2018年07月17日公開
2018年07月17日更新
タマゴ男爵のタマタマの実の能力と強さは?懸賞金や過去を考察【ワンピース】
四皇の一角ビッグマム海賊団の所属するメンバーの中でいち早く登場し、本編となるホールケーキアイランド編でも非常に活躍したキャラクターがタマゴ男爵です。タマゴ男爵に関して実は弱いのではないか、四皇の船員にしては能力が微妙ではないかなどと色々な否定的な意見がありますが、今回は悪魔の実タマタマの実の能力やワンピースの世界の1つの基準となる懸賞金、過去などからタマゴ男爵に強さを考察していきます。
目次
- ビッグマム海賊団戦闘員!タマゴ男爵の能力とは?
- タマゴ男爵とは?
- タマゴ男爵と関係性の強いキャラクター
- ホールケーキアイランド編は「不思議の国アリス」をモデルにしている?
- タマゴ男爵が食べたタマタマの実とは?
- 能力によって名前が変わるのはタマゴ男爵が初めて?
- 普段タマゴ男爵でいるのは制限?それとも紳士でいる為?
- 弱点があるからこそのペコムズとの2人組?
- タマゴ男爵は覚醒したらどうなるのか?
- タマゴ男爵の戦闘能力は?
- タマゴ男爵の懸賞金はいくら?
- タマゴ男爵のビッグマム海賊団での立ち位置は?
- 先んじて登場したタマゴ男爵!
- トットランドでのタマゴ男爵の動き~結婚式前~
- トットランドでのタマゴ男爵の動き~ペドロとの死闘~
- ペドロとの死闘で明かされるタマゴ男爵の過去
- トットランドでのタマゴ男爵の動き~結婚式当日~
- トットランドでのタマゴ男爵の動き~追撃戦~
- タマゴ男爵の現在の地位はその頭脳あってこそ
- 先兵にしてブレーン!今後のタマゴ男爵に注目
ビッグマム海賊団戦闘員!タマゴ男爵の能力とは?
新世界編最初の物語魚人島編の完結間近、ビッグマム海賊団の戦闘員として登場したのがタマゴ男爵です。以降度々ルフィ達の前に登場し所属するビッグマム海賊団のナワバリ、トットランドを舞台としたホールケーキアイランド編でも数多いキャラクターの中でも存在感を放つ存在でした。
初登場して以来、長く戦闘シーンが無かった事もあり色々な憶測や考察を呼んだキャラクターの1人ですが、ホールケーキアイランド編にてその能力の全貌が見えてきました。能力の強さに加えてその過去なども明らかになり、より深みが出たキャラクターの1人です。
今回はタマゴ男爵のキャラクター性、判明した悪魔の実「タマタマの実」の能力や強さ、その首にかけられた懸賞金そして語られた過去などなど今分かっている情報をまとめつつ、その能力などについて考察していきます。
タマゴ男爵とは?
初めにタマゴ男爵のプロフィールを紹介しておきます。トットランドには多数の種族が住んでいますが彼もまた足長族と呼ばれる種族です。特徴的なのは口ひげと体型、そして頭に乗せたティーカップでしょうか。また足長族は自身の足を見せたがるというのが特徴ですがタマゴ男爵は足を露出していないのも1つの特徴と言えます。
性格は海賊として非常な一面も持っている反面、普段の振る舞いなどはとても紳士的で、フランス語を思わせる言葉を交えた喋り方も特徴的です。また二人称は「黄身(キミ)」であり、ワンピースの特徴でもある笑い方は「ムハハ」です。ビッグマム海賊団では戦闘員という立場ながら信頼を得た明かしである「騎士(ナイト)」の称号を持っています。
ビッグマム海賊団の中では最も早く魚人島編ラストに登場し、その後ゾウにも上陸しているなどビッグマム海賊団の中でも麦わらの一味と接点が多くなっています。敵であっても必要とあれば話し合いに応じるなど長く戦闘シーンは描かれてこず、その強さが判明するまでに時間がかかったキャラクターでもあります。
タマゴ男爵と関係性の強いキャラクター
船長「ビッグマム」シャーロットリンリン
タマゴ男爵が所属する海賊団、ビッグマム海賊団の船長がビッグマムの異名で知られるシャーロットリンリンです。タマゴ男爵からすると敬意を持つ存在であると同時に畏怖を抱く存在でもあります。彼女の一言によってはその首がいともたやすく飛んでしまうからです。
畏怖の念も抱いている事から基本的にはビッグマムに従順ですが、過去の経験からある程度のボーダーラインを弁えているのか意見を伝える場面もあります。ビッグマムのその意見に耳を貸す事もある事からある程度の信頼関係は築けていると言えます。
相棒ペコムズ
タマゴ男爵とコンビを組み、初登場から長く行動を共にしている相棒、それがミンク族であるペコムズです。感情に直情的なペコムズを抑えるという関係性であると同時に戦闘面においては非常に突出している良き相棒です。ゾウ編からは別行動をしていましたが、紆余曲折を経てホールケーキ城崩落後には再度合流しています。
宿敵ペドロ
タマゴ男爵にとって宿敵と言える存在が過去に因縁を持つ事になり、ホールケーキアイランド編にて再び合間見える事になったペドロです。タマゴ男爵は普段サングラスをかけているので見えませんがタマゴ男爵の左目は彼によって失った過去があります。
敵ではありながらその覚悟には一目置いており、潜入したルフィ達の中にペドロがいる事を知って宝物庫の警備を厳重にするなどその強さを認めた上で過去の戦いを生かしてペドロの戦闘術、特にミンク族特有の電撃攻撃「エレクトロ」に対してもしっかりと対策しています。
ホールケーキアイランド編は「不思議の国アリス」をモデルにしている?
タマゴ男爵を始めとしてホールケーキアイランド編でメインに活躍したビッグマム海賊団の構成員やミンク族らゾウ編から登場したキャラクター、その世界観などは童話「不思議の国のアリス」の続編「鏡の国のアリス」がモデルになっているという話があります。そういう観点を持ってみるとまた別の見方が出来るので不思議です。
他のキャラクターや、世界観が似てると言われていますが、もちろんタマゴ男爵にも鏡の国のアリスに登場するキャラクターがモデルという話があります。
ビッグマムはハートの女王
登場するキャラクターの中でも最も分かりやすいのがビッグマムです。彼女は立場も性格もまさに不思議の国のアリスのハートの女王に近い物があります。癇癪持ちで自分の思い通りにならなければ気が済まないといった性格は共通した特徴です。
流石にハートの女王のように「首をはねろ」という口癖はありませんが、お茶会に来ないと近しい者の首が送られて送るなど過激さという意味では同等、それ以上とも言えます。またその能力「ソルソルの実」によって生まれるホーミーズはトランプの従者を露わしていたりもする非常に分かりやすい例です。
タマゴ男爵はハンプティ・ダンプティ
そしてタマゴ男爵は不思議の国のアリスの続編、鏡の国のアリスにて登場したハンプティ・ダンプティというキャラクターが当てはまります。ハンプティ・ダンプティはタマゴに人間の手足が生えたような容姿で知られており、その姿はタマゴ男爵に通ずるものがあります。
ちなみにハンプティ・ダンプティの名前にはそれぞれハンプ「背中のこぶ」、ダンプ「ずんぐりした人」という意味で、その容姿や名前から考えてもまず間違いなくモデルになっているでしょう。
タマゴ男爵が食べたタマタマの実とは?
タマタマの実は超人系(パラミシア)の悪魔の実
タマタマの実はその能力から分類に揺れがあった珍しい悪魔の実です。ジャンプに掲載時には動物(ゾーン)系となっていましたが、後に超人(パラミシア)系に直されています。その能力は斬られるとタマゴ男爵→ヒヨコ子爵→ニワトリ伯爵と姿を変える事で戦闘能力が大幅に高くなるという単純ながら強さを秘めた能力を持っています。
姿が変わるという点を除けば身体能力の強化というもっとも超人系の基本的な能力であるとも言えます。加えて斬られる事がトリガーとなるので斬られた事による死亡を防げるという意味では長期戦になればなるほど強さを発揮できる能力と言えます。
近い系統の悪魔の実は?
悪魔の実にはそれぞれ互換性を持つ能力や近い能力を持つ悪魔の実が存在します。現在の所タマゴ男爵の持つタマタマの実の能力と互換性のある能力は登場していませんが、その能力だけを取り上げると近しい能力の悪魔の実は登場しています。それが白ひげ海賊団第1番隊隊長不死鳥のマルコが持つ悪魔の実の能力です。
現在マルコが食べた悪魔の実の名前こそ不明のままですが、動物系幻獣種の実を食べて不死鳥の能力を得ています。この能力の特筆点は再生能力で、攻撃を受けても再生出来るという点でタマタマの実と近しい物があります。
また実の能力だけで言えば違いますが、その実によって生まれる戦闘スタイルはルフィが使う「ギア」と近しいと言えます。
戦闘に直接影響しないのがタマタマの実の弱点?
タマタマの実の能力は敵に斬られて初めて効果を発揮します。つまり戦闘中に自在に使える能力ではないわけです。攻撃を受けても大丈夫というメリットはありますが、戦闘術においては他に観に付けておく必要があります。また実の発動が「敵の攻撃」でないといけない(自決で発動できない)のであればそれも1つの弱点と言えるでしょう。
実際ホールケーキアイランド編にてタマゴ男爵は最上位のニワトリ伯爵までその姿を変えていますが、その2回の進化は共にペドロによって斬られた事で発動しています。ちなみにその姿は描写されていませんが設定上ではニワトリ伯爵の後は再度タマゴ男爵に戻るようです。
ニワトリ伯爵が最強の状態であるのであれば戦闘中にタマゴ男爵に戻ってしまっては手も足も出なくなるという点もタマタマの実の弱点と言えます。ペドロとの戦闘により多くの事が分かったタマタマの実の能力ですが、斬られる以外の方法の場合はどうなるのかなどまだまだ未知数な部分も多い能力になっています。
能力によって名前が変わるのはタマゴ男爵が初めて?
タマタマの実の能力によって姿を変えるタマゴ男爵ですが、その姿に合わせて部下からはヒヨコ子爵、ニワトリ伯爵と呼ばれ方が変わっています。また単行本最初にある人物紹介のページでもニワトリ伯爵になった次の巻からは「ニワトリ伯爵」と明記されており、完全に名前を変えている状態と言えます。
長い歴史の中で数多く登場してきた個性豊かなキャラクターの中でも、能力によって名前の変更が徹底されているキャラクターはワンピースではタマゴ男爵が初めてのキャラクターです。
普段タマゴ男爵でいるのは制限?それとも紳士でいる為?
さてここで1つの疑問が生まれます。何故タマゴ男爵は普段、タマゴ男爵の姿でいるのでしょうか。動物系のように自在に形態変化出来るわけではないとは言え、ニワトリ伯爵の状態で知性が下がっているという事もないので、常時ニワトリ伯爵で居ればいいのではないかと考えます。可能性としてはいくかの可能性が考えられます。
1つは近しい能力で紹介したルフィと同様にニワトリ伯爵でいる時間に何かしらの制約があるパターンです。或いはタマゴ男爵でいる状態が長い程、ニワトリ伯爵になった時に強くなると言った強化の為の時間かもしれません。ただ追撃戦の指揮に加わっている最中もニワトリ伯爵で居続けた事から制約による可能性はあまり高くありません。
もう1つの可能性はタマゴ男爵自身が性格やポリシーによって敢えてタマゴ男爵の姿で居る事を選んでいる可能性です。タマゴ男爵は紳士的なキャラクターであり、身なりにも気を使っているように見受けられます。そんな彼の性格が一見粗暴に見えるニワトリ伯爵の姿を許せないのかもしれません。
弱点があるからこそのペコムズとの2人組?
タマゴ男爵はビッグマム海賊団の同志であるペコムズと長い間コンビを組んでいましたが、このようにコンビを組んで行動しているのはビッグマム海賊団の中でも彼ら2人だけに観られる描写です。これも或いはタマゴ男爵の状態では万が一戦闘になった際に役不足といった一面があるのかもしれません。
現にタマゴ男爵、ヒヨコ子爵の時点では単純な戦闘はペコムズの方が強いという描写もあります。ペコムズは感情での行動してしまいがちなのでそれを抑える意味もあったとは思いますが、こういったタマタマの実の弱点を補う意味でも彼らはコンビで行動していたと考えられます。
タマゴ男爵は覚醒したらどうなるのか?
さてここでもう1つの考察です。インペルダウン編から登場した悪魔の実の一段階上の状態「覚醒」。ドフラミンゴやカタクリなど超人系で覚醒しているキャラもいるのでタマゴ男爵も覚醒の可能性はあります。ですが、タマゴ男爵のような能力の場合、覚醒したらどのようになるのでしょうか。
出典: http://yonze.net
もしタマタマの実が動物系の悪魔の実であれば話は単純です。動物系は異常なタフさと回復力が身につくと言われいわば身体能力の強化が行われます。タマタマの実であれば或いはニワトリ伯爵を越えるさらなる上の存在になるかもしれません。しかしタマタマの実は超人系に分類され超人系の能力者の覚醒は周りにも能力の影響が出るようになる事です。
同じくホールケーキアイランド編で活躍したカタクリはモチモチの実の能力で周囲の物をモチに変えてしまう覚醒をしています。その覚醒をそのままタマタマの実に当てはめると周囲の物も斬られると進化するようになる、と考えると打倒でしょうか。しかし全員の姿が変わってしまっては最早誰が誰だか分からなくなりそうです。
タマゴ男爵の戦闘能力は?
タマタマの実の能力を持つタマゴ男爵ですが、基本的な戦闘スタイルは足長族である自身のステータスを十分に生かした足技が中心に常時手にしている杖も使ったスタイルとなっています。タマゴ男爵の状態で戦闘を行う分には能力者としての長所は相手の攻撃を喰らっても大丈夫という点の他になく、実の力に頼らずに相手を攻撃する必要があります。
足長族としては細めの足が特徴のタマゴ男爵ですが、その足技の威力は十分に強力です。その丸い身体を生かした側転しながら放つキック「レッグベネディクト」はそんな自身の特性を全て生かしたまさにタマゴ男爵の技と言える技でしょう。
最終的に斬られてこそしまいますが、タマゴ男爵の状態でもペドロと互角にやり合うだけにその戦闘能力は非常に高いと言えます。進化が進んでいくと2対の剣も混ぜた攻撃を行い、その攻撃の熾烈さが増します。身体能力が強化されているからこその戦い方にはなるのでそういう意味でもニワトリ伯爵の状態の方がその強さを発揮しやすいと言えます。
タマゴ男爵の懸賞金はいくら?
懸賞金の基準とは?
ワンピースの中で1つ分かりやすい強さの基準と言えるのがその首にかけられている懸賞金です。事件が終わる度に麦わらの一味の面々の懸賞金は上がっているわけですが、これは単に事件を経て麦わらの一味が強くなったからではありません。懸賞金は世界政府に対する危険度によって決まる物で、強さはもちろんその影響力も加味されて決定されます。
なので懸賞金がそのまま強さの指標であるとは言えません。ただし懸賞金の評価基準の中に本人の強さがまったく考慮されていないわけでもないので、相対的に見る分には十分に強さを推し計る事ができます。
タマゴ男爵の懸賞金は?
ビッグマム海賊団の船員には未だに懸賞金不明のキャラも多いですが、タマゴ男爵の懸賞金は判明しています。その額は4億2900万ベリーです。四皇など上位に位置するキャラの懸賞金が不明なのではっきりとは言えませんが、作中で判明している中ではトップ20に入る程高額の懸賞金がかけられています。
比較までドフラミンゴを倒した後のルフィが懸賞金5億です。これまでにドフラミンゴを含む七武海を倒したりマリンフォード頂上戦争など多くの事件を起こしているルフィで5億と考えるとタマゴ男爵の懸賞金の高さは相応の事件を起こしている過去があるのでしょう。
同格の懸賞金が設定されている人物は?
ちなみにあくまでも懸賞金だけで見れば同格と言えるのがジンベエです。七武海時代は懸賞金が無くなっていましたが、現在では4億の懸賞金がかけられています。他にもドフラミンゴ元3億4000万ベリー、ゲッコーモリア元3億2000万ベリーと七武海に名を連ねるような面々よりも高い懸賞金だと言えば、その凄さは十分に伝わるでしょう。
ホールケーキアイランド編に限ると、相棒であるペコムズは3億3000万ベリーとなっており、懸賞金が単純な強さの証明ではない事を証明するわけでは無く過去の実績なども考慮した影響力で判断されている事を示しています。またホールケーキアイランド編で対峙したペドロもその昔に懸賞金がかけられておりその額は3億8200万ベリーです。
その他にもルフィを除けば今回対峙したどの敵(ルフィ側)よりも懸賞金が上なのがタマゴ男爵です。ただしやはりそこは「四皇ビッグマム海賊団の船員だから」という補正がないとは言い切れません。そのバッグに四皇がいるというだけで影響力は高まります。
タマゴ男爵のビッグマム海賊団での立ち位置は?
ビッグマム海賊団には明確な組織化が見えない?
ホールケーキアイランド編を見ていて気になるのはビッグマム海賊団の組織図です。白ひげ海賊団のような明確な分かれ方をしておらず、特にタマゴ男爵やペコムズがどんな立場にいるのかが非常に分かりにくいです。頂点にいるのがビッグマムなのは間違いありませんし、その下に来るのは三将星です。その下はどうなっているのでしょうか。
そこを読み解くポイントとなるのがビッグマムの思考や夢、そしてビッグマム海賊団のナワバリであるトットランドとの関係性です。
ビッグマム海賊団とトットランドの関係性
ビッグマム海賊団の本拠があるのはホールケーキアイランドですが、そのナワバリは飛び地である魚人島などを除けば1つの国、「万国(トットランド)」として形成されています。もちろん海賊が取り仕切る国なので世界政府に加盟しているわけではありませんが、ビッグマムを女王として34ある島を34人の子供達が「大臣」として治めています。
ビッグマムの子供達はビッグマム海賊団を構成する戦力であると同時にそれぞれの島を収める役割も兼任しています。もちろん大臣になっていない子供達もいますが、それぞれトットランド内のいずれかの島で生活しており、ナワバリの外に出向くのはもっぱら血族ではない戦闘員達に任されているように見受けられます。
ビッグマムの子供達はその立場だけで他の戦闘員達に比べれば間違いなく格上です。ですが同時に島の統治も行っている為、本島であるホールケーキアイランドへの出入りにおいては他の戦闘員よりも少ないと思われます。
ビッグマムの夢は「世界中の人種と家族になって食卓を囲む事」
もう一つ、ビッグマムの子供達がタマゴ男爵達戦闘員よりも格上である事を決定づける要素があります。それが船長であるビッグマムの夢です。ビッグマムが海賊となったのは「自身の描く理想の国を作る為」ですが、その先には「世界中のありとあらゆる人種が家族となり同じ目線で食卓を囲む」という夢があります。
これはビッグマムが過去関係しています。5歳にして巨人族の子供と変わらない体格をしていたビッグマムはマザーカルメルによって拾われます。そしてそんなマザーカルメルや彼女の経営する「羊の家」の子らとの思い出から「家族」という物を何より大切にするようになっているのです。
そんな夢を持つビッグマムが船長なのですから当然、その格はビッグマムの家族である程に高くなります。また傘下に加わる海賊には娘との結婚を強要するなどして血縁関係を結ぼうとする事にも現れています。自身の身体さえも道具として使っている事から残念ながら血縁関係はないと思われるタマゴ男爵は血族の者達より格は下になるのです。
タマゴ男爵の持つ「騎士(ナイト)」の称号とは?
血族ではない戦闘員の中でも格の違いはあるようです。それがビッグマムの信頼を得た証であるチェスに見立てた称号です。タマゴ男爵はその中の「騎士(ナイト)」の称号を所有しています。他には「ビショップ」の称号を持つ始末屋ボビン、そして裏切る事になるベッジが「城(ルーク)」の称号を持っています。
この称号持ちは他の戦闘員に比べればビッグマムに近い立場にあると言えます。そう考えるとタマゴ男爵の立ち位置として、ビッグマム海賊団の構成員のうち、ビッグマムの血族でない者を除いた上位と言えるのではないでしょうか。
称号にも格があるのかは不明ですが、これらの立場に縛られない影響力を持っているのがタマゴ男爵だとも言えます。その影響力は初登場した魚人島の時点である程度垣間見えていました。
先んじて登場したタマゴ男爵!
タマゴ男爵は魚人島に島を守るみかじめ料であるお菓子を取りに現れる形でペコムズと共に登場します。しかしお菓子は既にルフィ達が食べてしまっておりありませんでした。そこでルフィはかわりにネプチューン王からもらったばかりの財宝を全て渡すと伝えるのです。
最初は一蹴しようとするビッグマムにタマゴ男爵は事情を説明した上で納得してもらえるように説得しています。ルフィの挑発もあってこの説得は成功するわけですが、ただの戦闘員であればこの説得はそもそも通用しないでしょう。おそらくお菓子の代わりに財宝を持って帰った所でビッグマムに殺されているはずです。
タマゴ男爵は使いっぱしりなのか?
飛び地である魚人島までみかじめ料を取りに行くという行動がタマゴ男爵とペコムズの立場を分かりづらくしている要因でもあります。普通このような仕事は下っ端の使いっぱしりのような印象を受けるからです。ですがビッグマムの食いわずらい事を考えればこの任務はかなり重要な任務です。
ホールケーキアイランド編で描かれているように食いわずらい状態になったビッグマムは見境なく自分の城や街を破壊します。それこそ下っ端に生かせて食いわずらいになられた日には溜まってものではないでしょう。だからこそそれなりの立場を持つはずのタマゴ男爵とペコムズが動いているのだと考えられます。
トットランドでのタマゴ男爵の動き~結婚式前~
タマゴ男爵の立場を示すシーンは他にもあります。それがホールケーキアイランド編の結婚式前のシーンです。ルフィ達が島に侵入し、その中に宿敵であるペドロがいる事を知るとタマゴ男爵の指示で宝物庫の警備が強化されます。その強化には結婚式の為に島に戻っていた三将星の1人スムージーまで駆りだしたかなり厳重な物です。
出典: http://yonze.net
これだけの作戦を指揮できるのはやはりタマゴ男爵の立場の高さを伺い知る事ができます。さらに加えて、ペドロとブルックの作戦でまんまと誘きだされてしまった大幹部三将星のスムージーからその後の動きについて確認もされています。本来であればビッグマムに次ぐ立場にあるスムージーが指揮をしても良い場面のはずです。
加えてスムージーは「殺していいのか?」と確認までタマゴ男爵に行っています。このシーンだけで三将星であるスムージーはタマゴ男爵が考える作戦を信頼しているというのを伺い知る事ができます。
トットランドでのタマゴ男爵の動き~ペドロとの死闘~
考えうる最高戦力であるスムージーに宝物庫を任せたタマゴ男爵は陽動を務めるペドロを誘導するように指示を出して決戦に挑みます。ここまで登場から長くなかった戦闘シーンが初めてしっかり描かれたのがこのペドロとの戦いです。タマゴ男爵としてペドロと互角に戦いその強さを示すと同時にタマタマの実の能力などもしっかりと描かれています。
タマゴ男爵とペドロは5年前にも同じように戦った過去があり、足長族であるタマゴ男爵が足を露出していないのはペドロのようなミンク族が持つ特有の能力「エレクトロ」の対策としての為であったりと2人の過去も明かされていきます。
ペドロとの死闘で明かされるタマゴ男爵の過去
お互いに左目を失っているタマゴ男爵とペドロ。その経緯は微妙に異なります。ペドロが過去にトットランドに来た際にも応戦したのがタマゴ男爵でした。その時にはペドロが勝利し、ペドロによってタマゴ男爵は左目を失う事になります。ペドロはその後ビッグマムに捕まり、生き残る為に自身の左目を差しだすのです。
この過去はお互いの左目を失う過去であると同時にある事実を示しています。それはタマゴ男爵が少なくとも5年以上前からビッグマム海賊団に所属している古株であるという事です。それも当時からペコムズと組んでいた事も考えるとその過去ので現在と変わらない立場にあったと考えられます。
トットランドでのタマゴ男爵の動き~結婚式当日~
ペコムズとの戦いが終わった後タマゴ男爵(ニワトリ伯爵の状態)はしばらく姿を見なくなります。舞台が結婚式当日に移り、結婚式の警備は同じく称号を持つ、ベッジが担当していた事から城の警備に当たっていました。これは強さ云々では無くベッジの能力の相性を見ての判断でしょう。敵になってしまったとはいえベッジの防衛力は非常に強力です。
再び登場したのは結婚式の動乱の中で起こった玉手箱の爆発によって城が崩壊した後です。ビッグマム暗殺という計画こそ失敗に終わるもその場から逃げだした麦わらの一味らを追いかける追撃戦に加わります。
トットランドでのタマゴ男爵の動き~追撃戦~
この追撃戦の全体を指揮していたのはビッグマムの19男であるモンドールです。彼はそれまでも兄弟達の中で発言が多く、まとめ役のような立場を担っていました。そのモンドールのサポートに入ったのがタマゴ男爵です。
結婚式前日の宝物庫の警備と違い指揮権はモンドールにある状態です。自身に指揮権が無く、同時に立場的にも上であるモンドールに対しても自身の考えをしっかり伝えてその意見が採用されています。同じ足長族であるスムージーだけでなくビッグマム海賊団の多くの面々から信頼を勝ち得ている立場だと証明する重要なシーンと言えます。
タマゴ男爵の現在の地位はその頭脳あってこそ
タマゴ男爵はビッグマム、そしてビッグマムの子供達に対しても意見が言えるだけ、ビッグマム海賊団の中でも重鎮的な存在だと言えます。ビッグマムの子供達には三将星を筆頭に戦闘能力の高さがズバぬけている者も多いので単純な戦闘能力だけであればタマゴ男爵は左目を失った過去を考えても現在の地位にはいないはずです。
もちろんその立場に驕るタマゴ男爵ではありません。格上であるビッグマムの子供達にはちゃんと敬語で話しますし、その振る舞いとしても格上として扱っています。その頭脳や立ち振る舞いがあってこそビッグマムやその子供達から信頼を勝ち得ていると言えるでしょう。
加えてペドロとの過去でも明らかなようにタマゴ男爵はビッグマム海賊団の中でも古株です。ビッグマム海賊団に長くいる知識者となれば当然、今後の為の知識、ポーネグリフなどの知識も持ち合わせています。ルフィ達によって大打撃を受けたビッグマム海賊団ですが、その立ち直りにはタマゴ男爵の頭脳も合わせた強さが必要不可欠でしょう。
先兵にしてブレーン!今後のタマゴ男爵に注目
ホールケーキアイランド編が終わっていよいよワノ国編が始まりそうな現在ですが、ビッグマムが気になる発言をしています。なんとルフィ達を追い掛けてワノ国に殴りこみをかけるような発言をワノ国をナワバリとするカイドウに伝えるシーンがあるのです。仮にこれが実現すればタマゴ男爵はその先兵として必ず登場するでしょう。
タマゴ男爵は最前線に出ても充分に立ちまわれるだけの強さに合わせて作戦立案力や話術なども併せ持っており、ビッグマム海賊団にとってもかなり頼りになる人物です。ビッグマムの性格を考えるとビッグマム自身も出てきそうですが、その側近としてタマゴ男爵は間違いなく登場し活躍する事になると思われます。
長くそうだったように或いはその得意の話術や立ち回りによる強さや活躍を見せるのがメインになるかもしれません。ワノ国の物語にビッグマム海賊団を絡めるならその立ち回りは非常に重要になる事間違いなしです。タマゴ男爵の再登場に期待しましょう。