【3月のライオン】後藤正宗の強さとモデルを考察！妻や幸田香子との関係は？

『3月のライオン』は将棋棋士の桐山零を主人公に、青春ストーリーを描いた漫画です。この記事で紹介する『3月のライオン』の後藤正宗は、桐山零とも関わりがある人物です。ここでは、後藤正宗について詳しく紹介する前に『3月のライオン』の概要やあらすじを紹介します。

『3月のライオン』は、羽海野チカによってヤングアニマルで連載されている青春漫画です。将棋を題材としており、棋士の先崎学が監修しています。『3月のライオン』は第18回手塚治虫文化賞マンガ大賞などを受賞しており、大人気作品でもあります。また、『3月のライオン』は2016年からはアニメ化され、第1シリーズは全22話、第2シリーズは2017年に全22話が放送されました。

そして2017年には『3月のライオン』が実写映画化されました。『3月のライオン』の実写映画では前編・後編に分けて放映され、主人公の桐山零役を神木隆之介が演じました。

『3月のライオン』の主人公・桐山零は中学生でプロ棋士になった高校生です。幼い頃に両親を亡くしてしまい、将棋をしていた父と交流のあった幸田柾近が桐山零を引き取ることになりました。それから桐山零は、幸田家で暮らすことになります。幸田家には子供が2人いましたが、桐山零はその子供よりも将棋の才能がありました。

そこで幸田柾近は、自分の子どもたちには将棋の道を諦めさせ、桐山零を自分の後継に選びました。それから幸田柾近の子供との間に確執ができ、肩身の狭い思いをするようになります。高校生になった桐山零は、プロ棋士になって一人暮らしを始めることにしました。

一人暮らしを始めてしばらくして、桐山零は先輩に無理矢理お酒を飲まされて道で寝ているところを川本あかりに拾われます。桐山零はそれまで友達ができるどころか、ほとんど人と関わらずにいましたが、川本家と知り合ってから徐々に交友関係を広めていきます。『3月のライオン』のストーリーが進む中で、桐山零は様々な人と出会い、心も成長していきます。

『3月のライオン』に登場する後藤正宗は、A級九段の棋士です。年齢は41歳で妻がいます。体格がよく強面で眼力が強いので、対局ではその威圧感で恐れられることもあります。『3月のライオン』に登場して間もない頃は乱暴な性格が目立ちますが、将棋に対しては真摯で冷静な面があります。

『3月のライオン』は実写映画化されました。実写映画『3月のライオン』の後藤正宗役は伊藤英明が演じました。ビジュアルが公開された時は、後藤正宗のイメージに合っていると話題になりました。伊藤英明とは、1975年8月3日の俳優です。A-teamに所属しています。

これまでに第38回日本アカデミー賞優秀助演男優賞や、第69回毎日映画コンクール男優助演賞などを受賞している実力派俳優です。また、『3月のライオン』だけでなく他の漫画の実写映画にも出演しています。出演作品には、『海猿』の仙崎大輔役、『悪の教典』の蓮実聖司役、『救命病棟24時』の矢部淳平役、『白い巨塔』の柳原弘役などがあります。

島田開は『3月のライオン』に登場する棋士です。段位はA級八段で、後藤正宗よりも一つ下の段位です。二海堂晴信の兄弟子であり、若い棋士を集めて研究会をしています。後藤正宗とは、獅子王戦挑戦者決定戦の決勝で対局しました。後藤正宗と島田開の対局は、作中でも人気のシーンです。

『3月のライオン』の3巻では、島田開と後藤正宗の対局を見る事ができます。3番勝負の初戦は後藤正宗が勝ち、2回戦・3回戦は島田開が勝ちました。島田開は後藤正宗と対局した後、その場から動けないほど疲弊していました。実写映画『3月のライオン』では、島田開と後藤正宗がにらみ合いながらおやつタイムを取るシーンもありました。

『3月のライオン』の後藤正宗はA級九段の実力を持っています。A級九段という段位は、将棋の中でも最高位です。『3月のライオン』のキャラクターの中では棋士の隈倉健吾、実在する棋士では羽生善治と同じ実力の持ち主で、相当強いことが分かります。

A級九段の後藤正宗は、『3月のライオン』で描かれた獅子王戦の挑戦権争いに残るほどの実力を持っていました。実際に対局した島田開は、後藤正宗に勝ったにも関わらず、息を切らすほど体力を奪われていました。島田開は元々胃痛持ちというのもありますが、後藤正宗はその実力と威圧感で対局する前から相手にプレッシャーを与えます。

『3月のライオン』のキャラクターは、実在の棋士や俳優をモデルにしていることがあります。例えば、島田開は外見のモデルは俳優の佐々木蔵之介です。『3月のライオン』の実写映画では島田開のモデルである佐々木蔵之介が、実際に島田開役を演じたことでも話題になりました。

また、『3月のライオン』の宗谷冬司のモデルは全盛期の谷川浩司と羽生善治を足して2で割っていない設定のキャラクターだといわれています。このように『3月のライオン』のキャラクターにはモデルがいる場合もあります。

『3月のライオン』の後藤正宗は、実在の棋士や俳優がモデルになっているのか明らかになっていません。『3月のライオン』の実写映画では伊藤英明が演じましたが、島田開の時のようにキャラクターのモデルだったというわけではありません。

『3月のライオン』の後藤正宗には妻がいます。後藤正宗の妻は難病にかかっており、意識不明の状態で病院に入院しています。長年入院しているようですが意識は戻らず、話しかけてもピクリとも動きません。『3月のライオン』の実写映画では対局中に妻を亡くしてしまいますが、『3月のライオン』の原作では存命しています。

『3月のライオン』の後藤正宗は、意識を失くして目を覚まさなくなった妻を今でも愛しています。妻は寝たきりの状態で意識がないので、後藤正宗は定期的に化粧品を幸田香子に買ってきてもらい、妻に化粧水を塗ってあげていました。

『3月のライオン』の後藤正宗は妻を愛していますが、幸田香子とは不倫関係にあります。幸田香子とは、桐山零の義理の姉です。桐山零が両親を亡くした時に幸田柾近が引取り、それから義理の姉弟関係となりました。幸田香子は感情の起伏が激しく嵐のような人物です。ちなみに後藤正宗は幸田柾近の弟弟子でもあり、関係は複雑です。ちなみに、幸田柾近は後藤正宗と幸田香子の関係を知りません。

しかし、義弟である桐山零だけはこの2人の関係性を知っていました。桐山零が今一人暮らしをしているのも、家を出て後藤正宗の元に行くという幸田香子の代わりに家を出ていったからです。幸田香子は将棋の才能がある桐山零に嫉妬しており、父との関係が上手くいっていませんでした。しかし、結局幸田香子は家に帰らなくなってしまいます。

幸田香子は後藤正宗の妻がずっと入院していて、一人ぼっちで可哀想だといって後藤正宗の側にいます。しかし後藤正宗は幸田香子に対して辛辣で、本気で取り合っていないような対応をします。実際に桐山零には、幸田香子をストーカー呼ばわりして挑発しました。このように後藤正宗は、桐山零とはよくトラブルを起こしそうになっていました。

幸田香子は後藤正宗のことが好きですが、不倫関係であることに悩んでいます。しかし、後藤正宗の妻のために化粧水を選んであげたりもしています。後藤正宗も妻が大切で幸田香子に対しては辛辣ですが、複雑な思いを抱いているようです。

『3月のライオン』の原作では、幸田香子と後藤正宗の関係をどうにかしようと、桐山零は獅子王戦挑戦者決定戦で後藤正宗を打ち負かそうとしていました。桐山零は完全にA級八段の島田開を負かす気で挑みます。一応島田開について研究していましたが、それよりも島田開を倒した後の後藤正宗との戦いを考えていました。しかし、桐山零は島田開との対局で完敗してしまいます。

対局前、実は二海堂晴信は桐山零を心配して、島田開に目を覚まさせるように頼んでいました。島田開は二海堂晴信との約束通り、桐山零の目を覚まさせました。そうして桐山零は目の前の棋士の技量を測れず、サブキャラ扱いしたことを恥じます。桐山零はそのまま島田開に完敗してしまい、後藤正宗とは対局できませんでした。

しかし、実写版ではストーリーが改変されています。実写版『3月のライオン』では、川本ひなたのいじめ、後藤正宗と桐山零の確執、獅子王戦挑戦者決定戦、川本家の父親問題が映画化されました。その中でも後藤正宗との確執が中心的に描かれていたのでこの対局が追加されたのだと思われます。原作では見られない後藤正宗との白熱した戦いを見ることができます。

『3月のライオン』の原作では、そもそも桐山零が後藤正宗に挑戦することもできませんでした。しかし、『3月のライオン』の実写映画では対局が叶います。後藤正宗は桐山零との対局前に妻を亡くしてしまいました。一方で桐山零は川本家とその父・誠一郎の問題を心配していました。桐山零は川本家を思ってつい誠一郎達の問題に踏み込みすぎてしまい、川本あかりから帰ってほしいと言われてしまいます。

川本家から拒絶されてショックを受ける桐山零ですが、自分を追い込んで獅子王戦挑戦者決定戦に集中しようとします。しかし、あまり集中できずに後藤正宗との対局を迎えることになりました。桐山零は後藤正宗相手に厳しい戦いをします。対局は夜まで続きますが、ほぼ桐山零の負けが確定しているような状況でした。

しかし、桐山零は負け寸前のところである一手に気づきます。桐山零はそれから逆転して勝つことができました。後藤正宗は、幸田香子を自分の家から追い出してまで桐山零との対決に向けて研究をしていました。しかし、『3月のライオン』の実写映画では最後の最後で逆転されてしまい、桐山零に負けてしまいました。

『3月のライオン』には様々な性格の棋士が登場します。キャラクターの中には性格が悪そうな棋士もいますが、対局を通して見ると共感できるというキャラクターもたくさんあります。『3月のライオン』の実写映画を観た方の中では、後藤正宗に共感したという方もいました。

『3月のライオン』のキャラクターの中でも、桐山零にとって後藤正宗はあまり良い人物ではありません。桐山零は姉の幸田香子と縁を切って欲しいと思っていますが、その思いはなかなか届きません。『3月のライオン』ではヒール的な立ち位置の後藤ですが、将棋に対しては卑怯な考え方は持っていません。『3月のライオン』の作中では、誰よりも正論を言うこともあります。

『3月のライオン』で後藤正宗の対局の中でも、島田開との対局はとても人気です。実写映画『3月のライオン』で、島田開と後藤正宗がおやつタイムでもガンを飛ばし合っているシーンは面白くて笑ったという方がたくさんいました。『3月のライオン』の原作では対局内容は詳しく描かれませんでしたが、後藤正宗と島田開のどちらが勝つのかハラハラしながら読んだという方もいました。

『3月のライオン』の後藤正宗の強さは相当なものでした。『3月のライオン』の原作では、主人公の桐山零がそもそも後藤正宗とは対局できないほどの実力者達と戦う世界にいることが分かります。ただ、実写映画の『3月のライオン』では、後藤正宗は桐山零に負けてしまっています。映画では強さがあまり伝わりづらいですが、A級九段の実力は確かです。

『3月のライオン』の原作では主に前半部分に登場しており、実写映画では前半・後半どちらにも登場しています。特に『3月のライオン』の3巻で描かれた島田開との対局はファンからも人気です。ぜひ『3月のライオン』での後藤正宗の活躍を見てみて下さい。