【もののけ姫】山犬モロのモデルと声優は？子供（兄弟）の名前やサンとの関係を考察

もののけ姫といえば知る人ぞ知る日本の名作アニメ映画ですが、人間以外にも魅力的なキャラクターが多数登場する作品です。今回はそんなもののけ姫に登場する重要なキャラクターの、山犬に関する情報をまとめてご紹介します。山犬のモデルやサンの兄弟にあたるモロの子供の名前、更にサンとの関係についてを改めて知る事で、もののけ姫の世界を更に楽しむ事ができる様になる筈です。

山犬についての情報をご紹介する前に、もののけ姫という作品についてをあまりよく知らない、観た事が無いという人もいるかもしれません。まずはもののけ姫という作品に関する情報を順番にご紹介します。もののけ姫は1997年7月12日に劇場公開された長編アニメーション作品で、スタジオジブリが制作を手掛けています。宮崎駿監督が実に16年もの構想期間を経て生み出した名作です。

「生きろ。」というキャッチコピーで描かれる本作は人間ともののけ達との、異種族間の争いや共存についてを描いた作品です。193億円という興行収入によって日本映画の記録を塗り替え、大きな話題となりました。これまでは5～7万枚という枚数で行われてきた作画も、本作では14万枚以上という2倍もの作画枚数を使用した制作とあり、それ以降のジブリ映画の制作体制にも大きな影響を与える事となりました。

もののけ姫の主題歌を担当したのは、歌手の米良美一さんです。「もののけ姫」のタイトルで制作されたこちらの主題歌は、作詞を宮崎駿監督が、作曲と編曲を久石譲さんが担当しています。女性の様な高音で歌う米良美一さんは本作によって認知度が高まり、主題歌も広く知られる事となりました。

中世時代の日本にあるエミシの村で、「タタリ神」と呼ばれる化け物退治に成功した少年のアシタカは、そのタタリ神によって右腕に呪いをかけられてしまいます。その呪いはやがて彼の命を奪うものであり、呪いにより村を追われたアシタカは呪いを解く為に、タタリ神となったイノイシが暮らしていた西を目指して旅に出る事となります。

道すがらに人助けをしたアシタカは、彼らの住むタタラ場という村を訪れエボシという女性に出会います。石火矢という武器を製造するその村ではもののけ達に恨みを持ち、自然を破壊している自覚を持ちながらも、もののけや地侍たちから身を守ろうとしていました。そんな時、エボシの命を奪おうと「もののけ姫」と呼ばれる少女が姿を現します。

もののけ姫という作品は、様々なメッセージ性を含ませた映画です。宮崎駿監督は、「百億いる人口が二億になったとしても滅亡ではなく、絶滅危惧種と呼ばれる生きものも多くいる。今度は人類がそういう目に遭う」といったコメントを残しています。本作に登場する山犬のモデルとなっているのが「ニホンオオカミ」であった場合、既に絶滅した種族であり、そういった貴重な生きものを迫害した人間達の構図が描かれています。

映画を観れば、エボシ達人間側にも様々な事情があって自然を破壊してしまっている事もわかります。けれど森に棲むもののけ達にしてみれば、人間達は自然を破壊して自分達の棲む場所を奪っていく悪いものでしかないのです。こういった背景を頭に入れながら改めてもののけ姫という映画を鑑賞してみると、初めて観た時とはまた違った視点からこういったメッセージ性に気付く事ができるかもしれません。

もののけ姫に登場する人間以外のキャラクターといえば、山犬のモロを思い浮かべる人も多い筈です。山犬は古来からシシ神の森を守る役割を果たしている犬神の一族で、人間であるサンがその背中に乗る事ができるほどに大きな姿をしています。そんな犬神一族を率いる存在であるモロは、5メートルを超える体躯に2本の尾を持った雌の山犬です。その年齢は300歳で人の言葉を話し、2頭の山犬の子の母親でもあります。

もののけ姫に登場する山犬のモロが好きだという人も多い筈ですが、山犬のモデルとなったのはどんな動物なのか、気になっている人もいるのではないでしょうか？続いては山犬モロの気になるモデルについてや、彼らの住処である場所についての情報を順番にご紹介します。物語の中では架空の存在ですが、モデルとなった動物や住処があると知れば聖地巡礼をしてみたくなるファンもいるかもしれません。

山犬と言われるくらいなので、モデルとなったのは犬なのではないかとの予想を立てている人も多いのではないでしょうか？実はモロのモデルなっているのは、実在の動物ではなくとある場所の神様なのではないかと言われています。その場所というのが、埼玉県にあるパワースポットの「三峯神社(みつみねじんじゃ)」で、そこにある守り神が山犬モロのモデルになっているのではないかと考えられています。

この三峰神社の守り神は狼で、狼は動物界の中でも最も徳が高い神様の使いであるとされています。人間の言葉を理解して話し、知能の高いモロのモデルが神社の守り神であると聞けば、納得できる回答ではないでしょうか？更にこの守り神の狼は、ヤマトノタケルノミコトを三峰神社まで案内した白い狼であるとされています。モロ達の毛色も白く、シシ神の森を守るという大役を任されているのも頷けます。

そんなモロ達が住処としている場所にも、やはりモデルとなった場所が存在していました。宮崎駿監督はいくつかの場所をモデルとして参考にしていたそうですが、そのモデルとなった地の一つが屋久島だと言われています。実際に屋久島を訪れた事がある人にとっては、映画の中でどこか懐かしさを覚える様な風景を目にした事もあるかもしれません。実際にファンの間でも、ここは屋久島のこの場所ではないかとの指摘もあります。

映画の中でモロがアシタカに対して、サンを救う事ができるのかと問いかける場面が登場します。この場所は屋久島の太鼓岩なのではないかと言われています。更に森の渓流を移動する場面は、白谷雲水峡の渓流をモデルにしたのではないかとも言われています。改めてモデルとなった屋久島の風景と比較してみる事で、もののけ姫という作品を新しい視点から楽しむ事もできる様になるかもしれません。

モデルとなった場所など以外にも、もののけ姫のモロといえば担当した声優についてもチェックしておきたい所です。続いてはモロの声優を担当した美輪明宏さんについて、基本的なプロフィールや出演しているもののけ姫以外の作品などについても少しだけご紹介します。

名前：美輪明宏(みわ あきひろ)
本名：丸山明宏(まるやま あきひろ)
生年月日：1935年5月15日(現在84歳)
出身：長崎県長崎市
身長：160cm
職業：歌手、俳優、演出家、タレント
所属事務所：オフィスミワ

美輪明宏さんは5人兄弟の次男で、1952年に銀座7丁目にある「銀巴里」というシャンソン喫茶で歌手としての専属契約を交わす事となります。その際には国籍や性別といった詳細は不詳としてデビューを果たしました。それ以降は俳優としても活躍するほか、声優活動も開始してもののけ姫のモロ役を務める事となりました。

もののけ姫以外にも様々な作品に出演している美輪明宏さんですが、主な出演作品は舞台では「黒蜥蜴」「双頭の鷲 」「愛の讃歌 エディット・ピアフ物語」、映画では「蟻の街のマリア」「新婚列車」「続べらんめえ芸者」「黒薔薇の館」「TAKESHIS'」、テレビドラマでは「雪之丞変化」「草燃える」「義経」「連続テレビ小説 花子とアン」などが挙げられます。

もののけ姫に登場する重要なキャラクターの中に、「乙事主(おっことぬし)」という名前の白い猪神がいる事を知る人も多い筈です。実はモロは、かなり昔にこの乙事主と特別な関係にあったのだそうです。モロと乙事主が対面するシーンが登場しますが、その際にどこか女性を感じさせる美輪明宏さんの声色は、実は意識的に演じられたものだったとの事でした。

もののけ姫の中に登場する山犬は、美輪明宏さんが声優を担当しているモロだけではない事はご存知でしょうか？続いてはサンの兄弟でもある山犬モロの子供について、気になる名前やサンとモロの関係などについても順番にご紹介します。複雑な生い立ちのサンですが、モロや兄弟との関係性についてをきちんと理解しておくと、更に映画を楽しむ事ができる様になる筈です。

もののけ姫を鑑賞していると、モロの他に2頭の山犬が登場する事がわかります。この2頭はモロに比べるとやや小さめの体格をしていますが、この2頭はモロの子供であり兄弟である事がわかります。モロにも名前がある様に、この2頭の名前が気になっている人もいるのではないでしょうか？実はこの兄弟には、特に名前を付けられてはいないそうです。年齢なども特に決められておらず、あくまで山犬の兄弟という扱いです。

しかし兄弟の方がサンよりは年齢が上であると考えられており、タタラ場を襲撃した際にサンが背中に乗っていた方が兄の山犬なのだそうです。一方で唸りながらサンに鼻先を撫でられていたのが弟との事ですが、見た目には大きな違いも無い為にどちらが兄で弟なのかといった見分けをするのは難しいキャラクターとなっています。しかし人間でありながら家族であるサンとの関係性は良好である事が見て取れます。

山犬のモロとサンは、親子関係にあります。しかしながらモロは山犬で、サンは人間である事も見た目に明らかで、当然モロがサンを産んだわけではありません。サンは人間によって生贄として捧げられてしまった子供であり、そのサンを赤ん坊の頃から現在まで育ててきたのがモロだったのです。2頭の兄弟もサンと共に育ち、種族の違いはありながらも家族として生活をしてきたのです。

自分自身の感想以外にも、もののけ姫という作品を観た人はどの様な感想や評価を抱いているのか、人の感想が気になった人もいるのではないでしょうか？続いてはもののけ姫という作品を鑑賞した人の、モロに対するTwitter上での感想や評価についても少しだけご紹介します。

物語のラストには悲しい結末を迎えてしまうモロですが、その生き様がとても好ましいといった感想も多い様です。様々なメッセージ性を含んだ作品であるもののけ姫ですが、人間であるエボシに対して恨みを持つモロが、娘でありながらも人間のサンを救う為に命がけの行動を起こすという姿に、胸を打たれたファンも多かったのかもしれません。

もののけ姫といえば、モロの声優を担当した美輪明宏さんの演技が印象に残った、という感想も見られました。他のキャラクター同様に、モロにも名言と呼べるセリフがいくつも存在しています。特にアシタカに対しての「黙れ小僧」というセリフなどは、特に耳に残っているという人も多いかもしれません。

モロと乙事主の関係性についてなど、普通に映画を観ているだけでは知る事のできなかった情報について、改めて知ると驚きを感じる人も多い様です。そういった裏情報を踏まえた上で改めて作品を鑑賞してみると、それまで何気なく観ていた場面に違った感想を抱く事もあるのではないでしょうか？

もののけ姫に登場する山犬のモロについて、モデルとなった動物についてや場所、担当する声優やサンとの関係などについてをまとめてご紹介しました。これまで山犬側にはあまり目を向けていなかったという人も、興味を持つ事ができたのではないでしょうか？この機会にその背景などを知った上で映画を鑑賞してみるのも、新たな発見などがあって面白いかもしれません。

登場するキャラクターの中でも特に魅力的なモロですが、その魅力を深める要素は表には出てこない設定などにもありそうです。これまでもののけ姫の表面的な部分しか見ていなかったという人は、こうした裏設定などにも注目しつつ作品を楽しんでみる事をおすすめします。