P.A.WORKS制作のアニメ作品を一覧で紹介！人気ランキング一位は？

「P.A.WORKS」とは、富山県を拠点にアニメーション制作をしているアニメ制作会社です。アニメ制作会社と言えば、アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」や「Free!」などで知られる「京都アニメーション」やアニメ「化物語」シリーズなどで知られている「シャフト」などがありますが、これら有名制作会社と並んで人気作を出している会社が「P.A.WORKS」なのです。

P.A.WORKSの代表である堀川憲司さんは、タツノコプロやProduction I.Gなどを経て2000年に会社を設立しました。会社名は、「Progressive Animation Works」の頭文字を取っています。では、P.A.WORKSは一体どんなアニメを制作しているのでしょうか？

P.A.WORKSの作品は、会社の本社が所在している富山県を舞台に描かれるものや、仕事に着目してリアルに描かれる”お仕事シリーズ”と言われる作品が多いです。地域密着型のアニメ会社であり、聖地も富山県に多く位置しています。特徴としては、青春ものや学園SF、お仕事、アクション系があります。また、心情や人間関係などを丁寧に描写しているのもP.A.WORKSの作品の特徴の1つと言えるでしょう。

続いて紹介していくアニメランキングにはランクインしていない「Another」や「RDG レッドデータガール」などは原作がありますが、原作ありのアニメも手掛けています。それでは、P.A.WORKSの人気作品TOP10を見ていきましょう。

人気アニメランキング10位は、2017年春夏アニメとして放送されていたテレビアニメ「サクラクエスト」です。全25話で放送されました。監督は増井壮一さんが、シリーズ構成は横谷昌宏さんが務めています。2017年から2018年にはコミカライズ版が『まんがタイムKRコミックス』にて連載されており、コミックは全5巻が刊行されました。

「サクラクエスト」は、主人公の木春由乃が田舎町の間野山で「チュパカブラ王国」というコンセプトの町おこしのもと、1年間”国王”として町内でお仕事をしていく「お仕事シリーズ」の第3弾目として制作されました。由乃は当初、何かのイベントで1日だけ”国王”をするお仕事だと思っていましたが、いざ現地へ来て見ると1年間の任務が待ち受けていました。僻地の町おこし業務は前途多難でしたが、やりがいを感じ始めていきます。

人気アニメランキング9位は、P.A.WORKSのオリジナルアニメ第1弾となるテレビアニメ「true tears」です。こちらは、原作をLa'crymaから発売されるギャルゲーとしていますが、ストーリーや登場人物など関連がなく完全オリジナルエピソードとなっています。テレビアニメは2008年に全13話で放送されました。監督は西村純二さんが、シリーズ構成は岡田磨里さんが務めました。ストーリーの舞台は富山県となっています。

麦端高校に通う主人公の仲上眞一郎は、幼馴染で居候の湯浅比呂美と一緒に暮らしていました。比呂美は両親を亡くしており、身寄りがいないため、知り合いの仲上家が手を差し伸べたのです。ですが、眞一郎の母親は”あること”から比呂美に対して当たりが強くなりました。全体としては、眞一郎たちと同じ高校に転校してきた石動乃絵や安藤愛子らの4人の恋愛、友情などの葛藤を描いた群像劇となっています。

人気アニメランキング8位は、テレビアニメ「色づく世界の明日から」です。こちらは、長崎県長崎市を舞台に描いた青春ファンタジーです。テレビアニメは2018年秋に全13話で放送されました。監督は篠原俊哉さんが、シリーズ構成は柿原優子さんが務めました。魔法を使える人と普通の人が混ざり合った世界が特徴的です。繊細な心理描写や色遣いに話題を呼び、長崎県長崎市の聖地に訪れる方も多くいます。

主人公の月白瞳美は、幼少のころに色が認識できなくなったことで内気な性格になってしまいました。そんな瞳を心配した祖母の琥珀は、魔法を使って西暦2078年から60年前の2018年に瞳を送ったのです。2018年に着いた瞳は、ワクワクと心配が混ざりあっていましたが、高校生の琥珀を頼りになんとか2018年で生活していくことができました。琥珀の友人たちとも打ち解け、友情を深め恋愛もした瞳はだんだんと変わっていきます。

人気アニメランキング7位は、Keyの麻枝准が原作・脚本を手掛けたテレビアニメ「Charlotte」です。今作は、2015年夏に全13話で放送されていました。監督は浅井義之さんがつとめています。『電撃G'sコミック』ではコミカライズ版『Charlotte The 4コマ せーしゅんを駆け抜けろ！』全3巻や『Charlotte』全6巻が刊行されました。時空を超える超能力が描かれており、ファンタジー要素に人気を集めています。

主人公の乙坂有宇は、5秒間だけ他人の身体に移る能力を持っていました。この能力を使い、進学校・陽野森高校に主席で入学をすることに成功し、優等生生活を送っていました。そんなある日、「不可視」の能力を持った星ノ海学園生徒会長・友利奈緒が有宇に接近し、見事悪事を暴きます。有宇は、妹の歩未と一緒に星ノ海学園へ編入したのです。しばらくは普通の生活を送っていましたが、あることをキッカケに危機的状況に陥ります。

人気アニメランキング6位は、放送から2020年の今年で10周年記念を迎えたテレビアニメ「Angel Beats!」です。2010年春に全13話で放送されていました。監督は岸誠二さんが務めています。Keyの麻枝准さんとタッグを組んだ作品で、オリジナルアニメ作品の実質的第1弾となります。原作・脚本は麻枝准さんが手掛けました。アニメ本編の前日譚として描かれた『Angel Beats! -Track ZERO-』やコミカライズも刊行されました。

主人公の音無結弦はある日、知らない学園で目を覚まします。記憶がなく状況が掴めないまま、「ゆり」と名乗り銃を持った同じ歳くらいの女の子に戦いに巻き込まれてしまいました。逃げたり攻撃されたりとさんざんな目に遭いながらも、この世界が”死後の世界”であること、今やっていることは”死んだ世界戦線（SSS）”というこの世界を牛耳る”天使”が引き起こす”転生”に抗うことでした。

人気アニメランキング5位は、動物を主人公やメインキャラクターに描いている人気アニメ「有頂天家族」です。2013年に1期が全13話で、2017年に2期が全12話で放送されていました。監督は吉原正行さんが務めています。原作は、2007年に刊行された森見登美彦さんの小説です。「たぬきシリーズ」と呼ばれており、3部作になる予定となっています。2015年に2部『有頂天家族 二代目の帰朝』が刊行されました。

舞台は京都府にある下鴨神社にある糺の森。メインキャラクターとなるのは、この下鴨神社糺の森に代々住んでいる狸の一族・下鴨家の三男である下鴨矢三郎です。下鴨家は狸の名門と言われており、人間の姿に化けながら人間社会で暮らしていました。ある年、下鴨家の大黒柱である総一郎が人間に”狸鍋”として食べられてしまうという事案が発生して以来、下鴨兄弟は父の死の真相を探り父の敵である”金曜倶楽部”と争うことになりました。

人気アニメランキング4位は、第1弾となる「お仕事シリーズ」のテレビアニメ「花咲くいろは」です。オリジナルアニメとして2011年春から全26話で放送されていました。監督は安藤真裕さんが、シリーズ構成は岡田磨里さんが務めています。「第15回文化庁メディア芸術祭」ではアニメーション部門審査委員会推薦作品に選出されました。石川県の温泉街「湯涌温泉」を舞台に描いた旅館のお仕事が描かれています。

女子高生の主人公・松前緒花は自由奔放な母親の行動の”お陰”で家を失い、居候先として会ったことのない祖母が経営する石川県へ1人で訪れることになりました。祖母が経営するのは「喜翆荘（きっすいそう）」という旅館で、そこで女将をやっていたのです。初対面の祖母は当たりが強く、右も左も分からないまま緒花は喜翆荘で”居候”ではなく”仲居”の見習いとして住み込みのバイトとして働くことになり、奔走していきます。

人気アニメランキング3位は、江の島や湘南藤沢を舞台にしたテレビアニメ「TARI TARI」です。2012年夏に全13話で放送されたオリジナルアニメです。監督及びシリーズ構成は橋本昌和さんが務めました。「TARI TARI」は、地元や先ほど4位で紹介した「花咲くいろは」ともコラボしており、グッズなども多く発売されました。P.A.WORKSを代表する学園青春アニメとして人気があります。

「TARI TARI」は、白浜坂高校に通うメインの5人は主人公として描かれています。白浜坂高校の普通科に所属しながら声楽部員の宮本来夏は、1つの失敗によって顧問から歌うことを禁止され、ピアノの譜面めくりをやらされていました。何度か歌うことを申し出でみるものの反対されたので、来夏は自ら新しく「合唱部」を作ることにしました。それに巻き込まれていく和奏や和奏、大智やウィーンの日常が描かれています。

人気アニメランキング2位は、『月刊コミック電撃大王』とのコラボレーション作品として制作されたオリジナルアニメ「凪のあすから」です。2013年秋から全26話で放送されました。監督は篠原俊哉さん、シリーズ構成は岡田磨里さんが務めています。物語の舞台となっているのは架空の都市ですが、聖地としては三重県熊野市が挙げられています。また、ストーリーは2部構成で、陸と海の両方に人が住んでいるという設定です。

汐鹿生（しおししお）という海の村に住む主人公の先島光は、幼馴染の向井戸まなかや比良平ちさき、伊佐木要らといつも一緒でした。村の学校が廃校になり、彼ら4人は陸を上がってすぐにある鴛大師（おしおおし）という場所の学校へ通うことになります。最初はクラスの皆とも馴染めず、海村の4人で固まっていましたが、木原紡という少年と出会ったことで、人間関係が少しずつ変わっていくことになったのです。

人気アニメランキング1位は、第2弾となる「お仕事シリーズ」として描かれた「SHIROBAKO」です。2014年秋から全24話で放送されたオリジナルアニメとして知られています。2020年2月には劇場版も公開され話題を呼びました。アニメ業界を舞台に描かれており、アニメーションを製作する一連の仕事内容が忠実に盛り込まれているのが魅力であり特徴でもあります。リアルなアニメが見ることができる作品です。

主人公の宮森あおいは、「武蔵野アニメーション」というアニメ制作会社でアニメ「えくそだすっ！」の制作進行として忙しなく働いていました。高校の頃に友人とアニメ同好会で自主アニメを製作し、「いつか一緒にアニメを作ろう」と目標を掲げました。制作進行の仕事はトラブル続きの激務でしたが、原画マンになった絵麻、新人声優のしずか、3Dクリエイターの美沙、脚本志望のみどりと共に成長していく過程が描かれています。

続いては、P.A.WORKSが手掛けたアニメ映画を一覧でまとめていきます。アニメ映画一覧①は、「レイトン教授と永遠の歌姫」です。2009年12月に公開され、興行収入は6.1億円を超えました。2007年に発売されたニンテンドーDSソフト「レイトン教授」シリーズを軸にした映画です。ストーリーは映画オリジナルとなっています。声優には大泉洋さんや堀北真希さんらが参加し話題となりました。

アニメ映画一覧②は、人気アニメ4位でも紹介した「花咲くいろは」の劇場版「花咲くいろは HOME SWEET HOME」です。2013年3月に公開され、興行収入は1億7600万円を超えました。制作スタッフなどはテレビアニメの時と変わらず続投となっています。ストーリーは完全新作エピソードが描かれており、人気も高い劇場版となりました。

「喜翆荘」が閉業する前のストーリーとなっており、緒花がまだ喜翆荘で働いているところからストーリーははじまります。ある日、緒花は古い業務日誌を見つけました。そこには、緒花の母親・皐月が高校生くらいの出来事と祖母・スイとの関係についても綴られていたのです。全体としては業務日誌から始まるエピソードとなっています。66分と短めの劇場版となっていますので、ぜひチェックしてみてください。

アニメ映画一覧③は、様々な作品の脚本を手掛ける岡田磨里さんの初の監督作品となった「さよならの朝に約束の花をかざろう」です。2018年2月に上映されました。監督及び脚本を岡田磨里さんが手掛けいます。上映時間は115分と長編となっており、興行収入は3.5億円を超えました。

主人公のマキアは、ある歳に近づくと見た目の成長が止まってしまい長い歳月を生きる不老長寿の力を持った”イオルフの一族”の少女でした。ある日、メザーテ国王の命令のもと、イオルフの村はメザーテ軍によって支配されていってしまったのです。国王は、不老長寿の遺伝子の獲得によって王家の地位を上げようと画策していました。そして、マキアの友人であるレイリアが捕らえられてしまい、マキアの日常は一変していきます。

アニメ映画一覧④は、お仕事シリーズの第3弾として制作されたテレビアニメ「SHIROBAKO」の劇場版として公開された「劇場版 SHIROBAKO」です。2020年4月現在も劇場公開中となっています。舞台はテレビアニメから4年が経った武蔵野アニメーション。宮森あおいは劇場版アニメの企画を担当することになり、またまたドタバタな制作場面が描かれいます。成長したあのキャラクターも見られますので、要チェックです。

続いては、P.A.WORKSが制作するアニメの魅力について見ていきましょう。まず1つ目の魅力は、お仕事シリーズや青春シリーズなど、オリジナル作品が豊富であるところです。視聴者にも身近な日常をピックアップし、そこに親近感を持たせることで、リアルとファンタジーの狭間から語り掛けるキャッチコピーが魅力的です。深く近寄りやすいオリジナルアニメを制作できるのは、P.A.WORKSの強みと言ってもいいでしょう。

また、ランキング一覧では登場しなかったテレビアニメ「Fairy gone フェアリーゴーン」では、これまでにないアクションファンタジーを取り入れ、新たなP.A.WORKSを見せました。青春ファンタジーやお仕事シリーズでは見せなかった激しいアクションやSF要素を取り入れた「Fairy gone フェアリーゴーン」にもぜひ注目してみてください。

オリジナ作品はもちろん、原作がある作品も人気があります。P.A.WORKSがアニメ化することによって、より見やすく親しみやすいアニメに変わってしまうのが2つ目の魅力です。その代表として、ランキング一覧でも登場した「有頂天家族」があります。ランキング一覧には登場しなかった「Another」や「RDG レッドデータガール」、「ハルチカ〜ハルタとチカは青春する〜」なども人気のある作品ですので、こちらも要チェックです。

魅力3つ目は、アニメの舞台を本社のある富山県やその近辺である北陸にしているものが多いことが挙げられます。「true tears」は富山県南砺市が舞台となっています。ほかには、「クロムクロ」も富山県が舞台です。北陸が舞台となっているのは、石川県の「Angel Beats!」、「花咲くいろは」、福井県の「グラスリップ」などがあります。聖地巡礼スポットもかなりありますので、聖地を巡ることができるのも魅力の1つです。

P.A.WORKSが描くお仕事シリーズの中でも特に「SHIROBAKO」の人気が高いです。アニメ業界をリアルに面白く描かれているのが特徴であり、緊張感も伝わってくるところから、同じ業界で働く方からは「ヒヤヒヤする」という感想も多くありました。

お仕事シリーズの第2弾「花咲くいろは」の舞台である湯涌温泉に訪れた方の感想です。「湯乃鷺温泉」のモデルとなった温泉街「湯涌温泉」では、現在も「花咲くいろは」のポスターなどを見ることができます。また、劇中で登場した「湯涌ぼんぼり祭り」は、地元の観光協会とコラボして実際に10月ごろ開催されています。まだまだ色褪せない作品として多くの方に親しまれていますので、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか？

町おこしを舞台に繰り広げられるお仕事シリーズ第3弾の「サクラクエスト」に関する感想もありました。P.A.WORKSの作品をまだご覧になったことのない方は、ぜひランキング一覧を参考にしてみてください。

以上、「SHIROBAKO」や「凪のあすから」を手掛けるP.A.WORKSが制作した人気アニメランキング一覧や魅力まとめでした。お仕事シリーズで知られるP.A.WORKSの作品には、他にもたくさん魅力的なアニメがありますので、気になった方はぜひそちらもチェックしてみてください。また、サイト内には、今回紹介したアニメの詳しいまとめなどもありますので、そちらもぜひ参考にしてみてください。