悟を決めていた可能性も高いです。それでも好きになった上条当麻に生きていてほしいと能力を使用します。食蜂操祈のこの処置により上条当麻は無事に一命を取り留める事が出来ました。

しかし上条当麻に全く後遺症がなかったわけではありません。というのもネタバレすると食蜂操祈の能力の本質は水分を操る力であり、人の肉体の水分を操る事で能力を発揮する物なのです。その為、相手が出血多量の状態など万全ではない状態で能力を使えば、万全の力を発揮する事が出来ないのです。これにより上条当麻の脳にはある後遺症が残ってしまいます。

それが「食蜂操祈との記憶を残せない」という後遺症です。出会いからデッドロック事件以前の事はもちろん、その後何度会って会話をしても、離れるとまた忘れてしまうという状態になってしまいました。この事はとある魔術の禁書目録1巻の時点でも伏線が張られており、「レベル5に人の精神を操る能力者がいる」とは言いつつもそれが誰なのかを上条当麻は言及する事が出来ませんでした。

とある魔術の禁書目録のストーリーの中でも上条当麻は記憶を失っていますが、食蜂操祈の記憶を残せない要因は別にありネタバレすると最新巻の時点でもこの症状は無くなっていません。今回ネタバレしたエピソードが展開された新約11巻の事件の後も、上条当麻は再び食蜂操祈の事を忘れてしまっていました。そんな上条当麻に食蜂操祈はいつか思い出してくれる、覚えておく事が出来るようになるという奇跡を信じているのです。

人の気持ちを利用する事にも全く抵抗感を見せない食蜂操祈ですが、上記でネタバレしたように上条当麻には過去の経験から特別な感情を抱いており、「嘘偽りない正真正銘の本物」であるとし、自分から上条当麻にキスをした事もある程です。

そして自身との記憶を留める事が出来ない上条当麻に変わって上条当麻との記憶を大切にする事を決めている為、自身が誰かに記憶をいじられたと気づいた際には食蜂操祈らしくない激昂も見せています。とあるシリーズの数多くいるヒロインの中でもここまで明確に「好き」という感情を出しつつも報われず、現状のままでは報われる事もない悲惨なヒロイン、それが食蜂操祈なのです。

食蜂操祈の能力心理掌握(メンタルアウト)は本質は上記でもネタバレしたように体内の水分を操る事にありますが、体内の水分を操る事で間接的に精神に干渉する事ができます。能力で出来る事の範囲は非常に幅が広く、とあるシリーズ作中で使用されネタバレされているだけでも記憶の読心、人格の洗脳、念話、想いの消去、意志の増幅、思考の再現、感情の移植など精神に関する事ならおおよそなんでもする事が可能です。

また能力の幅が広すぎる故に制御が難しい為、食蜂操祈は「リモコン」を使い分ける事でイメージを変化させています。一応リモコンなしでも行なえますが、特定の能力の制御にも意識を持つ必要がある為、精度が下がるという弱点が明らかになっています。加えて対人でなければその威力を存分には発揮出来ず、また能力の兼ね合いで絶望的に御坂美琴とは相性が悪いです。

食蜂操祈は元々はとある科学の超電磁砲にて御坂美琴のライバル的な立ち位置で登場しています。同じ中学に通うレベル5という共通点こそありますが、性格やスタイルは正反対である故にその関係性は基本的に衝突する事が多いです。しかも上記でも紹介したように2人は上条当麻という共通点において非常に近い立場にあります。その為、新約での交流も経てある程度は共闘出来るような関係を構築しています。

加えて上記でネタバレしたように基本的には御坂美琴には通用しない食蜂操祈の能力「心理掌握（メンタルアウト）」ですが、それは御坂美琴が無意識に食蜂操祈を警戒していた為で、御坂美琴が許せば可能である事、暴走した状態でなら無理矢理支配下に置く事も出来るなど場合によってはその上下関係が逆転する事も明らかになっています。両者はレベル5のライバルであり、上条当麻を巡った恋のライバルでもあるのです。

食蜂操祈がワガママに振る舞えるのには彼女を支える帆風潤子の存在も大きいです。食蜂派閥をまとめ上げるNo2であり、年上でありながら食蜂操祈を強く信奉しています。同時に派閥内で唯一食蜂操祈に物申す事が出来る存在でもあり、食蜂操祈も帆風潤子の事を強く信頼しています。その関係性は形こそ違いますが、御坂美琴に対する白井黒子のようなパートナー的存在です。

アニメとあるシリーズにて食蜂操祈の声優を担当した浅倉杏美さんは2003年にデビューした声優さんです。デビュー当時はまだ現役女子高生で、デビュー作である「魔法先生ネギま」の大河内アキラ役の頃には制服のままアフレコに望む事もありました。

声優として活動する傍ら、趣味が講じてアロマテラピーの資格を取得し、2020年12月現在は現役で声優としても仕事をしながら個人サロンも経営しているという異色の経歴を持つ声優さんです。

浅倉杏美さんがこれまでに演じてきたキャラクターとしては「アイドルマスター」シリーズの萩原雪歩役、「中二病でも恋がしたい」の五月七日くみん役、「ハイスクールD×D」のアーシア・アルジェント役、「悪魔のリドル」の犬飼伊介役、「魔法科高校の劣等生」の小早川景子役、「蒼の彼方のフォーリズム」の鳶沢みさき役などがあります。

ここからは既にとあるシリーズを視聴している人の食蜂操祈と上条当麻についての感想をネタバレありで紹介していきます。2人の間を割く形になったデッドロック事件については、上条当麻らしいエピソードとされる一方でやはり悲しいという声が多く、ifストーリーで良いからデッドロック事件が起きなかった話を読んでみたいという声も多くなっています。

元々記憶喪失になっている上条当麻でしたが、その上で食蜂操祈の事を記憶出来ないという症状まで明らかになり、とあるシリーズ作中でも実際に食蜂操祈の記憶を失っているシーンが描かれている事、そしてその時の食蜂操祈の反応などが如実に食蜂操祈が「好き」という気持ちを抱いている事を現しているという声も多いです。

とあるシリーズには様々なヒロインがいますが、年数的にも長く「好き」と思い続けている食蜂操祈が報われてほしいという声も多くなっています。仮に上条当麻が食蜂操祈を選ばないにしても、食蜂操祈が望む上条当麻が食蜂操祈を記憶できるようになる、過去の事を思い出すという奇跡が起こった上で、食蜂操祈の好きという気持ちをしっかり受け止めた上で判断してほしいという声も多いです。

食蜂操祈と上条当麻の関係は何もなければとある魔術の禁書目録の1巻の時点で付き合っていてもおかしくなかったと言えるような関係です。しかし上記でネタバレしたように過去の事件により上条当麻が食蜂操祈を記憶できなくなってしまった事、治療の為に他に方法がなかったとはいえ、食蜂操祈の能力でそれを行った事が食蜂操祈の記憶と気持ちを体現しているという声も多い関係性になっています。

とあるシリーズには多くのヒロインがおり、最終的に上条当麻が誰を選ぶのか、誰も選ばないのかは2020年12月現在も明らかになっていません。ただ誰を選ぶにしても過去の記憶を思い出し食蜂操祈との事を思い出した上で選んでほしいという声も非常に多くなっています。まだとあるシリーズを視聴していない人は2人の関係、食蜂操祈の上条当麻を好きという気持ちにも注目しながら視聴してみてはいかがでしょうか？