【進撃の巨人】タイバー家の正体と目的は?ヴィリーの計画やエレンとの関係も考察

「進撃の巨人」の第99話から描かれたタイバー家当主・ヴィリーの演説に注目し、タイバー家の正体や目的とは?について紹介します。壁外にある大国・マーレに住むタイバー家には知られざる過去があり、その過去は世界の歴史に関わることでした。そのタイバー家の当主であるヴィリーはどのような目的があって演説を行ったのでしょうか?ここではヴィリーが目的を果たすために考えた計画を紹介すると共に「進撃の巨人」の主人公エレンとの関係についても考察していきます。

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目次

  1. 進撃の巨人とは?
  2. タイバー家の正体と目的とは?
  3. タイバー家・ヴィリーの計画
  4. タイバー家とエレンとの関係
  5. タイバー家が黒幕といわれる理由
  6. タイバー家に関する感想や評価
  7. タイバー家の正体と目的まとめ

進撃の巨人とは?

進撃の巨人の概要

「進撃の巨人」は、作者・諌山創(いさやまはじめ)が別冊少年マガジンで、2009年から連載中のアクション・ダーク・ファンタジー作品です。コミックは2020年4月で第31巻まで発売されています。テレビアニメ化されたのは2013年で、アニメ「進撃の巨人」は2013年から2019年にかけて第3期まで放送され、2020年の秋には第4期がNHK総合で予定されています。

「進撃の巨人」は、人間を捕食する巨人と人間との戦いが描かれている作品です。人間世界に突如出現した巨人は人間たちに脅威を与え、命を守るために人間たちは三つの壁を作りました。その壁は外側から「ウォール・マリア」、「ウォール・ローゼ」、「ウォール・シーナ」と呼ばれます。「進撃の巨人」は海外でも人気を博し、アメリカでは「週刊マンガランキング」でベスト5に入るなど大人気作品となっています。

進撃の巨人のあらすじ

「進撃の巨人」のあらすじを簡単に紹介すると、主人公はウォールマリアの南、シガンシナ区に住む少年エレン・イェーガーです。エレンは小さい頃から壁の外に憧れ、将来は壁外へ行ける調査兵団に入ることが夢でした。しかし、10歳になった年、超大型巨人の出現によって母を殺されます。復讐に燃えるエレンは、幼なじみのミカサ、アルミンらと共に兵士になるための訓練兵団の104期生となりました。

進撃の巨人 作品公式サイト

タイバー家の正体と目的とは?

タイバー家の正体

ここまで「進撃の巨人」の概要とあらすじを紹介しました。ここからは「進撃の巨人」の第97話で初登場したタイバー家の正体と、当主であるヴィリー・タイバーの目的について見ていきます。

「進撃の巨人」のタイバー家とは、壁外にある大国「マーレ」に住むエルディア人の一族です。「九つの巨人」の一つと言われる「戦鎚(せんつい)の巨人」の管理者です。タイバー家はエルディア人にも関わらず、他のエルディア人が住んでいるレべリオ収容区ではなく「名誉マーレ人」として郊外の広い屋敷で優雅な暮らしをしています。

マーレの特権階級として認識されているタイバー家は、過去のエルディア人による圧制に対する罪滅ぼしとしてマーレの自由を保障し、政治には一切干渉しません。エルディア人のタイバー家が何故マーレでこのような待遇を受けることができるのか?についてここから見ていきます。

タイバー家の歴史や家族事情

タイバー家の歴史を見てみると、100年前の「巨人大戦」が大きな転換期になったようです。「巨人大戦」とは、エルディア帝国内で行われてきた同族間の争いと、マーレに対するエルディア人の悪行を憂いたエルディアのフリッツ王が起こした戦いです。タイバー家は巨人大戦でエルディア人であるにも関わらずマーレ側につき、マーレ人のヘーロスと共にフリッツ王をパラディ島に押し込め、マーレに勝利をもたらしたとされています。

以来、タイバー家はマーレの「名誉マーレ人」になり、特権階級としてマーレを影から支配しているのですが、このことを知っているのはマーレ上層部の中でも一部の人間だけで、収容区にいるエルディア人には知らされていません。次に、タイバー家の家族について見てみると、タイバー家の子どもたちはやんちゃに動き回り、大人たちは一様に暗い表情をしています。

タイバー家の未来は?

タイバー家では代々当主になったものに、タイバー家の歴史を教えることになっています。その歴史とは、上記で紹介した「巨人大戦」のことを指します。タイバー家が取った行動が世界の歴史に関係しており、いつか何らかの形で当主が責任を果たすべきだということを、当主となる者は知っているのではないかと言われています。

その際、家族に悲しい想いをさせたくないと考えた当主は、本当の家族を作らず、他人を寄せ集めた見せかけの家族を演じているとも言われており、いつ終わってもおかしくないタイバー家に未来はないということです。

タイバー家の演説

「進撃の巨人」第99話でヴィリー・タイバーが行った演説は、タイバー家の当主が代々引き継いできた「巨人大戦」での記憶を伝えるものでした。ヴィリーによると「巨人大戦」を終わらせたのはエルディア国のフリッツ王本人なのだということです。タイバー家はエルディア人貴族でありながら一族の安泰のために、エルディア国をマーレに売ったのだと告白しました。

巨人の力で世界を脅かし、マーレの人々を苦しめるエルディア人の所業を憂いたフリッツ王は、タイバー家の協力を得てマーレ人のヘーロスを英雄に仕立て上げました。そしてフリッツ王は世界の平和を実現するために自らの意思でパラディ島に引き籠ったのでした。「不戦の契り」という思想を生み出したフリッツ王の、平和の思想が受け継がれてきたはずのパラディ島で、反乱が起こり、始祖の巨人がエレンによって奪われました。

始祖の巨人を手に入れたエレンが地ならしを起こせばパラディ島にエルディア帝国が復活するかもしれず、ヴィリーは世界に再び脅威を与えるかもしれないパラディ島に対して宣戦布告をしました。

タイバー家が保有している戦槌の巨人

「戦鎚(せんつい)の巨人」は「進撃の巨人」の第101話で初登場しました。タイバー家が保有しているというこの「戦鎚の巨人」を継承しているのは当主のヴィリーではなく、ヴィリーの妹でした。「戦鎚の巨人」の戦鎚とは戦闘用ハンマーという意味で、戦鎚の長さを考察すると、長さは戦鎚の巨人の身長の約2.5倍ではないかと言われています。

「戦鎚の巨人」の強さについて見てみると、戦鎚の強さは防御を固めたエレンを簡単に砕いてしまうほどです。また、「戦鎚の巨人」はハンマーだけが武器ではなく、あらゆる物質を硬質化し、武器にしてしまう能力があります。他の巨人のようにうなじに本体がいるのではなく、本体は硬質化された透明の膜に覆われ、土の中から地上の巨人を操ります。

タイバー家のヴィリーの目的

パラディ島に対して宣戦布告の演説を行ったタイバー家の当主・ヴィリーの目的とは、マーレ国内にいるエルディア人の地位を向上させ、それを維持していくことです。これは、パラディ島にいるエルディア人は除外されているということで、ヴィリーは何のためにパラディ島へ宣戦布告をしたのでしょうか?その謎を解くには、まずマーレとエルディア人の現状を見ていきます。

100年前の「巨人大戦」でエルディア帝国が所有していた多くの巨人を奪い、世界の覇権を手に入れたマーレは、それ以降、世界最強の国として君臨しました。各国はマーレに対抗するため巨人に代わる戦力として、科学兵器の開発に着手しました。マーレは巨人の戦力に頼り切っていたため、科学兵器の開発に関しては随分遅れていました。

しかし、マーレの人々はまだ危機感を抱くことはなく、戦争となれば日頃から「悪魔の末裔」と呼び、蔑んできたエルディア人を最前線に行かせればよいと考えていました。このように、ひどい扱いを受けるエルディア人たちはレべリオ収容区に住むことを強いられていますが、兵器としての巨人の扱いに慣れていたことから、その事に関してはマーレに認められていました。

しかし、ヴィリーの演説によると、他の国々は巨人を操るエルディア人に対して憎悪の念を持ち、エルディア人を根絶やしにしたいという声があると言っています。科学兵器のないマーレがこのような状況で襲撃されればエルディア人と共に滅亡するかもしれません。そこでヴィリーは、マーレとマーレにいるエルディア人の存続、エルディア人の地位向上という目的のため、同じ想いを持つマガト隊長と手を組むことになりました。

こうしてヴィリーは、目的を果たすために、世界各国から要人やメディア関係者を集め、マーレのレべリオ収容区で演説を行うことにしたのでした。

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タイバー家・ヴィリーの計画

ここまで「進撃の巨人」のタイバー家の歴史と正体、当主ヴィリーの演説と目的について見てきました。ここからは、目的を達成するためにヴィリーが計画した内容を紹介していきます。

ヴィリーの計画①マーレへの敵意を逸らす

タイバー家当主・ヴィリー・タイバーはマーレのレべリオ収容区で世界規模の祭典を開催し、世界各国の幹部・要人、メディアを招待しました。これまで巨人の戦力で世界に脅威を与えてきたマーレは各国共通の敵とみなされていました。以前、超大型巨人と女型の巨人を失った際、各国から攻撃され、戦争になったことがあります。

その戦争に4年かかってかろうじて勝利したマーレでしたが、今度はマーレが各国と手を組み、パラディ島に戦争を仕掛けようとヴィリーは考えました。ヴィリーは演説で、かつてフリッツ王が「不戦の契り」という思想を生み出し、パラディ島は平和な島になったはずが、島で反乱が起こり、エレンが「始祖の巨人」を奪ったことで「不戦の契り」は無効になったと語りました。

ヴィリーはこの演説で、始祖の巨人を手に入れたエレンが「地ならし」を発動するという脅威が迫っていると言い、エレンは平和を壊した反逆者だと名指ししました。そして、全世界がパラディ島とエレンを倒すために協力する必要があると訴えました。こうしてヴィリーは、マーレへの敵意を逸らすことに成功しました。

ヴィリーの計画②マガトをマーレ軍トップにする

ヴィリーはレべリオでの演説の前に、マガトと話し合いました。その内容は、マガトをマーレ軍のトップに据えるというものでした。ヴィリーは、エレンが襲撃に来るなら演説中だろうと言い、その際、マーレ軍の幹部や主力艦隊もその対象となることを想定しています。軍の幹部たちが死亡した後に、マガトを軍のトップに据えて、全軍を掌握させることもヴィリーの目的の一つです。

ヴィリーの計画③レベリオ区のエルディア人と自分の命を犠牲に

マガトは、襲撃を受ければ大勢のエルディア人が死亡するだろうと言い、ヴィリーを守ることもできないと訴えます。ヴィリーは、悪魔の末裔としてこれまで多くのエルディア人を危険な戦地に送り込んできて今さら何を言うのかと言い、自身の命についても覚悟の上でやっていることだと答えました。

ヴィリーは、ヴィリーとエルディア人が無惨に殺される場面を各国から集まった要人やメディア関係者たちが目撃し、それが世界中に報道されることでエルディア人への憎しみが哀れみに変わることを望んでいるのです。さらに、ヴィリーはマーレでのエルディア人への扱い、差別の実態を見せることで、マーレにいるエルディア人は被害者であると世界に知らしめたいと言いました。

ヴィリーの計画④始祖の巨人の脅威を取り除く

世界は始祖の巨人の能力を持つエレンによって重大な脅威に晒されており、世界を守るために共に戦おうと宣戦布告をした瞬間、ヴィリーの想定通り、巨人となったエレンが襲い掛かってきました。エレンの襲撃を想定し、死を覚悟して演説を行ったヴィリーですが、始祖の巨人の脅威を取り除くために、タイバー家が継承している「戦鎚の巨人」を使ってエレンを倒そうという計画だったかもしれないと言われています。

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タイバー家とエレンとの関係

ここまで、マーレにいるエルディア人のために演説を行ったヴィリーが、目的を達成するために立てた計画の内容を紹介しました。ここからはヴィリーとエレンとの関係について見ていきます。

エレンとの関係①妹が食べられることは知っていた?

ヴィリーの演説中、ヴィリーの妹はタイバー家の家族と共に舞台袖から兄の演説を聴いていました。ヴィリーは「…お前を犠牲にした俺のけじめだ…」と、舞台袖にいる妹に向けて心の中で呟きました。エレンの襲撃が始まってもいないうちからこのような言葉を呟くヴィリーは、妹がエレンに食べられることがあらかじめ分かっていたということになります。

タイバー家はかつてエルディア人でありながら、マーレ側につき、フリッツ王をパラディ島へ追いやったと思われていると考えるヴィリーは、タイバー家のものが殺意を抱かれても仕方がないと考えており、また、「戦鎚の巨人」が出現すれば、エレンは手に入れるために必ずその継承者である妹を殺すことをヴィリーは分かっていたのでした。

エレンとの関係②エレンが見たタイバー家の記憶

エレンは演説中のヴィリーを捕食しましたが、その際、エレンの瞳が変化したということです。瞳に変化が起きたということは、ヴィリーを食べた瞬間、タイバー家の記憶をエレンが見たことになります。瞳の変化で記憶が流れ込んだことが分かるという描写は、以前グリシャ・イェーガーが始祖の巨人の継承者だったフリーダを食べたときにも現れました。

グリシャの時と同様にエレンもタイバー家の記憶を見たことになりますが、実際どのような事柄なのかは、まだ分かっていないということです。もしかするとヴィリーが演説で語った以上のことが見えたかもしれず、その内容はいつか描かれるかもしれないと言われています。

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タイバー家が黒幕といわれる理由

ヴィリーとエレンの関係について見てきましたが、タイバー家が黒幕と言われている理由について見ていきます。黒幕と言われる理由とは、「巨人大戦」でマーレに勝利をもたらしたタイバー家が現在のマーレの影の支配者だということと、演説中のエレンの襲撃(テロ)など、ヴィリーの計画通りになったことなどから、エレンとヴィリーが結託していたのでは?ということが挙げられます。それでは、演説中のテロについて見ていきます。

理由①パラディ島勢力のテロ

タイバー家が黒幕だと言われている理由の一つ目は、エレンの襲撃(テロ)は、事前にヴィリーと打ち合わせてあった通りに起こしたものだという説があります。それは、ヴィリーの演説を地下で聴いている際のエレンが、まるでその内容を知っているかのような表情をしており、一緒にいるライナーと演説の内容について話し込んでいるからです。

ヴィリーとエレンが裏で繋がっているかもしれないと思われるシーンを具体的に見てみると、ヴィリーが演説で「死にたくない」と言った時です。その瞬間、驚いた様な表情のエレンが描かれています。このエレンの表情から、これは事前の打ち合わせにはなかった言葉だったのでは?と言われています。

一方で、ヴィリーは演説の最後に聴衆に向かって「一緒に未来を生きたい…」と言ったことから、ヴィリーはエレンと戦い、勝つことを考えていたのではないかと言われており、二人は結託していたのではなく、やはり敵対関係ではないかという説もあります。

理由②「不戦の契り」の相手はタイバー家?

タイバー家が黒幕だと言われている理由の二つ目を見ていきます。始祖の巨人を継承したフリッツ王は、その始祖の巨人と「不戦の契り」を交わしました。しかし、「契り」というものは自分以外の誰かと交わすものです。フリッツ王は始祖の巨人の継承者なので、自分自身と交わすことに違和感を覚えるということです。では「契り」は誰と交わしたのでしょうか?それがタイバー家だと言われています。

平和な世界を望んでパラディ島に籠ったフリッツとタイバー家が「不戦の契り」を交わすことで、お互いの立場を脅かすことなくフリッツは楽園を手に入れ、タイバー家はマーレで特権階級となり、マーレ国民に自由な生活を与え、また、力を与えたことで世界の大国にまで押し上げました。これが、タイバー家が黒幕だと言われている理由です。

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タイバー家に関する感想や評価

「進撃の巨人展」で流れていたヴィリー・タイバーの演説シーンをご覧になった方の感想です。「進撃の巨人」は漫画でもアクションシーンやキャラクターが迫力満点で描かれており、アニメ化されることで、さらに迫力が増すだろうと、楽しみにされておられます。

タイバー家が管理している「戦鎚の巨人」は、当主のヴィリーではなくヴィリーの妹が継承者でした。この「戦鎚の巨人」は、長い戦鎚(ハンマー)が特徴で、しかも、あらゆる物を硬質化して武器にしてしまうという能力を持っています。そんな「戦鎚の巨人」の姿が好きだということと、ヴィリー・タイバーの演説シーンやエレンと戦鎚の巨人の戦いが楽しみで、アニメ化を期待しているということです。

演説でタイバー家の歴史を語ったヴィリーですが、演説以外にもまだ明かされていないタイバー家の過去があるのでは?ということと、ヴィリー自身の過去がとても気になるという感想です。

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タイバー家の正体と目的まとめ

いかがでしたか?タイバー家の正体とタイバー家当主・ヴィリーの目的とは?について見てきました。ヴィリーは自身の死を覚悟し、さらに妹の命でさえも犠牲にして演説を行いました。その目的とは、差別され虐げられているマーレのエルディア人の地位向上でした。また、タイバー家が黒幕だという説について考察しました。

この説はフリッツ王の「不戦のちぎり」の相手がタイバー家で、世界の平和を実現し、マーレの国民に自由と戦力を与え、世界の大国に押し上げた黒幕がタイバー家だということでした。「進撃の巨人」第99話から始まるヴィリーの演説によってタイバー家の歴史が明かされましたが、ヴィリー自身の過去などを詳しく知りたいという声も寄せられていました。そんなタイバー家に注目してこれからも「進撃の巨人」をお楽しみください。

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