【進撃の巨人】キース・シャーディスの正体と過去を考察！グリシャやエレンとの関係は？

大人気漫画『進撃の巨人』には様々なキャラクターが登場します。今回紹介するのは、数多く登場する『進撃の巨人』のキャラクターの1人、「キース・シャーディス」について。キースは『進撃の巨人』の主人公であるエレンたちの教官として登場しました。教官らしく、とても厳しいキャラクターとして描かれており、ファンからも「インパクトがすごい」と評価されることも。

今回の記事ではそんなキースについて紹介。キースは『進撃の巨人』の物語中盤頃まで、ファンの間で「獣の巨人の正体なのでは？」考察されていたこともあるキャラクターです。今回はその噂の真相の他、キース過去や、グリシャやエレン、そしてカルラとの関係についても触れていきます。

キースの正体や過去について触れる前に、まずはキースが登場する『進撃の巨人』という作品について、簡単に説明します。『進撃の巨人』は2009年から『別冊マガジン』で連載されている少年漫画です。著者は諌山創。カテゴリーとしてはダークファンタジーに分類される作品となっています。連載当初から多くのファンの心をつかみ、2013年にはアニメ第1期が放送されました。アニメ化してからは更に人気が沸騰。

他の漫画家によるスピンオフ作品やゲームの他、実写映画化といったメディアミックスも展開しました。2019年12月時点で単行本累計発行部数は1億部を突破。更に、2018年10月には、ハリウッド版実写映画化が決定したということも発表されました。

『進撃の巨人』は人を捕食する「巨人」が実在する世界が舞台となっています。人類は巨大な円を描く3つの壁の内側に街を作り、そこで生活をしていました。主人公であるエレンも壁の内側で生活していましたが、ある日突然現れた超大型巨人によって、1つ目の壁である「ウォール・マリア」が破壊されてしまいます。壁が破壊されたことにより、街には次々と巨人が侵入。

エレンの母親であるカルラも、エレンの目の前で巨人に食べられてしまいました。それによりエレンは巨人を1匹残らず駆逐すると決意。幼馴染であるミカサ、アルミンと共に第104期訓練兵団に入団しました。そして訓練兵として全課程を修了したエレンでしたが、その日再び超大型巨人が出現。エレンたちは巨人と戦うこととなりますが…というのが『進撃の巨人』のおおまかなあらすじとなります。

今回紹介するキース・シャーディスは、エレンたち訓練兵団の教官として登場しました。身長は198cmと大柄で、体重は107cm。外見よりも細身に見えることがファンから指摘されていますが、『進撃の巨人』の作中で用いられる「立体起動装置」を使いこなすには相応の筋力が必要とされており、キースの体重が外見よりも重いのはその筋肉によるものだとされています。

誕生日は8月18日。教官にふさわしく、作中では他のキャラクターに対して厳しく接している描写が多い人物ではありますが、その一方で、訓練兵の長所や短所を分析。冷静に評価している様子も描かれていました。

主人公であるエレンを始めとする104期訓練兵団の教官として登場したキース・シャーディス。そんなキースですが、過去は調査兵団の団長を務めていたこともあったようです。アニメ第1話の冒頭で、調査兵団が巨人と戦おうとしている姿が描かれていますが、その際に指揮を執っていた人物こそがキースでした。アニメ第1話では成果を残せなかったと、兵士遺族に告白する姿が話題となりました。

また、作中では「突撃戦法しか取れない」と評価されていたことが明らとなりましたが、殉職率の高い調査兵団に20年物間在籍していたにもかかわらず、キースは目立った外傷を受けることなく生存しています。調査兵団の団長としては、これといった成果を残すことができなかったようですが、キース自身の戦闘技術は非常に高かったのかもしれません。

過去調査兵団の団長として活躍し、更にその後エレン達104期生を指導する教官として登場したキースですが、物語序盤ではファンによって、キースの正体について様々な考察がなされていたようです。その中でも有力視されていた正体考察の1つが「キースは壁外の人物では？」という考察です。

教官として登場したキースですが、そのインパクトから「何か特別な役割を果たすキャラクターなのでは？」と考察したファンもいらっしゃったようです。中には「グリシャを壁外から招き入れた人物なのでは？」と考察された方も。しかし2020年現在、本誌でキースは「傍観者」である事が明らかにされました。

キースの正体考察で次に多かったのが「獣の巨人の正体なのでは？」という考察です。『進撃の巨人』では、巨人化する能力を持つキャラクターが巨人となった場合、外見上の特徴が残っていることが指摘されています。獣の巨人の外見は、下の画像の通り。目の周りの窪みが強調された描き方となっています。

一方、キースも目の周りの窪みがはっきりとしたキャラクター。このような外見的特徴が一致していた為、一部のファンからは「獣の巨人の正体＝キース」と考えられていたようです。しかし、2020年現在、本編で既に獣の正体が明かされている為、この説は否定されました。

キースの正体考察の中には、「キースが鎧の巨人と超大型巨人を連れてきたのでは？」というものです。超大型巨人と鎧の巨人が現れ、ウォール・マリアを破壊したのは、当時調査兵団として活動していたキースが壁外調査から帰還したその日でした。

2020年現在、キースは傍観者であったことが明かされていますが、キースの過去が明らかになるまで「調査兵団が帰ってきたその日に超大型巨人がきたのは怪しい」「偶然にしては出来過ぎじゃないか？」といった声が一部のファンから上がっていました。

キースの正体考察では「キースはエレン達が巨人化出来る事を知っていたのでは？」というものです。キースが教官としてエレン達の前に現れた時、訓練兵団入団の通過儀礼として新兵を恫喝する様子が描かれていました。しかし、新兵の一部はその通過儀礼をパスしています。他の新兵と違い、恫喝する必要がないと判断された為だと作品中では説明されていました。この時儀式をパスしたキャラクターはミカサを除き、巨人化できる人物ばかり。

エレン達が巨人化する能力を持っていることが明かされてから「キースは巨人化能力者を見抜く能力を持っていたのでは？」と指摘するファンも。2020年現在キースがそうした能力を持っていたという描写はありませんが、キースの見る目は確かだったと評価しているファンも少なくありません。

エレン達の教官として登場したキース。更にその後グリシャとの過去を明らかにするなど、物語の中で大きな役割を果たしました。いったんその役割を終えたと思われるキースですが、今後彼が再登場し、活躍する場面はあるのでしょうか？2020年時点で、『進撃の巨人』124話でキースが指揮をとる姿が描かれており、大きな話題となりました。

この活躍に対して、ファンの一部からは「死亡フラグなのでは？」「いきなりの活躍で、逆に心配になる」という声も上がってはいます。しかしその後登場した126話で104期生達が脱出する様子を見守る謎の人影について「キース教官なのでは？」という意見も。もし人影がキースであるなら、今後キースが再登場し、重要な役割を担う可能性もあります。

キースが過去を明らかにしたことにより、主人公であるエレンの父グリシャの正体や過去についても明らかとなりました。ここからはキースとグリシャやカルラ、そしてエレンとの関係について紹介していきます。

キースとグリシャが出会ったのは20年前です。キースが調査兵団に所属しており、その日も壁外調査を行っていました。その最中に壁外からやってきたグリシャと出会います。調査兵団の存在を知らないグリシャは壁外にいるキースを見て驚いてしました。一方キースは当時グリシャが壁外からやって来たなどとは考えず、単なる記憶障害だと考えていたようです。

当時キースは多くの壁内人類とは違い、壁の外の世界を知りたいと考えていました。その為同じような考えを持つ調査兵団に所属していたのです。そしてその思いはグリシャと出会うことにより、より強固なものとなりました。グリシャと出会うまでは、調査兵団は「金を出して死にに行く集団」という扱い。奇人変人として見られていたのです。しかしグリシャは「誰よりも賢く勇気がある」と評価しました。

また、調査兵団について「選ばれたものでないと務まらない」という旨の発言も。グリシャのこの言葉でキースは自分の事を「特別な存在」と思い込むようになりました。そしてますます壁外調査へのめり込むようになります。

グリシャの言葉により自分を「特別な存在」だと思い込んだキース。ではキースは何故調査兵団の団長の座を退き、エルヴィンへと託したのでしょうか。それはキースが自身の事を「自分は特別な存在ではなかった」と悟ったことが理由となっています。グリシャの言葉を受け、キースは壁外調査へのめり込むようになりましたが、その都度大損害を被っていたようです。

その後キースは調査兵団の団長の座につくこととなりましたが、成果を残すことができなかったようです。また、丁度そのころエルヴィンが「長距離索敵陣形」を考案。頭角を現すようになっていました。多くの部下を失い、自分だけが生き残ってしまったキースは、自分が「特別な存在」でない事を悟り、「特別な存在」であるエルヴィンに団長の座を譲ったのです。

キースとエレンの関係については、物語序盤から指摘するファンが多くいました。それというのも、エレンが訓練兵団入団試験に合格した際、キースはモノローグの中でグリシャに「お前の息子が兵士になったぞ」と語りかけている場面が描かれていたからです。この場面から、多くのファンが「教官ってエレンの事元々知ってたの？」「エレンの父親と知り合い？」と疑問の声をあげていました。

ではキースは何故入団試験の際エレンのベルトに細工したのでしょうか？キースは過去、カルラが働いている酒場へグリシャを連れて行っています。この頃から既にカルラとキースは知り合いであったようで、キースに「また調査兵団の勧誘かい？」と声をかけていました。カルラはキースとは親しかったようですが、その後グリシャと結婚。エレンが誕生します。しかしその頃キースは壁外調査で成果を出せず、逆境に立たされていました。

すさんだ姿のキースと再会したカルラは、幼いエレンを前に「偉大になんてならなくてもいい。人より優れていなくたって…」と発言。キースは、カルラのエレンに対する愛情を悟り、その後兵士志願者として現れたエレンを巨人の脅威から遠ざける為、エレンのベルトに細工をし、入団を阻止しようとしました。キースは亡きカルラの意思を継ぎ、エレンを守ろうとしていたのです。

カルラの意思を継ぎエレンを守ろうとしたキース。カルラと親しかったとは言え、キースは何故そんなことをしたのでしょうか？それはキースとカルラの関係に理由があるようです。作中、キースがカルラに好意を抱いていると読み取れる場面が何度も描かれています。しかし当時壁外調査にのめり込んでいたキースは、成果を出せば「皆が私を認める」とやっきになっていました。

ですが成果は芳しくなく、それとは反対にグリシャは医者として成功を収めていました。そんな中、カルラはグリシャと結婚。その後エレンが誕生しました。エレンの誕生後キースはカルラと再会しますが、キースはカルラに悪態をついてしまいます。しかし、カルラはキースに激高することなく、エレンに対する愛情を語りました。キースはカルラと結ばれることはありませんでしたが、カルラへの好意は無くならなかったのかもしません。

エレンの親であるグリシャ、カルラと親しかったキース。キースはそれとは別に、エレンと親しかったハンネスとも親交があったようです。過去回想場面では、キースとハンネスが、グリシャが収容されている檻の前で会話してる場面も描かれていました。この場面では、ハンネスがグリシャの事について上への報告はなしにすると発言しており、キースもハンネスの判断に同意しています。

また、グリシャとカルラが結婚した際には、2人とも結婚式に参列していました。どれほど親しかったのかは不明ですが、作中の会話を見る限りでは、キースはハンネスと軽口を叩ける程度の間柄ではあったようです。

ハンジにとって、過去調査兵団の団長を務めていたキースは憧れの存在だったようです。しかし、キースが過去を語ると同時に、ハンジはキースが「過去自分が犠牲にしてしまった兵達への贖罪の為」ではなく、「自分が特別な存在ではない」という劣等感から調査兵団団長を退いた事を察してしまいます。理由を知ってしまったハンジはショックを受け、幻滅してしまったようです。

ここからは『進撃の巨人』に登場するキースの名言について紹介していきます。まず最初に紹介するのは、『進撃の巨人』第1話で登場したセリフです。この時キースは調査兵団団長として活動していました。しかし成果を残せず壁内へ帰還。壁外調査で亡くなった兵士の遺族から「息子は人類の役に立ったんですよね」と問われた時に返した言葉がこのセリフでした。『進撃の巨人』の絶望感を表す名言として知られています。

続いて紹介するキースの名言は、調査兵団団長として指揮を執っている時のセリフです。作品中、キースが団長として指揮をとっている姿がはっきりと描かれている場面はあまりありません。『進撃の巨人』第1話で得かがれたこの場面は、調査兵団団長としてのキースが描かれた貴重なシーンとなっています。また、この場面で支持を受けて動いているのは後に団長となるエルヴィン。そこを踏まえて読むとまた違った面白さがあります。

『進撃の巨人』の物語が進むと、エレン達は巨人化の謎を追う手がかりとして、キースの元を訪れます。キースは謎を解明できるような事は何も知らないと答えながらも、役に立たない情報で良ければとこのセリフを口にしました。キースの過去が明らかになると同時に『進撃の巨人』の物語の重要な部分が明らかとなる前振りに当たる言葉です。

次に紹介するのは、エレン達の前に教官として現れたキースのセリフです。訓練兵となる新兵に対する通過儀礼として行われる恫喝場面で登場しました。一見すると価値のある行為にはみえないかもしれませんが、新兵が持っていた価値観を変えるために必要な行為だということが作中で説明されています。

最後に紹介する名言は、新兵であるサシャに対して放った言葉です。新兵が通過儀礼として次々とキースから恫喝されるこの場面で、サシャはなんとふかし芋を食べていました。それを見つけたキースは何故今芋を食べているのかを訪ねますが、サシャは「何故人間は芋を食べるのか」という哲学的な質問と解釈した挙句、芋の一部をキースへと渡しています。この場面は『進撃の巨人』の中でも笑える場面として有名になりました。

ここからはキースの声を担当した、声優最上嗣生さんについて紹介していきます。最上嗣生さんは1980年1月18日生まれの、ナレーター兼声優です。2002年頃から声優として活動されており、2006年に放送された『D.Gray-man』のクロス・マリアン役で有名になりました。アニメ声優として活動するほか、海外ドラマや映画の吹き替えでも活躍されているようです。

既に触れていますが最上嗣生さんは『D.Gray-man』のクロス・マリアン役として知られています。また、その他『パックワールド』のビトレイアス役や『僕のヒーローアカデミア』での脳無役、『昭和元禄落語心中』での師匠役が有名です。

ここからはキースについてのファンからの評価・感想を紹介します。まず最初に紹介するのは「キースをはじめ、進撃の巨人の大人はかっこいい」というものです。『進撃の巨人』に登場するのは若者だけでなく、キースのような大人も登場します。『進撃の巨人』では大人の狡さや小ささも描かれることが少なくありませんが、それでも未来の為に自分を犠牲にしてでも立ち向かおうとする人物がほとんどです。

そうした姿をみて「かっこいい」「小さいと思ったけど、人間だもんね」といった感想をあげるファンも。キースについても過去が明らかになり、人間として小さい部分が明らかとなりました。しかし、その後活躍する場面が描かれ、「かっこいい」「人間味が出た分、前より好きになった」「株があがった」という声が上がっています。

次に紹介する感想は「キースの過去の話が心に刺さる」というものです。過去キースは「特別な存在」になろうとしてなれなかったことが明らかとなりました。キースの劣等感と似た感情を抱いたことのあるファンは少なくないようで「キースの気持ちがわかる」「中途半端に優秀だと余計に苦しいよね」といった感想をあげている方もいらっしゃいました。

最後に紹介するのは「キースの過去が切ない」というものです。既に触れていますが、キースはカルラに対して特別な感情を抱いているようでした。ですが、カルラは「特別な存在」であるグリシャと結ばれてしまいます。この過去を知り「心が痛くなった」「キースを見てこんな切なくなるなんて」といった感想をあげているファンも少なくありません。

今回の記事では、キースの過去に触れる他、キースにまつわる噂や、グリシャやエレン、そしてカルラとの関係についても紹介しました。当時は教官として登場したキースでしたが、『進撃の巨人』の物語に欠かせない重大な役割を担いました。一旦役割を終えたキースですが、今後も活躍する可能性は十分あります。これからもキースの活躍を期待して『進撃の巨人』を応援していきましょう。