【キングダム】項翼は楚の千人将!史実に実在した?項羽との関係や莫耶刀も考察

「キングダム」に登場するキャラクター・項翼は楚の国の千人将ですが、史実に実在する人物だったのでしょうか?ここでは、項翼が実在の人物だったのかどうかについて迫り、小説「項羽と劉邦」で有名な実在の人物、項羽との関係についての考察、項家までを交えて紹介します。また、項翼の強さや愛用の刀である莫耶刀(ばくやとう)、千人将として項翼が活躍するシーンをまとめているので、ぜひご覧ください!

【キングダム】項翼は楚の千人将!史実に実在した?項羽との関係や莫耶刀も考察のイメージ

目次

  1. 項翼は楚の千人将
  2. 項翼は史実に実在した?
  3. 項翼と項羽との関係や莫耶刀
  4. 項翼の活躍シーン
  5. 項翼に関する感想や評価
  6. 項翼についてまとめ

項翼は楚の千人将

キングダムの作品情報

「キングダム」は、2006年から週刊ヤングジャンプ(集英社)で連載されている中国の歴史漫画です。作者は原泰久で、コミックは2019年で55巻まで発売されています。漫画「キングダム」は、2013年の第17回「手塚治虫文化賞」のマンガ大賞を受賞しました。

漫画「キングダム」は2012年にアニメ化され、NHK BSプレミアムで放送されました。第1期が2012年の6月~2013年の2月まで全38話、第2期が2013年の6月~2014年の3月まで全39話が放送されました。アニメ「キングダム」はNHK総合でも放送されました。

キングダムの概要

「キングダム」の舞台は古代の中国で、「春秋戦国時代」と言われる時代の物語です。「春秋戦国時代」は紀元前770年から始まり、紀元前221年に秦の始皇帝によって統一されるまで続いた動乱の時代です。「キングダム」の主人公で、秦の武人・信(しん)と、後に秦の初代皇帝「始皇帝」と呼ばれる秦王政(嬴政・えいせい)の活躍を描いた作品です。

キングダムのあらすじ

ここで「キングダム」のあらすじを紹介します。春秋戦国時代の中国、秦の国に孤児として生まれた信(しん)は、同じ境遇の漂(ひょう)と、いつかは「天下の大将軍」になりたいという希望を胸に修行していました。やがて漂は秦の大臣・昌文君(しょうぶんくん)に仕えることになりましたが、ある夜、深い傷を負った漂が瀕死の状態で帰って来ました。手紙を信に渡して、漂は亡くなりました。

その手紙に記されている土地に行くと、信は漂とそっくりの少年で、秦の第31代王・政(せい)と出会いました。信は漂と共に描いた「天下の大将軍」になるという夢を叶えるため、自ら戦国の世に挑んでいくことになりました。物語はここから「初陣編」が始まります。兵卒となった信の初陣は「秦魏戦争」です。この戦いで信は、秦の大将軍・王騎(おうき)と出会い、会話するという好機を得ました。

戦いは勝利し、手柄を立てた信も百将になりました。百人隊を率いることになった信は、王騎直々の命令によって趙の将軍と戦い、討ち果たします。その手柄で信の百人隊は「飛信隊(ひしんたい)」という名を与えられました。物語は信が数々の苦難に立ち向かい、着実に力を付け、出世していく様を描いていきます。

項翼は楚の千人将!強さは?

「キングダム」のキャラクター・項翼(こうよく)はコミックスの24巻から登場。項翼は大国・楚の媧燐(かりん)軍所属の千人将で「楚の雷轟(らいごう)」と呼ばれています。媧燐軍は30万という楚の軍を女将軍・媧燐がまとめています。項翼の愛用の刀は「莫耶刀(ばくやとう)」で、中国の五大宝剣の一つと言われています。項翼の強さについては、主人公の信と手合わせした際、項翼は信と同等の強さを見せました。

また、合従軍(がっしょうぐん)編で、一時的に五千将に格上げされた項翼は、秦の騰(とう)将軍と一対一の戦いで、互角の強さを見せました。項翼は騰との戦いで唯一接戦になった人物です。項翼の強さはSランクの第10位で、最強武将という位置にあります。Sランクの上にはSSランクがあり、項翼はあと一歩及ばずというところです。Sランクとされているのは他に、第8位の信、第11位の王賁(おうほん)などがいます。

キングダム特設サイト|週刊ヤングジャンプ公式サイト

項翼は史実に実在した?

項翼という名前の人物は実在しない

項翼という人物は実在するのか?について見ていきます。項翼の姓は「項」なので、三国志で知られる楚の将軍「項羽」と関係があるのではないかと言われています。そこで項羽について史実を見ていくと、項羽(項籍)は楚の将軍だった項燕(こうえん)の孫として紀元前232年に誕生しました。項羽の父は名前もよく分かっておらず、早い時期に亡くなっているということです。そのため項羽は叔父である項梁に育てられました。

項羽は秦の末期、秦を滅ぼした反乱軍の中心人物の一人として活躍し、一時は「西楚の覇王」と呼ばれたこともありました。その後、劉邦と戦った「楚漢戦争」で敗れ、31歳という若さで亡くなりました。「キングダム」の項翼は、項羽が幼い時に亡くなったとされる父親で、項燕の息子なのではないかと言われていますが、項翼という名前の人物は実在していません。

項翼のモデルは項燕の息子たち?

項翼という名前は実在していませんが、項羽の祖父・項燕の息子がモデルかもしれないと言われており、ここではその可能性を見ていきます。項燕が生まれた項家は、代々楚の将軍職を務める家です。第26世の項寄彬(こうきひん)と屈(くつ)家の娘との間に長男として生まれた項燕は、20万という大軍を率いる李信(りしん)と蒙恬(もうてん)の連合軍を破り、天才的な戦闘能力を持つ大将軍になりました。

しかし、秦に攻め込んだ項燕は王翦(おうせん)の持久戦によって敗れます。そして王翦は楚を攻撃し、楚王を捕らえます。楚は滅びますが、項燕は新たな楚王に王族・昌平君を立て、最後の抵抗を試みますが、楚は王翦によって壊滅し、項燕は自ら死を選びました。このように、項燕は楚の国が滅びると同時に自害して果てました。次に、項翼のモデルかもしれないと言われている項燕の4人の息子たちについて見ていきます。

項燕は申氏と結婚し、4人の息子が誕生しました。息子たちの名前は、長男・項嬰(こうえい)、次男・項梁(こうりょう)、三男・項伯(こうはく)、四男・項仲(こうちゅう)です。

長男の項嬰の生涯と最期

項燕の長男・項嬰は、項羽の父親なのではないかと思われている人物です。項羽の父親は不明という説もありますが、項嬰と妻・龙(ゆう)氏の間に生まれたのが項羽だと言われています。項嬰は、当時の年齢は分かっていませんが、軍事的に重要な土地、彭城(ほうじょう)を、弟の項梁と共に守っていたそうです。彭城(ほうじょう)は、項羽が生まれた下相に近く、後に項羽が「西楚の覇王」として王朝を築いた際の都です。

このように、項嬰の生涯については史実の中にほとんど記録がありません。その最期については彭城で秦の軍と戦った時、まだ子どもだった項羽を弟の項梁に預け、項嬰自身は戦死したのかもしれないということです。

次男の項梁

次男の項梁は項羽の叔父で、幼い頃父親を亡くした項羽を育てた実在の人物として史実に残っています。項梁は、秦の始皇帝の死後、これまで秦に虐げられてきた農民、民衆たちと共に蜂起した陳勝・呉広の乱(ちんしょう・ごこうのらん)を引き継ぐ形で反乱軍をまとめました。しかし、秦の章邯(しょうかん)将軍に敗れ、死亡しました。

三男の項伯

三男の項伯は、後に前漢の初代王となる劉邦に仕える軍師・張良と出会い、親しくなりました。張良は、項伯が人を殺してしまった時に匿ってもらったことがあり、項伯にとって命の恩人です。その縁で項羽と劉邦の和解の酒宴(鴻門の会)で、劉邦暗殺の計画を知り、劉邦を守りました。その後も項羽に仕えましたが、項羽と劉邦が戦った楚漢戦争の後、劉邦に仕えることになりました。

「キングダム」の項翼のモデルは?について見てきましたが、次男の項梁は項羽の叔父として史実の中で多くの足跡を残しており、「キングダム」に登場させるのであれば、項梁の生涯を描いただろうということで、項梁が項翼ということはないと言われています。次に三男の項伯は軍師のような存在で、項羽から離れて劉邦に仕えることになるなど、「キングダム」の項翼のモデルとしては合わないということです。

四男は項仲という名前ですが、史実の中で確かな足跡を残していないことから項翼のモデルとしては考えにくいということです。このように、次男の項梁、三男の項伯、四男の項仲は、項翼のモデルではないと思われます。項翼のモデルとして考えられるのは、長男の項嬰ではないかと言われています。

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項翼と項羽との関係や莫耶刀

項翼と項羽との関係

項翼と項羽との関係については、項翼という名前は実在していないことが判明しましたが、項翼のモデルとなった人物について考察したところ、項羽の祖父・項燕の長男である項嬰が、項翼のモデルと言われていることがわかりました。

項翼の莫耶刀

項翼が愛用している刀は、莫耶刀(ばくやとう)です。この莫耶刀は「中国五大宝剣」の一つとされる名刀で、作ったのは呉の干将・莫耶(かんしょう・ばくや)夫妻です。歴史書「呉越春秋」によると、干将・莫耶夫妻は春秋戦国時代の呉の国出身で、夫妻は数多くの刀を作ったということです。

宝剣と言われる莫耶刀は、斬れないものは何一つなく、その刃で斬られてしまえば、その傷口はふさがることはなく、一生治らないと言い伝えられています。なぜこのような刀を項翼が所有しているのか、その経緯は不明ですが、莫耶刀を使いこなす項翼は、非凡な才能を持っていることが分かるということです。

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項翼の活躍シーン

活躍シーン①信の背後からの攻撃を止める

中国統一のための重要拠点である山陽を楚軍の侵攻から守るため、信は飛信隊を率いて待機しています。その飛信隊に対して楚軍の項翼は、わざと怒らせるようなことを言います。そんな項翼の態度に腹を立てた信は項翼の後ろからいきなり斬りつけます。項翼は後ろを向いたまま信の攻撃を防ぎました。信は、項翼が後ろを向いたまま攻撃を防御したことに驚きました。項翼の戦闘能力の高さがわかるエピソードです。

活躍シーン②蒙恬との戦い

山陽を奪いとった秦に各国は恐れを抱きます。趙の知将・李牧(りぼく)は秦を倒すため、楚や魏など各国に呼びかけました。総勢5ヶ国が集まり大軍になった合従軍(がっしょうぐん)は秦に押し寄せました。この合従軍の戦いで、項翼は秦の楽華隊・蒙恬(もうてん)と項翼は戦うことになりました。項翼は愛用の刀、莫耶刀で蒙恬相手に鋭く斬りつけますが、蒙恬はうまく身をかわしました。

しかし、項翼の素早い一太刀を見た時、その場にいた者たちはみな項翼の勝利を確信しました。楽華隊副長であり蒙恬を教え導いてきた胡漸(こぜん)は、蒙恬の死を覚悟し、思わず叫び声を上げたほどです。蒙恬にはうまくかわされてしまいましたが、愛刀・莫耶刀による項翼の一太刀は、それほど素早く鋭いものだということです。

活躍シーン③騰と互角に戦う

項翼は合従軍戦で秦の武将・騰(とう)と戦いました。騰は秦の大将軍・王騎(おうき)の副官として常に行動を共にし、王騎の片腕的存在です。王騎将軍の死後は、王騎軍を統率することになります。騰は刀をまるで扇風機のようにぐるぐる回して攻撃します。騰が刀を振り回している間、敵はその速さに太刀打ちできず、動くことができません。

合従軍戦が開始されてすぐ、楚の将軍・臨武君(りんぶくん)と戦った騰は強力な武力を見せつけ、臨武君を討ち果たしました。項翼は慕っていた臨武君を倒した騰に戦いを挑みますが、お互い一歩も引かず、互角の戦いとなりました。

活躍シーン④媧燐にも臆さない

項翼と騰の戦いは勝敗がつかず、媧燐は撤退を命令します。しかし、騰との戦いに決着をつけたい項翼は、命令に従いません。撤退に不服な項翼は、媧燐軍を率いる大将軍・媧燐が相手でも臆することなく、命令の取り消しを要求します。媧燐は自身の信念に基づき真っ正直に行動する項翼に、一定の評価を与えるようになりました。

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項翼に関する感想や評価

項翼は実在の人物ではありませんでしたが、「キングダム」での項翼の活躍が良いという感想です。他にも項翼の相棒的存在の白麗(はくれい)や、チャラく見えるけれど実は熱いハートを持つ蒙恬(もうてん)などのキャラクターも、とても良いということです。

こちらの方も、項翼と白麗のコンビがとても良いという感想です。気が短くて図々しいけれど、仲間想いで熱い男・項翼と、そんな項翼の抑え役として常にそばにいる白麗。とても良い関係でトキメキを感じるということです。

合従軍(がっしょうぐん)編で見る項翼のキャラクターが好きだという感想です。項翼は黙っていれば男らしくイケメンなのに、ユニークな個性が垣間見えるところが好きだということです。さらに、楚の国のキャラクターたちが醸し出す雰囲気が好きだという感想です。

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項翼についてまとめ

いかがでしたか?「キングダム」に登場する項翼について紹介してきました。項翼は実在の人物ではありませんが、史実で有名な項羽の父親がモデルではないかと言われていることが分かりました。項翼は愛用の莫耶刀を使いこなし、手強い相手であっても互角に戦うなど、項翼が活躍したシーンを紹介しました。これからも「キングダム」の項翼の活躍に注目していきましょう。

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