【美女と野獣】ガストンのその後は？アニメ版・実写映画での最後を比較紹介

ガストンとは、1991年に公開され、エマ・ワトソン主演で2017年に実写映画化された事でも大きな話題を呼んだ大人気ディズニーアニメ映画「美女と野獣」に登場する悪役のキャラクターです。ベルに求婚していたガストンは、ベルと野獣が結ばれるのを阻止しようと悪だくみをしますが、野獣との戦いに敗れます。そんなガストンの最後については知られていないことが多いようです。

今回は、「眠れる森の美女」に登場する悪役キャラクターであるガストンの、アニメ版や実写映画版での最後の死亡説や、その後についてをまとめて紹介していきます。

まずは、「美女と野獣」の基本情報についてまとめて紹介していきます。ディズニーアニメ映画版の「美女と野獣」は、1991年に公開され、ビデオ売り上げ1か月1420万本という驚異的な記録を残した、大人気アニメ映画です。映画としてアカデミー賞にノミネートされただけでなく、挿入歌も人気で、アカデミー賞で作曲賞と歌曲賞を受賞しています。

「美女と野獣」の原作は、18世紀にヴィルヌーヴ夫人ことガブリエル＝シュザンヌ・ド・ヴィルヌーヴによって書かれたフランスのフランスの異類婚姻譚です。「美女と野獣」には、1740年に書かれた「ヴィルヌーヴ版」と、1756年にボーモン夫人ことジャンヌ＝マリー・ルプランス・ド・ボーモンによって描かれ、出版された「ボーモン版」の2種類があります。

「ヴィルヌーヴ版」では、おおまかなストーリーはディズニーアニメ映画の「美女と野獣」と同じですが、オリジナルキャラクターのガストンの登場はなく、ラストも少し異なっていました。父の身体の不調を心配して野獣の城に一時帰宅したラ・ベルが野獣との約束の日に間に合わなくなるようにと、意地悪な姉たちがわざとラ・ベルを引き留めます。

10日目の夜に野獣が死ぬ夢を見たベルが急いで城に戻ると、白の庭で野獣が瀕死になっていました。最後にもう一度ラ・ベルに会えて、「これで幸せに死ぬことができる」と言う野獣に、「いいえあなたはわたしの夫になるのです」とラ・ベルが叫んだところで野獣が王子に戻りハッピーエンドを迎えます。

「ボーモン版」では、「ヴィルヌーヴ版」とラストが異なり、王子を野獣に変えた妖女が登場したり、ラ・ベルに意地悪をした姉が妖女の魔法で石に変えられるという内容がプラスされています。また、「ボーモン版」のストーリーでは、ラ・ベルの兄たちはずっと兵役に行っているという設定の為、ほとんど登場しません。

1991年にディズニーの長編アニメーション映画として大ヒットした「美女と野獣」でしたが、この度20年が経過した2017年に、実写リメイク作品として、主役のベル役にエマ・ワトソンを迎えた実写映画「美女と野獣」が公開されました。

実写映画版の「美女と野獣」は、スティーヴン・チョボスキー、エヴァン・スピリオトポウロスが脚本、ビル・コンドンが監督を務めています。主役のエマ・ワトソンは、アラン・ホルンの指名によって起用されました。ビル・コンドンが監督は、「美女と野獣」のアニメ版の音楽に魅力を感じて監督を引き受けました。

ビル・コンドンは、アニメ版のオリジナル音楽に、「美女と野獣」のミュージカル版の音楽を取り入れて、実写映画版の「美女と野獣」を、「ストレートかつ実写的で大規模なミュージカル映画」に仕上げています。セリーヌ・ディオンとピーボ・ブライソンが歌う、主題歌の「美女と野獣（Beauty and the Beast）」も大きな反響を呼んでいます。

「美女と野獣」の実写映画版は、2017年4月21日に日本でも公開され、初日2日間で興行収入10億6536万2800円を記録する大ヒット作品となりました。最終的な興行収入は124億円となり、日本の2017年の映画興行成績第1位を記録しています。今作では、ストーリーのラストがアニメバージョンと異なり、ガストンが野獣を剣で刺すのではなく、拳銃で撃って絶命寸前に追いやる場面も見どころとなっています。

次に、今回注目するキャラクター、ガストンのプロフィールをまとめて紹介していきます。ガストンは、「美女と野獣」に登場するディズニー・ヴィランズの一員である人気の悪役です。

傲慢で自惚れ屋であるガストンですが、セクシーでハンサムなルックスと、「狩り」の名人であることから、町の若い娘たちにとても人気があります。いつもベルの父であるモーリスを馬鹿にしており、ベルを手に入れるためにモーリスを陥れようと残忍な悪だくみをします。

ガストンは、ヴィランズなのに珍しく、魔女や悪魔でもなく、魔法も使えないという、特殊な能力のない普通の人間のキャラクターです。「美女と野獣」の原作であるフランスの民話には登場しないディズニーのオリジナルキャラクターで、「自分の欲望を叶えるためには残酷な手段にも手を染める」という、人間の弱さや悪い所を体現しているという設定です。

ガストンの非道さは、ベルの父親のモーリスを精神病院に入れようとしたり、実写映画版では、モーリスを機に縛り付けて、オオカミが居る恐ろしい森に置きざるといった場面に現れています。

ガストンは、悪役にふさわしく、強欲で、自分の欲望を叶えるために人を陥れるといった残酷な部分を持ち合わせていますが、実写映画版ではベルに好かれるために読書を理解しようとしてみたり、明るいキャラクターで町の人々の人気を集める等、他のディズニー・ヴィランズに比べると、どこか人間らしく、憎めない「愛すべきバカ」という印象がウケて、「美女と野獣」ファンからとても人気があります。

ガストンの性格や行いを見る限りでは、人々から尊敬されるような人物には感じられませんがルックスの良さや豪快な振る舞いが町の人達を引き付け、村人たちを扇動して野獣の城に攻め込むなど指揮をとるほどの人望を集めるといった、独自の魅力を持ち合わせています。

ガストンは、戦争帰りの元軍人です。その為、自身の筋肉にとても自信を持っており、腕っぷしの強さでは、町の人達の中でガストンにかなう人はいません。その為、ガストンは町では「英雄」と呼ばれています。

ガストンの性格は、アニメでも実写版でもとにかく自分が大好きで、強欲です。自分の欲望を叶えるためにはあらゆる手段を選ばないという、短気で卑怯で傲慢な性格が印象的です。作中では、ベルに求婚しても受け入れてもらえないことにイラ立ったガストンは、ベルの父親のモーリスを精神病の患者に仕立て上げて精神病院に入れようとしたり、命を見逃してくれた野獣を背後から撃つ等の残忍で卑怯な一面も見せています。

ガストンは、「美女と野獣」の中で、自分自身の凄さをアピールする歌、「強いぞガストン」を歌っています。この歌からも、ガストンが礼儀知らずで傲慢な己惚れ屋であるといった、本性が伺えます。

自慢したがりのガストンは、「狩り」を特技としています。人々に自慢する為に、街中で見かけた鳥を片っ端から撃ち落しているというエピソードもあります。作中では、みんなが集まる酒場には、ガストンの肖像画と共に、ガストンが捕らえたとされる動物たちのはく製も飾られていました。「狩り」の腕だけは、町中の人々に認められています。

更に、怪力で知られるガストンは、子供の頃から生卵を一日に4ダース（60個）も食べるという特技も持っています。海外では、生卵を沢山食べられるのは、それだけ「食べてもお腹を壊さないほど丈夫な体」の持ち主であるという強さの象徴とされています。その影響かどうかは明らかにされていませんが、女性3人を乗せたベンチを軽々と持ち上げられるほどの怪力の持ち主でもあります。

「美女と野獣」のラストは、ガストンとの戦いに勝った野獣が、ギリギリの瀕死の所から、ベルの愛のキスで元の姿を取り戻し、ベルと結婚して幸せに暮らす、というハッピーエンドです。しかし、野獣に敗れて野獣の城から転落したガストンのその後とはどうなっていたのでしょうか。ここからは、ガストンのその後や死亡の経緯について考察していきます。

「美女と野獣」のラストでは、野獣との戦いでバランスを崩したガストンは、野獣の城から転落して死亡してしまったとされています。実は、「美女と野獣」の元々の構想通りのラストにするならば、ガストンは、塔から落ちた後に、下にいたオオカミ達に食べられて死亡してしまう、という設定でなくてはなりませんでした。

しかし、ガストンのその後がオオカミに食べられて死亡するという描写は、子供が良く見るディズニー映画にはあまりにも惨すぎて不似合いであるという結論に至り、「ガストンがオオカミに食べられ死亡するシーン」はカットされることとなりました。ちなみに、この「オオカミに食べられる」という案は、「美女と野獣」で使用しない代わりに、1994年公開のディズニーアニメ映画「ライオン・キング」の中で使用されています。

実は、「美女と野獣」のファンの中には、ガストンは野獣との戦いでは死亡しておらず、墜落したあと生き残り、最後は念願かなってベルト結婚したのではないかと予想する人もいたようです。しかし残念ながら、現在までにそのような事実は確認されていません。ベルは、王子に戻った野獣と結婚して、末永く幸せに暮らすというストーリーで終わっています。

ここからは、「美女と野獣」のアニメ映画や実写版映画での、ガストンの最後についてまとめて紹介していきます。

ベルと野獣が親しくなった事に嫉妬したガストンは、ベルを手に入れようと、ベルの父親であるモーリスを狂人に仕立て上げ、町の人々を誘導して、モーリスを精神病院に入れようと企みます。それによって、ますますベルに嫌われてしまうのでした。ベルが野獣の元から貰ってきた魔法の鏡を奪ったガストンは、中を覗いてベルと野獣の関係に気が付き嫉妬し、野獣を始末しようと決めます。

ベルの帰りを待ちわびて無抵抗な野獣を町の人々と共に襲ったガストンは、戻って来たベルの声を聞いて気力を取り戻した野獣の力で、野獣の城のバルコニーから落とされそうになってしまいます。命乞いをするガストンを優しい野獣が見逃してくれましたが、卑怯なガストンは、情けをかけてくれた野獣の隙をついて、背後から野獣を刺してしまいました。しかし、自身もバランスを崩して谷底へ転落して死亡してしまい…。

アニメ版の最後では、ガストンは野獣を剣で刺していましたが、実写映画版では、隙をついて野獣を拳銃で撃つという違いがありました。野獣が受けたダメージに違いはありますが、「美女と野獣」のストーリー上では、アニメ映画でも実写版映画でも、ガストンの最後は転落して死亡する、という流れにはさほどの違いはありません。あえて言うならば、アニメ版よりも、実写版映画のガストンの方が、やり方が卑怯でしつこいと思われます。

「美女と野獣」のストーリーのラストの場面には、ガストンが落ちた後の最後の死亡については、直接的な描写があるわけではありません。しかし、アニメ映画版のラストでは、バルコニーから落ちていくガストンの瞳に、「ドクロマーク」が移り込んでいる描写があります。このドクロマークこそが、ガストンの最後が転落後に死亡したことを意味するメッセージであると考えられています。

ハンサムで町の若い娘たちからは大人気のガストンでしたが、なぜ、こんなにも変わり者で有名なベルに執着しているのでしょうか。ここからは、ガストンとベルの関係について考察していきます。

ハンサムな上に筋肉質で、町の女性達からいつも注目されているガストンは、町の中で一番の美女だと噂されているベルを自分のものにしたいと考えるようになりました。自分の中で、ベルを支配したいという要求が高まりすぎたのか、いつの日か、ガストンは結婚を申し込むほどベルの事が好きになってしまいました。

豪快に求婚するガストンでしたが、ベルの方は、全くといっていいほどガストンに興味がありませんでした。とにかく自分が大好きで仕方がないガストンは、ベルの美しい外見だけを気に入っており、中身については全く気にしていませんでした。

ベルが大好きな「読書」についても興味を示してくれず、平気で横暴で無作法な振る舞いをするガストンの事を、ベルは快く思っていませんでした。町の若い娘はみんな自分に好意を寄せるのに、ベルだけは全く自分に振り向かないことで、想いが歪んでしまったガストンは、執着心だけが増えて行って、なんとしても、ベルを自分のものにしたくてたまらなくなっていったのでした。

「美女と野獣」で、ガストン役のアニメ版声優や、実写版映画でのガストン役を務めた俳優は誰だったのでしょうか？ここからは、「美女と野獣」のアニメ声優や実写版俳優をまとめて紹介していきます。

「美女と野獣」のアニメ映画でガストンを演じたのは、アメリカの声優である、リチャード・ホワイトです。リチャード・ホワイトは、1953年8月4日生まれのアメリカ・テネシー州出身の声優です。

「美女と野獣」のアニメ版で、ガストン役の日本語吹き替えを担当したキャストは2名います。ここからは、ガストンの吹き替え担当キャストを一人ずつ紹介していきます。

まず一人目は、オペラ歌手の松本宰二です。松本宰二は、1949年9月1日に埼玉県で生まれました。オペラ界のみならず、コンサートやミュージカル、合唱の指揮者としても活躍している松本宰二は、「美女と野獣」以外に、「ローエングリン」や「椿姫」などの出演作が有名です。主役のみならず、脇役でも活躍することのできる、実力も評価も高いオペラ歌手です。

もう一名は、俳優であり演出家でもある吉原光男です。吉原光男は、1978年9月22日に東京都に生まれました。1999年に劇団四季に入所してから、様々な舞台に出演し、2007年に劇団四季を退団してからは、「Artist Company 響人（ひびきびと）」という新しい劇団を立ち上げています。2011年には、32歳という若さで「レ・ミゼラブル」で主人公ジャン・バルジャンを演じたことで話題となりました。

「美女と野獣」の実写映画版でガストンを演じたのは、1979年4月15日生まれのイギリス出身の俳優、ルーク・エヴァンズです。ルーク・エヴァンズは、「ミス・サイゴン」「タイタンの戦い」「ホビット」などの人気映画に出演するイケメン俳優です。ルーク・エヴァンズは、自身がゲイであることを公表しています。

ここからは、「美女と野獣」に登場する、ガストンに関するTwitterでの感想や評価をまとめて紹介していきます。

「美女と野獣」では、主人公のベルや野獣はもちろんですが、本来悪役で嫌われるはずのガストンの事を、大好きだという声が多かったです。特に、この画像の構図のガストンが好きだという感想が多く見られました。

「美女と野獣」に出登場するガストンは、アニメ版だけでなく、実写版映画になっても変わらず人気があるようです。

「美女と野獣」は、作中に登場する曲のファンになる人も多かったです。中でも、アニメ番の｢朝の風景｣と｢強いぞ、ガストン｣の歌が好きだという感想が多く見られました。

「美女と野獣」の中ではガストンのその後の死亡シーンは使われなかったけれど、「ライオンキング」の中で使用されていたという設定に驚いたという人もいました。

「美女と野獣」のラストは、ガストンのその後の死亡シーンが意外とあっさりしていて、残念に思ったという感想も見られました。

「美女と野獣」でのガストンのその後が気になって、ガストンの事をWikipediaで調べたという人もいました。ガストンの最後が「転落して死亡」と書かれているのを見て、ショックを覚えた人もいたようです。

実際に食べた人の事件を見て、ガストンが沢山生卵を食べれることの凄さを実感したという人もいました。

「美女と野獣」を見た人の中には、ガストンの瞳に写り込むドクロマークに気が付いた人も多かったようです。このドクロマークを見る為に、「美女と野獣」を何度も見直した、という方もいました。
 

「美女と野獣」の中では、ガストンは、ベルの読書の趣味を理解しようとしたりなど、一瞬「案外いい奴なのかも？」という期待をさせながら、最後の最後でとんだ悪事を企むという、ヴィランズとして期待を裏切らない設定がファンの心を掴んだようです。ガストンファンからは、その後は死亡でなく、実は生きていて、町の人気者でいて欲しいという意見もありました。

ガストンの実写映画版俳優のルーク•エヴァンスがかっこいいという感想も多く見られました。作中で歌われていたガストンの曲、「強いぞ、ガストン」がかっこいいという声も多かったです。

ガストンが生卵を沢山食べられるというのがとても印象に残っているのか、自宅で生卵を食べるためにガストンの事を思い出すという人もいました。

今回は、「美女と野獣」に登場する、ガストンの最後やその後についてまとめて紹介してきました。ガストンは、うぬぼれ屋で自分が大好きな傲慢で残忍な悪役のキャラクターですが、外のディズニー・ヴィランズ達とは違い、特殊な能力もなく普通の人間という設定と、憎めない愛すべきおバカな性格で、「美女と野獣」ファンからも人気のある不思議なキャラクターでした。

ガストンは、アニメ映画と実写映画版とでは少々違いがありますが、どちらも、「美女と野獣」のストーリーを盛り上げるのには欠かせない存在です。まだ、「美女と野獣」を見たことがないという方も、この機会に、アニメ版と実写映画版の違いを比較しながら、「美女と野獣」を見てみてはいかがでしょうか？