2020年11月09日公開
2020年11月15日更新
【エヴァンゲリオン】キール・ローレンツはゼーレの中心人物!声優や目的・最後は?
『新世紀エヴァンゲリオン』は1995年から26話がテレビアニメとして放送され、20年経った現在も人気のアニメとなっています。本作の人気の理由はやはり衝撃的な内容だけでなく、個性溢れるキャラクターや知れば知るほど謎が深まる組織に秘密があると言えるでしょう。当記事では魅力的なキャラクターの1人であるキール・ローレンツについて紹介していきます。キール・ローレンツとは、ゼーレの議長を務める重要人物です。キールの目的や最後、そして彼を演じた声優についてみていきましょう。
目次
キール・ローレンツはゼーレの中心人物で議長
キール・ローレンツはゼーレの議長を務める重要人物です。彼が運営するゼーレは『新世紀エヴァンゲリオン』を語る上で欠かせない組織であり、メンバーはモノリス越しで発言し姿を見せないなど奇妙で謎の多い組織となっています。そんな組織について理解を深める上で重要なのがキール。ではここから、そんなキールについて『新世紀エヴァンゲリオン』の作品情報を交えつつ紹介していきます。
新世紀エヴァンゲリオンの作品情報
新世紀エヴァンゲリオンの概要
『新世紀エヴァンゲリオン』は日本のアニメ制作会社GAINAXによるSFアニメ作品です。西暦2000年9月に起きた大災害によって世界の人口が半数に減った世界が舞台となっており、それ以来第3新東京市に襲来してくるようになった謎の敵「使徒」との戦いが描かれています。
2006年にはストーリー・設定が再構築された『エヴァンゲリオン新劇場版』のシリーズ全4作の制作が発表され、また2021年には第4作となる『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が公開予定となっています。
新世紀エヴァンゲリオンのあらすじ
ここからは『新世紀エヴァンゲリオン』のあらすじを簡単に紹介しています。舞台はセカンドインパクトと呼ばれる大災害によって世界の人口が半数に減少した世界。そこで、主人公・碇シンジが国連直属の非公開組織・特務機関NERV(ネルフ)の総司令官を務め、実父でもある碇ゲンドウから巨大汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオン初号機のパイロットになり、第3新東京市に襲来する使徒との戦いを命じられたことでストーリーが動き出しました。
キール・ローレンツのプロフィール
『新世紀エヴァンゲリオン』に登場するキール・ローレンツは、秘密結社ゼーレの中心人物・議長です。また人類補完計画の最高指導者を務め、非公開組織NERVを陰で操る人物でもあります。
ゼーレにおいては議長としてモノリスナンバー01となって存在し、物語では渚カヲルをNERV本部へ送り込んだり、『劇場版エヴァンゲリオン』では戦略自衛隊を裏から操ってNERVへ侵攻させたりしていました。また、EVA量産機も投入させ、最終的に自身が思い描いていた補完を迎えたことによって機械部分とバイザーを残してL.C.Lと化しました。
ゼーレとは?
ゼーレ(SEELE)とは『新世紀エヴァンゲリオン』に登場するNERVの上位組織です。キール・ローレンツはこのゼーレ組織の議長であり、当初からゼーレが計画する人類補完計画のメンバーとして登場し、その際は人間の姿ではなくモノリスの立体映像を通じた音声で登場していました。
『エヴァンゲリオン新劇場版:Q』では、ゼーレのメンバーについて「人類とは別の人類に文明を与えた生命体」と言われており、最終的にはサードインパクトを発現させようとするゼーレメンバー(キールを含む)と、それを阻止しようとするNERVメンバーとの戦いが始まります。
キール・ローレンツのアニメ声優
キール・ローレンツを務めたアニメ声優を紹介していきます。キール・ローレンツを務めた声優は麦人です。ここでは麦人のプロフィールと出演作品などをご覧ください。
麦人のプロフィール
- 本名:寺田 誠(てらだ まこと)
- 生年月日:1944年8月8日
- 出生地:東京都武蔵野市
- 職業:声優、俳優
- 所属事務所:じゃがいも村
麦人(むぎひと)は個人事務所であるじゃがいも村の村長(代表)を務める声優です。デビュー当初はテレビドラマに出演するなど俳優として活動しており、1960年からは声優としての活動を始めています。初レギュラーとして『001/7親指トム』のジェフ・ブリッジス役を務めていますが、本格的な声優活動を開始したのは1980年以降のようです。
それから2012年に入り、多目的フリーレンタルスペース『じゃがいも村』の村長として運営を担い、講演と語りを中心にした活動をおこなっています。なお、声優としての活動においては、海外作品の吹き替えが多いようで、アメリカ合衆国の俳優であるランス・ヘンリクセンやウェス・ステュディなどを多く担当しています。
麦人の主な出演作品
出典: https://festy.jp
- 1967年~:001/7親指トム(ジェフ・ブリッジス 役)
- 1996年~:いじわるばあさん(伊知割順一 役)
- 2001年~:グラップラー刃牙(愚地独歩 役)
- 2001年~:サイボーグ009 THE CYBORG SOLDIER(アイザック・ギルモア 役)
- 2015年~:ナノ・インベーダーズ(ゼロ 役)
- 2015年~:美男高校地球防衛部LOVE!(ウォンバット 役)
- 2016年~:Re:ゼロから始める異世界生活(ロム爺 役)
- 2019年~:Dr.STONE(カセキ 役)
- 2019年~:PSYCHO-PASS サイコパス 3(法斑却一郎 役)
- 2020年~:呪術廻戦(楽巌寺嘉伸 役)
キール・ローレンツの正体や目的・最後
ここからはキール・ローレンツの正体や目的・最後を紹介していきます。まずキールと碇ゲンドウとの関係について理解を深め、次にキールの目的を追求しつつ正体を明らかにしていきましょう。そしてキールの最後までぜひご覧ください。
正体①キール・ローレンツと碇ゲンドウの関係
キール・ローレンツと碇ゲンドウの関係は、セカンドインパクトの発生前から続いていました。キールは使徒殲滅や人類補完計画を推進しようと活動していたのですが、その重要な案件を碇ゲンドウに委任するなど彼に厚い信頼を置いていたようです。ちなみに、2人はキールがゼーレの議長、碇ゲンドウがNERV最高司令官という立場にあります。
そんな立場によって良好な関係を築きあげていた2人ですが、ゲンドウの妻・ユイが死んでから(物語の後半)はキールとゲンドウの意見に齟齬が生じ始め、ついに2人の関係が決裂してしまいました。
物語序盤では両者とも人類補完計画を推進していくといった目的は同じでしたが、それぞれが自分の理想を求め始めたことで、キールの目にはゲンドウの不穏な動きが目立つようになります。そしてキールはついに、ゲンドウに対して監視をつけ、さらにゲンドウの右腕・冬月コウゾウを拉致し尋問しました。最後にはキールがゲンドウが組織するNERVに対して「最後の使徒」を送りこむなどの強硬手段をとっています。
正体②キール・ローレンツの目的
それでは次に、物語の大きな節目となったNERVとゼーレの対立について理解を深めていきます。ここで重要になってくるのがキール・ローレンツの目的です。キールの目的については諸説あり、彼の真の目的は現在も明らかになってはいません。
ただ、何らかの理由によって人類補完計画を推進していこうとするのは明白。これまでの動きについては、セカンドインパクトを発現させて後のNERVとなる特務機関(ゲルヒン)を設立させ、その時に意見が合う碇ゲンドウをゲルヒンの所長に迎えていました。そして意見の齟齬が生じていくにつれてキールの正体が次々と明らかになっていきます。
キール・ローレンツの最後
ではここからはキール・ローレンツの最後を見ていきましょう。人類補完計画における意見の齟齬が生じた結果、キールは最後に碇ゲンドウを見限り、自ら人類補完計画を推進していこうと行動を起こし始めました。そしてキールがはじめにおこなったのは国連を動かし、戦略自衛隊をNERVへ侵攻させてEVA量産機を投入させることでした。こうしてNERVを組織ごと潰し、ゲンドウが抱く野望の阻止を目論見ます。
しかし、最後はサードインパクトの発生によって目的が達成されたことで、人類補完計画の中心に碇シンジが補完されることになってしまいました。一方、キールは人類補完計画の発動後に冬月に電源を落とされ、トレードマークであるバイザーのみを残して最後を迎えています。
キール・ローレンツの名言や名セリフ集
キール・ローレンツの名言①「鳴らない鈴に意味はない…」
出典: https://36ch.com
こちらの名言は『新世紀エヴァンゲリオン』のタイトル「第20話 : 心のかたち 人のかたち」でキール・ローレンツが残したセリフです。この話では第1発令所の被害に関して、ゲンドウの責任を追及するために議論するゼーレの面々がいました。そこでゲンドウの首に付けてあった鈴、つまり加持リョウジの話の中でキール・ローレンツがこのセリフを残していました。
「鳴らない鈴に意味はない。今度は鈴に動いてもらおう」
キール・ローレンツの名言②「人は愚かさを忘れ…」
出典: https://36ch.com
こちらの名言は『新世紀エヴァンゲリオン』のタイトル「第24話:最後のシ者」でキール・ローレンツが残したセリフです。キールが議長を務めるゼーレは大体において奇妙な組織として語られるのですが、このセリフはゼーレの思想を表現している代表的な言葉と言えるのではないでしょうか?何を課題として、何を指していたのかがうかがえるセリフと言えるのかもしれません。
「人は愚かさを忘れ、同じ過ちを繰り返す。自ら贖罪を行わなければ人は変わらぬ。我々の手で未来へと変わるしか道はない。初号機による遂行を願うぞ。」
キール・ローレンツやゼーレのメンバーは新劇場版:Qで登場する?
ゼーレのメンバーは新劇場版:Qで登場する?
『新劇場版:Q』では、議長のキール・ローレンツをはじめとするゼーレのメンバーがモノリスだけで登場していました。
ちなみに、『新劇場版:Q』とは『新世紀エヴァンゲリオン』を再設定したものが『エヴァンゲリオン新劇場版』シリーズとなっており、シリーズ第1作目『新劇場版:序』、シリーズ第2作目『新劇場版:破』、そしてシリーズ3作目『新劇場版:Q』と続いています。本作では主に前作から14年後の世界が描かれており、NERVと「ヴィレ」との戦いが描かれ、旧劇場版とテレビシリーズとは異なるストーリーが展開されています。
その後装置は機能停止された?
『新劇場版:Q』におけるキールを含むゼーレの活動内容ですが、彼らはのちにデータ化した精神を移植し、モノリスと装置として機械化されて存在していたということが明らかになりました。このストーリー上ではキールとゲンドウは決裂してはおらず、キールの最後はゲンドウに望みを託した後に装置の機能停止を冬月コウゾウに頼んでいます。
キール・ローレンツに関する感想や評価
さらにM3の感想。偉そうなポジションでCVが麦人さんとくれば、どうしてもキール議長を連想せざるをえませんねw リムとパイロットの関係とか、そこかしこにエヴァっぽさを振りまきつつ、でもロボアニメではないという。果たしてどこを目指しているのか。最後まで見ればそれがわかるのだろうか。
— なーる(PRANK副編集 やが君2期応援隊) (@narunaru_naruna) July 22, 2014
こちらでは、声優が麦人であった場合とキール・ローレンツ議長との連想についてツイートされています。偉そうなポジションで声優が麦人だった場合はどうしてもキールについて連想してしまうとのことなので、かなりキールの声と個性が際立っているということがうかがえます。
TV版のキール議長に似てると言われるQゲンドウだけど見比べてみたらあんまり似てなくない?#エヴァ #ヱヴァ pic.twitter.com/ATnQDkJSy6
— ごっふぉ (@gg_ii6688) August 28, 2020
こちらではTV版のキール・ローレンツ議長と『新劇場版:Q』におけるキールを見比べた感想がツイートされています。他にも両者を見比べた感想がツイートされていましたが、そのツイートでは碇ゲンドウがキールのゴーグルを真似ているのではないか?といった感想が述べられていました。
顔や雰囲気が似ているというよりも、ゴーグルが共通しているだけなのかもしれません。ただ、もし真似ているのであれば目的や最後など進む方向も似てくるのではないか?とも考えられます。
旧劇、ゼーレの計画とは別にシンジ君が終局を願ったからああなったのにキールさんが「良い、全てはこれで良い」と満足して逝ったから分かりにくさに拍車がかかっている。
— 飛翔掘削 (@digging7) September 2, 2019
多分ゼーレの人達勘違いしたままLCL化してるよ。
こちらでは『旧劇場版エヴァンゲリオン』についてツイートされています。ゼーレの計画とキール・ローレンツの発言に対して言及されているのですが、キールが「良い、全てはこれで良い」と発言したことで分かりにくさに拍車がかかっていると言われています。発言だけを見ると独善性がうかがえ、感想で述べられているように勘違いする人が多く現れそうです。
キール・ローレンツまとめ
『新世紀エヴァンゲリオン』に登場するキール・ローレンツについて、彼の声優や目的、最後までを紹介してきましたがいかがでしたか?キール・ローレンツは、非公開組織「NERV」の上部組織であるゼーレ(SEELE)の議長を務める人物であることが分かりました。彼の最後は碇ゲンドウとの決裂によってNERVとゼーレが衝突し、ついには強硬手段を取るような事態となっています。
ゼーレについては議長であるキールをはじめ、メンバーもモノリス越しで発言し姿を現さない奇妙な集団ですが、そんな組織の理解を深めるためにはキール・ローレンツの正体や目的を知ることが重要になってくるのではないでしょうか?これを機にゼーレの議長を務めるキールについて、さらに理解を深めてみると『新世紀エヴァンゲリオン』がより面白くなるのかもしれません。