【キングダム】楚軍の武将を一覧で紹介!合従軍編での活躍や武力を解説

「キングダム」に登場する楚は広大な領土と屈強な軍を有する大国で、楚・趙・燕・魏・韓で秦の国門である函谷関を攻めた合従軍編で登場しました。今回は「キングダム」に登場する楚軍の武将を一覧で紹介し、汗明・臨武君・項翼・白麗・媧燐・李園・春申君といった将軍や宰相キャラの合従軍編での活躍をみていきます。さらに、後に秦を滅ぼす楚の武力や秦を滅ぼすことができた理由についても考察していきます。

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目次

  1. キングダムの楚とは?
  2. キングダムの合従軍編で活躍した楚軍の武将キャラ一覧~大将軍~
  3. キングダムの合従軍編で活躍した楚軍の武将キャラ一覧~宰相~
  4. キングダムの楚国の合従軍編で活躍やその後
  5. キングダムの楚の武力は?秦を滅ぼせた理由を考察
  6. キングダムの楚に関する感想や評価
  7. キングダムの楚まとめ

キングダムの楚とは?

キングダムの作品情報

今回は「キングダム」に登場する戦国七雄、秦・楚・趙・燕・韓・魏・斉のうちの楚の武将キャラを一覧で紹介し、合従軍編での活躍やその後をもみていきます。さらに「キングダム」に登場する楚の武力について、後に秦を滅ぼすことができた理由を考察していきます。まず、ここでは「キングダム」の作品情報をみていきます。

キングダムの概要

「キングダム」の原作漫画は原泰久先生によって、2006年から週刊ヤングジャンプで連載されており、2020年9月現在でコミックが59巻まで刊行されています。そして、テレビアニメ「キングダム」は2012年6月から2014年3月の間に第1シリーズと第2シリーズがNHK BSプレミアムで放送され、第3シリーズも2020年4月からNHK総合で放送中となっています。

さらに、実写映画「キングダム」も山﨑賢人さん主演で2019年4月19日に公開となり、多数の豪華キャストの出演でも話題となりました。

キングダムのあらすじ

春秋戦国時代末期、秦国に信と漂という2人の下僕の少年がおり、低い身分ながら天下の大将軍を目指して剣の稽古に明け暮れていました。ある時、漂が士官することになり城へ行きますが、その後彼は瀕死の状態で突然帰ってきます。信は息絶える前の漂から受け取った紙に書かれた場所で、秦王の政と出会います。彼とうり二つであるため漂が利用されたと知り、当初は反発する信でしたが、漂との夢のために乱世に出ていきます。

楚とは?

楚は古代中国の春秋戦国時代において実在した王国で、現在の中国の湖北省から湖南省あたりを中心に栄えました。さらに、楚は紀元前11世紀から秦に滅ぼされる紀元前223年まで続いた歴史のある国で、春秋戦国時代末期の戦国七雄、秦・楚・趙・燕・韓・魏・斉の中でも、特に広大な領土と強力な軍を持つ大国でした。

「キングダム」作中でも楚は秦の前に立ちはだかる大国という立ち位置で描かれており、合従軍編では多くの武将キャラが活躍しました。

TVアニメ「キングダム」公式サイト

キングダムの合従軍編で活躍した楚軍の武将キャラ一覧~大将軍~

ここでは「キングダム」に登場する戦国七雄、秦・楚・趙・燕・韓・魏・斉のうちの楚の武将キャラのうち、合従軍編で活躍した将軍を一覧でみていきます。

汗明

「キングダム」楚軍の武将キャラ一覧、大将軍編の1人目は汗明です。合従軍全体の総大将は楚の宰相である春申君が務めていましたが、楚軍自体の総大将は汗明が任されていました。汗明は大国である楚の大将軍の1人で「楚の巨人」とも呼ばれ、合従軍の武のシンボル的な存在でした。

彼は若い頃に秦の元六将の1人・王齕と一対一で戦ったことがありましたが、そのとき王齕を徹底的に叩きのめしたという武勇伝を持つほど、楚軍の中でもダントツの武力を誇る実力者です。合従軍で楚軍は左翼に配置され、秦軍の最大武力と謳われる蒙武と対峙します。楚軍は昌平君の巧妙な策を実行する蒙武によって本陣まで追い詰められ、総大将の汗明が蒙武と一騎打ちすることになります。

汗明は巨漢の蒙武を弾き飛ばすほどの腕力の持ち主で、武勇を誇る蒙武も苦戦します。しかし、序盤は完全に汗明の優勢でしたが、中盤では蒙武の反撃に遭い、シーソーゲーム状態となります。そして、大国である楚の大将軍として輝かしい戦歴を誇る汗明でしたが、あと少しのところまで蒙武を追い詰めたところで最後の力を振り絞った蒙武の逆襲に遭います。

結局、蒙武によって頭をかち割られた汗明は死亡し、大国・楚の総大将の死により合従軍が函谷関を抜けるのが決定的に難しくなってしまいました。

臨武君

「キングダム」楚軍の武将キャラ一覧、大将軍編の2人目は臨武君です。臨武君はユニークな髪型をしていますが、大国・楚で大将軍にまでなった実力者です。合従軍で3つの布陣を敷いていた楚軍において、臨武君は第1陣を任されていました。ちなみに第2陣は媧燐、第3陣は汗明です。臨武君は第1陣で秦の騰軍を迎え撃ちます。騰軍は戦死した王騎軍の戦力をそのまま引き継いでおり、かなりの強さを誇る軍です。

一方の臨武君も、騰軍の軍長の1人である同金を瞬殺し、同金の仇を討とうと勇む騰軍の第1軍長・録嗚未も圧倒します。しかし、録嗚未のピンチに騰が現れ、その巧みな剣技により臨武君は急に防戦一方となって苦戦します。広い領土と他国の何倍もの人口を誇る大国・楚において、将軍にまでなるには相当な武功を挙げる必要があります。そのため、臨武君は騰と対決するまでは自身はかなり強い武将であると自負していました。

しかし、あらゆる中華の戦場を駆け回った秦の大将軍・王騎をずっとそばで支えてきた騰と対決したことにより、臨武君の実力よりも騰の方が圧倒的に上だったことが明らかになりました。そして、臨武君は騰の剣に胸を貫かれ、死亡しました。

項翼

「キングダム」楚軍の武将キャラ一覧、大将軍編の3人目は項翼です。秦軍には信や王賁、蒙恬など才能溢れる若い武将が大勢いますが、楚軍にも彼らと同世代の才能溢れる若い武将がいます。項翼はその1人で、楚軍の才能溢れる若い武将の代表格とされています。その性格は子供っぽくて、お調子者ですが、役職は千人将で信や王賁、蒙恬に匹敵する武力を誇ります。

特に、項翼は伝説の妖刀とされる「莫耶刀」を操り、剣術に非常に長けています。そんな項翼は合従軍では第1陣の臨武君軍に配属され、同じく秦の才能溢れる若い武将で千人将の王賁や蒙恬と対峙。互いに一歩も譲らない激闘を展開することになります。しかし、第1陣の軍勢を率いる臨武君が騰によって討ち取られた後は、媧燐が率いる第2陣に回されます。

このとき、項翼は急遽5人将に昇格させられ、臨武君の敵討ちのため、騰と一騎打ちすることになります。騰は臨武君を圧倒し討ち取った強者ですが、なんと項翼はそんな騰と互角の勝負をします。

実は項翼は戦いの天才と謳われる媧燐からもその武力を高く買われている実力者で、楚の宰相を長年務めてきた春申君が殺害された際も彼女から事情を聞かされるほど、媧燐の信頼を得ています。そのため、項翼は今後、信のライバルとして再び彼の前に現れることになるだろうと予想されています。

白麗

「キングダム」楚軍の武将キャラ一覧、大将軍編の4人目は白麗です。白麗も項翼と同様に才能溢れる若い武将で、役職は千人将を任されています。白麗は少女のような見た目ですが、中華十弓の1人とされるほどの弓の達人として知られています。合従軍では項翼と同様に第1陣の臨武君軍に配属され、彼を弓で支えていました。秦の録嗚未と鱗坊が同金の仇討ちのために臨武君の本陣まで迫り、2対1で対峙します。

しかし、弓を得意とする白麗が放った1本の矢が鱗坊の頭を貫き、鱗坊は死亡。録嗚未も白麗の矢を警戒しながらの臨武君との戦いを強いられ、次第に追い詰められていきます。そんなピンチに陥った録嗚未を救うため、騰が動き出し、すぐに臨武君の本陣までやって来ます。臨武君と騰の一対一での戦いが始まろうとする頃、蒙恬がいち早く白麗の弓の脅威に気づき、しつこく白麗を追いかけ回します。

項翼の助けでようやく蒙恬の追跡をまいた白麗は臨武君の援護のために弓で騰を狙います。しかし、白麗は台車の下に潜んでいた蒙恬に斬りかかられ、一命は取り留めましたが、負傷のために弓をひけなくなりました。このように、後方から弓で味方をサポートする白麗も、項翼と同じく戦いの天才である媧燐からその実力を認められており、白麗もいつか信の前に立ちはだかる障壁となるだろうと予想されています。

また、白麗の姉は臨武君の妻で、臨武君は白麗の義理の兄ということになります。白麗は姉を未亡人としないためにどうしても臨武君を守り抜きたかったようですが、結局、臨武君は戦死しました。今後、臨武君への援護を妨害した蒙恬と白麗との対決シーンが描かれることもあるのか、など期待が寄せられているキャラの1人となっています。

媧燐

「キングダム」楚軍の武将キャラ一覧、大将軍編の5人目は媧燐です。媧燐もユニークな髪型をしている大柄な女性ですが、合従軍では戦いの天才として、中華全土にその名を轟かせました。3つの布陣を敷いていた楚軍において、彼女は第2陣を任され、第1陣の臨武君が討ち取られた後に登場しました。指揮官が死亡したため、臨武君が率いていた軍はすべて彼女の軍に吸収されることになりました。

しかし、性格に難ありと春申君から評される媧燐はこのとき、臨武君の軍で副将を務めていた人物を気に入らないからという理由で蹴り飛ばしてしまいます。そんな気性の激しい媧燐は中華ではあまり使用されない戦象を使った奇策により、臨武君を倒して勢いに乗る騰軍を翻弄します。その後、戦象は録嗚未や干央軍軍が倒しましたが、秦軍のみんなが戦象に夢中になっている隙を狙い、いくつもの媧燐軍が騰軍の本陣に迫ります。

当然、戦象自体も大きな戦力の1つになりますが、このとき媧燐は戦象を目くらましに使用したのです。媧燐軍がいつの間にか本陣付近に現れた騰軍はピンチを迎えますが、王賁と蒙恬の活躍により、なんとか危機を脱します。そこで、媧燐は項翼を急遽5千人将に昇格させ、騰軍への襲撃を任せます。それと同時に自身は蒙武と汗明が一騎打ちを繰り広げている場所に移り、蒙武の妨害をします。

合従軍での楚と秦の戦いはすっかり媧燐に支配され、彼女の動きに注目が集まります。しかし、自由気ままに動き回っているかのように見える彼女には、実は真の目的がありました。彼女の真の目的は函谷関の突破です。媧燐は戦場を動き回る自身を目くらましに使い、函谷関の裏手に別働隊として、5千騎を到着させていました。

みんなが自分に注目するように仕向け、着々と真の目的を果たそうとしていた媧燐。この作戦にみんなが騙されたかのように思われましたが、ただ1人彼女の真の狙いに気づいている人物がいました。秦軍で王翦だけは媧燐の真の狙いに気づいたようで、彼女が派遣した別働隊が占拠する城門を取り戻します。その結果、別働隊の襲撃は失敗となりましたが、合従軍での活躍により媧燐の恐ろしさは中華全土が知ることとなりました。

李園

「キングダム」楚軍の武将キャラ一覧、大将軍編の6人目は李園です。李園は楚の宰相を長年務めてきた春申君の元食客で、春申君を暗殺した人物でもあります。秦で政が呂布韋を倒し、ようやく実権を手にした紀元前236年に楚でも大きな出来事がありました。子どものいなかった楚王の考烈王が病死し、後継者問題が勃発します。考烈王には弟がいましたが、彼の人格は非常に異常なものでした。

この王弟が新たな楚王となれば暗君になり果てることは目に見えて分かっていました。一方、李園の妹である李環は美女として知られ、春申君も彼女をとても愛していました。李環はやがて春申君との間に子どもを授かります。考烈王の生前、考烈王と李園と春申君は生まれてきたその子どもを考烈王の跡継ぎにすることを決めます。異常な性格の王弟を王位に就けないための苦渋の決断でした。

しかし、考烈王の死後、急に春申君の考えが変わります。彼は王族の血を途絶えさせることは罪深いことだとして、王弟を考烈王の後継者にしようと言い出します。これにより、李園と李環兄妹は死を意識するようになります。

これ以降、李園と春申君は互いを暗殺する覚悟を決め、命を狙い合うようになります。李園は自分や妹のためだけでなく、楚のためにも絶対春申君に負けるわけにはいきません。そこで、李園は春申君が考烈王の葬儀に行く途中の棘門で彼を暗殺しました。

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キングダムの合従軍編で活躍した楚軍の武将キャラ一覧~宰相~

ここでは「キングダム」に登場する戦国七雄、秦・楚・趙・燕・韓・魏・斉のうちの楚の武将キャラのうち、合従軍編で活躍した宰相を一覧でみていきます。

春申君

「キングダム」楚軍の武将キャラ一覧、宰相編の1人目は春申君です。春申君は大国である楚において20年の長きに渡り宰相を務めてきた人物で、戦国四君の最後の1人でもあります。合従軍編で大国である楚は合従軍の盟主を務めましたが、楚の宰相である春申君も合従軍の総大将を務めていました。

ここで、戦国四君とは、古代中国の春秋戦国時代に実在したとされる優秀な政治家4人のことで、趙の平原君、魏の信陵君、斉の孟嘗君、そして楚の春申君の4人を指します。彼らが活躍したのは始皇帝の曽祖父にあたる昭王の時代でした。そのため、秦はこの時代においては、なかなか思い通りに領土を広げることは難しかったようです。そんな戦国四君の中で最も長く生きたのが春申君です。

合従軍編の頃には、趙の平原君、魏の信陵君、斉の孟嘗君の3人は既に亡くなっていました。合従軍編で15万の軍勢を率いる楚軍が対峙したのは、秦の蒙武軍6万と騰3万でした。楚は大国としてのプライドのためにも、大国・楚の宰相で戦国四君の生き残りである春申君のメンツのためにも、兵力差のある楚に絶対に負けられませんでした。

しかし、合従軍で楚が敗北したことから、春申君は楚王から冷遇されるようになり、そのうちには王位継承問題に巻き込まれて殺させてしまうという、戦国四君(趙の平原君、魏の信陵君、斉の孟嘗君、楚の春申君を指す)の1人にも関わらず悲惨な最期を迎えました。

李園

「キングダム」楚軍の武将キャラ一覧、宰相編の2人目は李園です。李園は戦国四君(趙の平原君、魏の信陵君、斉の孟嘗君、楚の春申君の4人を指す)の最後の1人であり、長年楚の宰相を務めてきた春申君を暗殺した後、媧燐から宰相の座に就いて欲しいと頼まれます。しかし、春申君を暗殺した後、李園が宰相として楚を治めるのは容易ではありませんでした。

そして、大国・楚を他国に負けない国に導くには戦に長けた人物が必要でした。そこで、戦いの天才と謳われる媧燐が宰相の座に就き、李園と共に1ヶ月余りで混乱していた宮中をまとめ上げることに成功しました。

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キングダムの楚国の合従軍編で活躍やその後

ここでは「キングダム」に登場する戦国七雄、秦・楚・趙・燕・韓・魏・斉のうちの楚の合従軍編での活躍やその後をみていきます。

合従軍編での楚の役割や活躍

函谷関は中華でも屈指の鉄壁を誇る秦にある国門です。この函谷関を正面突破することは、たとえ合従軍であってもたやすくはありません。そこで、趙の李牧は魏と韓の軍勢を函谷関の正面に配置。さらに、燕の軍勢を右翼に、楚の軍勢を左翼に、趙軍を左翼の端にそれぞれ配置します。燕軍と楚軍の右翼と左翼は函谷関の横から山間部を抜け、裏から函谷関の攻略を狙う役割を担っていました。

特に、合従軍の最大戦力である左翼の楚軍は、秦の最大戦力である蒙武と、戦死した王騎が率いていた王騎軍の戦力をそのまま引き継いだ騰軍の連合軍と対峙。楚軍15万に対し、秦の蒙武軍が6万と騰軍が3万、両方合わせても楚軍との兵力差は6万でした。兵力差があると言っても強敵を相手に、函谷関の裏に回って攻略する役割を担う楚。楚は大国としてのプライドをかけて、絶対に負けられない秦軍との戦いに臨みます。

楚は合従軍編のその後どうなった?

合従軍編の後、楚は大きな転換期を迎えます。考烈王が病死し、王位継承問題に巻き込まれて戦国四君(趙の平原君、魏の信陵君、斉の孟嘗君、楚の春申君を指す)の最期の1人であり、楚を長年支えてきた宰相の春申君も暗殺されます。この一連の出来事により、楚の宮廷は大混乱となり、媧燐は李園に宰相の座に就くように頼みます。

しかし、楚の大将軍である項燕が「楚軍はまだその力を最大限活かしきれていない」と言ったように、このときの楚は戦いの天才である媧燐の助けを必要としていました。そこで、媧燐が宰相の座に就き、李園と共に1ヶ月余りで楚を立て直しました。今後、戦いの天才・媧燐の下、楚は軍事国家として秦の強敵となると予想されています。

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キングダムの楚の武力は?秦を滅ぼせた理由を考察

ここでは「キングダム」に登場する戦国七雄、秦・楚・趙・燕・韓・魏・斉のうちの楚の武力についてみていきます。紀元前221年に中華を統一した秦でしたが、その15年後に楚によって滅ぼされています。なぜ、楚は天下統一を成し遂げた秦を滅ぼすことが出来たのでしょうか?その理由を考察していきましょう。

考察①楚の弱点

楚は当時の戦国七雄、秦・楚・趙・燕・韓・魏・斉の中でも異質な文化を持つ国です。楚は他の国が黄河文明を興した人々を祖先に持つのに対し、長江文明をもとに文化を発展させた国です。そして、他の6国の領土全て合わせた面積と同じくらいの領土を持つ大国でありながら、非常に伝統を大事にする国でした。紀元前11世紀に建国して以来、クーデターが一度も起きることなく、ひたすら氏族制が続いてきました。

そして、1000人以上いたとされる王族が個々に領土と人民をあてがわれ、それぞれ支配してきました。そのため、強固な軍を持つ大国でありながら、秦のように一致団結することができませんでした。そこが楚の弱点となり、最後に王翦が60万の大軍で侵攻してきた際、対抗することが出来ずに楚は滅びたのです。

考察②楚は滅びたことにより強くなった?

紀元前223年に楚を滅ぼした秦は、楚の広大な領土を群と県に振り分け、秦から官僚を派遣して秦のやり方で支配し始めます。当然、楚王は廃位され、1000人以上の王族たちもその地位を追われました。しかし、騰が支配した南部以外では秦の統治は楚の民から受け入れられませんでした。楚は伝統を重んじ、何百年もの間、氏族制が続いてきた国なので、秦の統治への反発が特に大きかったようです。

紀元前210年に始皇帝が病死すると、秦の理不尽な法に怒った楚人900人が蜂起し、秦兵を殺害するという出来事を発端とした陳勝・呉広の乱が起きます。これがきっかけで、かつての王族も立ち上がり、反秦の旗の下、楚は一つになります。秦に滅ぼされるまでの楚はまとまりがない国でしたが、一度秦に滅ぼされたことにより、逆に秦を滅ぼして氏族制を取り戻すという目的を果たすため、一致団結できる強い国となりました。

考察③楚の懐王と項燕

陳勝・呉広の乱は半年で100万人もの楚人が挙兵する大乱となり、楚の国門である函関谷を狙えるほどになります。しかし、あるときから陳勝の軍勢は勢いが急激に衰えてしまいます。それは元々は平民である陳勝が張楚王を自称したためです。王を名乗れる血筋ではない陳勝が王を自称したことで、彼を滅秦の旗柱にしてきた元王族や六国の遺臣たちは陳勝軍に加入するのをためらうようになります。

その後、今度は項梁が甥の項羽と共に挙兵します。項羽の父は秦に討たれた項燕大将軍で、先祖代々将軍を輩出している名家でした。さらに、項梁は王位を狙わず、楚の懐王の孫を探し出し、彼を王に据えました。この項梁の挙兵により、楚は秦を倒し、元の六国を復活させる大義名分を得られることになります。その結果、項梁の軍にかつての王族や六国の遺臣たちが合流する形で反秦連合軍が結成されることとなりました。

考察④楚の武将たちが優秀だった?

楚の武将たちは優秀な人材が大勢いたことで知られています。漢の高祖・劉邦や彼の部下の蕭何、淮陰候韓信、夏侯嬰、曹参、樊噲も楚人です。このことから、秦末期から漢が建国されるまでの間、楚の優秀な人材が中華に大きな影響を及ぼしたことが分かります。

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キングダムの楚に関する感想や評価

こちらは「キングダム」の楚に関するツイートです。函谷関攻防戦から楚と秦の戦いが描かれていないので、項翼や白麗など楚との戦いがまた見たいという感想となっています。

こちらは「キングダム」の楚の総大将・汗明に関するツイートです。汗明や汗明を盛り立てる兵士たちが好きだという感想となっています。

こちらは「キングダム」の楚と秦がぶつかりあった函谷関防衛戦に関するツイートです。項翼と白麗といった楚の若い武将が同世代の王賁や蒙恬と衝突するシーンが絶賛されており、弓使いの白麗の腕前も評価されています。

Thumb【キングダム】項翼は楚の千人将!史実に実在した?項羽との関係や莫耶刀も考察 | 大人のためのエンターテイメントメディアBiBi[ビビ]

キングダムの楚まとめ

いかがでしたか?「キングダム」に登場する楚軍の武将キャラを紹介し、趙の李牧が起こした合従軍での活躍をみてきました。そして、汗明や臨武君は討ち死にしたとはいえ、その強さは高く評価されており、奇策を繰り出した媧燐が一躍注目を集めたことが分かりました。また、王賁や蒙恬と同世代の項翼や白麗の今後の活躍が期待されていることが分かりました。

さらに、楚の武力や弱点、楚が後に秦を滅ぼすことができた理由などについて考察し、楚は長らく続いた氏族制のために心を1つにして団結することが難しく、秦に滅ぼされましたが、一度滅ぼされたことで逆に秦を倒したいという目標で一致団結することができるようになり、逆に強くなったことも分かりました。今後、再び登場することが期待されている「キングダム」の楚軍の動向に注目していきましょう!

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