【ようこそ実力至上主義の教室へ】ホワイトルームとは何？綾小路清隆の父親が作った？

「ようこそ実力至上主義の教室へ」とは、天才的な頭脳を持った高校生たちの攻防・対立を描いた学園サスペンスです。以下では、「ようこそ実力至上主義の教室へ」に登場するホワイトルームとは何か、その実態やホワイトルームを創設した綾小路清隆の目的や、綾小路の父親に対する思い、極秘とされているホワイトルームを知る関係者などを、考察を交えながら紹介します。

「よう実」の愛称で親しまれる「ようこそ実力至上主義の教室へ」は、ゲームシナリオライター・衣笠彰梧先生のライトノベル作品で、トモセシュンサク先生がイラストを担当しています。ラノベ版「よう実」は、2015年からMF文庫Jから刊行され、シリーズ累計発行部数は、第2章・2巻が刊行された2020年6月時点で、380万部を突破しました。

ライトノベル「ようこそ実力至上主義の教室へ」は、主人公・綾小路清隆の学年ごとにシリーズ構成がなされており、1年生編にあたる第1章は全14巻で構成されています。シリーズ・第2章からは、2年生に進級した綾小路の学園生活と、敵対者との抗争が描かれ、2020年6月までに計2巻が刊行されています。また、「よう実」は、ラノベ版を原作とする漫画版やアニメ作品も制作されています。

物語の舞台である高度育成高等学校は、独自のカリキュラムで生徒の進路希望を実現させる、全国屈指の名門校であり、綾小路清隆が入学しています。校内では、生徒たちによる陰謀や策謀、クラス間での対立や攻防が横行し、綾小路も否応なしに巻き込まれていきます。しかし、常人離れした頭脳と身体能力を持つ綾小路は、クラスメイトの協力を得ながら、敵対勢力との戦いに挑みます。

「ようこそ実力至上主義の教室へ」の主人公・綾小路清隆がいたホワイトルームとは、天才を量産するために創設された、教育プログラム施設であり、白色で統一された内部が特徴です。以下では、「ようそこ実力至上主義の教室へ」のホワイトルームとは何か、施設独自の教育プログラムや、生徒たちの実態、ホワイトルームが作られた目的を考察を交えながら紹介します。

「ようこそ実力至上主義の教室へ」に登場するホワイトルームとは、文字通り白で統一された無機質の空間を指します。ホワイトルームでは、よう実の主人公・綾小路清隆を始めとする様々な子供たちが、天才を超える能力を開花させるべくあらゆる分野の教育を受けています。また、ホワイトルームでは、1学年を1グループとし、外部との接触は勿論、他グループとの交流もない、徹底した隔離環境も特徴に挙げられます。

よう実のホワイトルームで実施されている教育は、学習面だけでなく、運動面や芸術・文化的要素にまで及び、それぞれの分野で一流の腕を持つプロフェッショナルから、直々に手ほどきを受けます。運動面では護身術や武術など、芸術面では、チェスなどの頭脳戦からピアノ・書道などセンスが求められる分野まで及び、あらゆる能力に秀でた、完璧な人間像の育成を目的としています。

そして、ホワイトルームの生徒には、能力値という理想の数値が定められており、それらの数値を唯一超えた生徒こそ、よう実の主人公・綾小路清隆です。綾小路は、ホワイトルームの最高傑作と称された男子生徒で、施設の価値を高める大切な存在でした。同時に、他の世代の生徒たちにも、綾小路清隆を超えることを目標に、日々、厳しい鍛錬を重ねています。

あらゆる分野に長けた人間を育成する施設・ホワイトルームは、綾小路清隆の父親によって作られ、20年前に運営が開始されました。ホワイトルームが作られた目的は、天才を超える能力を持った優秀な息子に育ってほしいという綾小路の父親のエゴであり、綾小路自身も生まれた時からホワイトルームに閉じ込められ、独自のカリキュラムの元で育てられました。

そして、ホワイトルームには、綾小路清隆の父親と同じ考えを持つ親の意向により、幼い時に施設に入れられた子供も多数おり、生徒たちの学力は、小学校低学年でありながら大学生レベルと推測されています。外部から見ても卓越した頭脳を持った天才集団とも呼べるホワイトルームの生徒たちですが、内部では理想の数値に到達するべく、毎日、高度な教育が施されています。

そして、ホワイトルームの子供たちの中には、その厳しい教育プログラムに耐えきれず、やむを得ず脱落してしまう生徒も少なからず発生ています。脱落により、ホワイトルームを退出した生徒たちの多くは、苛烈な教育環境の影響で心を壊してしまっており、せっかく身に付けた能力を、外の世界で上手く活用できずにいることが現状です。

「ようこそ実力至上主義の教室へ」のホワイトルームの目的とは、表面上は、綾小路清隆の父親が、息子に英才教育を施すために創設したとされています。しかし、本当の目的は、綾小路清隆を始めとする子供たちをホワイトルールで教育・競争させ、それらをサンプルに天才を作り出す教育システムの確立させることにあります。しかし、その計画の詳細は、現時点では不明とされています。

「ようこそ実力至上主義の教室へ」では、かなり異質な存在であるホワイトルームは、よう実の主人公・綾小路清隆の父親によって創設されました。その目的は、息子を天才に育て上げることに加えて、ある計画が隠されていました。以下では、「ようこそ実力至上主義の教室へ」のホワイトルームを作った、綾小路清隆の父親の目的や、綾小路の父親に対する思いを考察しました。

「ようこそ実力至上主義の教室へ」のホワイトルームは、綾小路清隆の父親が創設したことが判明し、最高の教育プログラムを生み出したきっかけは、綾小路の父親の経歴にありました。綾小路清隆の父親は、世間で言う良い大学の出身ではなかったものの、凡人でも屈強の精神力を武器に天才たちと渡り歩き、勝ち上がってきた過去を持ちます。

そして、自身の経験から、凡人が天才を超えることを身を持って知った綾小路の父親は、息子の誕生を機にホワイトルームの創設・運営に取り掛かり、天才の量産を目論みます。しかし、ホワイトルームの理想の数値に達した生徒は、運営から20年がたった現在までに、自身の息子・1人だけでした。同時に、天才を超える凡人が誕生するどころか脱落する生徒も続出し、綾小路の父親にとって苦い状況が続いています。

そして、これらに追い打ちをかけるように、息子がホワイトルームから逃げ出し、綾小路の父親の計画は難航を示し始めます。また、よう実の主要舞台である高度育成高等学校は、国の管理下に置かれた学校で、坂柳理事長は、綾小路清隆の父親の元部下にあたることも、息子の奪還を難しくしています。しかし、天才を超える凡人である綾小路清隆の父親は、高校に刺客を送り込み、息子をホワイトルームに連れ戻そうと暗躍します。

自分を超える天才に倒されることを望んでいる綾小路清隆は、ホワイトルームという存在自体を疎んでいたと推測でき、それらを作った父親に対してもあまり良い感情を持っていなかったでしょう。よう実では、当時の執事・松雄の手引きにより、ホワイトルームからの逃亡・高度育成高等学校に入学したことで、ひとまず父親との距離が遠ざかることができた状況にあります。

しかし、父親の方は、自身の計画を成功させるべく、あらゆる手段を駆使して綾小路清隆を連れ戻そうとします。「ようこそ実力至上主義の教室へ」では、高校の理事長・坂柳を謹慎処分にし、自分に近い月城を理事長代理に据えたり、息子の後輩にあたるホワイトルーム・5期生を始めとする刺客を高校に送り込んでいます。

一方、綾小路清隆も、ホワイトルームの存在を否定させるべく、堀北を始めとする生徒の育成に着手します。綾小路清隆の目的は、最高傑作と呼ばれた自分より勝る人材を育成し、彼らに倒されることで、ホワイトルームや父親の考えに対する否定を示すことです。これらは、自身の父親の目的とは、正反対のものであり、綾小路清隆の父親に対する復讐心も推測できます。

「ようこそ実力至上主義の教室へ」のホワイトルームでは、外部から隔離された独自の環境で運営されており、その存在を知るものは、ホワイトルーム関係者や彼らと接点のある人物に限られています。以下では、「ようこそ実力至上主義の教室へ」のホワイトルームを知る生徒や、理事長の娘・坂柳有栖と綾小路清隆の関係や今後について紹介します。

よう実のヒロインの1人・坂柳有栖は、Aクラスのトップに君臨する二大巨頭の1人であり、先天性心疾患により運動が出来ないハンディを帳消しに出来るほどの卓越した頭脳の持ち主です。「ようそこ実力至上主義の教室へ」では、ホワイトルームの最高傑作・綾小路清隆を敵視し、自らの手で綾小路から勝利を奪うことを目指しています。

また、坂柳有栖の父親は、高度育成高等学校の理事長であることや、綾小路清隆の父親と接点があり、坂柳自身も父親を通じて、ホワイトルームの存在を知っていました。そして、綾小路清隆とは、実父を通じてホワイトルームにいる彼を目撃するなど面識があります。高校では、綾小路清隆の過去を知る数少ない人物として、綾小路に宣戦布告し、熾烈な頭脳戦を繰り広げています。

高度育成高等学校のトップ・坂柳有栖と、ホワイトルームの最高傑作・綾小路清隆の関係は、相手に勝つこと・負けることを望む一風変わった敵対関係と呼べるでしょう。そして、「ようこそ実力至上主義の教室へ」では、綾小路の過去を知った上で彼に宣戦布告し、選抜種目試験のチェスの一騎打ちで、綾小路に辛勝しています。

しかし、このチェス対決の背景には、理事長代理の月城の強制介入が働いており、思わぬ事実に坂柳は激怒します。今回のチェス対決は、双方にとってフェアではなかったため、今後の展開にて、坂柳有栖と綾小路清隆の本気のチェス対決が行われると予想でき、2人の勝敗から目が離せません。

平凡な高校生活を望む天才・綾小路清隆と、施設の最高傑作と謳われた綾小路の奪還を目論むホワイトルーム関係者及び刺客との攻防戦は、高校進級と同時に2年生編へと突入し、双方の戦いも激しさを増し続けています。以下では、よう実こと「ようこそ実力至上主義の教室へ」のホワイトルームに関する感想や評価を紹介します。

「ようこそ実力至上主義の教室へ」にて、あらゆる分野に秀でた人材育成を目的とするホワイトルームは、よう実読者の関心の的であり、綾小路清隆のような頭脳を手に入れたいとの感想も見られます。一方で、断片的に判明したホワイトルームの実態や、感情に乏しい綾小路の姿から、ホワイトルールに対する否定的な意見も見られます。

天才的な頭脳を持った高校生たちの学園抗争を描いた「ようこそ実力至上主義の教室へ」は、主人公・綾小路清隆のキャラ設定や、彼に勝利することを目指す生徒たちの権謀術数が見どころです。そして、「よう実」は、原作小説版も高い人気を誇っており、一度読み始めたら止まらない、最新巻が待ち遠しいなど、予測不能な展開で読者を楽しませています。

ライトノベルファンから高い評価を得る「ようこそ実力至上主義の教室へ」は、アニメファンからも高い人気を得ており、アニメ2期の放送が期待されています。アニメ版「よう実」は、観る者の興味・関心を引くストーリー展開に加えて、キャラクターデザインが可愛いなどの感想が見られ、ライトノベル派のファンにもおすすめな作品となっています。

「ようこそ実力至上主義の教室へ」のホワイトルームの実態や作られた目的、ホワイトルームを創設した綾小路清隆の父親の思惑と計画、ホワイトルームの存在をする理事長の娘・坂柳有栖と綾小路清隆の関係や今後について考察しました。自分を上回る天才に倒されることでホワイトルームの存在否定を目論む綾小路清隆と、彼の奪還を目論むホワイトルーム関係者の攻防戦や、その予測不能な展開から目が離せません。