【七つの大罪】不殺のグレイロードは女王型の希少種？闘級や技・能力も解説

七つの大罪には魅力的なキャラクターが多く登場し、それが人気の理由の一つとなっています。敵として登場する「十戒」メンバーの一人、不殺のグレイロードも個性的なキャラクターであり、また非常に強力な能力や技を使って主人公たちを苦しめました。

七つの大罪は週刊少年マガジンで連載されている鈴木央先生の漫画作品です。2012年から連載が開始され、2019年10月時点で38巻が刊行されています。七つの大罪の累計発行部数は2018年10月時点で3000万部を突破しており、さらにはアニメ化やゲーム化もされている人気ファンタジー少年漫画です。

七つの大罪はアニメ化されており、第一期「七つの大罪」は2014年10月から2015年3月まで、第二期「七つの大罪 戒めの復活」は2018年1月から6月まで、第三期「七つの大罪 神々の逆鱗」は2019年10月から放送しています。

人間と人間ならざる種族が分かたれていない時代のブリタニア大陸、その一つの大国リオネス王国では聖騎士の横暴により国民が苦しめられていました。国を守るはずの聖騎士たちは王を拘束してクーデターを起こし、実権を握って戦を起こそうとしていました。それを止めようとしたリオネス王国第三王女、エリザベス・リオネスは一人城を飛びだします。

エリザベスは10年前に王国転覆を謀った罪で王国を追放された最強最悪の騎士団・七つの大罪しか聖騎士たちの暴走を止めることはできないと考え、七つの大罪探しを始めます。重い甲冑をきて王国中を探し回り、疲れ果ててある酒場に迷い込みます。酒場のマスターがエリザベスを介抱しますが、彼こそが七つの大罪団長メリオダスでした。

自分を助けてくれた人が七つの大罪だとは知らないエリザベスは、行き倒れていた理由、そしてどうしても王国を救いたい気持ちをメリオダスに話します。そうしているうちに酒場に王国の騎士たちが現れ、王女エリザベスを発見して捕らえようと追いかけてきます。捕まるわけにはいかないエリザベスは必死に逃げますが、ついに追い詰められます。

追いかけてきたメリオダスに間一髪を救われるエリザベスでしたが、投降してメリオダスだけでも逃がそうとします。どこの誰ともしれない自分に優しくしてくれたメリオダスを巻き込みたくない、と泣きながら訴えるエリザベスを見て、メリオダスは自分の正体を告げ、その実力を明らかにします。刃折れの剣を一閃すると、辺りの森とともに騎士たちは吹っ飛んで見えなくなりました。

騎士たちをたやすく倒したメリオダスはエリザベスに向き合い、一緒に王国中に散らばった七つの大罪探しをしようといいます。こうしてエリザベスとメリオダスの七つの大罪探しの旅は始まります。

不殺のグレイロードは魔神王直属精鋭部隊である「十戒」メンバーの一人です。グレイロードの種族は魔神族で、同じく十戒メンバーの一人のフラウドリンからは「女王型の希少種」と呼ばれています。本来下位魔神には雌雄の区別がなく、闘級も上位魔神に劣ります。しかしグレイロードは灰色魔神の突然変異種の女性として生まれ、上位魔神となりました。

グレイロードは女王型と呼ばれるように、「魔力なき生物に卵を産みつけ、己が子供を誕生させる」能力を持ちます。グレイロードに卵を産みつけられた人間などの生物は、透明な卵のような殻に閉じ込められます。そして殻が破れて中身が外気に触れ、一定の温度に達することで急速に成長し、魔神の幼生として誕生します。しかも産みつけたての卵はゴマ粒ほどの大きさしかなく、バンのフォックスハントでも取り除くことができません。

これはヘンドリクセンが魔神の血を取り込んで魔神化したことと似ていますが、違う点があります。ヘンドリクセンや新世代の聖騎士たちが魔神化したときは魔神の血を取り込んでも魔神化するものと死ぬものに分かれ、また魔神化したヘンドリクセンは人間のときの形を保っていました。しかしグレイロードの魔神化は失敗がなく、そして卵を産みつけた宿主の姿を残すこともありません。これらが大きな違いだと言えます。

魔神王直属の精鋭部隊である「十戒」メンバーはそれぞれ戒言と呼ばれる能力を魔神王に授けられています。グレイロードもその一人であり、その戒言は「不殺」です。この不殺の戒言の能力は、グレイロードの前で殺生を行うものは全ての刻を奪われる、というものです。

実際にグレイロードの不殺の戒言が発動した七つの大罪の場面を紹介します。リオネス城が「十戒」フラウドリンとグレイロードに占拠されたとき、「蒼天の六連星」の一人のドゲッドが魔神を殺しました。するとみるみるうちにドゲッドは年を取っていき、寿命を迎えて死んでしまいます。放っておけば城内の人間が全て魔神にされてしまいますが、グレイロードを攻撃すれば不殺の戒言で死んでしまう、人間たちの絶体絶命のピンチでした。

そこに現れたのが「七つの大罪」の一人マーリンです。「十戒」ガランの真実の戒言によって石にされていたはずのマーリンが現れ、卵にされた人たちを氷結します。ただならぬ実力を感じ取ったグレイロードは魔力でマーリンを攻撃しますが、マーリンはそれをいとも簡単に消し去ります。魔力を破られたグレイロードは今度は蟲の大群をけしかけてマーリンを不殺の戒言にかけようとしました。

グレイロードの目論見通りマーリンは蟲を殺してしまいますが、なぜか戒言にかかりません。なんとマーリンは世界の全てを探求するために、すでに「無限（インフィニティ）」の魔力で自らの時間を停止していたのでした。さらにマーリンが自分の正体を「ベリアルインの娘」だと明かすと、グレイロードは慌てふためいてその場から逃げ出そうとします。

しかしマーリンはそれを逃さず、魔法「終わりなき渦（エンドレス・ワール）」で大きな渦を生み出してグレイロードを引き寄せ、試験管の中に閉じ込めます。そして捕らえたグレイロードを手に「いい実験台が手に入った」とほくそ笑むのでした。こうして「十戒」不殺のグレイロードはマーリンの実験台となります。

不殺のグレイロードの闘級を紹介します。グレイロードの闘級は39000で、内訳は魔力が26500、武力が10000、気力が2500です。グレイロードは主に魔法能力をつかうので、魔力の闘級が最も高い比率を占めているのは予想通りです。また39000という闘級は「十戒」メンバーの闘級の中では真ん中あたりであり、グレイロードの実力は「十戒」の中堅どころと考えられます。

グレイロードは人間に変身することもできます。「十戒」フラウドリンが「蒼天の六連星」団長にしてバルトラ国王の実弟デンゼルに捕らわれたときのことです。デンゼルは「十戒」フラウドリンを自らの手で討つことで人間の手でも古の魔神を倒すことが可能なことを証明しようとしていました。

フラウドリンとデンゼルのいる場所は「完璧なる立方体（パーフェクト・キューブ）」の魔力で封印され、それを解除することができるのは外で待機している「蒼天の六連星」のデルドレー・ワイーヨ・アーデンだけでした。しかし、グレイロードが変身能力を使いドゲッドに化けて見張りに近づき、術を解除させました。このことから、グレイロードの変身能力はいつも一緒にいる仲間でも見破れないほど精巧だということがわかります。

グレイロードの技を紹介します。一つ目は「呪縛怨鎖」です。この技を受けた対象は、呪いを受けたその場所から移動しても強制的に元の場所に戻ってしまいます。

この技が使用された場面を紹介します。バイゼル大喧嘩祭りにてメリオダスと「十戒」グロキシニア・ドロールが戦っているのを察知し、その場に「十戒」メンバー全員が到着します。グレイロードはメリオダスにこの技をかけ、メリオダスの体に黒い鎖のような魔力がまとわりつきました。「十戒」に包囲されたメリオダスは包囲網を一度抜けようとその場を離れましたが、一定の距離をとると元の場所に戻ってきてしまいます。

この技のせいでメリオダスは十戒に囲まれた圧倒的不利な状況から抜け出すことができず、破れてしまいました。グレイロードの「呪縛怨鎖」は敵より味方が圧倒的優位な場合に使用するとこのように絶大な効果を発揮するということがわかります。

グレイロードの技を紹介します。二つ目は「五識是空（ファイブロスト）」です。この技を受けた対象は五感を遮断され、何も感じることができなくなります。

この技が使用された場面を紹介します。リオネス城が「十戒」フラウドリンとグレイロードに占拠され、城内の人間が魔神化されているときにマーリンが現れます。現れたマーリンに向けグレイロードはこの技を放ちますが、マーリンを庇ったハウザーがかかってしまいます。

このように五感は遮断され、ハウザーは敵の前で完全に無防備な状態となります。体を張って守った当のマーリンは「全く余計な真似を。私にかけてくれた魔法を勝手に横取りするからだ」と迷惑げです。そしてマーリンが呪文を呟いてハウザーの額に指を当てると、かかっていたグレイロードの技は完全に消滅しました。

グレイロードの技を紹介します。3つ目は「五分の魂群（ブレイカブルバグ）」です。これはグレイロードが口から蟲の大群を吐き出す技です。

この技が使用された場面を紹介します。リオネス城にて、グレイロードは「五色是空」をたやすく破ったマーリンを警戒し、この技を使用します。口から吐き出した蟲の大群に襲われたマーリンが蟲を殺して不殺の戒言にかかることを期待していました。思惑通りマーリンは蟲を殺しますが、自身の時を止めていたため時を奪われて死ぬことはありませんでした。

アニメ七つの大罪でグレイロードを演じた声優は、遊佐浩二さんです。遊佐浩二さんは1968年に京都府で生まれました。声優をめざしたきっかけは中学の入学祝いでラジオカセットレコーダーをもらい、ラジオドラマを聴いたことでした。25歳のときに声優としてデビューしており、以降アニメや洋画の吹き替え、ドラマCDなどを中心に活動しています。

遊佐浩二さんの担当するアニメキャラクターは多岐にわたり幅広い演技力を発揮していますが、目を常に閉じたキャラキャラクターを演じることが多いそうです。主な出演作とキャラクターは「BLEACH」の市丸ギン、「絶対可憐チルドレン」の兵部京介、「青の錬金術師」の志摩廉造、TIGER&BUNNYのルナティック/ユーリ・ペトロフ、「弱虫ペダル」の御堂筋翔、「鬼灯の冷徹」の白澤などです。

本来雌雄の別がない灰色魔神の突然変異であるグレイロードは、見た目が灰色魔神にかなり近いせいもあって男性または性別なしだと思われていました。そのため実は女性だったいう事実が判明した時の視聴者の驚きは大きく、その衝撃がよく伝わってくるツイートです。

アニメ七つの大罪でグレイロードの声を担当した遊佐浩二さんの演技とキャスティングを褒めるツイートです。グレイロードの話し方はとても特徴的で、普通の魔神とも違う突然変異種のグレイロードを表現したその喋り方がかわいくて好きだという感想です。

こちらもグレイロードの喋り方が好きだというツイートです。メリオダスをその場に釘付け絶体絶命に陥れた呪縛怨鎖はとても強力な魔法でしたが、その技の言い方も強烈に印象に残るようです。キャラクターを印象付ける遊佐浩二さんの演技力が伝わってきます。

女王型の魔神であるグレイロードは周囲の人間を魔神化していきますが、不殺の戒言を持っているため全く手出しができないという、敵を八方塞がりにする能力が嫌がらせのようだという感想のツイートです。闘級も高く、グレイロードと戦ったのがマーリンでなければ状況を打破するのは非常に難しかっただろうということがわかります。

マーリンにあっけなくやられてしまったグレイロードですが、その能力は多岐にわたり相手を苦しめるものであり、決して弱くはなかったということがわかるツイートです。反則技のようなマーリンの存在がなければグレイロードを倒すのは至難の技であっただろうことがわかります。

七つの大罪において強大な敵としてメリオダス一行に立ちはだかり苦しめた、「十戒」不殺のグレイロードについて、その正体や能力、技や闘級などをまとめました。このまとめでグレイロードや十戒に興味を持った方は、2019年10月から放送されているアニメ3期「七つの大罪 神々の逆鱗」を視聴してみてはいかがでしょうか。