【ワンピース】ココヤシ村でのエピソード・あらすじを紹介！ナミの故郷はどんな村？

ココヤシ村について紹介する前にココヤシ村が登場するワンピースについても簡単に紹介しておきます。

ワンピースは1997年から週刊少年ジャンプにて尾田栄一郎先生が連載している海賊を題材とした漫画です。夢への冒険、仲間との絆といった少年漫画らしい王道なテーマを全面に出しながらも、そのテーマを支える精巧に作られた壮大な世界観、さらに物語の中に織り交ぜられる伏線が数多くの考察を呼び、高い人気と評価を獲得している漫画になります。

日本国内における出版記録を数々保有、更新している他、海外でも42の国と地域で翻訳版が発売され、国内外合わせて2020年4月時点で4億7000万部を発行、2015年には「最も多く発行された単一作家によるコミックシリーズ」としてギネス記録にも認定される程で、メディアミックス展開も含めて日本を代表する漫画の1つになっています。

海賊王を目指すルフィは故郷のフーシャ村を1人飛び出します。海軍基地の町でゾロと仲間になったルフィは次に立ち寄ったオレンジの町にてナミと出会います。ナミの優れた航海技術を知ったルフィはナミをスカウト。ナミはお互いの目的の為に手を組むとしてルフィはナミが欲しがる偉大なる航路の海図を奪取する為、オレンジの町を荒らす海賊道化のバギーと戦う事になります。

シロップ村ではウソップとゴーイングメリー号、バラティエではサンジを仲間に加え徐々に麦わらの一味としての形が出来上がっていく中、バラティエでのクリーク海賊団との戦闘中にナミはルフィ達を裏切る形で行方を晦まします。そんなナミを追いかける形でルフィ達が立ち寄る事になるのが今回紹介するココヤシ村です。

ルフィ達を裏切り道中で手に入れたお宝とゴーイングメリー号を手土産にナミが帰還したのがココヤシ村です。ナミは生まれこそ同じ東の海（イーストブルー）にあるオイコット王国ですが1歳の時に戦災孤児となり、ノジコと共にベルメールに引き取られる形でベルメールの故郷であるココヤシ村に住む事になりました。その後ナミはココヤシ村を故郷に成長していく事になります。

ワンピースの本編におけるココヤシ村は10年前からルフィ達が訪れるまでの間、魚人海賊団のアーロン一味によって襲撃を受けて支配を受けている20ある町村の1つです。

ルフィ達を裏切りココヤシ村に帰還したナミ。そんなナミの正体は海賊専門の泥棒であり、アーロン一味の幹部でした。アーロンがココヤシ村を襲撃した際、当時10歳ながらに海図を描く才能を持っていたナミはアーロン一味に無理矢理加入させられました。ナミは当初アーロンを何度も暗殺しようと試みますがアーロンと1つ取引をする事になります。それがナミがココヤシ村を1億ベリーで買い取るという取引でした。

アーロンは何年かかっても良いと話しナミはその取引を成立させる為、アーロン一味の幹部として海図を描く傍らで持ち前の航海術を使って海賊専門の泥棒をするようになるのです。

一方でナミを追いかけてココヤシ村にやってきた麦わらの一味。先に島に着いたゾロ、ウソップ、ジョニーが村で情報を集める中、ゾロは魚人に捕まってしまいます。その裏でウソップはナミに義姉ノジコと出会いました。ウソップがノジコから話を聞く中、ココヤシ村にアーロンがやってきます。ゲンゾウをアーロンが禁止している武器所持を理由に処罰しようとするアーロンに対し手を上げたのがウソップでした。

ウソップはアーロンパークに連れて行かれる事になり、そこでナミと再会します。ナミは先に捕まっていたゾロも逃がす手伝いをし、ウソップに対しても海に突き落とす形で殺したと見せてアーロン達から逃がそうとしました。そんな様子を傍から見ていたジョニーは本当にナミがウソップを殺したと思いルフィ達にそれを伝えますが、ルフィはそれを信じようとしません。そこに現れたのがナミでした。

ナミはルフィ達に正体を明かした上でもう関わらないで欲しいと話し去っていきます。そこにナミの行動を不審に思ったウソップも合流、加えてそこにウソップと接点があったノジコも姿を見せナミの過去が語られる事になります。ナミとノジコは元々戦災孤児で当時海兵をしていたベルメールに引き取られる形でココヤシ村で生活をしていました。海兵を退役したベルメールは貧しいながらも懸命にナミとノジコを育てようとします。

ベルメールの家計は決して裕福とはいえずミカンを育てる事でなんとか生計をたてているような状態です。ある時、まだ幼いながらも血の繋がりがない事を知っているナミはその事を不満に漏らしベルメールと喧嘩になってしまいます。家を飛び出したナミが訪ねたのが駐在のゲンゾウの元でした。ゲンゾウから改めてベルメールがナミとノジコを助けた経緯を聞かされている時、やってきたのがアーロン一味です。

アーロン一味はココヤシ村を支配下におく宣言をしてそれぞれの家庭から「奉貢」と呼ぶ貢ぎ金を払うように要求します。払えない者、逆らった者は殺される中、アーロン達がベルメールの元にやってきます。貧乏なベルメールの家にはアーロンが掲示した金額全てを払うだけの蓄えがなく、大人なら1人分、子供なら2人分しかありませんでした。

元々義理の家族であり、アーロン達が奪った村の名簿などにもベルメールがナミ・ノジコを育てている事を示す証拠がない事から村の医者Dr.ナコーはナミとノジコに村から逃げるように言い、ゲンゾウもベルメールに大人1人分を払って終わらせるように伝えます。アーロン達もそれで納得して帰ろうとしますが、ベルメールは黙っている事が出来ませんでした。

ナミやノジコとの絆を優先し、アーロンに払った金額が娘のナミとノジコの分であり、ベルメール自身の分は足らないと告げるのです。ベルメールの元に駆けつけたナミとノジコを抱きしめた後、ベルメールはアーロンによって処刑される事になるのでした。その後、ナミは測量士としての力量を見られアーロン一味に加入させられる事になります。

ノジコはルフィ達にナミの過去を話した理由を今ナミとルフィ達の関係が疑われたらナミのこれまでの頑張りが無駄になってしまうからだと話します。その頃、ナミはノジコの家で1人休んでいました。そこにやってきたのが海軍支部のネズミ大佐です。目的はナミが海賊達から盗んだお金を回収する事でした。実はアーロンは海軍支部にも根回しをしており、最初からナミとの取引を行うつもりはなかったのです。

アーロンの本性を知ったナミが絶望し、自身の肩に彫られたアーロン一味のタトゥーをナイフで何度も突き刺す中、現れたのがルフィでした。ルフィはナミのナイフを握る手を止めます。ナミは泣きながらルフィに助けを求め、ルフィ達はアーロンパークに乗り込むのです。

ルフィ達がナミに会っている頃、アーロンパークではヨサクとジョニーがアーロンに敗れ血まみれになって倒れていました。2人もまたナミの過去を知り、ナミの行動を避難した詫びとしてアーロンに立ち向かったのです。そこにやってきたルフィはいきなりアーロンを殴り飛ばし怒りを露わにします。

魚人達がアーロン一味のペットである海の怪物モームを呼んで対応しようとしますがルフィはモームの身体を使ったゴムゴムの風車を使ってアーロン一味の雑魚魚人達を一網打尽にしてしまうのでした。

残ったアーロン一味の幹部のうち、ゾロが戦う事になったのがタコの魚人という性質を上手く利用した六刀流の剣士、ハチでした。しかもゾロはココヤシ村に来る前、バラティエでの戦いでミホークに敗れ、大怪我を負った状態である上に刀も1本しか持っていない状態でした。刀はヨサクとジョニーから借り受けなんとか三刀流で戦う事が出来るゾロでしたがハチの人間業ではありえない六刀流に苦戦を強いられます。

しかしミホークに敗れ、次にミホークに戦う時まで負けない事を誓ったばかりのゾロはなんとかハチを倒す事に成功するのでした。

アーロンパークに突撃していきなりゴムゴムの風車で大暴れしたルフィ。しかしその反動で足が地面にめり込んでしまいます。それを見たアーロンは地面ごとルフィを持ち上げ、ルフィを海に放り込んでしまうのです。ゾロ、サンジ、ウソップもルフィの救出に向かいたい所ですが魚人相手に海で戦うわけにはいかずに助けに行くことが出来ません。

そんな時にルフィ救出に手を貸したのがノジコとゲンゾウでした。2人はルフィの足が埋まった地面を破壊する事は出来ませんでしたが、ルフィの伸びる首を利用して海面まで首を伸ばし、人工呼吸を図ろうとします。魚人達としてもそれを止めたい所ですが、サンジ、ゾロ、ウソップの妨害を受けている状態でした。

ルフィの限界を感じたサンジは戦っていたクロオビの妨害を覚悟で海に飛び込みます。しかし魚人であるクロオビの水中での戦闘力は凄まじく、対してサンジの戦闘力は半減。当然サンジは自分の息も気にしなければいかず、クロオビはサンジに呼吸をさせないように立ち塞がります。しかし一端クロオビを倒す事に専念すると決めたサンジはクロオビごとなんとか陸に戻り、最期には羊肉（ムートン）ショットを決めてクロオビを倒すのでした。

その頃、ウソップはアーロンパークから幹部の1人、チュウを連れ出す事に成功し、戦っていました。しかしウソップにはゾロやサンジのような正面をきって戦えるような強さはありません。最初は逃亡した上で死んだふりをしてやり過ごそうとしますが、海賊になるという覚悟を新たに真正面からの戦いを挑みます。

もちろんウソップに単純な武力で戦う力はありません。ウソップはあらゆる道具を利用します。ウソップは投げ渡した酒をわざとチュウにキャッチさせた上でビンを割ってチュウに酒をかぶせた上で、火炎星をぶつけてチュウを燃やしさらには弱ったところをハンマーでボコボコに殴る事で倒す事に成功するのです。

ウソップがチュウを倒す一方、アーロンパークではゾロとサンジがアーロンに敗れていました。元々アーロンがアーロン一味の中でも別格の強さを誇る上にゾロもサンジも満身創痍です。あわやトドメを刺されるという所でアーロンパークに姿を見せたのがナミでした。アーロンがナミに気を取られている時、ルフィが飲んでしまった水を吐き出して復活する事に成功します。

しかしまだ足は地面に固定されたままで1人では脱出できません。そこでサンジが救出に向かい、ゾロは最後の力を振り絞ってアーロンの足止めをします。しかし元よりミホークより受けた傷が大きいゾロでは長い時間は足止めできません。しかしルフィが復活するには十分な時間を稼ぐ事が出来るのでした。

こうしてルフィとアーロンによる戦いが開始されると両者は攻防一体、双方に攻撃を加えますがアーロンはあまりダメージを受けません。とはいえルフィも防戦一方ではなくゴムゴムの槍などを使ってアーロンに反撃、この攻撃にアーロンは自身の武器であるキリバチを取り出し次第に戦いを有利にすすめていきます。追い込まれたルフィはアーロンパークの五重の塔の中に逃げ込みます。

ルフィが逃げ込んだ部屋は偶然にもナミがアーロン一味の測量士として8年間描き続けた海図が保管された部屋でした。

アーロンはナミの才能を買っていると話しますが、あくまでもアーロンにとってナミは仲間ではなく道具です。その事にルフィは怒り、アーロンそっちのけで部屋を破壊するべく暴れまわります。ナミがいたくない居場所を象徴するようなその部屋を破壊しようと考えたのです。もちろんアーロンもこれを黙って見ているわけがありませんでしたが最後にはゴムゴムの斧でアーロンを倒し、その衝撃で五重の塔は崩壊するのでした。

瓦礫の中から姿を見せたルフィはナミに仲間である事を叫び、ナミもそれに頷いて答えます。こうしてナミ、ココヤシ村はアーロンの支配から開放される事になったのです。余談ですが、アーロンがやられた事、ナミから奪ったお金を横取りしようとしたネズミをゾロがボコボコにした事もあり、ルフィは東の海（イーストブルー）では破格の3000万ベリーの賞金首となる事になります。

アーロンが倒された事で開放されたココヤシ村は連日に渡って宴が開催され自由を謳歌します。そんな中ゲンゾウはベルメールの墓参りにきていました。偶然その場にやってきたルフィにナミの笑顔を奪わない事を約束させゲンゾウもまたナミを送り出すのです。

出航の日、ナミはギリギリまでゴーイングメリー号に姿を見せませんでした。別れ際、ナミは見送りに来ていた村人達の中を突っ切るとしっかり全員の財布を着服、ナミらしい姿に村人は呆れながらもナミを送り出すのでした。余談ですがナミは海賊から盗んだお金は村に残してきており、ナミなりの照れ隠しが伺えます。

ココヤシ村がある島は周囲の島と合わせてコノミ諸島と呼ばれる場所にあります。詳細な位置関係は不明ながらココヤシ村の隣町にはゴサの町と言われる町があった事も明らかになっています。ちなみにこのゴサの町は貢ぎ金が払えなかった事からアーロン一味によって滅ぼされた事も明らかにされています。諸島という呼び方をされていますが他の島の様子などは描かれておらず、どれほどの島郡なのかは不明です。

ココヤシ村の気候は温暖な気候で農業や漁業などの第一次産業がメインの産業になっています。産物として最も盛んなのはみかんで特にアーロンの支配から開放された時間が経過した新世界編の頃には元々ココヤシ村でベルメールのみかん畑を守っていたノジコが立ち上げたブランド「belle-mère's みかん」の生産地として好評を集めている事が明らかになっています。

ここからはココヤシ村に関する感想を紹介していきます。アーロン支配下においてアーロン一味に加わっているナミとココヤシ村の村人との関係はノジコなど一部を除いて決して良好とは言えませんでした。しかしそれはナミがアーロンと取引をした事をノジコからゲンゾウが聞き出したからであり、ナミが逃げ出したいとなった時に重荷にならないためというエピソードが明かされています。

ワンピースには数多くの島や村が登場していますが海賊であるアーロン一味に支配されながらもここまで村人が村の、村人の事を思える村は他にないという感想が非常に多く、ココヤシ村の開放はもちろんこれらのエピソードも含めて泣けるという感想が非常に多くなっています。

また上記でも紹介したナミの出航シーンがそれまでのナミのイメージ、その後のナミのイメージを決定づけたとしてお気に入りのシーンとして名前を上げる人が多いシーンになっています。上記以外ではナミがルフィに助けを求めるシーンなども人気で、ワンピース全体で見ればかなり序盤に描かれたエピソードながら今でも人気の高いエピソードとして候補に上がっています。

まだこの頃の麦わらの一味は人数も少なく、物語の規模感でいえばそこまで大きな物ではないとしながらもこの頃のワンピースがあるからこそ先々の物語がより深く感じるという声も多くなっています。

またワノ国編にてジンベエが正式に麦わらの一味に加わった事に対してのココヤシ村の反応が見てみたいという声も多いです。ナミは魚人島編時点で魚人の差別の歴史を知っている事もありジンベエを許していますが、それが必ずしもココヤシ村全員の感情ではないと考えられ、ワノ国編後どこかのタイミングで報じられる事になるであろう麦わらの一味へのジンベエの加入に対しての反応が気になるという声も見られます。

また別の意味で反応、再登場が気になると言われているのがアーロンです。自身を倒し逮捕させる要因となったルフィの元に袂を分かったとはえいジンベエが加入する事はアーロンにとっては怒りの感情以外の物はないと考えられ、或いはジンベエが麦わらの一味に加わった事がアーロン再登場の1つの理由になるのではないかとする考察もあります。

ココヤシ村はナミの故郷、そしてアーロンに支配された村の1つとしてワンピースに登場した東の海（イーストブルー）にある村の1つです。ルフィ達の活躍もありアーロンの支配から開放された後は、時折その様子が描かれ平和な生活が送られている事が伺い知れます。

アーロン一味との戦いはワンピースの世界においては特にルフィが名を上げるきっかけとなった戦いであり、加えてその後に描かれる事になるワンピース世界における魚人差別を象徴するようなエピソードの1つです。先を知っているからこそ今見ると泣けるという声も多く、1度見た人にもまた見て欲しいという声が多いエピソードになっています。ぜひ再度見直してみてはいかがでしょうか？