【キングダム】荊軻は秦王・嬴政暗殺計画の刺客！人物像を史実から考察

物語が進むにつれて荊軻が秦王である嬴政の暗殺計画の刺客としてキングダムにも登場する？と多くの人から期待されるようになりました。史実においては中華統一を果たした政は秦の始皇帝として大きな力を持っていたことが記されています。秦によって中華が統一されていたものの、それを快く思っていなかった人たちもいたのです。かつて秦によって屈辱を味わった燕の太子丹は特に恨みを持っていました。

衛出身の荊軻は元は衛の官僚になるために多くの国々を渡り歩き学んでいたようです。争いを好まない性格で喧嘩が起きたり、いいがかりを受けたりした際にもササっとその場を立ち去ってしまうような人物だとされています。そこで、史実において秦王である嬴政の暗殺計画の刺客とされている荊軻の人物像とは？暗殺計画に至った経緯や実行状況、その後についても紹介しましょう。

単行本の第50巻達成を記念して2008年4月には「キングダム」の実写版の映画化が公開されました。現在も連載中のキングダムは、佐賀県出身の原泰久さんによって描かれた漫画として週刊ヤングジャンプ（2006年9号から）によって連載されています。第17回手塚治虫文化賞マンガ大賞（2013年）を受賞したキングダムは、58巻（2020年6月の時点）まで単行本で刊行されました。

6600万部（58巻の時点）の累計発行部数を記録しているキングダムは、テレビアニメにおいて2012年6月～2014年3月に渡って第1シリーズ～第2シリーズがNHKやBSプレミアムやによって放送されます。第1シリーズは全38話、第2シリーズは全39話で展開されました。2020年4月からは第3シリーズが放送されています。キングダムでは漫画をはじめアニメやゲーム、実写映画化もされ多くの人から支持を得る作品となりました。

かつての古代中国では、500年も続いた戦国時代によって多くの人が命を落としていました。戦争によって両親を失った子供は戦争孤児として中華全土で下僕としてこき使われることになります。下僕として働いていた賢い漂の所に新たに戦争孤児である信が下僕としてやってきました。何も知らない信は、賢い漂によって下僕を抜け出す唯一の方法を聞き、二人は剣術を学んでいつか天下の大将軍になる夢を抱きます。

史実において中華全土の統一を目指した秦の王である政は最終的には中華の統一に成功して秦の始皇帝となりました。中華を統一したのは始皇帝以降に争いを無くすためだったのです。秦の王を務める政によって冷たくされた燕の太子丹は深い恨みを持つようになり、彼を暗殺しようと考えます。その際に雇われたのが史実でも有名な荊軻（けいか）です。酒が大好きな荊軻は、かつては衛出身の人物で衛の官僚を志していました。

• 名前：荊軻（けいか）
• 出身地：衛
• 志したもの・夢：官僚
• 性格：思慮深い、争いを好まない性格
• 特徴：読書好き
• 好きなもの：酒
• 友好を深めた人物：高漸離（こうぜんり）、田光（でんこう）先生

キングダムでの登場が楽しみにされている荊軻。優秀な衛の官僚になるために各国を渡り歩いて勉強を積み重ねた荊軻は、学びを終えて衛に帰り国のために官僚となって役に立とうとします。しかし、衛の君主と全く意見が合わなかったために官僚への夢を諦めて国を飛び出してしまったのです。放浪の旅に出た荊軻は、史実にも残る秦の始皇帝の暗殺者として有名になります。最終的には暗殺は失敗に終わり殺されることになりました。

幼少期から数々の暗殺計画に巻き込まれてきた政は、史実においては戦国時代の末期に登場したとされている荊軻によって暗殺されそうになったようです。自分たちの国である燕が屈辱を受けたことで太子丹は秦の始皇帝となった政の暗殺を諸国を転々としていた荊軻に頼むことにしたようです。史実においては秦の始皇帝となった政の暗殺計画の刺客として襲撃した彼の行動が記録されています。

キングダムではこれからの登場が期待されている荊軻ですが、彼は初めから刺客として活躍していたわけではありません。衛出身の彼は元々は非常に頭が良く衛の官僚として国に貢献しようとさまざまな学びを深めるために諸国を回っていたのです。弁論の術を修得した彼は学びを完了させて衛の国へ戻ってきました。官僚になろうと考えていた彼は主君から呼ばれて、自らの国家論を伝えます。

衛の主君は彼の話を一切受け入れてはくれなかったのです。官僚になろうと考えていた彼ですが、絶望して衛において官僚になって国に貢献することを諦めてしまいます。官僚になることを諦めた彼は諸国を放浪するようになり、自分はどう生きていこうかと模索することになりました。

戦争のない世界を望んで中華の統一をしようと奮闘していた秦の王である政は、史実では読書好きなかつては官僚になろうと頑張っていた荊軻によって暗殺されそうになっていますが、それは失敗に終わったようです。衛出身の彼は、諸国を渡り歩いて国のために貢献しようと頑張りましたが、衛の主君は彼の考えを認めてくれませんでした。絶望した彼は、衛を出て諸国を遊侠（ゆうきょう）として放浪するようになります。

遊侠とは仁義を重んじながら弱い者を助けるという人物を意味していました。彼は官僚を目指したほどの頭脳明晰な人物であったためにあくまで仁義を重んじながら戦国時代に需要のある遊侠となったのです。諸国を旅した荊軻はさまざな仕事をしながらいつしか燕に辿り着いていました。始皇帝の刺客として勇敢に暗殺に挑んだ史実が残っている荊軻にも辛い過去があったのです。

燕では筑を奏でる高漸離（こうざんり）と出会い意気投合して、一緒に酒を飲むようになります。筑（ちく）とは、琴のような弦楽器の一つとなっていました。彼が奏でる筑は格別のよい響きで彼は歌も上手でした。お酒が大好きな二人は飲み歩いては友人の高漸離が美しい筑を奏でていたのです。美しい音色や歌声を聞いた荊軻が自分の境遇を振り返り涙していました。周囲の人々は彼らを傍若無人だというようになります。

酒が大好きな荊軻とは史実において本来は思慮深い人物とされています。今後のキングダムで秦の始皇帝暗殺に深く関わってくると思われる彼は、どのような経緯で秦王である政の暗殺依頼を受けることになったのでしょうか？その経緯を考察します。燕（えん）という国においても王族による人質を敵国へ送って友好関係を築くことをしていました。燕の太子であった丹は、幼少期には趙の国へ人質として送られています。

幼少期に同じ趙に人質として送られていた人物とは、のちに秦の始皇帝となる政でした。彼らは幼少期にそれぞれの国の太子であり人質として趙の国へと送られていたのです。そのため、二人は幼馴染みであり辛い時期を一緒に過ごした仲間といっても過言ではないでしょう。しかし、趙の国を無事に脱出することができた政は自分の祖国である秦に帰り王として暮らすことができるようになります。

のちに始皇帝となる政が秦の王として国を治めるようになってからは、燕の太子である丹は秦の国へ人質として送られることになりました。幼少期の苦しい時代を一緒に過ごした幼馴染みの丹は、その時と同じように親しく話しかけますが立場が異なってしまったことで、かつてのような政の姿はなく、彼は敵を見るかのように冷たい目で見つめ、冷たい態度をとったようです。これらの様子は史実にも残っています。

かつて同じように幼少期を過ごしていただけに燕の太子である丹は、恨みを抱くようになって秦の国から脱走してボロボロになりながらも祖国の燕に辿り着いたとされています。キングダムで秦の王である政は人質としての壮絶な過去が描かれていますが、王族で人質に出された人物への扱いは酷いために燕の太子である丹が彼に対して怒りを感じ暗殺計画を立てたのも理解できるでしょう。

自分をないがしろにした秦の始皇帝である政を殺害しようと考えた丹は鞠武から紹介された田光（でんこう）に相談しています。彼は自分の食客に適任がいるとして荊軻を紹介しました。キングダムでも王族の人質問題によっての恨みは描かれていますが、史実においてもそれがきっかけとなって反逆や暗殺が計画されることになりました。食客として世話になっている荊軻は暗殺を引き受けることになります。

キングダムでは戦国時代を終わらせようと中華の統一を志した政の暗殺において刺客である荊軻の登場が楽しみにされていますが、史実では燕の太子丹は賢い田光に依頼し、その際に他言無用だといい渡します。早速食客である荊軻に燕の太子である丹からの依頼を伝えた彼は、お酒が大好きな荊軻が秦の始皇帝の暗殺を引き受けてくれたことで安心しました。しかし、太子丹に疑念を持たれたと感じた彼は自刃してしまいます。

彼の死を悲しみながらも任務を遂行しようとした荊軻は、秦の始皇帝である政をどのように暗殺すればよいか用心深く考えるようになりました。頭脳明晰で用心深い彼を暗殺するには小手先の方法では通用しません。頭脳明晰な彼は部屋に数日こもって策を練ることになります。キングダムでこれらの経緯がどのように描かれるのかにも注目が集まっていきました。

渾身の策を思いついた荊軻は、さっそく燕の太子丹の所へ行き会見をしました。用心深い秦の始皇帝を暗殺するには、督亢（とくこう）という燕において一番豊かな土地を差し出すこと、秦から逃亡してきた桓騎（かんき）の首を差し出すという二つの提案をしたのです。しかし、燕の太子丹は自分の国を頼ってきた者を殺すことはできないとその提案を突っぱねたのでした。

史実において暗殺計画を実行することを承諾してくれた荊軻に対して燕の太子丹は、高い地位を与えて手厚くもてなしたとされています。しかし、自分の国を頼ってくれた桓騎の首を差し出すという提案には首を縦に振りませんでした。かつて官僚になろうと思ったほどの荊軻は反対されるのも計算に入れて提案していたのです。そのため、すぐに秦の国から亡命した桓騎に会いに行きました。

かつて秦で活躍していた桓騎に会った荊軻は、秦の始皇帝となる政を暗殺するにはどうしても懸賞金がかかっているあなたの首が必要だと訴えたのです。かつて忠実に仕えた自分をないがしろにした秦の王である政に復讐できるのであればと彼は自刃しました。優秀な刺客だった彼は秦の王である政に会うために口実を二つも作って彼に近づこうとしたのです。これらの様子がキングダムでどのように描かれるのかも楽しみにされています。

史実においてはかつて秦の将軍を務めていた桓騎は、キングダムでは秦の筆頭将軍である白老蒙驁の副将である桓騎として描かれています。また、その後秦の王である政と意見が衝突して殺される前に燕に逃亡した際には樊於期（はんおき）という名を名乗っていたようです。史実で秦の将軍として活躍した桓騎と樊於期とは同一人物では？といわれています。しかし、キングダムでは桓騎と樊於期は別人としてそれぞれ描かれていました。

キングダムでは秦の王である政の暗殺計画はどのように実行されるのでしょうか？史実においても有名な刺客の荊軻がキングダムで今後どのように描かれるかを楽しみにしている人は多いようです。史実を参考に今後のキングダムについて考察していきましょう。刺客として優秀な荊軻が提案した二つの条件が揃ったことで、秦の王に会う口実ができたために燕の太子である丹は、彼に毒を入れた小さな刀を渡しています。

秦の王に会うことができる荊軻には、壮士を一人従者としてつけてあげました。燕の太子である丹からの心遣いを喜んだ荊軻は、毒が入っている小さな刀は受け取るものの、自分の友人を従者として連れて行きたいとお願いしています。しかし、刺客である荊軻の友人は出発当日までに間に合うことができなかったため、仕方なく燕の太子である丹が用意してくれた従者を連れて行くことになったのです。

秦の王である政には次々と暗殺者が訪れていますが、史実にしっかりと記録が残っている荊軻はかなり優秀だったようです。秦の王である政といい争いになって亡命した桓騎の首を持ち、燕において一番豊かな土地である督亢の地図に毒の匕首（あいくち）を仕込んだ彼は、秦王である政と会見するために秦の国へ出かけていきます。ちなみに匕首（あいくち）とは短い剣を意味しています。これらはキングダムでもほぼ忠実に描かれそうです。

キングダムでは史実にかなり忠実に物語が展開されています。史実では燕において一番豊かな土地である督亢や秦から逃げてきた懸賞金が懸かっている桓騎の首を持参した燕の使者が会見をしたいと申し出ている知らせを聞いた秦の王は喜んで会見をすることになりました。刺客である荊軻が王に会見することができるようになると燕の太子丹が従者に付けてくれた人物は会見できると思っていなかったのか青ざめてしまったようです。

史実では冷静沈着で思慮深い荊軻は、堂々と秦の王である政の元へ進み出て持参した懸賞金がかかった桓騎の首と督亢という燕においてはとっておきの土地の地図を渡しました。処刑しようと思っていた桓騎の首を見た王は大喜びします。次に燕の立派な土地である督亢という領地が載っている地図を開いた瞬間に毒が施されている匕首（あいくち）が飛び出してきたことで王である政は驚いて動揺してしまいました。

その瞬間を逃すまいと刺客である荊軻は、素早く王の袖を掴んで毒の短剣で突き刺そうとします。しかし、運よく王の袖が破れてしまったために難を逃れました。王は腰に携えている剣を抜こうとしますが、動揺しているためか思うように抜くことができなかったのです。そのため彼はひたすら逃げることになります。キングダムでいつも冷静な秦の王である政もこのような場ではきっと油断して動揺してしまうことになるでしょう。

史実ではあと少しで刺し殺せるはずでしたが、王の袖口が破れたことでチャンスを逃します。しかし、冷静な荊軻は再度気を引き締めて秦の始皇帝となる政を殺そうと後を追いました。王が目の前で殺されそうになっている中宮廷の臣下たちは何もできずにオロオロとしていました。秦の国では法律で宮廷に仕えている臣下たちは武器を持ってはいけないとなっていたのです。そのため誰も立ち向かうことができませんでした。

武器を持っている部下は、常に階段の下に待機させられていたのです。王の命令がない限り入ることができません。必死に暗殺者である荊軻から逃れようと逃げている最中に大きな声を出すこともできなかったのです。暗殺を企む彼にとっては絶好のチャンスでした。しかし、勇敢な医師が薬箱をとっさに荊軻に投げつけることで彼の動きを止めることに成功します。キングダムでも最終的には助かる設定になると考えることができます。

史実では薬箱を投げつけられた荊軻は、動揺し怯んでしまいます。その隙に気持ちを落ち着けることができた王は剣を抜いて彼を斬りつけたのです。彼は最後に自分の力を振り絞って毒が施されている短剣を放っていますが、その短剣は柱に刺さって王を殺すことはできませんでした。王は控えている武器を持った部下を呼びつけて暗殺者である荊軻を切り刻んでしまったのです。

史実において秦の始皇帝を暗殺しようとした荊軻については詳細が記録されています。彼は中華の歴史においても有名な人物だったのです。そのため、キングダムにおいてもいずれ登場するのでは？と考えている人が多いのです。官僚になろうとしていた荊軻とは、さまざまな顔を持った人物のようでした。魅力的な彼が今後キングダムでどのような活躍をするのか期待されていますが、ほぼ史実通りの内容になるのかもしれません。

史実においても有名な荊軻による秦の始皇帝の暗殺事件は失敗に終わります。命を狙われた始皇帝はこの事件によって燕を滅ぼすために趙において作戦を練っていた王翦（おうせん）に命令して燕を攻撃するように指示しました。怒りを買ってしまった燕の太子である丹は熱い心を持った李信によって殺されることになります。秦の始皇帝である政の暗殺計画が失敗に終わった後は、鞠武の進言通りに事が進むことになりました。

燕の太子である丹が、自分の恨みによって周囲を巻き込んだ事件となってしまったのです。当時の鞠武の進言を素直に聞いていれば命を落とすこともなかったのかもしれません。また、思慮深い荊軻の運命を狂わすこともなかったでしょう。キングダムにおいてかつて官僚になろうとするほど優秀だった荊軻が刺客となって登場する暗殺事件を待ち望んでいる人は多いようです。史実においても有名な人物のため登場が期待されていました。

史実においてお酒が大好きな荊軻が引き起こした秦の始皇帝の暗殺事件とは、燕の太子である丹の個人的な恨みによって発生した事件となります。個人的な恨みによって燕の国は滅ぼされることになりました。また、読書好きで思慮深い彼には高漸離という友がいました。筑を美しく奏でることができる高漸離とは燕で出会った際にすぐに意気投合したよく酒を酌み交わす仲となっていたのです。

友であった荊軻の死を知った高漸離は、燕が滅びてからは別の場所で名前を変えて暮らしていました。しかし、筑を美しく奏でる彼はすぐに秦の始皇帝の耳に入ることになります。かつての刺客である荊軻と深い関りがあった高漸離は筑の腕を買われ両目を潰されることで宮殿に入ることが許されました。

かつての友を殺した王を許していなかった高漸離は鉛を筑に入れて始皇帝を殺害しようとしますが失敗に終わり殺されてしまいました。秦の始皇帝とは、強運の持ち主ともいうことができます。どんなピンチの際にも袖が偶然に敗れたり、医師が薬箱を投げつけてくれたりして何とか切り抜けることができたのです。天下を治める人は実力と共に運も必要なのでしょう。

キングダムをこよなく愛している人は史実に詳しい人が多く、秦の始皇帝の暗殺事件の刺客として登場した荊軻はキングダムの時代の人であるため今後登場してくるかな？と期待をしている人も意外と多くいました。史実において詳細が残っている彼の存在を好きだという人も多く、彼がキングダムに登場してくれることを待ちわびている人もいます。

キングダムの40巻を読み終わった人は、史実では鼠輩のような嫪毐がかっこいいと感想を寄せている人もいました。そのため、史実においても有名な刺客である荊軻をどのように描くのか楽しみとコメントしている人もいます。秦の始皇帝とは、初の中華を統一した人物であるために多くの人から恨まれる存在となっていました。当時の始皇帝はキングダムに登場している政とはかなり異なっているようです。

キングダムにおいて燕の話が描かれていることから物語の終盤になってしまっているものの、史実で有名な荊軻が出てくることを心待ちにしているとコメントしている人もいました。中国史において最も好きな人物の一人である彼が登場してくれるのを待ちわびているキングダムファンは多いようです。

思慮深く本来は祖国の官僚として働きたかった荊軻は、史実において秦の始皇帝の暗殺事件に関わった人物として名前を刻むことになりました。彼は燕の太子である丹の恨みを晴らすために命を失った人物の一人となっています。お酒が大好きで筑を美しく奏でる高漸離という友を持っていた彼は、食客として恩があった田光の頼みを断ることができない心が優しい人物であり、キングダムでの今後の登場が期待されていました。