【名探偵コナン】ジンが乗る車はポルシェ356A！愛車のナンバーや登場回は？

名探偵コナンとは、漫画家・青山剛昌（あおやまごうしょう）先生が描く、ミステリー推理マンガです。マンガは週刊少年サンデーにて1994年から開始され、26年以上経った今でも週刊少年サンデーの代表作品として人気を呼んでいます。またアニメ化もされており、こちらも1996年から放送されている長寿アニメ番組となっています。

名探偵コナンはスピンオフも充実しており、名探偵コナンに登場する犯人を模した"犯沢（はんざわ）"を主人公とした『犯人の犯沢さん』や、名探偵コナンの人気キャラクター"安室透（あむろとおる）"のサイドストーリーを描いた『ゼロの日常』など様々なスピンオフ作品が登場しています。

本編では他のマンガ作品とのコラボも多く行っており、名探偵コナンの作者・青山剛昌先生のマンガ『まじっく快斗』の登場人物が登場したり、アニメでは金曜ロードショー内で『ルパン三世』のキャラクターが活躍するスペシャルエピソードを企画したりと様々な趣向を凝らしている人気作品です。

名探偵コナンは黒の組織と呼ばれる犯罪集団の取引現場を目撃してしまった名探偵高校生の工藤新一が、黒の組織の幹部ジンに薬を飲まされ体が縮んでしまうところから物語が始まります。小学生として生活することになった工藤新一こと江戸川コナンは、幼馴染の毛利蘭の父親・毛利小五郎の探偵事務所に居候として住み、難事件や黒の組織に関わることになっていくのでした。

今回ご紹介するポルシェ356Aの持ち主は黒の組織のメンバーの主要人物であるジン。ジンは黒の組織内でもボスと直接連絡が取れるほどの権力を持つ幹部キャラクターです。名探偵コナンの物語では序盤から登場しており、新一の体を縮ませるきっかけとなった薬を飲ませた人物です。

マンガやアニメだけではなく劇場版にも登場したり、キャラクターグッズも登場するなど黒の組織のメンバーの中でも人気のキャラクター。物語中で続々と登場する黒の組織のキャラクターにも顔を広く知られている重要人物です。

黒の組織は構成員をコードネームで呼ぶことが多く、ジンもそのうちの1人です。黒の組織のコードネームは酒の種類になぞらえてつけられており、本名とコードネームの響きが違う人物が大半ですが、その中でもジンは本名の『黒澤陣（くろさわじん）』という名前に近いコードネームがつけられています。

名探偵コナンに登場するキャラクターは年齢が明確になっている者も多いですが、ジンの年齢はハッキリとは設定されていません。名探偵コナンのスーパーダイジェストブックにて作者の青山剛昌先生が「30歳は超えているかも」と発言しているため、読者の間では30前半あたりではないかと考察されています。

犯罪集団の黒の組織で幹部を務めているジンは、その役柄に相応しく冷酷非道かつ頭脳派な性格が描かれています。高校生である新一に躊躇なく毒薬を飲ませたり、裏切り者や不穏な動きを見せる者には仲間であろうと銃口を向けます。しかし一方で自分の身の危険を察知できず背後から銃撃を受けたり、コナンのような目撃者を取り逃したりなど、詰めの甘さが目立つ部分もあります。

黒の組織のメンバーのコードネームの元になっているのは酒の名前。その中でもジンはポピュラーな酒の種類として多くの人に知られているのではないでしょうか？様々な酒を混ぜて作られるカクテルで使用されることも多く、アルコール度数と香りの高い酒として様々な国で愛飲されています。

ジンは蒸留酒の1つで原材料は「大麦」「ライ麦」「ジャガイモ」などが使用されており、4大スピリッツ（蒸留酒）としても知られています。ベルモットという酒とジンを混ぜ合わせると"マティーニ"というカクテルになることから、名探偵コナンの作中で黒の組織の女性メンバーのベルモットに「ふたりでマティーニでも作らない？」と言い寄られている場面が登場します。

名探偵コナンの物語中に度々登場するジンの愛車・ポルシェ356A。ドイツの自動車メーカーが作製したスポーツカーで、その小柄で丸みを帯びた可愛らしい見た目から"アマガエル"という愛称で呼ばれています。ポルシェ356シリーズは全部で6種類のモデルが存在しており、ジンの愛車であるポルシェ356Aは4番目に登場したモデルとなっています。また外装は黒の組織になぞらえて黒のカラーを愛用しています。

ジンが愛用している車ポルシェ356Aは1955年に登場した車種。その年数は60年以上も前になります。見た目も現在の車のシャープさを追求したデザイン傾向とは大きく異なり、全体的に丸みを帯びた可愛らしい形をしています

ポルシェ356Aの前モデル・ポルシェ356プレAとの違いは「イグニッションキーとエンジンスターターボタンが一体になった」「ホーンスイッチがリング式からボタン式となった」「ハンドブレーキがレバー式からステッキ式になった」といった点。クラシックカーならではの味わいを持つ、現在ではなかなか見かけることも少ない車種となっています。

日本では新しい機能が備わった最新機種が人気の傾向にありますが、欧米などの海外では絵画やワインと同様に希少性を楽しみながら実用もできる実物資産として扱われています。2018年に行われたクラシックカーの過去10年の投資収益率は290％近くにも及び、実際に乗れる車としての価値を持つほか、高級投資資産としても人気を集めています。

現在でも人気の自動車メーカーのポルシェですが、60年も前のモデルということもあり当然ながらポルシェ356Aはポルシェの公式店舗でも購入はできません。そのため販売している中古車ディーラーを自分で捜さなければお目に掛かることができない車種となっています。

近年では車のインターネット販売なども普及していますが、ポルシェ356Aはクラシックカーのため現在も可動できる車体の台数自体が少なく、運良く見つけても特設事項に「応相談」と記載されていることも少なくないようです。

ジンの愛車ポルシェ356Aの初登場回はアニメオリジナルストーリーの第128話『黒の組織10億円強奪事件』です。銀行に仕事の依頼料を受け取りに来たコナン達。そこでコナン一行は強盗事件の現場に出くわします。ストーリー中では強盗事件のキーキャラクターとなる銀行員の広田雅美（ひろたまさみ）が登場。

この広田雅美という女性は本名を宮野明美（みやのあけみ）と言い、後に登場することとなる名探偵コナンのメインキャラクター"灰原哀"の姉という立ち位置にいます。黒の組織のメンバーとして活動させられている妹と自分を組織から解放する条件として、この10億円強盗事件の成功を提示されていた宮野明美。しかし完遂間近という場面でジンとウォッカに裏切られ、宮野明美は銃で撃たれ死亡してしまうのでした。

名探偵コナンの物語でジンが愛用しているポルシェ356Aは作中でナンバーが判明しており、そのナンバーは以下の3種類です。この最初のナンバー『新宿34あ4869』はジンがコナンに飲ませた毒薬『APTX4869（アポトキシン4869）』をもじっているとされています。

• 新宿34あ4869
• 新宿500み4368
• 新宿54み4368

3種類のナンバーが設定されているジンの愛車のポルシェ356Aですが、初めは『新宿34あ4869』というナンバーでした。その後『新宿500み4368』『新宿54み4368』に変更された理由は伏線などがあるわけではなく、作品を作成する際に間違えて描かれてしまったためとされています。

しかし黒の組織は殺人や違法なことを行っている犯罪組織。そのためファンの間では警察などから警戒されないに定期的にナンバーを変更しているのでは？といった意見が出ていたり、複数台ポルシェ356Aを持っているのでは？といった考察もされています。

ポルシェ356Aを愛用する黒の組織の幹部ジンは名探偵コナンの初期から登場しており、新一の見た目が子供になってしまう原因を作った人物でもあります。そんなジンの初登場回は『ジェットコースター殺人事件』。アニメ・マンガ共に第1話の作品です。

遊園地に幼馴染の蘭と遊びに来ていた新一は2人でジェットコースターに乗りますが、ジェットコースターが一周し乗り場に戻った際に搭乗者が殺害されている現場に出くわします。高校生探偵として名前が知られていた新一は見事に犯人を言い当て事件は解決。そして遊園地の帰り道に裏路地に姿を消す怪しい黒ずくめの男の姿を目撃した新一は、その後を追い黒の組織のジンとウォッカに出会ってしまうのでした。

ジンが登場する回の2つめは灰原哀の姉・宮野明美の初登場回。アニメ第128話の『黒の組織10億円強奪事件』です。この回はアニメオリジナルの物語として作製され、名探偵コナンのメインキャラクター・灰原哀の初登場に繋げるためのストーリーとなっています。

銀行に訪れたコナンと小五郎・蘭は現金輸送車強盗に出くわします。小五郎が警察から話を聞くには、強盗された金額は10億円にものぼるとのこと。コナンは現場を目撃した警備員に話しを聞くけれど、その内容に何か引っかかる様子を見せます。また銀行員の広田雅美という女性にも違和感を感じ始めるのでした。

ジンの登場回3作目は『黒の組織との再会』。アニメでは176話～178話、原作マンガでは24巻のFile7～File11の内容で構成されています。ジンに見つかる夢を見た灰原は現実になるのではないかと不安を抱えます。そしてコナンや仲間達を黒の組織の被害に巻き込まないためにも早くこの環境から離れなければと考え始めるのでした。

そんな時、現代では珍しい形をしたクラシックカー・ポルシェ356Aがコナンたちの目に止まります。なかなか実物を見ることも少ないその車を物珍しげに眺めているコナンとは裏腹に、その車を目にし動揺した様子を見せる灰原。そしてコナンに「ジンの愛車もポルシェ356A」だということを告げるのでした。

ジンの登場する回4作目の『ブラックインパクト︕組織の⼿が届く瞬間』はマンガでは48巻File9～49巻File4、アニメでは第425話の2時間半スペシャル回として作製されています。ジン以外にも黒の組織のメンバーが多く登場する回となっており、黒の組織と縁の深い内容となっています。

沖野ヨーコの番組に出演した流れでアナウンサーの水無怜奈の相談を受けることになった小五郎。その問題も無事解決し、コナンは調査のために水無怜奈の部屋に用意していた盗聴器を回収しようとします。しかしその盗聴器から聞こえてきた音声がきっかけとなり、コナンは水無怜奈が黒の組織の一員だということを知ることになるのでした。

『⾚と⿊のクラッシュシリーズ』とは黒の組織のメンバーである水無怜奈とFBIの対決を描いた名探偵コナンの長編シリーズ。『ブラックインパクト︕組織の⼿が届く瞬間』と同じく、ジン以外の黒の組織メンバーが多数登場します。原作マンガでは56巻File10～57巻File4と57巻File9～59巻File1の内容となっており、アニメでは第491話～504話となっています。

コナン・蘭・園子は病院で蘭の同級生の本堂瑛祐（ほんどうえいすけ）に出会います。本堂は幼い頃に離ればなれになった姉を捜しており、一同に姉の写真を見せます。そこに映っていたのはアナウンサーの水無怜奈によく似た女性。それを見た蘭たちは、本堂の力になるべく水無怜奈のファンという人物、小五郎の友人・庵野の元に向かいます。

ポルシェ356Aの持ち主である黒の組織のジンの声を担当するのは『堀之紀（ほりゆきとし）』さん。1980年代から声優活動を続けているベテラン声優です。父は俳優の堀雄二さん、母は宝塚歌劇団の甲斐はるみさんという生い立ちで、弟2人も声優・俳優活動をしています。生年月日は1952年の9月12日で身長180センチのO型。所属事務所は青二プロダクションです。

ジンの声優を務める堀之紀さんは名探偵コナン以外ではドラゴンボールZの『ドドリア』『人造人間19号』やキン肉マンの『ザ・サムライ』、ゲーム真・三國無双の『呂蒙』『董卓』などの声を演じており、映画の吹き替えやテレビのナレーションにも数多く登場しています。

ジンが愛用している車は実在する『ポルシェ356A』をモデルにされています。60年前に製造されたクラシックカーのためなかなか見ることができない珍しい車種ですが、見かけた際にはコナン達のように目に留める人も少なくないようです。

物語中でコナンに車のナンバーと車種を覚えられてしまったジン。黒の組織として暗躍するには致命的な問題です。ジンの愛車のナンバーは3種類登場しており、読者の間では上記のようにコナンに知られてしまったから変えたのでは？といった意見も出ています。

名探偵コナンではジンの乗っている車以外にもメインキャラクターの愛車が多数登場します。かっこいいカーチェイスシーンも登場することから、キャラクター達の愛車の展示会を開催してほしいといったファンの声も上がっています。

以上、名探偵コナンに登場する黒の組織の幹部・ジンの愛車『ポルシェ356A』についてご紹介してきました。ジンの愛車のナンバーは3種類存在し、一番初めに登場したナンバーは新一に飲ませた毒薬『APTX4869』をもじった数字となっています。またポルシェ356Aは実際に存在する車種ですが、クラシックカーということもあり街中で見かけることは少ないモデルとなっています。