2020年01月20日公開
2020年01月20日更新
火の鳥はトラウマシーンが多い?宇宙編・未来編・鳳凰編をまとめて紹介
昭和を代表する手塚治虫先生の名作漫画『火の鳥』。輪廻転生や因果応報といった思想的なテーマと壮大な世界観は、訓戒というにはあまりにも歯に衣着せぬトラウマシーンが多く今でも多くの人々の心に焼きついています。そんな『火の鳥』のトラウマシーンを『火の鳥 宇宙編』『火の鳥 未来編』『火の鳥 鳳凰編』からまとめてご紹介!火の鳥が理不尽だとすら言われる所以についてもトラウマシーンとまとめてご紹介しましょう!
目次
火の鳥とは?
昭和の名作漫画というと数多くありますが、そのなかでいっとう生死観念について造詣の深く多くの少年少女の心にトラウマをつくった作品があります。それが手塚治虫先生の『火の鳥』です。輪廻転生や因果応報といった理の上にたつ理不尽ともいえる壮大な生命の物語は数多くのトラウマシーンをも作り出しました。
今回はそんな『火の鳥』のトラウマシーンにフォーカスして『火の鳥 宇宙編』『火の鳥 未来編』『火の鳥 鳳凰編』からまとめて「何がトラウマと言われているのか」をご紹介しながら手塚治虫先生の名作『火の鳥』ワールドを再発掘していきましょう!
火の鳥の概要
『火の鳥』は1954年の学童社の漫画雑誌『漫画少年』で連載を開始して以来、手塚治虫先生が生涯に渡り描き続けた一大叙事詩です。『火の鳥』はその膨大でそれぞれの関連性や伏線の緻密さと気の遠くなる長さから大日本雄辨會講談社(現在の「講談社」)の『少女クラブ』、虫プロ商事の雑誌『COM』や朝日ソノラマの雑誌『マンガ少年』、角川の『野性時代』など各社を通じて複数編の作品が展開されました。
『火の鳥』は大きく分けて『火の鳥 黎明編』『火の鳥 エジプト編』『火の鳥 ギリシャ編』『火の鳥 ローマ編』『火の鳥 未来編』『火の鳥 ヤマト編』『火の鳥 宇宙編』『火の鳥 鳳凰編』『火の鳥 復活編』『火の鳥 羽衣編』『火の鳥 望郷編』『火の鳥 乱世編』『火の鳥 生命編』『火の鳥 異形編』『火の鳥 太陽編』や短編ものが発行され、『火の鳥 大地編』『火の鳥 アトム編』『火の鳥 現代編』の構想までがあったことが明らかにされています。
『火の鳥』では謎の不老不死の宇宙生命体「火の鳥」とその正体や世界の理に触れる様々な人々を群像形式で描いており、各編で少しづつ伏線が響きあったり絡み合ったりしながらも全体として「因果応報」「輪廻転生」などの仏教的な生命感が息づいています。この思想は手塚治虫先生の人生論そのものともいえ、強いメッセージ性を持っていることでも有名です。
複数の編々が複雑に繋がり合う構造や、「火の鳥」という自然や生命そのもののような存在と人間の物語であるため、時にショッキングなシーンや心にのしかかるエピソードが登場し、トラウマを生み出すこともありました。
漫画だけでなく、アニメ映画が1980年の『火の鳥2772 愛のコスモゾーン』1986年には『火の鳥 鳳凰編』、アニメOVAとして1987年の『火の鳥・ヤマト編』『火の鳥・宇宙編』。そして2004年には「NHK-BSハイビジョン」の協力のもと『火の鳥 黎明編』『火の鳥 未来編』『火の鳥 復活編』『火の鳥 異形編』『火の鳥 太陽編』がアニメ放映されました。
また京都府の「手塚治虫ワールド」で短編アニメーションとして『火の鳥 羽衣編』が上映されたり、度々プラネタリウムやプロジェクションマッピングなどの最新技術を駆使した映像作品がつくられるなど誕生から70年以上の時を経ても不朽の名作として世に語り継がれています。
Tips:火の鳥の時系列と読み方
『火の鳥』は上記のように紀元前11世紀ごろから35世紀まで順番に編が存在し、『火の鳥 エジプト編』『火の鳥 ギリシャ編』『火の鳥 ローマ編』を除いて日本舞台のもののみを並べると『火の鳥 太陽編』で折り返して以下のような順番にループするようになっています。
- 『火の鳥 黎明編』
- 『火の鳥 ヤマト編』
- 『火の鳥 太陽編』(過去部分)
- 『火の鳥 鳳凰編』
- 『火の鳥 羽衣編』
- 『火の鳥 乱世編』
- 『火の鳥 異形編』
- 『火の鳥 太陽編』(未来部分)
- 『火の鳥 生命編』
- 『火の鳥 望郷編』
- 『火の鳥 復活編』
- 『火の鳥 宇宙編』
- 『火の鳥 未来編』
『火の鳥 エジプト編』『火の鳥 ギリシャ編』『火の鳥 ローマ編』はこの3編でまとまっているため、『火の鳥 エジプト編』『火の鳥 ギリシャ編』『火の鳥 ローマ編』を読んでから(あるいは時系列順に読んだ後に)この時系列順に読むとちょうどループ構造がわかりやすいとの意見があります。太陽編を読むタイミングは分割して読むと分かりづらいので、3番を飛ばして8番のタイミングで読むのがおすすめと言われています。
また出版社によってまとめてある巻も違い、厳密にはそれぞれが独立した物語になっているので、ご自分が手に取った順番でも十分に楽しめるでしょう。理不尽だとショックを受ける場合は、そこで手を止めずに全て読んでみるのが肝要と言われています。
火の鳥のあらすじ
『火の鳥』の物語は永遠の命を持っている「火の鳥」という不可思議な生き物を中心として紀元前11世紀ほどのエジプトからお話がはじまります。そこから人間の寿命を超越する「火の鳥」という存在と人間の関わり方が編ごとに変わり、重なり、そして未来編の結末を経て繰り返されることで、壮大な物語が形成されているのです。「火の鳥」自体の成立を読みたい場合は『火の鳥 エジプト編』『火の鳥 ギリシャ編』『火の鳥 ローマ編』。
そして人間の歴史の歩みを読みたい場合は、『火の鳥 黎明編』『火の鳥 ヤマト編』『火の鳥 鳳凰編』『火の鳥 羽衣編』『火の鳥 乱世編』『火の鳥 異形編』『火の鳥 太陽編』、近未来のSF要素を楽しみたい場合は『火の鳥 生命編』『火の鳥 望郷編』『火の鳥 復活編』『火の鳥 宇宙編』『火の鳥 未来編』など、好みに合わせた世界観が選べるのも『火の鳥』の特徴です。
Tips:火の鳥宇宙編のあらすじ
今回まとめる第一の編『火の鳥 宇宙編』の舞台は、26世紀の宇宙空間から物語がはじまります。ベテルギウス第3惑星から地球へと帰還する途上で、5人の男女が群立の主人公として登場し、乗組員のひとり「牧村五郎」の自殺から事故が起きてある謎の惑星へと漂流することになるのです。そこで、乗組員たちはおぞましい生命の仕組みと「火の鳥」にまつわる呪いとも祝福ともとれる「奇跡」を目撃することになります。
Tips:火の鳥未来編のあらすじ
『火の鳥 未来編』の舞台は全ての編の終末にあたる35世紀の地球の地下都市からはじまります。地下都市は「レングード」「ピンキング」「ユーオーク」「ルマルエーズ」「ヤマト」という5つのメガロポリスから成り立ち、主人公の「山之辺マサト」はメガロポリス間の核戦争から逃げるように辺境の地にシェルターをもつ「猿田博士」のもとへ愛する「タマミ」を連れて至るのでした。
そのシェルターに謎の生命体「火の鳥」が飛来し、猿田博士に生命の神秘を諭すとともに「山之辺マサト」の望みに呼応してしまうかのように次に命を繋ぐ「ある役割」へと任命することになります。
Tips:火の鳥鳳凰編のあらすじ
『火の鳥 鳳凰編』の舞台は、8世紀奈良時代の日本になります。物語の主人公は片腕と片目、両親を幼くして亡くし全てを恨むようにして野性的に生きていた野盗「我王」と、身分に恵まれ才能豊かな青年「茜丸」の2人を中心にして、「奈良の大仏建立」に向けた史実上の解釈と、「火の鳥」にまつわる逸話を絡めてそれぞれの半生を描いています。
『火の鳥 鳳凰編』は発表年数順でゆくと7つ目の作品で、「輪廻転生」という概念が人間側から語られたはじめてのお話が『火の鳥 鳳凰編』でもあり、雄大なテーマの上で生きる様々な人々の行先の描き方がトラウマだったという声もあがりました。
火の鳥はトラウマシーンが多い?
火の鳥はトラウマシーンが多いと話題に
『火の鳥』のトラウマシーンは大きくわけて「視覚的なトラウマ」と「ストーリーの流れとしてのトラウマ」とふたつが存在します。手塚治虫先生の筆致で描かれる視覚的なトラウマと、そして人間が背負うには大きすぎる自然と生命の奔流に巻き込まれる切なく突き刺さるトラウマや無常観が存在するのです。
例えば、こちらの画像は『火の鳥 復活編』の冒頭ですが、エアカーの事故にあった主人公「レオナ」の「無機物が有機物に見え、有機物が無機物に見える脳の病」という症状のおぞましさを1コマ1コマで如実に語っています。しかしながら『火の鳥 復活編』が多くの読者に与える印象はこのインパクトあるトラウマシーンの先にある感動だったりするのが、『火の鳥』の魅力と言えるでしょう。
火の鳥の未来編の仕掛けがトラウマになる?
『火の鳥』のシリーズは時系列に起こすと前の章でご紹介した通り、『火の鳥 未来編』が物語の末尾にきます。そしてこの『火の鳥 未来編』で語られる「火の鳥」の正体と、この世界の成り立ちについての真実は、まるで人間の生き死にが蒙昧であるような錯覚と、生命の美しさ、そして無情さが読者の心を撃ち抜くトラウマシーンになっているのです。
火の鳥が読者から性格が悪いといわれる理由
『火の鳥』の理不尽さを感じさせる意見として、「火の鳥」を指すネットスラング上に「クソバード」などの愛憎入り混じった呼び名があります。それはなぜかというと、「火の鳥」が『火の鳥 未来編』で語られる仕掛けにより人間臭さがあり、「人間と同じ素地や感情を持ちながらも、他の人間を見下しているようにみえる」ことに起因するといいます。
出典: http://amaebi.co
そして、「火の鳥」が自分の後継者、あるいはその恩恵を受けるに値すると選ぶのは幸か不幸か無欲な者や不老不死など望んでいなかった者であり、栄転を望む者には悲劇的な運命を告げながら罪のない者を理不尽な転生に巻き込むという声があがっているのです。
しかし、一方で「自然の象徴じゃしょうがない」といったような鳥の形をとって言葉を喋っているだけで最初から尺度が違うという見解もあり、その奥深さがまた「火の鳥」をミステリアスな魅力で包んでいるのでしょう。
火の鳥のトラウマシーン~宇宙編~
この章では、まずはじめにアニメ版などでトラウマシーンを多くつくりだしたと噂の多い『火の鳥 宇宙編』のトラウマシーンをまとめていきましょう!
トラウマシーン①流刑星
牧村の自殺とマシントラブルによって漂流した謎の惑星の真実がおぞましいトラウマシーンになっているとの意見は多く存在します。特に、それぞれの罪の意識などの対応するようにメタモルフォーゼを起こし生態系を形作っていく様はまるで地獄のようだとも言われています。
トラウマシーン②牧村の無限ループ
また、その『火の鳥 宇宙編』の核心を担う「牧村五郎」の正体にまつわる真相と短い単位で繰り返される輪廻のようなルールがトラウマだという意見も多くあがっているのです。人の罪や行いを天秤にかけてこんな恐ろしい目にあわねばならないのかというような理不尽さもまたトラウマとまとめられる所以としてあるそうです。
火の鳥のトラウマシーン~未来編~
ここでは次に仕組みを知った際に雷に打たれたような心地になるという『火の鳥 宇宙編』のトラウマシーンをまとめていきましょう!
トラウマシーン①人類滅亡
長く続く筈だった人類の歴史と誰もが「滅びるはずがない」と楽観視する永遠が脆くも崩れ去り、そのあとに待っているのが人間の世界ではなく別の生物の世界だという顛末はノスタルジックで衝撃的なトラウマシーンであるという意見は多くあります。特にネタバレになりますが、「ナメクジの社会が気持ち悪い」「ナメクジがトラウマ」という感想は顕著に存在します。
トラウマシーン②人間が入ったカプセル
『火の鳥 未来編』のお話を面白く、そしてトラウマ級の物語にしている要因のひとつが「ムーピー」という人口生命体と猿田博士のつくりだした「クローン動物」たちです。「ムーピー」は人間を模倣してつくられた不定形生命体ですが主人公のマサトは恋をしてしまい射殺命令を無視するなど物語の口火に関わってきます。
そしてそのムーピーやカプセルのなかの人工生命体たちは自然に生まれたものでないという不完全さの上にいるせいでカプセルから出られなかったり、逆に人間に寄り添うようにつくられたのに寿命が人間よりも長すぎたりという切ない制約がありその死別シーンは多くの読者のトラウマになったのでした。
火の鳥のトラウマシーン~鳳凰編~
最後にアニメ映画化もなされ「輪廻転生」の概念がもっとも色濃く出ていると噂の『火の鳥 鳳凰編』のトラウマシーンについてまとめていきましょう!
トラウマシーン①希望を持って生きる我王
『火の鳥 鳳凰編』のトラウマと言われているのが主人公の「我王」と「茜丸」を別つ原因となる些細さ際どさとそれぞれの半生の苛烈さにあると言われています。特に、「我王」は両親を失い、孤児として、賊として、全くの教養もなく生きてきたのを良弁僧正に出会い、「輪廻転生」の法則などを習い怒りの表現の仕方を教わったことで、多くを学び怒りながらも希望を持って生きることになります。
その様は『火の鳥』のシリーズを通して語られる「肝要なのは無垢で純真な魂をもつこと」や「邪な心を持たないこと」など教訓じみた人生でありながら、たくましくそして多くの人に共感性を持たせるシンボルだといえます。その一方で後述の茜丸の生き方の凡庸さやありがちな決断の先に待つ顛末が「こんなの理不尽だ」と思わせるのもまた『火の鳥 鳳凰編』だともいえるでしょう。
トラウマシーン②二度と人間になれないと告げられる茜丸
「茜丸」はとても誠実で由緒正しい青年でした。そして「我王」と東大寺の鬼瓦などの製作を巡って対決すると芸術家の葛藤や政治的な問題もあり、我王の粗探しをして騙し討ちのように追いやるなどある意味どこにでもいそうな人間臭い決断をします。これは悪どいことだという認識は読者にありつつもそこまで大悪党だという認識はなかったかもしれません。
しかし、そんな茜丸に待っていた顛末は走馬灯のなかで火の鳥の秘密と輪廻転生の極意を悟りつつも、次の転生先がもう2度と人間に戻れないという業を背負わされるというもので、その運命の紙一重の加減と理不尽ともとれる顛末に多くの読者がトラウマだと心を抉られたシーンでもありました。
火の鳥のトラウマシーンに関する感想や評価
ここではSNS上の『火の鳥』のトラウマシーンについての感想を『火の鳥 宇宙編』『火の鳥 未来編』『火の鳥 鳳凰編』とその他の編について、いくつか抜粋してまとめてみましょう!
子供のトラウマになりかねない本をゾーニング!って言われたら真っ先に火の鳥が思い浮かぶんですけど!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
— 浪花道またたび子 (@naniwadou999) June 28, 2019
あれにめちゃくちゃトラウマを刻み込まれたぞ お陰でまともに宇宙編読んだの一番はじめに読んでから12年後だこの野郎
『火の鳥』のトラウマの深さがよくわかる感想として「子どもの頃に読んで(観て)」強烈なトラウマとして心に残り、分別がついてからやっと続巻を読んだという例が多々あるようです。
「火の鳥、なに編が好き?」って話がけっこう好き・・ わたしは子供のころアニメでやってた宇宙編がかなりトラウマで・・ 好きなんだけど、なんだかんだ、やっぱ鳳凰編だよなー!!!ってかんじ
— 蚕😺お絵描きブランク取り戻し中 (@sachlichkaiko) September 12, 2016
『火の鳥』のトラウマとして多くのファンの心に刺さっているのはアニメ化もされた『火の鳥 宇宙編』だという声は多くあがっています。特に、「乳の出るメタモルフォーゼしたサボテン」などアニメ版の『火の鳥 宇宙編』は多数の方から「トラウマだった」との感想が出ていました。
火の鳥 宇宙編
— ぱんだ (@panda1003) November 2, 2015
夜中にアニメやってて赤ん坊になった仲間を槍で刺して殺そうとするシーンと、そいつの鼻がどんどん大きくなって毛穴?が膨らんで鼻が溶けていくのがずーっとトラウマだった。大学生の時に火の鳥読んでトラウマの正体が分かってやっと夢に出なくなった(笑)#子供時代のトラウマ
『火の鳥 宇宙編』を起点として呪いがかかってしまう猿田一族のシーンはアニメで断片的にみると相当なトラウマシーンであったことが伺い知れます。
人生でそういうのに触れた明確な最初っていうのは間違いなく小3くらいで読んだ火の鳥未来編なんですが…間違いなくトラウマなんですけど何度も読んだ…ロックが爆発した故郷?の側で泣いてるやつ…トラウマと惹かれるの間でなんどもなんども
— まりい/TRPGではまりそるになる (@marie_t_d_o_a) January 18, 2020
『火の鳥 未来編』の悪役ロックが終焉の時を涙して泣き崩れるシーンの無常観がトラウマであると同時に惹かれてしまうという感想です。未来編の切なさはトラウマと感動を両方とももたらしたことが感想から伺えます。
私の火の鳥トラウマはなんといっても未来編…死にたくても死ねず、肉体がちりになっても思念となって生命の行く末をみまもるんだよ…ひとりぼっちだし。普通に怖いと思って泣いたよ!
— あややん(カッパーレッドマイカ) (@tia_riot) April 1, 2014
『火の鳥 未来編』が読者に与えたトラウマとして「悪いことをしたわけではないのに、ひとりぼっちで死ねもせず生命の行く末を見守らなければならない」という宿命の重さがあるようです。不老不死を望むものの掌からは滑り落ち、無欲なものに叡智が注がれるという構図は壮大な自然そのものであると同時に無情にもみえトラウマを生んでいるのです。
火の鳥 鳳凰編 観たくなったな〜。小学生時代のトラウマ映画。おまえごときが都合良くまた人間に生まれ変われるとでも思ったのかバ〜カ、っていう無常感に打ちのめされたんだよな。
— kyokusen (@kyokusen666) September 20, 2011
『火の鳥 鳳凰編』では「輪廻転生」という思想が人々の口から宗教として語り継がれているという地盤があるからこそ「自分も死んだらまた人間になれるのだ」という当たり前の心の支えがあって、そこを引っ繰り返すような火の鳥の啓示そのものがトラウマ級だという感想は多く挙がっています。
なに編だっけ?火の鳥で生き埋めにされるやつ
— soda (@sodapinkpop) October 29, 2015
あれすごくトラウマだし強烈に覚えてる てか火の鳥はトラウマのオンパレードだけど決して嫌いではなくて好きなのかというと好きでもなくてぐさっと心に刺さったまま抜けない
『火の鳥』はフォーカスした『火の鳥 宇宙編』『火の鳥 未来編』『火の鳥 鳳凰編』だけでなく『火の鳥 ヤマト編』などそれぞれの編に感動するポイントやトラウマシーンが存在していたことが感想から考察できます。そして多くの人々に共通するのが(もちろん嫌いという方もいますが)「トラウマだったが嫌いにはなれなかった」というものでした。心に突き刺さって抜けないというのが『火の鳥』の本質とも言えるでしょう。
私は何を読んで育って今に至るのか考えてみたところ、やはり小学生のときに手塚大先生の火の鳥読んでめちゃくちゃショックを受けながらも繰返し読んでいたのがすべての原因のように思われる。生命編はトラウマ(好き)
— 二条 (@146210) April 15, 2015
『火の鳥』のトラウマとインパクトは中毒性をともなってファンに何度も何度も読み返させてしまう抗いがたい魅力があるようです。いっそトラウマすらも好きと言い切ってしまう方も多く存在し、『火の鳥』がいかに強烈な作品かを示しているようです。
火の鳥のトラウマシーンまとめ
『火の鳥』の心に突き刺さるトラウマシーンのご紹介はいかがでしたか?『火の鳥 宇宙編』『火の鳥 未来編』『火の鳥 鳳凰編』からまとめてご紹介しましたが、皆さんの心に刻まれているトラウマシーンはまとめのなかにあったでしょうか?『火の鳥 宇宙編』『火の鳥 未来編』『火の鳥 鳳凰編』だけでなく強烈に記憶に残ること間違いなしの名作『火の鳥』をこれを機に読み直してみても面白いかもしれません。