2020年08月29日公開
2020年08月29日更新
【シュタゲ】SERNをネタバレ考察!ラウンダーとは何者?現実に存在している?
大人気作品『STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)』を彩る謎の組織「SERN」。なぜ「SERN」が岡部倫太郎たちに目をつけ敵対することになったのかをネタバレ考察!「SERN」の元ネタは「CERN」?元ネタとなった「CERN」とはなに?ラウンダーは「SERN」の実行部隊?など『STEINS;GATE』に登場する謎の組織「SERN」とはなんなのかについて『STEINS;GATE』の核心に迫るネタバレを恐れずにシュタゲにまつわる謎を解説していきましょう!
SERN(セルン)とは?
みなさんシュタゲの愛称でも知られる名作SF作品『STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)』に登場する謎の組織「SERN(セルン)」はご存知ですか?元ネタが「CERN」だと言われている「SERN」。そんな驚くべき組織「SERN」とは一体なんなのかという疑問について今回はネタバレ考察していきましょう!
シュタインズ・ゲート(シュタゲ)の作品情報
シュタインズ・ゲート(シュタゲ)の概要
『STEINS;GATE』(シュタインズ・ゲート)とは「シュタゲ」の名でファンの間で呼ばれている5pb.が開発したゲームソフトの名前です。「科学アドベンチャーゲーム」という銘打ちで制作され、のちに2011年のアニメ化を皮切りに小説、舞台にドラマCDなど様々な分野でスピンオフや派生作品を生んだマルチメディアコンテンツになっています。
シュタインズ・ゲート(シュタゲ)のあらすじ
中二病と科学への飽くなき情熱を持て余した大学生「岡部倫太郎」はある日、中鉢博士の「タイムマシン理論に関する講演会」に赴いたことで「牧瀬紅莉栖」と出会い、そして彼女が死んでしまう一幕を目撃します。しかし何故か頭痛とともにメール着信を確認すると講演会に行ったことも牧瀬紅莉栖と出会ったことも「ない」日常へと迷い込んでいたのです。そんななか、岡部倫太郎は過去に送信できるメールを発明することになります。
SERN(セルン)の概要
SERN(セルン)とはそんな『STEINS;GATE』に登場する研究機関の名前です。ネットの掲示板の「ジョン・タイター」の発言などを手がかりとしながら、岡部倫太郎と橋田至などの「未来ガジェット研究所」の仲間たちがタイムマシンの発明のためにハッキングを試みた機関でもあり、のちにその選択が悲劇を引き起こすことになるのです。
表向きは欧州素粒子原子核研究機構という公的な機関として登場しますが、その実は「ラウンダー」と呼ばれるエージェントを内包し、「IBN5100」という岡部倫太郎たちがタイムマシン発明に使用した古いコンピューターを強奪しようとするマフィアのような面ももった組織でした。また、『STEINS;GATE』の続編スピンオフにあたる『STEINS;GATE 0』では後述で詳しくご紹介しますが第三次世界大戦を引き起こすトリガーにもなっていました。
解説Tips:IBN5100
IBN5100とは『STEINS;GATE』に登場する幻の旧式デスクトップコンピューターで、IBM社が実際に世に送り出していた「IBM5100」が元ネタになっています。劇中ではSERNの極秘文章を読み解き、あるいはその恐るべき実験を成功させるためにも必要なプログラミング言語を採用しているとされていました。岡部倫太郎はIBM5100を秋葉留未穂の父親から漆原るかを経由する形で入手しておりそれによってSERNの秘密を知ることになりました。
SERN(セルン)をネタバレ考察!現実に存在している?
SERNは現実世界のCERNがモデル
「科学アドベンチャーゲーム」シリーズは実在する機関や商品などをうまくストーリーに絡ませていくことでも人気ですが、この「SERN」もまた例に漏れません。元ネタは「欧州原子核研究機構」(Conseil Européen pour la Recherche Nucléaire=CERN)と呼ばれる素粒子物理学研究の最先端を走る世界最大規模の研究施設です。CERNは素粒子物理学だけでなくインターネットの仕組みにも大きく貢献していることでも有名です。
CERNは世界最大規模の大型ハドロン衝突型加速器や国境を跨いだいくつかの研究所をもち、欧州だけでなく日本やアメリカなど数多くの国が日夜研究を行なっています。『STEINS;GATE』劇中ではこの大型ハドロン衝突型加速器を利用してマイクロブラックホールの生成・時間跳躍の実験を行なっているとされており、極秘文章のなかで岡部倫太郎たちはタイムマシン発明のヒントを得ることになります。
以前にCERNへのQ&Aコーナー企画で、
— Artorius (@H_NobleUniverse) February 5, 2020
「タイムリープ研究してます?」に「そこら辺はSERNにお任せしてますね」なんて返してたんで、ドファンですね彼ら
F外失
なお余談ながら、現実のCERNではタイムマシン開発などは行なっていないというインタビューもあり、『STEINS;GATE』作者の志倉千代丸さんとも朗らかな対面をしているなど比較的寛容で開かれた研究機関でもあります。
SERNが第三次戦争を引き起こす?
また『STEINS;GATE』劇中では阿万音鈴羽から言及がなされ、『STEINS;GATE 0』でその詳細が語られましたが、SERNを中心とする「タイムマシン開発」が火種となり『STEINS;GATE』の劇中世界線における2036年は「第三次世界大戦」を経験してSERNが支配する世界になっているという設定になっていました。時間を制するものが歴史を変えるという事実が非公式部隊「ラウンダー」の存在などを重々しくしていると言えるでしょう。
ラウンダーとは何者?
続いては多くのシュタゲファンにトラウマを残したSERNの非公式特殊部隊「ラウンダー」についてネタバレ考察していきましょう!
ラウンダーの正体とは?
「ラウンダー」は「IBN5100」を所持し過去へと情報を送信可能なメール「Dメール」を発明してしまった岡部倫太郎たち未来ガジェット研究所を襲撃した非公式特殊部隊のことです。SERNはなんと日本に「IBN5100」が存在するという情報を事前にキャッチしており、潜入捜査の末に岡部倫太郎の元にあるということとハッキングをされたということがわかると躊躇なく武力行使に出たのです。
この「ラウンダー」の襲撃によって、岡部倫太郎にとっても大事な人物であった「椎名まゆり」の死が因果律に結びづけられてしまいます。この死のループを脱するための試行錯誤とSERNとの闘いがはじまるのです。
少々ネタバレになりますが、タイムマシンを使用しリーディングシュタイナーの能力をつかって試行錯誤を進めていくことで、序盤までは何事もないただの「事故」だと思っていたものや見過ごしていたもののなかにもSERNの魔の手が迫っておりかなりの人数が動員されていたことが明らかになります。
ラウンダーの萌郁とは?
『STEINS;GATE』の驚くべき真実とトラウマシーンとして桐生萌郁のラウンダーとしての襲撃とその解決編までの暗い道のりはファンの心を抉っています。社会性に欠け天涯孤独のなかで生きてきた桐生萌郁はなんと中学生の頃に睡眠薬による服毒自殺をしたものの失敗し、その後インターネット上で出会った「FB」と呼ばれるラウンダーによって「M4」というコードと生きがいを手にしたということが明らかになるのです。
このように社会的孤立や反社会的行為に走らざるを得ない悪く言えば「足がつかない人間」をラウンダーとして雇い、非人道的な作戦を展開してきたというのが『STEINS;GATE』におけるSERNの気質だと考察出来るでしょう。そのせいもあってか、ラウンダーだと判明する人々はどれも普通の一般人に紛れ驚きと恐怖をもってファンの記憶に刻まれることになりました。
SERN(セルン)に関する感想や評価
最後にファンを恐怖の底に叩き落とした機関「SERN」のもたらしたリアル感についてSNSの声を探ってみましょう!
シュタゲは実際にあったIBM5100捜索ジョンタイターの掲示板書き込み事件
— †††hrmz††† (@hiromitsu_skunx) October 18, 2017
実在する素粒子実験がブラックホール実験につながる恐れとして倫理的賛否でもちあがった 実在する機関CERNがモデルのSERNがでてきたりと
オカルトとは密接なつながりのある作品なんだぜ! https://t.co/P6EnCwZbWH
『STEINS;GATE』は「IBN5100」や「ジョン・タイター」「SERN」による「ブラックホール実験」などの当時インターネット上で囁かれていた都市伝説めいた事件をうまく物語に昇華していると評価するファンはあとを絶たないようです。
というかジョンタイターもCERN(SERN)もこの現実世界にあったのか…。シュタゲ見たあとジョンタイターのWikiみるとこいつの言ってること実は本当なんじゃね?ってなるな
— MINE (@mineuntn) April 19, 2020
また、『STEINS;GATE』に触れた後でWikiなどインターネットを通じた検索を行うと追体験が出来、まるで『STEINS;GATE』の出来事が本当に起きたのではないかという没入感に浸れるという感想もあります。
SERNの仕業 https://t.co/kNguC9haQL
— にっかちゃん (@nikkachan_) August 24, 2020
そして極め付けには、秋葉原というリアルな街のいわゆる「聖地」が変わっていくと「SERNのしわざ」とファンたちが没入感をそのままに感情を共有でき、「SERN」というトラウマ的組織の設定がコミュニケーションコンテンツとして楽しめるようになっているのも確認できます。そういう意味でもこの「現実にありそうな邪悪な組織SERN」という構図は効果的だったと考察できるでしょう。
SERN(セルン)まとめ
『STEINS;GATE』に登場する悪の科学組織「SERN」の解説はいかがでしたか?『STEINS;GATE』にはほかにも考察するほど没入できる伏線やさまざまなメディアミックス作品がありますので、好奇心のおもむくままに謎に挑んでみても楽しいかもしれません。