2018年09月08日公開
2018年09月08日更新
シュタインズゲートのアニメ版考察まとめ!伏線・疑問点など分かりやすく解説
人気アニメ「シュタインズゲート」はとても複雑に伏線が張られているストーリーが魅力です。その伏線についての解説や考察はもちろん、そこから浮かび上がる疑問点にも注目して解説していきます。また、レビューやネットの感想から考えられることや人気の考察もご紹介しながら、よりシュタインズゲートを楽しめる考察を行い、より楽しめるように二度三度繰り返して見るポイントもご紹介します。
目次
シュタインズゲートを徹底解明!アニメ版の伏線などを考察して解説!
出典: https://eiga.com
シュタインズゲートのアニメ版を徹底解明していきます。アニメ版を見て考察しながら、張り巡らされている伏線を解説ながら解明します。とても作りこまれたストーリーが人気のシュタインズゲートアニメ版は、見終わった後に「これはどうだったか?」と疑問に残ることも多くあります。そんなときはこの考察を下さい。
シュタインズゲートとは?
シュタインズゲートとは、原作はパソコンゲームでした。とても人気のゲームが万を持して2011年にスタートしました。内容は、SFアニメのタイムトラベル系と言われるもので、主人公がタイムトラベルを駆使して理想の世界を目指すストーリーになります。
舞台となっているのは2010年の東京都秋葉原です。主人公の岡部倫太郎(おかべりんたろう)率いる大学生発明サークル「未来ガジェット研究所」のメンバーがタイムマシンの発明を偶然してしまいます。その時からタイムトラベルの輪に巻き込まれていってしまうという内容になっています。
その中でも序盤に張り巡らされた伏線を終盤で回収していくのですが、中には「こんなに重要だったのか」と思える伏線が散りばめられており、各ストーリーごとに自分で考察し、独自の解説をしていくことで、数倍楽しめるアニメとなっています。
シュタインズゲートのアニメ版考察・解説①伏線
アニメ「シュタインズゲート」にはあらゆる伏線が張り巡らされています。それは物語の中で張り巡らされているのはもちろんのこと、オープニングの中にも、伏線を示唆している部分も出てきています。
オープニングシーンの解説と、シュタインズゲートの伏線は本当に多く張り巡らされていて、全てを紹介しきれませんが、大きな伏線となる第1話の伏線の考察とその他、ストーリー全体の大きな伏線と解説をします。
オープニングテーマの意味を考察
オープニングテーマと同時に流れる映像にも伏線とストーリーの展開が示唆されています。まずはじめに主人公の岡部倫太郎がたくさんの歯車に囲まれるシーンは、多くのタイムリープを行っていくことを示唆しています。
次に橋田至(はしだいたる)のシーンでは、オープニングの最後、全員が順次に登場するのですが、多くの人ごみが撮されたあとに登場してきます。ここから考察すると、世界線をつなぐ人物として、タイムマシンの創作者ということを示唆しています。
そして牧瀬紅莉栖(まきせくりす)は登場シーンが多いのですが、その中でも歯車の上に立ち、そのあとにセミの腹を向けているシーンが描かれます。このことから、運命の歯車を大きく変えた存在であり、その原因が血だまりに倒れた最初のシーンだったことを示唆しているシーンと考えられます。
椎名まゆり(しいなまゆり)のシーンも多く出てきますが、その中で、椎名まゆりのアップからダイバージェンスの数字が無数に出てくるシーンがあります。これは椎名まゆりを助けるために、サイバージェンスの示す数字を何度も変えなければいけないことを示唆していると考察できます。
阿万音鈴羽(あまねすずは)のシーンは時計が逆回転しています。これは、阿万音鈴羽がタイムトラベラーであるとともに、タイムトラベラーとして@ちゃんねるに登場する「ジョンタイター」であることも支持していると考察できます。
フェイリスのシーンについては、たくさんの世界線から分岐している映像が重ねて描かれており、そこに手を伸ばしてから時計の逆回転シーンとなります。これは過去のやり直しを示唆している部分だと考察できます。
漆原るかのシーンは、背景に反転している漆原るかが描かれています。これは、男の漆原るかと女の漆原るかを描いているもので、それを歯車で囲っていることからどちらの性別の漆原るかが世界線によって存在していることを示唆しています。
桐生萌郁(きりゅうもえか)は、携帯電話を手にもってずっと見つめているシーンが描かれています。極度の携帯依存症というキャラクター性と、携帯依存している理由が、背景に出てくるように世界線によって違うことを示唆しているシーンです。
アニメスタートと同時にこのようなストーリーを既に張り巡らしていました。物語が進むにつれ、オープニングの意味が深くなり、そこから考察出来る事実関係を考えながら見進めていくのも一つの楽しみ方となっています。
第一話で張り巡らされた伏線とその解説
第一話は、シュタインズゲートのアニメにとってとても大きな意味を持つストーリーと伏線になります。まずはじめに、秋葉原のラジ館へ中鉢博士の会見に岡部倫太郎が向かいます。そこで、初めて会う牧瀬紅莉栖に「さっき、今にも泣き出しそうな顔で話しかけようとしてきたけど、どうしたんですか?」と聞かれます。
そうです、初めて会うはずの牧瀬紅莉栖に、さっき会ったと言われています。ここではなんのことかわかりませんが、物語の終盤、理想の世界線である「1%の世界線(β世界線)」に行くために、世界を騙すべくタイムトラベルをして来た岡部倫太郎が牧瀬紅莉栖に接触していたのです。
また、世界を騙すために必要なアイテム「メタルウーパー」をガチャガチャで引き当てるまゆりも描かれています。これも物語の終盤、中鉢博士の持つ封筒に金属として潜り込ませ、牧瀬紅莉栖の論文を独占されるのを防ぐために必要なアイテムが描かれていました。
さらに、血だまりに倒れる牧瀬紅莉栖を発見する前、男の叫び声を聞いた岡部倫太郎ですが、この声があって初めて牧瀬紅莉栖が倒れているのを発見します。この声の正体は「未来から来た岡部倫太郎」です。物語の最後に初めて第一話の謎が全て明かされます。
シュタインズゲートのアニメ版考察・解説②最初のdメール
タイムリープをするきっかけとなるのが「dメール」です。dメールを解説すると、未来ガジェット研究所で発明された電話レンジ(仮)に取り付けられた携帯電話にメールを送るとタイムリープ(世界線の移動)し、そのメールの内容によって過去が変化してしまった世界線に移動します。
移動した世界線でも「元の世界線の記憶を持ったまま」という能力のリーディングシュタイナーを備えている岡部倫太郎は、dメールの過去改変が原因で違うところに出てしまう大きな影響を戻すためにタイムリープを繰り返していくことになります。
dメールとは
電話レンジ(仮)に取り付けた携帯電話にメールを送るとタイムリープが起きるという現象が、シュタインズゲートの大きな物語の元となっています。そのタイムリープを引き起こすメールを岡部倫太郎達は「dメール」と名づけました。
dメールの由来は、第6話で名前を決める会議が行われました。その中で出てきた候補が「ノスタルジアドライブ」や「時をかけるメール」の他、「遡行メール」と「バックトゥザメール」でした。その候補から連想し、「デロリアンメール」という名前が決議されました。
デロリアンといえば、名作映画であるバックトゥザフューチャーに出てくる車です。この車に乗ってタイムスリップを行う映画ですので、タイムスリップをするメールをデロリアンメールと呼ぶのもしっくりきます。ですが長い呼び名なので「dメール」と略して呼ぶようになっています。
最初のdメールの大きな意味
シュタインズゲートでは、最初に送ったdメールが大きな歯車となってしまいます。最初に送ったdメールは、血だまりに倒れている牧瀬紅莉栖を発見してしまった(死んだと思っている)、と岡部倫太郎が橋田至に送信したメールとなっています。
このdメールは、今までの過去改変を治してきたのと同様に取り消してしまえば、牧瀬紅莉栖が死んでしまうことになってしまいます。そのため、「牧瀬紅莉栖が刺されて倒れている」と見せかけ、過去の岡部倫太郎を騙さなければなりません。
そして、牧瀬紅莉栖が助かった世界で、中鉢博士に奪われた論文を燃やすことで(世間に発表されない)新たな世界線(シュタインズゲート)に移動することが正解なのだと導き出し、岡部倫太郎は何度もチャレンジすることになります。
これが未来の岡部倫太郎が策略した作戦「オペレーションスクルド」となります。一度、牧瀬紅莉栖の救出を失敗したあとに、第一話で送られてきた謎のムービーメールが読み込めるようになり、そこで語られた作戦です。
今までは、椎名まゆりと牧瀬紅莉栖のどちらかしか救えないという状況だったが、世界を騙し牧瀬紅莉栖が刺されたように見せ、救出できれば世界が変わると言われ、第一話の岡部倫太郎を騙すことがシュタインズゲートへの道のりとなります。
ですがそのためには最初のdメール「牧瀬紅莉栖が倒れていた」というメールを岡部倫太郎に送信させなければ成り立ちません。なぜならそうしなければそのdメールがSERN(セルン)に傍受されず、そこから始まるα世界線が出来上がらないからです。
このことから、「dメールを送信する」という最初の伏線を解説すると、とても大きな意味を持った点だったことがわかります。第一話ではなんともないシーンだったことが伏線となり、とても重要な点として回収されるのはシュタインズゲートの魅力な点となっています。
シュタインズゲートのアニメ版考察・解説③7000万年前の描写
アニメシュタインズゲートの12話で、岡部倫太郎が7000万年前の荒野に立つ夢を見ます。とても謎めいたシーンですが、これは何を意味しているのかを考察します。アニメシュタインズゲートに出てくる「デジャブとは違う世界線の記憶」という定義にも関わってくるので詳しく解説します。
椎名まゆりの「7000万年後の秋葉原まで意思は継続する」
夢の中で、椎名まゆりの声で「7000万年後の秋葉原まで意思は継続する」と発言します。7000万年も前であれば、世界線の分岐はほとんどなされていないと考えます。なぜなら7000万年前というのは、霊長類の誕生した時代とされているからです。
このことから、今生きている2010年の世界線は全てここから始まっているのだという意味だと推測でき、7000万年前に立つ岡部倫太郎という1つの個体から各世界線に別れていったのだと考えることができます。
アニメシュタインズゲートの中で「デジャブは違う世界線の記憶」というシーンがあります。これは、元が同じ1つの個体なので、記憶を共有することが出来るからこそ起こる現象なので、どこかの自分が消えてしまっても、ほかの世界線で存在しているため、忘れられることがないということを示唆したものだと言えます。
そしてこれを夢で見ていたということは、違う世界線の岡部倫太郎の記憶です。アニメで詳細は書かれていませんが、SERNに捉えられた岡部倫太郎が7000万年前に飛ばされ、それを追いかけてきた椎名まゆりとの会話になります。(小説シュタインズゲートに記載有り)
この7000万年前の描写をアニメで出した理由は、ほかの世界線にいる自分と今の自分が記憶を共有していることを決定づけたかったからであり、それは今を生きている岡部倫太郎も7000万年前に生きていた岡部倫太郎も記憶を共有できるということを示唆したかったんだと読み取ることが出来る場面でした。
シュタインズゲートのアニメ版考察・解説④その他の疑問点
「見ているぞ」の脅迫メールはどこから来たのか
アニメシュタインズゲートの中で、解明されていなかった部分も残っています。その後公開されている映画や続編で明らかになる謎もありますが、解明されていない謎を考察し、解説していきます。
一つは、岡部倫太郎に危機感を持たせる脅迫メールです。これはどこから送られてきたのでしょうか。よく見てみると1通目と2通目の送信者アドレスは同一であることがわかります。このことからいくつか仮説を立てて解説していきます。
まずは、送信者がSERNだという仮説です。これは研究を進め、タイムマシーンを発明してしまったことや、SERNのハッキングを行ってしまったことから所在がバレてしまっており、タイムリープを繰り返すうちに大きな過去改変を行ってしまいます。
そのため、過去改変をしてはいけないということと、タイムマシーンをSERNが独占するために警告と脅しをしていたのではないかと考えられます。この仮説が一番多くレビューされています。この仮説であれば、脅迫する意味も、連絡先が知られているのも合致します。
その他の仮説は、「FB(ミスターブラウン)がSERNから岡部倫太郎を守るための脅迫だった」や、未来の岡部倫太郎がSERNに察知される前にやめるよう脅迫したなど、様々な仮説で討論されています。どれもタイムマシーンの発明と過去改変を危惧した警告でメールを送ったという点は同じです。
公式資料には桐生萌郁が送信したとされています。理由は警告のためとのことですが、世界線によっては、桐生萌郁がラウンダーだったりもするので、大元はSERNが送信したのと変わりないということが言えます。警告についても、何に対しての警告なのかははっきりしませんが、仮説の過去改変やタイムマシーンの発表を防ぐためと考えて間違いないでしょう。
岡部倫太郎の2000年に発熱した理由を考察
岡部倫太郎がリーディングシュタイナーの能力を開花させた原因が2000年の発熱と見える描写がありました。この2000年の発熱でなぜリーディングシュタイナー(観測者)となったのかを考察していきます。
この点についても、ネット上では色々な仮説が建てられています。「2000年という節目の世界線を観測するために能力を開花させることができた」や、「2000年問題を観測する、他の能力者が改変した世界線で開花した」だったり、「2000年問題による世界の変動によって開花した」という仮説が建てられています。
その中で一番有力な仮説が「発熱によって生き延びた岡部倫太郎の世界線」と「発熱が原因で死んでしまう岡部倫太郎の世界線」ができてしまったことが原因ではないか、と考えている仮説です。この仮説について解説します。
元々は同じ存在である他の世界線の岡部倫太郎ですが、その中の一人が死んでしまう(消滅してしまう)ことによって、記憶の共有という概念ができない岡部倫太郎が生まれてしまいます。そのため、死んでしまった岡部倫太郎が世界の観測者として存在し、その能力がすべての世界線の岡部倫太郎に備わりました。
という仮説が一番有力だと言われています。確かにこの仮説であれば、岡部倫太郎が特殊能力を開花させたという理由が納得できますし、他の人が開花していても、タイムマシーンと作らなければ自覚できない能力なので、他に確かめる余地がないことも納得できます。これが一番有力な仮説と言えます。
最終話はハッピーエンドなのか
岡部倫太郎の活躍によって、牧瀬紅莉栖も椎名まゆりも助かる世界であるシュタインズゲートの世界へとたどり着いて最終話となります。ですが、ここで疑問が浮かび上がります。ラボにはIBN5100のパソコンがあること、電話レンジ(仮)もできていることを考えると、巨大組織SERNに狙われるのは変わらないのではないかということです。
これについては、今後SERNにハッキングをせずに電話レンジ(仮)を使用しなければ問題はないと推測することができます。ですが、こういう描写を残して最終話を迎えたのには訳があります。アニメ放送終了後に、映画公開が発表されました。そうです、この最終話の後の話を描くのが映画版シュタインズゲートです。
映画版シュタインズゲートについて少しご紹介
映画版「シュタインズゲート負荷領域のデジャヴ」ではアニメ版の最終話以降の話が描かれています。ハッピーエンドでした、とは終わらせてくれないのがシュタインズゲートです。映画版では、タイムリープを繰り返しすぎたため、世界へ大きくダメージが出てしまっていました。
その副作用として、岡部倫太郎が誰も存在しない「R世界線」へと飛ばされてしまい、シュタインズゲート世界の人々の記憶からも消え去ってしまいます。ですが違う世界線の記憶も持っているため、ラボメンは、なにかが足りないという感情を持っていて、岡部倫太郎がいた時の癖が残ってしまっています。
その「足りない何か」を取り戻すため、牧瀬紅莉栖がタイムリープする事を決意します。牧瀬紅莉栖の活躍により、R世界線から岡部倫太郎を引き戻すことに成功し、ここでハッピーエンドをやっと迎えることができます。
オリジナルと再放送のシュタインズゲート23話が違う
シュタインズゲート第23話ですが、これはファンの間で喝采を浴びた話題のストーリーです。オリジナル版では牧瀬紅莉栖の救出をするために、過去へタイムスリップし刺されてしまうところを止めようと試みます。一度目は失敗するのですが、2度目は自分の身を呈して救出するというストーリーとなっています。
ですが再放送版では、一度目の牧瀬紅莉栖救出に失敗をしたあと、戻ってきた岡部倫太郎を優しく励ます椎名まゆりが出てきました。その励ましによって、岡部倫太郎は牧瀬紅莉栖の救出を諦めてしまいます。オリジナル版と向かう世界線が変わってしまい、物語自体が大改編です。
これはアニメ版シュタインズゲートの続編「シュタインズゲートゼロ」に向けたストーリーの改変というよりも、世界線の違った世界を描くことになりました。ファンは続編に喜んだのはもちろん、世界線を変更するというシュタインズゲート特有の告知にも喝采を浴びせることになりました。
シュタインズゲートは伏線だらけ!考察しながらアニメを見よう!
いかがでしたでしょうか。伏線を張るに張ったアニメシュタインズゲートは、こちらの考察をみて、再度見直しても楽しめるのはもちろんですが、オリジナル版と再放送版の変化も楽しめたり、映画版まで楽しめる要素が盛りだくさんになっています。
まだご覧になっていない方は、すべてのストーリーの元となるアニメ版シュタインズゲートのオリジナルを一度ぜひご視聴の上、続編と映画版もお楽しみください。皆さんも直で見て、自分なりの考察をしながらアニメを楽しんで見ることをおすすめいたします。同じような考察をしていくと一層楽しめること間違いなしです。