進撃の巨人 悔いなき選択（リヴァイ外伝）のあらすじは？オリジナルの登場キャラも紹介

『進撃の巨人』は、漫画家・諫山創によって描かれたダークファンタジー漫画です。2009年から『別冊少年マガジン』で連載されており、既刊は2020年4月時点で31巻。本編の他に、スピンオフコミックも登場しています。2013年にはテレビアニメ化され、2014年には劇場版化されました。その他にも、実写映画化、ドラマCD化、ゲーム化など、様々なメディアミックスが展開されている人気作品です。

『進撃の巨人』の簡単なあらすじをチェックしておきましょう。突如現れた「巨人」なる生物。圧倒的な力を持つ謎の存在によって、人類は滅亡の危機に陥りました。生き残った人々は巨大な三重の城壁を作り、その内側で生活することで、100年の間偽りの安寧を手に入れます。

主人公のエレン・イェーガーは、壁の外側に憧れる少年。ある日、彼の住むシガンシナ区の扉が「超大型巨人」によって破られ、巨人の群れが町に侵入。エレンは目の前で母を食い殺されてしまいました。巨人に憎悪を抱いたエレンは巨人を駆逐することを決意し、幼なじみたちと共に第104期訓練兵団に入団します。

『進撃の巨人』の外伝である「悔いなき選択」は、女性向け漫画雑誌『ARIA』にて、2014年1月号から8月号まで連載されました。「悔いなき選択」は、テレビアニメ『進撃の巨人』のBD＆DVDの特典として付属していたビジュアルノベルのシナリオが元となっています。

『進撃の巨人』の人気キャラクター・リヴァイが調査兵団分隊長のエルヴィン・スミスと出逢い、巨人と戦うようになった経緯が描かれたストーリーで、物語の原案はニトロプラスの砂阿久雁が。作画は駿河ヒカルが担当しました。後に「悔いなき選択」は前後編でアニメ化され、コミック『進撃の巨人』の15巻限定版と16巻限定版の同梱ディスクとして発売されています。

まずはアニメ『進撃の巨人 悔いなき選択』前編のあらすじを紹介していきます。844年、後に調査兵団の兵士長となるリヴァイは当時、ウォール・シーナ内にある王都の地下街のゴロツキでした。彼と行動を共にするのは、ファーランとイザベル。彼らは手に入れた立体機動装置を使って、地下商人から金品を奪うことで生活しています。

いつものように盗みを働き、逃げていたリヴァイたち。そんな彼らを、立体機動装置を使って追う者たちがいました。自由の翼を掲げ、危険な壁外調査に出る者たち「調査兵団」です。リヴァイたちは見事に立体機動装置を使いこなしていましたが、壁の外で巨人と戦っている調査兵団の立体機動の腕前はそれ以上。ファーランとイザベルが捕まってしまい、リヴァイも投降せざるを得ませんでした。

リヴァイたちを追っていた調査兵団を率いていたのは、エルヴィン・スミスという男でした。彼はリヴァイに、ある取引を持ちかけます。リヴァイたちの行いを罪には問わない。その代わりに、調査兵団に入団して力を貸せと言うのです。それは、リヴァイたちの立体機動の腕を見込んでの提案でした。

もし憲兵に突き出されれば、リヴァイや仲間の生活はこれまで以上に悲惨なものとなるでしょう。リヴァイが取る道は1つでした。リヴァイはエルヴィンの提案を受け入れ、調査兵団に入団することになります。以上、アニメ『進撃の巨人 悔いなき選択』前編のあらすじでした。

続いて、アニメ『進撃の巨人 悔いなき選択』後編のあらすじを紹介していきます。リヴァイ、ファーラン、イザベルの3人は調査兵団に入団することになりました。実はリヴァイたちは、ある目的のためにあえてエルヴィンからの提案を受け入れ、調査兵団に入ることにしたのです。それはとある人物から依頼された仕事、「エルヴィン・スミスの持っているとある資料の入手」「エルヴィン・スミスの始末」のためでした。

この仕事を成功させれば、リヴァイたちは莫大な金を手に入れられるだけでなく、地上の居住権も得られるのです。リヴァイたちは調査兵団に入団し、資料を奪取してエルヴィンを殺すつもりでした。しかし資料の捜索は難航。そこでファーランは、壁外調査でエルヴィンたちの気が巨人に向いている隙を突いて作戦を実行することをリヴァイに提案します。

リヴァイは壁外調査を利用するという案には頷いたものの、壁外調査にファーランとイザベルを連れて行くことには難色を示しました。リヴァイたちは、本物の巨人に遭遇したことがありません。壁外に出て帰ってくるだけで精一杯になるかもしれない。

そのときにリヴァイ1人であれば何とかなると考えたからです。しかしファーランとイザベルの強い気持ちに押され、結局リヴァイは、2人と共に壁外調査に参加することになりました。しかし後にリヴァイは、この選択を悔いることになります。

ついに第23回壁外調査が開始され、リヴァイたちは初めて壁の外の世界に飛び出しました。最初のうちは巨人と遭遇しながらも順調だった壁外調査。しかし雨が降り、周囲に霧が立ち込め始めたそのときから、状況が一気に悪化します。リヴァイは霧に紛れてエルヴィンに近づき始末しようと、ファーランとイザベルを置いて馬を走らせました。するとその先で待っていたのは、調査兵団の団員たちの死体。

彼らは巨人の中の奇行種に遭遇し、殺されたのです。奇行種はリヴァイとすれ違い、ファーランたちがいる方向へ向かっていました。リヴァイは急いで来た道を引き返しますが、時既に遅し。ファーランとイザベルは奇行種に喰われ、無惨な姿になっていました。半狂乱になったリヴァイは、奇行種を切り刻み、そこに駆けつけたエルヴィンも殺そうとします。エルヴィンは最初からリヴァイたちが自分の命を狙っていることを知っていました。

その上で彼らを調査兵団に入団させ、壁外調査にも参加させたのです。エルヴィンは仲間を失い呆然とするリヴァイに、悔いなき選択の必要性を説き、壁外調査の続行を宣言しました。エルヴィンは自身には見えないものを見ている。

そう悟ったリヴァイは、調査兵団の一員としてエルヴィンについていくことを決意。こうして、後に人類最強の兵士と讃えられる男が生まれたのです。以上、アニメ『進撃の巨人 悔いなき選択』後編のあらすじでした。

『進撃の巨人 悔いなき選択』のオリジナル登場キャラその1は、ファーラン・チャーチです。ファーラン・チャーチは、元地下街のギャングリーダー。リヴァイとの勝負に負けたため彼にリーダーの座を譲り、以降リヴァイの仲間として行動を共にするようになりました。

慎重で頭が切れ、仲間想いな性格。地上での暮らしに憧れを抱いており、エルヴィン暗殺と書類の奪取の報酬が地上の移住権だと聞いた際は、強く興味を引かれていました。壁外調査にて、エルヴィンに近づこうと馬を走らせるリヴァイを見送ったあと、奇行種に遭遇。身体を喰われて死亡しています。

アニメ「悔いなき選択」でファーラン・チャーチの声を担当したのは、声優の遊佐浩二でした。遊佐浩二は1968年8月12日生まれ、京都府出身。フリーで活動しています。主な出演作品に『BLEACH』（市丸ギン）、『アイシールド21』（葉柱ルイ）、『黒執事』（ラウ〈劉〉）、『薄桜鬼』（原田左之助）、『青の祓魔師』（志摩廉造）、『弱虫ペダル』（御堂筋翔）、『鬼灯の冷徹』（白澤）などがあります。

『進撃の巨人 悔いなき選択』のオリジナル登場キャラその2は、フラゴン・ターレットです。フラゴン・ターレットは、調査兵団分隊長の1人。エルヴィン・スミスとは同期という間柄です。性格は真面目で頑固。

エルヴィンのことは信頼していますが、エルヴィンがリヴァイたち地下街のゴロツキを調査兵団に迎え入れることは反対しており、リヴァイと度々衝突していました。後に壁外調査にて、イザベルとファーランを庇ったがゆえに巨人に捕食され、命を落としています。

アニメ「悔いなき選択」でフラゴン・ターレットの声を担当したのは、声優の津田健次郎でした。津田健次郎は1971年6月11日生まれ、大阪府出身。所属事務所はアミュレートです。主な出演作品に『遊戯王デュエルモンスターズ』（海馬瀬人）、『テニスの王子様』（乾貞治）、『隠の王』（雪見和彦）、『薄桜鬼』（風間千景）、『K』（周防尊）、『ゴールデンカムイ』（尾形百之助）などがあります。

『進撃の巨人 悔いなき選択』のオリジナル登場キャラその3は、イザベル・マグノリアです。イザベル・マグノリアは、リヴァイとファーランの仲間。地下街生まれの少女で、赤髪のおさげと緑色の瞳が特徴的です。

リヴァイに恩があるため、リヴァイのことを「兄貴」と呼んで慕っており、リヴァイとファーランとよく行動を共にしています。リヴァイ、ファーランと共に調査兵団に入団し壁外調査に参加。そこで奇行種に襲われ、頭部だけを遺して死亡しました。

アニメ「悔いなき選択」でイザベル・マグノリアの声を担当したのは、声優の伊瀬茉莉也でした。伊瀬茉莉也は1988年9月25日生まれ、神奈川県出身。所属事務所はアクロスエンタテインメントです。主な出演作品に『エア・ギア』（野山野林檎）、『桃華月憚』（守東桃香）、『夢色パティシエール』（山岸れもん）、『機動戦士ガンダムAGE』（ウェンディ・ハーツ）、『宝石の国』（アンタークチサイト）などがあります。

『進撃の巨人 悔いなき選択』のオリジナル登場キャラその4は、ニコラス・ロヴォフです。ニコラス・ロヴォフは、調査兵団による壁外調査の中止を求めている議員の1人。

彼は死傷者を出すばかりで何の成果も得られず、費用だけがかさむ壁外調査をやめさせようとしていましたが、その真の目的は壁外調査の中止で浮いた予算を癒着相手に回すことでした。癒着の証拠をエルヴィンに掴まれたため、リヴァイたちにエルヴィンの暗殺と証拠書類の奪取を依頼することになります。

アニメ「悔いなき選択」でニコラス・ロヴォフの声を担当したのは、声優の土師孝也でした。土師孝也は1952年9月8日生まれ、東京都出身。所属事務所はアプトプロです。主な出演作品に『剣勇伝説YAIBA』（柳生十兵衛三厳）、『PEACE MAKER鐵』（近藤勇）、『ナルト疾風伝』（角都）、『Dimension W』（百合崎士堂）、『ONE PIECE』（イヌアラシ公爵）などがあります。

アニメ『進撃の巨人』で主人公のエレン・イェーガーを演じているのは、声優・ナレーター・歌手の梶裕貴です。梶裕貴は1985年9月3日生まれ、東京都出身。所属事務所はヴィムスです。数々の作品で主役を務める声優で、その知名度は業界トップクラス。仲の良い声優に下野紘や代永翼がいます。尊敬する声優は、山寺宏一と林原めぐみだそうです。

梶裕貴の主な出演作品は、『黒執事』（フィニアン）、『NO.6』（紫苑）、『K』（十束多々良）、『マギ』（アリババ・サルージャ）、『七つの大罪』（メリオダス）、『ハイキュー!!』（孤爪研磨）、『ワールドトリガー』（三雲修）、『SERVAMP』（クロ）、『ツキウタ。』（師走駆）、『僕のヒーローアカデミア』（轟焦凍）などです。

梶裕貴が演じたエレン・イェーガーは『進撃の巨人』の主人公。壁の外の世界に憧れを持つ少年で、いつか調査兵団に入団して外の世界を探検するという夢を抱いていました。しかし845年、エレンが住んでいたシガンシナ区に巨人たちが侵攻し、目の前で母親を食い殺されてしまってから、彼の行動原理は「巨人の駆逐」となり、夢も見れない状況に陥ってしまいます。

母親を殺した巨人を駆逐するために、12歳で第104期訓練兵団に志願。15歳で卒業し、巨人との戦いに身を投じていくことになりました。後に巨人化できる能力が覚醒し、その力を使って人類史上初めての巨人侵攻の阻止に成功。その結果、かつて入団を希望していた調査兵団に迎え入れられることになります。

アニメ『進撃の巨人』でミカサ・アッカーマンを演じているのは、声優・女優の石川由依です。石川由依は1989年5月30日生まれ、兵庫県出身。所属事務所はmitt managementです。石川由依は6歳のときに劇団ひまわりに入団し、子供の頃から数々の舞台に出演してきました。2007年にテレビアニメ『ヒロイック・エイジ』で声優デビュー。『進撃の巨人』に出演したことを機に声優として一気に有名になりました。

石川由依の主な出演作品は、『ガンダムビルドファイターズ』（コウサカ・サチ）、『アイカツ！』（新条ひなき）、『蒼穹のファフナーEXODUS』（水鏡美三香）、『クオリディア・コード』（宇多良カナリア）、『ガーリッシュナンバー』（片倉京）、『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』（ヴァイオレット・エヴァーガーデン）などです。

石川由依が演じたミカサ・アッカーマンは、『進撃の巨人』のヒロインで、エレンの幼なじみ。ほぼ絶滅したと考えられている東洋人の母とアッカーマン家の父を持つハーフで、希少な血筋であることを理由に両親が殺され、自身も危なかったところをエレンに救われました。

以降、イェーガー家に引き取られ、エレンと共に成長してきたミカサ。恩人であるエレンに執着に近い想いを寄せており、エレンを守ることが自分の使命であると考えています。高い身体能力を有しており、訓練兵団を主席で卒業しました。

アニメ『進撃の巨人』でアルミン・アルレルトを演じているのは、声優・歌手の井上麻里奈です。井上麻里奈は1985年1月20日生まれ、東京都出身。所属事務所はシグマ・セブンです。大学1年生のときにソニーミュージックSDグループ声優オーディションを受け、グランプリを受賞。その後『コゼットの肖像』というOVA作品のヒロイン役で声優デビューを果たしました。

井上麻里奈の主な出演作品は、『焼き立て!!ジャぱん』（冠茂）、『銀盤カレイドスコープ』（本城ミカ）、『天元突破グレンラガン』（ヨーコ・リットナー）、『みなみけ』（南夏奈）、『スキップ・ビート！』（最上キョーコ）、『図書館戦争』（笠原郁）、『裏切りは僕の名前を知っている』（叢雨十瑚）、『境界のRINNE』（真宮桜）、『僕のヒーローアカデミア』（八百万百）などです。

井上麻里奈が演じたアルミン・アルレルトは、エレンとミカサの幼なじみ。特にエレンとは親友という間柄で、その関係はミカサと出逢う前から続いています。大人しい性格ですが、いざというときは思い切った行動ができる芯の強さを持った少年。

人類はいずれ壁の外に行くべきだと考えており、彼のその考えはエレンが壁の外に憧れるきっかけとなりました。身体能力は高くありませんが、頭脳明晰で判断力に優れており、指揮官としての素質があります。

アニメとコミックの違いその1は、イザベルとの出会いです。原作であるコミック版「悔いなき選択」では、イザベルは最初からリヴァイとファーランの仲間で、既に行動を共にしていました。

しかしアニメでは、無断で地上に続く階段を上ろうとしたため追われたイザベルがリヴァイたちのアジトに咄嗟に飛び込み、それがきっかけで知り合うという出会いのシーンが描かれています。このシーンの追加により、イザベルがリヴァイを「兄貴」と慕う気持ちがより強調されることになりました。

アニメとコミックの違いその2は、ロヴォフとの接触です。アニメでは、リヴァイたちがロヴォフと会い、彼から直接「エルヴィンの暗殺」と「証拠書類の奪取」の依頼、そしてその報酬について聞かされました。しかしコミック版では、リヴァイたちがロヴォフと直接話をするシーンはありません。

依頼の内容も報酬についても、全てロヴォフの使者が説明しているのです。リアリティーはコミック版のほうがありましたが、緊迫した空気はロヴォフのシーンが追加されたアニメ版のほうがよく表現されていたようです。

アニメとコミックの違いその3は、長距離索敵陣形です。長距離索敵陣形は、エルヴィンが考案した壁外調査時に使用する陣形。これまで調査兵団は、巨人を倒すための陣形を使ってきました。エルヴィンが考案した長距離索敵陣形はこれまでの陣形とは真逆。

巨人を倒すためではなく、巨人と会わずに済むための陣形です。コミック版では、この長距離索敵陣形の詳細が書かれていました。しかしアニメ版はコミック版と違い、長距離索敵陣形の詳しい説明は省いています。エルヴィンの考えをより理解したい場合は、コミック版をチェックしたほうが良いでしょう。

『進撃の巨人』屈指の人気キャラであるリヴァイ兵長。彼が好きな人は「悔いなき選択」を見るべきだと考えるファンは多いようです。「悔いなき選択」を見ることで、本編のリヴァイのことをより深く理解することができるようになります。

アニメ「悔いなき選択」がすごかったというコメントです。リヴァイの辛い過去が描かれており、多くのファンが心を打たれたようでした。名言・名シーンが多く登場する本作ですが、アニメ版の中で1番の見どころは、リヴァイがファーランとイザベルを失ったシーン。リヴァイの深い悲しみと憤りが、担当声優である神谷浩史の見事な演技で表現されていました。

コミック「悔いなき選択」を読んで涙が止まらないという人のコメントです。「悔いなき選択」はリヴァイが仲間を失い絶望し、それでも立ち上がる物語。読者は主人公であるリヴァイに強く感情移入することになるので、後半に襲いかかってくる絶望的な展開の数々に、涙が止まらなくなってしまうようです。

「悔いなき選択」は、本編に登場する人類最強の兵士・リヴァイが誕生するきっかけとなる物語です。本作を読んだあとで本編を読んでみると、リヴァイの言動の意味をより深く理解することができ、その重みは大きく変わってくるでしょう。「悔いなき選択」は、本編をさらに楽しむために必要なスピンオフ作品と言えます。

『進撃の巨人 悔いなき選択』のネタバレあらすじや登場キャラクターなどを紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか？『進撃の巨人 悔いなき選択』は、ミステリアスな人気キャラ・リヴァイの過去が描かれた、リヴァイファンにはたまらない作品です。

あらすじを見て興味を持った人はぜひ、「悔いなき選択」のコミックかアニメをチェックしてみてください。リヴァイというキャラクターが、より魅力的な存在に見えてくるはずです。以上、『進撃の巨人 悔いなき選択』のあらすじまとめでした。