【カードキャプターさくら】ルビー・ムーンの正体と性別は？秋月奈久留は仮の姿？

この記事で紹介するルビー・ムーンは、「カードキャプターさくら」の「さくらカード編」から登場するキャラクターです。さくらのクラスの転校生・エリオルと共に行動し、当初は目的もわからず存在が謎に包まれていました。その名前の通り、マゼンダを貴重としたカラーデザインが特徴です。妖艶な雰囲気を持つ一方で、やや幼い言動も目立つ二面性を持ちます。

「カードキャプターさくら」は少女向け雑誌「なかよし」で連載されていた作品です。1998年にアニメ化され、映画も2作品制作されました。かわいい衣装を着て自由自在に魔法を使う主人公の小学生さくらの姿は、世の少女たちの憧れでした。2018年には、さくらが中学生に成長した時の物語「クリア・カード編」が放送されました。

「カードキャプターさくら」は、「クロウカード編」「さくらカード編」「クリアカード編」があります。「クロウカード編」とは一番最初の章にあたり、さくらが父親の書庫でクロウカードが封印されていた本を見つけるところから始まります。

その本は守護者であるケルベロスによって守られてきましたが、封印していたはずのカードが外部へ流出していました。全てのカードを集めなければこの世に災いが起こるとされており、ケルベロスは魔力の強いさくらに流失したカードを集めさせることにします。さくらの住む友枝町で起こる不可思議な事件は、このクロウ・カードが原因でした。さくらは全てのカードを集めることに成功しますが、それで終わりではありませんでした。

「さくらカード編」は、「クロウカード編」の続編に当たる物語です。さくらは、「クロウカード編」において全てのカードを集めることに成功し、最後の審判も経て正式にカードの所持者として認められます。そんなある日、さくらのクラスにエリオルという男子生徒が転入してきます。その時期と重なり、さくらの住む友枝町ではまた不可思議な事件が起こるようになります。

さくらはいつものようにクロウカードで事件を解決しようとしますが、なぜかカードを使うことができません。さくらはクロウカードに自身の魔力を与え、さくら自身の魔力を込めたさくらカードを作り上げます。変えたカードのみ使えることから、さくらはクロウカードを次々とさくらカードに変えていきます。そんな事件の様子を、影からいつもルビー・ムーンとスピネルを従えたエリオルが見ているのでした。

「クロウカード編」と「さくらカード編」は、主人公のさくらが小学生の時の物語でした。エリオルの目的や正体もはっきりとわかり、友枝町には再び平穏が訪れます。「クリアカード編」は、その続編にあたります。アニメは2018年に放送されました。

さくらはフードを目ぶかにかぶった正体不明の人物の夢を頻繁に見るようになります。不可思議な夢から覚めた時、さくらカードは力を持たないをへと変わっていたのでした。ルビー・ムーンは、「クリアカード編」にも登場します。

ルビー・ムーンは、ユエと同じ月がシンボルのエリオルに創られた存在で、人間ではありません。微笑みを絶やさず、その名前の通り、ルビーカラーの瞳、長い髪と大きな2つのシニヨンが特徴的で、蝶々の羽根のような翼、紅をさしたような赤い唇を持ちます。衣装はコウモリを思わせる赤い襟巻き、中国風のロングスカート、胸元と耳飾りに黒い蝶々のモチーフがついており、二の腕まであるロングの手袋をはめています。

仮の姿は秋月奈久留といい、桃矢と雪兎が通う星條高校に転入してきます。真の姿、仮の姿共に見た目の性別は美しい女性です。エリオルやスピネルからは、ルビー・ムーン、またはルビーと呼ばれています。ルビー・ムーンという名前は、実際の月の名前や現象にはありませんが、恋愛運の効果があるとされるピンク・ムーンを意識した名前ではないかと予想する人もいます。

ルビー・ムーンは、秋月奈久留という仮の姿で日常生活を送っています。秋月奈久留は、桃矢と雪兎が通う星條高校に転校してきた女子生徒です。現実世界に溶け込むためと考えたためか、真の姿であるルビー・ムーンの時とは打って変わって茶髪になっており、さくらも見惚れるほどの美少女です。男子生徒顔負けの運動神経を持ち、神出鬼没で桃矢と雪兎の会話をよく邪魔しています。

桃矢に対して抱きついたり積極的なアプローチを繰り返しており、側から見たら好意を寄せているように見えます。非常に社交的で、さくらに対しても初めから友好的に接します。ユエとは違い、真の姿と仮の姿で人格が異なることはありませんが、艶かしい面がある一方で感情的な言動も目立つ二面性が見られます。そうした性格のためか、血液型はAB型です。

好きな科目に数学を挙げており、真の姿が月の守護人であるためか、好きな花には年に一度しか咲かない月下美人を挙げています。好きな色は、ルビー・ムーンの基調となっているカラーの赤です。髪型のアレンジはその時その時によって様々で、画集などでは本編とはまた違った髪型で描かれることの多いキャラクターでもあります。こうしたことから、おしゃれを楽しんでいることがわかります。

ルビー・ムーンは一部をシニヨンにした長い髪と、艶っぽい雰囲気が特徴的です。仮の姿である秋月奈久留も、高校では女子生徒の制服をきて登校しています。外見的には女性ですが、女子高生の制服で帰ってきたところをスピネルから男子生徒の制服を着るべきではと突っ込まれています。このことから、男性に近い性質なのではないかとする見方もあります。

人間ではないため性別は曖昧な描写が多くあり、本人もさほどこだわりはないといいますが、女性的な服装の方が好みのようです。秋月奈久留時の私服も、ワンピースなど女性物の衣服を着ています。性別という概念自体存在しないためか、痩身ですが女性とも男性とも取れる中性的な体型で描かれています。

ここでは、ルビー・ムーンと「カードキャプターさくら」のその他の登場人物との関係性について紹介していきます。エリオルはルビー・ムーンを創った人物で主人にあたり、同じ屋敷に住んでいます。小学生とは思えないほど、穏やかで紳士的なメガネの少年です。その正体は、魔術師クロウ・リードの生まれ変わりでした。影で友枝町に事件を起こしてきた張本人で、その側にはルビー・ムーンやスピネルを従えています。

ルビー・ムーンは彼のことを呼び捨てで読んでおり、さらにお弁当も作ってもらっていることなどから、堅苦しい畏まった仲ではなく、砕けた家族や友人のような関係であることがわかります。エリオルは、スピネルと共にルビー・ムーンのことも大切な存在であるといいます。

スピネル・サンは、エリオルが創った太陽の守護人です。真の姿は豹のような姿で、ルビー・ムーンと同じく蝶々のような翼を持ちます。仮の姿はケルベロスと同じでぬいぐるみのような姿になります。ルビー・ムーンはスピネルのことをスッピーと呼んでいます。

発言にツッコミを入れられたり、軽く言い争うシーンも多く、気のおけない仲です。月と太陽の関係から、相棒のような存在でもあります。忘れたお弁当を学校に届けさせたりと、他のキャラクターに対する態度と比べてスピネルの扱いは雑です。

「クロウカード編」の終盤で発覚したことですが、月城雪兎はクロウ・リードが創った月の守護人・ユエの仮の姿でした。ルビー・ムーンは、自身と同じ月の守護人・ユエに対して対抗心を持っているとも取れる発言が見られます。しかし、ルビー・ムーンはユエより後に創られたため、力はユエより上であるといった発言もありました。

ユエはホワイトカラーであるのに対し、ルビー・ムーンはマゼンタカラーが基調となっています。さらに性格もユエはクールで無口ですが、ルビー・ムーンは明るくおしゃべりと対極的です。「カードキャプターさくら」「さくらカード編」終盤で、ルビー・ムーンとユエは戦いを交えています。

木之本桃矢はさくらの兄であり、強い魔力を所持していました。ルビー・ムーンは、当初から秋月奈久留の姿で積極的なアプローチを繰り返し、彼の魔力を狙っていました。桃矢はそれに気が付いていましたが、自身の魔力を大切な人である雪兎に渡します。

しかし、魔力を雪兎に渡した後もルビー・ムーンは桃矢にいたずらを仕掛けており、そのやりとりを遊びとして楽しんでいるようです。桃矢に至っては、秋月奈久留の行動に疲れた表情を見せることもありますが、強くたしなめることはありません。

アニメ「カードキャプターさくら」でルビー・ムーンと仮の姿である秋月奈久留を演じた声優は、柚木涼香でした。女子高生らしい明るい柚木涼香と、艶っぽいルビー・ムーンの声を演じきっています。セクシーな女性キャラクターや、人外キャラクターまで幅広い役柄をこなしています。

柚木涼香の主な出演作に、「OH!スーパーミルクチャン」テツコ役、「宇宙戦艦ヤマト復活篇」折原真帆役、「かみさまみならい ヒミツのここたま」アマンダ役、「快盗天使ツインエンジェル」ナイン・ヴァイオレット役、「神のみぞ知るセカイ」桂木麻里役、「かみさまみならいヒミツのここたま」キラリス役、「きらりん☆レボリューション」天川いずみ役、「クイーンズブレイド」カトレア役などがあります。

ここでは、ルビー・ムーンに関する感想や評価について紹介していきます。秋月奈久留とルビー・ムーンは、月城雪兎とユエのようにかけ離れた人格ではありません。しかし、元気な女子高生の秋月奈久留と、大人っぽいルビー・ムーンという二面性を秘めています。こうした秋月奈久留とルビー・ムーンの声優・柚木涼香の演技を絶賛する意見もあります。

ルビー・ムーンは、日常生活は秋月奈久留という女子高生の姿で生活しています。人間ではなく性別という概念も曖昧なようですが、可愛いからという理由から秋月奈久留の姿の時は女子生徒の制服を選んでいます。我が道を行き、好みがはっきりしているルビー・ムーンが好きだという感想もあります。

女子生徒の制服を着た秋月奈久留に対し、スピネルは男子生徒の制服を着るべきではないのかとツッコミを入れられています。人間ではない月の守護人であるため性別という概念がありませんが、このシーンから男性よりのキャラクターなのではないかと混乱するファンもいました。

「カードキャプターさくら」のルビー・ムーンは、エリオルが魔力を用いて創った存在であり人間ではありません。そのことから、性別という概念自体存在しないようです。しかし、スピネルからは男子高校生の制服を着るべきと言われていることなどもあり、やはり性別が気になってしまうという人もいます。

ルビー・ムーンは、「カードキャプターさくら」最新作の「クリアカード編」にも登場します。「さくらカード編」ではエリオルの目的達成のために行動していましたが、今作ではどのような活躍を見せてくれるのか注目されています。

ルビー・ムーン、仮の姿の秋月奈久留は共に、他のキャラクターと比べると登場回数は多くはありません。しかし、キャラクターデザインや衣装も美しく、素直で明るい反面大人っぽい色気を持っていることなどから、非常に人気があります。

ここまで「カードキャプターさくら」の登場キャラクター、ルビー・ムーンの正体や性別、エリオルとの関係などについて紹介してきました。正体はエリオルに創られた人間ではなく、性別という概念自体が曖昧な存在でした。「さくらカード」の続編にあたる「クリアカード編」での活躍も期待されています。