2019年09月29日公開
2019年09月29日更新
【ハンターハンター】ボドロはかわいそうな謎の格闘家?ヒソカの耳打ちや強さを考察
ハンターハンターに登場するキャラクターの中でモブキャラに近いにも関わらず印象が深いキャラクターと言われるのがボドロです。ハンター試験の最終試験まで残った格闘家のボドロでしたが、ヒソカにボロボロにされた挙げ句、最後にはキルアに殺されてしまうというかわいそうなキャラクターです。そんなボドロですがヒソカの耳打ちの謎など出番は少ないながらも考察されるキャラクターになっています。今回はボドロについてまとめていきます。
目次
ボドロはハンターハンターの謎キャラ
ハンターハンターの作品情報
ボドロについて紹介する前にボドロが登場したハンターハンターについても簡単に紹介しておきます。
ハンターハンターの概要
ハンターハンターは1998年より集英社の発行する週刊少年ジャンプにて連載が開始された冒険活劇漫画です。少年漫画にしてはグロい描写も多い作品ながらもその作り込まれた世界観とキャラクターの魅力で高い人気を集める作品となっています。また漫画業界史上稀に見る休載の多さでも知られる作品で2年以上休載した後の連載再開時には連載再開がネットニュースになるほどのムーブメントを巻き起こしています。
ハンターハンターのバトルは基本的には高い身体能力と技能などを如何に上手く使うかという形でしたが、念能力バトルに以降してからの流れ、その習得工程などが細かく描かれた事で高い人気を集めました。特に必殺技に当たる「発」はキャラクター固有の能力となりそのキャラクターを象徴する能力にもなる事からそのキャラクター性を高める要素として高い人気を後押ししています。
ハンターハンターのあらすじ
ハンターハンターは主人公の少年ゴンが、ハンターをしているカイトに出会い、既に死んだと思われていた父親ジンが世界でも有名なハンターをしている事を知るところから始まります。父親に会いたいと願うゴンは育ての親のミトさんを説得し、自らもハンターになるべく冒険をスタートさせます。プロのハンターになる試験を受けるゴンは道中で出会ったクラピカやレオリオ、キルアらと出会いその絆を深めていきます。
ハンター試験は試験会場まで辿り着くまでから既に試験が始まっており、第1試験では試験官の後ろをついて行き先の分からないマラソンを最後まで着いてこられればクリア、第2試験は2人の試験官がそれぞれに指定した料理を作ればクリア、第3試験は5人1組となっての72時間以内にトリックタワーの攻略、第4試験は受験者同士のプレートの奪い合いと進んでいき最終試験に残った9人の受験生の中の1人が今回紹介するボドロです。
ボドロのプロフィール
ボドロはゴン達も受験したプロハンター試験にて登場したキャラクターです。受験番号は191番で長い白髪を頭の後ろで束ねています。受験生の中でも飛び抜けて年齢が高めで詳しい年齢は不明ですが、見た目年齢は50代に見える程で、武闘家としてかなりの体術を習得していると思われます。また武闘家として礼節を弁えていたり、年長者としてリーダーシップを発揮する場面があるなど年相応の厳格な性格をしています。
ちなみにハンター協会の会長ネテロから「キャラがかぶっている」と言われる程には似ており、仮に兄弟設定でも納得できそうな程のキャラクター性になっております。後に判明したネテロの過去を鑑みるにまさに不遇時代のネテロをそのまま描いたようなキャラクターでもあり、長い白髪を後ろでまとめ、ヒゲを蓄えているなど見た目的な印象も非常に似ています。
ボドロはかわいそうな謎の格闘家
出番が少ないボドロ
ハンター試験編では一種の群像劇のようにゴン達主要なキャラクター以外の活躍も節々で描かれていましたがそもそもボドロは最後の試験まで目立った活躍もなく、他に協力者がいる様子もない事からそれなりの実力者であるはずですが、最終試験まで残ったメンバーの中ではそれまでの試験の中で特に様子が描かれる事もなくかなり出番が少ない不遇なキャラクターです。
また同じハンター試験での脇役という立ち位置にありながらハンター試験の後にキメラアント編で再登場したポックルや選挙編で再登場し暗黒大陸編でクラピカに信頼のできる王子の護衛の1人として招集されたハンゾーと違いボドロの出番はハンター試験だけに限られているという意味でも出番が少なくかわいそうなキャラクターになっています。
謎だらけの格闘家
10代20代の受験生も多い中、50代のボドロはその容姿だけでも受験生の中で目立つ存在です。そしてあからさまに武闘家であるような風貌をしていますがその実力は謎めいた存在になってしまいました。活躍が見られるかと思われた最終試験も初戦で既に念も習得しており体術だけに限っても作中で圧倒的強者であるヒソカと当たってしまいその実力が描かれる事がありませんでした。
ボドロがかわいそうな理由
ボドロがかわいそうな理由は出番が少ない、最終試験で初戦にヒソカに当たってしまう等不遇な境遇もありますが、それだけにとどまりません。1999年放送開始の日本アニメーション制作のアニメハンターハンターでは、その出番の少なさを不憫に思ってか最終試験前の面接のシーンで活躍の場を増やされますが、肝心の名前がボドロではなくポドロとなってしまうなどかわいそうな結果に終わってしまったのです。
ボドロの強さを考察
ボドロの格闘家としての実力
ボドロは見た目からいって少なくとも格闘家としての実力は高いものがあると思われます。武道で身につけたのであろう礼節を弁えた性格も合わせると途中まで協力した仲間を見捨てて勝ち上がるような選択は出来ないタイプなので協力してきたゴン達と違い基本的に単独で第4試験まで勝ち残った事を考えると少なくとも一定以上の実力を持っていた事は明らかです。
ただ本編中、ボドロは戦闘描写がないと言っていい程に戦闘描写がないキャラクターであり実際の戦いは描かれていません。その為、正確な強さは不明なままです。ただネテロが自身とのキャラかぶりを気にするなど境遇も似ている事から相応の実力はあった事が考えられます。ただゴンやキルアの子供と捉え(既に垣間見えている部分だけを見ても)実力を見誤るなど、少々固定概念に縛られがちな側面も見せています。
ヒソカに惨敗
唯一明確な戦闘描写があるのは試験途中倒れてしまったゴンにサトツが説明する形で描かれた回想の中で、その相手はなんとヒソカです。ヒソカはハンター試験の時点で既に念能力を自身固有の技を持つレベルで習得している事もあって試験中でも屈指の実力者でポドロはいってしまえば「相手が悪かった」のです。結果としてヒソカとの試合でボドロはボロボロになるまで戦いますが負けを認め惨敗しています。
あくまでもサトツの語りという形で断片的に伝えているので明確な戦闘描写とは言えませんが、ヒソカの戦闘スタイルを鑑みるに、ヒソカはボドロ戦においてそこまで力を出していないで遊んでいたのではないかと考えられます。そして粘るという事はボドロはそれにも気づいていなかった可能性が高いです。そのような状態もあってボドロの格闘家としての力量はそこまで高くないのではないかと考えられています。
ネテロの評価
直接の戦闘描写ではありませんが、試験の是非について問答になる流れでボドロはネテロからの評価を受けています。その評価によると試験上はそれまでの経験値などの総合値を踏まえてボドロを上としながらも両者の力は拮抗しており「単純な戦闘力に限ればレオリオが上」だと評価しています。仮にもハンター協会の会長の評価なので適当に言っているという事はないと思われます。
ただネテロ自身はかなり適当な性格であり、キメラアント編にて現在の実力はモラウやノブとどっこいと言ったり、ピトーの方が自分より強いと自己評価しています。自己評価が低いとも言えますが見る目がない可能性も0ではありません。ただゴンやキルアの才能は見抜いているのでその可能性も低いです。ただ念能力者であるネテロ達からすれば念能力者ではないという時点でその評価は低くなるはずです。
ボドロはキルアに殺された?
レオリオと試合予定だったボドロ
ヒソカとの戦いで敗北を認め負け上がりしたボドロの次の対戦相手はレオリオでした。この試合は負け上がりトーナメントのいわば準決勝であり、レオリオは初戦でありながら残り試合が少なく追い詰められており、一方でボドロもヒソカとの試合でのダメージがあり身体的にも万全とは言えない状態でした。レオリオからの要請により試合を遅らせダメージの回復をさせましたがそれでもボドロが不利な状態に変わりはありません。
ちなみにこの試合、負けた方は決勝でキルアとの戦いになります。特にレオリオは間近でキルアのセンスを見てきているだけに絶対に戦いたくない相手でしょう。ボドロも最終試験前の面接で戦いたくない相手として子供だからという理由ですがキルアの名前を上げておりやりにくい相手になる事は間違いありません。
試合開始後キルアにより殺害
しかし2人の試合が開始された直後、直前の試合でギタラクルの正体がイルミであると知り精神状態が不安定になってしまったキルアがボドロを後ろから心臓を貫く形で殺してしまいます。この試験では相手を殺してはいけないルールがある為、これによりキルアは失格、残った者が合格する事になります。ボドロも生きてさえいればプロハンターになる事が出来たのです。
ちなみにこの試合、幇助を受けたとして対戦相手だったレオリオの方が失格なのではとレオリオ自身がネテロに確認していますが、ネテロ会長の評価が上記のようにキルアが手を出さなくても現時点での能力ならレオリオが可能性が高く、結果には影響しなかったと判断されています。単純な実力でもレオリオが上だと判断された上、ボドロはヒソカ戦でのダメージもあるのでレオリオ有利だった事は間違いないです。
上記の実力の件の補足的な考察ですが、もし仮に本当に優れた武術家であればいくらキルアが暗殺のプロであり、天才的なセンスを持っているとはいっても背面からの攻撃を躱せたのではないかとも考えられており、少なくとも暗殺スイッチの入ったキルアよりは格下だと考えられています。ゾディアック家編後、キルアはハンゾーは自分より上だとしながらボドロについて触れなかった事を考えても印象に残っていなさそうです。
このボドロの死にまつわるエピソードによりキルアはゾディアック家へと戻ってしまい、そんなキルアに会うべくゴン達がゾディアック家の本家に向かう形でハンターハンターは新たなるエピソードへと進行していきました。元々ハンター試験では死傷者も多く、ゴン達主要なキャラクターもすぐに意識がキルアの方に向かってしまった為その死すら軽く扱われてしまったという意味でもかわいそうなキャラクターです。
ボドロはヒソカに耳打ちされた
勝負を諦めないボドロ
実力も謎に包まれるボドロですが、そんなボドロも強い心を持っている事は明らかになっています。ゴンがハンゾー戦で見せたように、実力ではヒソカに勝てないながらも勝負を諦めずに粘り続けました。ゴンとハンゾーの時は実力では圧倒的にハンゾーが勝りながらも「まいったと言わせる方法がない」とハンゾーが棄権した事からもボドロは諦められなかったのだと思われます。
或いはそれまでの格闘家として不遇っぷりとゴンの頑張りを重ね、子供のゴンが3時間をいたぶられながら勝ちを掴んだ姿に感じるものがあったのかもしれないとも考察される粘りでしたが何分相手が悪いです。ハンゾーもゴンの腕を折る事に躊躇いを見せませんでしたが、ヒソカはその気になれば例え試験に不合格になろうともいつでもボドロを殺す事ができるような相手です。
ヒソカに耳打ちされ負けを宣言
しかしヒソカに何か耳打ちをされるとついに心が折れたようで耳打ちされた直後に負けを認め、ヒソカはハンター試験に合格、ボドロは負け上がりで次戦のレオリオ戦に挑む事になりました。ちなみにこの耳打ちの直後に決着が決まるのはヒソカの前の試合、クラピカ戦でも同様でしたがこの時は同様にヒソカが耳打ちした後、逆にヒソカが棄権しています。
後にポックルに問い詰められたクラピカはこの時の耳打ちの内容を「幻影旅団の情報を教える」という内容だった事を明かしています。ヒソカは幻影旅団に偽装入団しておりその目的は団長クロロと戦う事だったのでクラピカに情報を与える事でいい感じにかき乱してくれればクロロと戦うチャンスが生まれるのではないかと考えたのではないかと思われます。
耳打ちはヒソカの圧力?
しかしボドロへの耳打ちに関しては耳打ちされたボドロは殺されてしまい、耳打ちの話をポックルがクラピカに問う場面ではヒソカは既に去った後だった事から事情は聞けていない為、詳細は本編のキャラクター達にも読者にも不明です。ただハンターハンター本編ではポックルが耳打ちをされた方が圧力を受けて敗北を認めるなら分かるとしてその代表例としてボドロとヒソカのやりとりをやり玉に上げていました。
これ以上本編からの情報は出ない状態ですが、ファンによる考察ではヒソカはハンター試験を受ける者の多くから恐れられている事から、負けを認めないなら失格になってでも殺すと脅された説や、家族などの大切な物を襲うように言われた説、ヒソカ自身が世界中で恐れられる存在である幻影旅団のメンバーである事を明かした説などが唱えられています。
またハンターハンターの中でボドロへの耳打ちの内容について描写がないのは作者の冨樫先生がヒソカがボドロに耳打ちした後に勝ったという構図をあくまでもヒソカがクラピカへの耳打ちした後に降参する構図との差異を対比的に描くための当て馬としてだったのではないかという考察もあり、仮にそれが真実だとしたらそういう意味でもボドロはかわいそうな役割を担った事になります。
ちなみにこのシーンは小説版やアニメ版ではヒソカがボドロの強さを認め「楽しかったよ」と伝える事でボドロに満足感を与えて降参させたという解釈が行われています。しかし冨樫先生がどこまで意見を言ったかは不明である為、公式的には不明な状態です。
ボドロに関する感想や評価は?
ハンター試験ってポドロが一番不憫よね。、。
— えり (@XJfqr4sK1jyaFXZ) August 23, 2019
ここからは既にハンターハンターを視聴した人の感想や評価を紹介していきます。ハンター試験編はまだ念能力が明確に登場しないハンターハンター序盤のエピソードにおいて最も不憫でかわいそうだと言われるキャラクターです。特に恨みを抱いたわけでもなく、いわば「そこにいたから」程度の短絡的な思考でキルアが失格になる為の犠牲になったと考えればそれも妥当と言えます。
ボドロは第287期のハンター試験の最終試験において、ハンターの資質という意味でレオリオ、ギタラクルについで低い位置づけになっており、何事もなくハンター試験が終わっても落ちる可能性は確かにありました。それでもハンター試験は例え前回の試験で試験官を半殺しにして失格になろうが受験し直せる事を考えるとそれまでの試験で生存して失格になったキャラクターよりもかわいそうな位置づけになってしまいました。
ヒソカがポドロ(?)さんに耳打ちしたセリフ、すごく気になる。なんて言ってたんやろか
— すい 。 (@kzh_sr) August 21, 2018
ボドロはかわいそうな役回りなだけにその後活躍の機会をもらったポックルやハンゾーらと違い色々と謎が多いキャラクターになってしまいましたが、中でも特に気になると言われるのがヒソカから何を耳打ちされて負けを認めたのかというものです。ゴン相手にハンゾーが言ったように実力差を察したら早く降参した方が次の試合で有利になるにも関わらず諦めなかったボドロの心を折るヒソカのセリフはなんだったのでしょうか?
作中でのポックルのセリフもあって耳打ちの内容は圧力的なものだろうという考察が多い一方で、ヒソカがかける圧力とはなんなのだろうという考察も行われています。少なくとも武術家としての誇りを持って戦っていたボドロが諦めてしまう内容なのは間違いないので、自身の事よりもヒソカの幻影旅団というバックボーン的なものや生死にかかわるもの、他者を引き合いに出された説などが考えられています。
ジョネスのカマセ犬っぷりはアニメでも健在でしたね。
— びゃっくん (@k_byakuya) December 11, 2011
キルアが試験中に殺した相手は実に印象深い。ジョネスとポドロ氏。
冨樫先生はこうゆう、そこにいるだけのキャラの描き方が秀逸。モタリケとかね。ちょっといいとこ見てみたい #ハンターハンター
ボドロはハンター試験のそれも回想で殺された事が分かるというかわいそうなキャラクターですが、それでも印象に残っている人が多いというのも特徴です。ハンターハンターの作り込まれた世界観やキャラクターは脇役であっても印象深いという声が多くなっています。
他の漫画ならこのように序盤で殺されてしまったキャラクターは後々話題になる機会も少なく名前はおろかそもそも存在を覚えていないというようなかわいそうな役回りの場合が多いですが、ボドロ唯一の救いはハンターハンターで描かれた事で読者の印象に残った事だとするファンも居ます。
ボドロはかわいそうな謎の格闘家まとめ
ボドロはハンターハンターの最初の大きなエピソード、ハンター試験で登場したキャラクターです。最終試験まで目立った活躍はなく、また最終試験でもヒソカに惨敗した挙げ句、それまで絡みがあったわけでもないキルアに失格になる為の存在として殺されるなどかわいそうな退場の仕方をしたキャラクターです。ハンター試験で登場したハンターやポックルなどその後活躍が描かれる脇役もいただけに余計に残念だとする声が多いです。
ボドロはその境遇がネテロと似ている事からも生きていたらネテロ会長に近い念能力者になれた可能性もあるのではとさえ考えられています。もちろん妄想の域を出ない考察ではありますがそのような考察が出る程の要素を持ったキャラクターだった事は間違いありません。ぜひボドロに注目しながらハンターハンターを視聴してみてはいかがでしょうか?