【ワンピース】カン十郎の悪魔の実の能力・強さを考察！裏切り者の内通者？

この記事で紹介するカン十郎は、週刊少年ジャンプで連載されている『ワンピース』という漫画に登場するキャラクターです。ここでは、『ワンピース』の作品概要やストーリーのあらすじを紹介します。

『ワンピース』は1997年から連載されている少年漫画です。海賊をテーマに、冒険バトルストーリーが描かれています。2017年には連載20周年を迎え、国内外問わず人気があります。また、1999年にはアニメ化されており、東映アニメーション作品として最も長く続いているアニメ作品でもあります。

『ワンピース』の主人公はモンキー・D・ルフィです。ルフィは17歳で海賊になり、航海を始めました。しばらくは小さな船で旅を続けていましたが、シロップ村でウソップを仲間に加えた時にゴーイングメリー号をもらいます。そしてウソップが、ルフィのトレードマークの麦わらを被ったジョリー・ロジャーの海賊旗を描き、麦わらの一味として本格的に冒険を始めます。

麦わらの一味は危険な海で強い海賊がいるというグランドラインの情報を聞き、グランドラインへと向かいます 。グランドラインではさらなる仲間を増やしつつ、海賊だけでなく世界政府とまで戦うようになります。そしてルフィ達はいよいよグランドラインの中盤にあるシャボンディ諸島にたどり着きます。シャボンディ諸島では、バーソロミュー・くまに襲われ、麦わらの一味はバラバラになってしまいます。

ルフィは兄のエースが処刑されると聞き、エースを救いに来た白ひげ海賊団と海軍のマリンフォード頂上戦争に参加します。しかし、エースを助ける事ができずルフィは己の弱さに打ちひしがれ、2年間修行をします。2年後、再び集まった麦わらの一味はグランドラインの後半「新世界」へと突入し、ある男と出会います。それがワノ国から来た錦えもんです。

錦えもんは息子のモモの助と、ドレスローザではぐれたカン十郎を探していました。麦わらの一味はハートの海賊団のトラファルガー・ローと同盟を組み、ドレスローザでドフラミンゴを倒します。錦えもんとカン十郎は無事に再会でき、一向はハートの海賊団のメンバーが待つというゾウへと向かいました。

錦えもんとカン十郎は嵐の中離別した雷ぞうとも再会し、ワノ国を救ってほしいと麦わらの一味とハートの海賊団に協力を申し出ました。ルフィはそれに合意し、麦わらの一味、ハートの海賊団、ミンク族、ワノ国の侍で同盟を組みます。ルフィ達は攫われたサンジを取り戻しに一旦万国に行き、ハートの海賊団やミンク族、侍たちはワノ国へと向かいました。

カン十郎は歌舞伎役者のような姿をしているワノ国の侍です。誕生日は7月21日で、年齢は39歳、身長は347cmです。歌舞伎役者のような風貌はCP-9のクマドリにも似ています。腰には剣のように筆をさしており、この筆で絵を描いて能力を使います。所属はワノ国の九里大名光月家の家臣で、赤鞘九人男の一人でもあります。

カン十郎は、他の赤鞘九人男と共に光月おでんの妻・トキの悪魔の実の能力によって、20年前からやって来ました。菊はワノ国で情報収集を、カン十郎・錦えもん・モモの助・雷ぞうは同志を集めるためにワノ国の外へ出ます。しかし航海の知識がなかった4人は、遭難し雷ゾウとはそこで離れ離れになりました。なんとかドレスローザに着くも、モモの助が間違えて別の船に乗ってしまい、錦えもんがそれを追いかけます。

その時に逃げそびれたカン十郎はカイドウと繋がりのあるドフラミンゴに捕まってしまいます。それからカン十郎はずっとドレスローザの地下のスクラップ場にいました。錦えもんと再会するなり、悪魔の実の能力を使ってスクラップ場から脱出をしました。その後ドレスローザでは、ドフラミンゴと戦う麦わらの一味の手助けをしました。

ドレスローザをあとにしたカン十郎は、ルフィ達と共にバルトロメオの船でゾウへ到達しました。カン十郎は悪魔の実の能力を使ってみんなを乗せ、ズニーシャ(象主)を登ってモコモ公国へと向かいます。しかし、ふざけていた錦えもんとカン十郎は能力で作った龍から落ちてしまいました。ルフィ達とは一旦別行動になりますが、再びカン十郎の能力を使い、なんとかモコモ公国へとたどり着くことができました。

実はゾウで暮らすミンク族を取りまとめるネコマムシとイヌアラシは同じ赤鞘九人男で、離れ離れになっていた雷ぞうもゾウにたどり着いてミンク族に匿われていました。無事にカン十郎と錦えもん、モモの助は雷ぞうと再会することができ、さらには同志のミンク族とも会うことができました。カン十郎達は麦わらの一味とハートの海賊団、そしてミンク族と同盟を組んでワノ国へと向かいます。

ワノ国では、カン十郎は悪魔の実の能力で作ったタイを売りながら情報収集していました。赤鞘九人男の中でも、いまだ消息がつかめない縛ジローをのぞき、カン十郎だけまともに戦う姿を見せていません。そのため、どのような強さがあるのかは今の所不明です。

カン十郎の悪魔の実の能力の名前は、まだ作中で明かされていません。ただし筆を使って絵を描くことから、「フデフデの実」という名前なのではないかと考察されています。『ワンピース』の作中では、何年も前に登場しているジュエリー・ボニーやユースタス・キッドでさえも、いまだに悪魔の実の能力の名前が明かされていません。そのため、今後このままカン十郎の悪魔の実の名称が明かされない可能性もあります。

ちなみに錦えもんは悪魔の実の能力を使う前に「フクフクの術」と言ったので、フクフクの実だという事がわかりました。ただしカン十郎は特に術の名前は言わず、忍術を使うように手を構えて「出でよ」と言うと描いた絵が具現化されます。

カン十郎は悪魔の実の能力の種類も分かっていません。おそらく能力の特徴的に動物系でないことは明らかです。また、自然の物質に変化させているわけでもないので、自然系でもありません。消去法で考えると、カン十郎の悪魔の実の能力は超人系の可能性が高いと考えられます。

カン十郎の悪魔の実の能力は、絵を具現化することです。カン十郎はこの能力を使い、キャベツやはしご、鳥、龍、魚などを出現させました。出現させた絵は3次元化され、絵の上に乗ることも可能です。うまく使えば戦闘にも利用できる強さを持っていそうな能力ですが、残念ながらカン十郎は絵が得意ではありません。能力というよりも、本人の絵のクオリティが弱点と考えられます。

実際にドフラミンゴの鳥かごを止める時は悪魔の実の能力は使用せず、持っている筆に武装色の覇気を纏わせて止めようとしていました。カン十郎が誰かと戦う姿はまだ書かれていませんが、下手な絵を見る限り戦闘で扱うのは難しいと思われます。ちなみに、具現化した絵は食する事もできますが、絵が下手すぎるためか、食べるとお腹を壊してしまいます。

また動物を描くと、一応形にはなって乗る事はできるのですが、いびつで動くのもやっとです。昇り龍を描いた時は昇るどころか這うことで精一杯の龍でした。とても攻撃に使えるような強さのあるものを描けるとは思えません。そのため本人の画力のせいで、攻撃では使えないのではないかといわれています。

カン十郎の絵の能力は、描いたものを具現化させることだけでなく、自分を絵に変化させて壁などに入り込むことができます。これにより、壁の中に隠れたり壁を抜けたりすることができます。この能力を使い、スクラップ場では誰にも見つからないように潜伏していました。

ただ、カン十郎の能力は絵が下手なだけでなく雨に弱いところも弱点です。本人が絵になった状態で雨が降ってしまった場合は、どうなってしまうのか分かっていません。もうしかすると絵が流れてしまい、元に戻らないかもしれません。

カン十郎は武装色の覇気と見聞色の覇気を使う事ができます。作中ではドレスローザで鳥かごをゾロと一緒に止める時に、武装色の覇気を筆に纏わせているシーンがありました。

錦えもんは自分の刀を使って狐火流の剣技を見せ、その強さが明らかとなりました。対してカン十郎はルフィ達と共にいる時間は長いものの、まだ戦う姿は見せていません。もし能力を使って戦うのであればどのくらいの強さがあるのか、ここでは能力の強さの考察をまとめました。カン十郎の悪魔の実の能力の弱点は、その下手な絵にあります。

しかし、絵に武装色の覇気を纏わせればある程度強さを持つと思われます。実際にカン十郎の武装色の覇気は、ドフラミンゴの鳥かごを通さないほどの硬度を持っていました。バルトロメオのように、バリアのような簡単な絵を書いてそれに武装色の覇気を纏わせるだけでも盾として使えます。また、カン十郎の能力は水に弱いという弱点もあります。武装色の覇気を纏わせる事ができれば水にも強い絵が描けるかもしれません。

カン十郎の悪魔の実の能力は、使う人物によってその強さが変わることが予想できます。作中でカン十郎が作り出した動物達は、どこか動きがぎこちなく、少し移動するだけでも大変そうにしていました。例えば鳥を書く時に、きちんとした位置に羽を書いてあげるだけでも、鳥はスムーズに羽ばたくことができます。

そうすれば、描いた絵を操って攻撃に使うことも可能です。このように画力が上がるだけでも、強さが倍増するに違いありません。

『ワンピース』の955話では、オロチに全ての情報が筒抜けだったことが判明します。オロチのセリフから、兎丼が制圧されたこと、集合場所が刃武港から常影港に変更されたこと、光月日和が生きていたこと、さらには潜伏先までバレています。兎丼制圧に関しては、たまが看守を能力で操ったことでなんとか誤魔化せているようですが、その他の情報に関しては筒抜け状態です。

最初に情報が漏れていると分かったのは、ベポ達が捕まった時でした。カイドウ側がベポ達を捕まえた目的はローをおびき出すためでした。しかし同時期に月のマークを入れた者たちが反逆者であるという情報が流れ、同志達が次々と捕まってしまったのです。そのためはじめはベポ達が情報を流したかに思われましたが、ベポ達は「おれ達が口を割ったと思われるかな」とそれを否定するような発言をしています。

またベポ達は、捕まっていた時に起こった兎丼のことや日和のことは知らないはずです。解放されてからハートの海賊団はルフィ達と連絡を取っておらず情報が共有されていないはずなので、ベポ達が裏切り者とは考えにくいのです。裏切り者は常にみんなの側におり、いつでもオロチと連絡が取れる人物であると考えられます。

わざわざ暗号を作ったり潜伏したりして内密に進めていた作戦が、全て水の泡のようにオロチに筒抜けになっていることから、誰か仲間の中に裏切り者がいるのではないかといわれています。もしサンジやアブサロムのような透明化ができる敵がいれば裏切りの可能性は低いですが、そのような能力者は敵には今の所登場していません。

ということは、やはり仲間の中に裏切り者がいる可能性が高いのです。ここではルフィが同盟を組んだ中で誰が裏切り者なのか、考察をまとめました。

読者の中でも一番疑われているのが、カン十郎です。カン十郎は20年前からやってきた赤鞘九人男の一人で、錦えもんと共に同志を集めに海へ出ました。そこでカン十郎はドレスローザに捕まるのですが、この時にゾウの場所やゾウに雷ぞうがいるという情報をドフラミンゴに吐いたのではないかと考えられています。

どこからかその情報が漏れなければ、ゾウは簡単に見つける事はできませんし、雷ぞうがいることも分からないはずです。そのため、旅の中で最もカイドウに近いドフラミンゴと接触した可能性の高いカン十郎が疑われているのです。また、カン十郎の能力で鳥などを描けば、それを使っていつでも情報をオロチに渡すことができます。

地武えもんは20年前からやってきた赤鞘九人男に、自ら同志だと声をかけた男です。実は錦えもん達に声をかけた時点ですでにカイドウ側に寝返っており、潜伏しているのではないかといわれています。ただし、作戦の内容を知ることは出来ても、日和が生きていることまで知っている可能性は低いと思われます。なぜなら、日和は皆の前に姿を見せず、北の地にとどまることを選んだからです。

つまりこのことを知っているのは、モモの助、博ジロー除く赤鞘九人男、飛徹、麦わらの一味のごく一部です。この中に地武えもんがいなかったことから、日和の情報まで知っているとは思えません。ただ、情報を共有しているのであれば、地武えもんが裏切り者という可能性もあります。

しのぶはベポ達が捕まった時に一番にローに噛みつきました。ローに対して、捕まった仲間は殺せとまで言っています。この発言はベポ達が裏切り者でなかった場合には、仲間の信頼を失わせる危険な発言です。実際にローは信頼し合えないと激怒し、ベポを助けに行ってから連絡が取れなくなってしまいました。そのため、わざわざ仲間を減らすような発言をするしのぶが怪しいのではないかと考察されています。

しかし、湯屋で情報が漏れたと気づいたとき、裏切り者がいることに一番驚いていたのがしのぶでした。そのため、しのぶは単なるミスリードなのではないかともいわれています。

総合的に考察すると、カン十郎が一番怪しいと考えられています。カン十郎は兎丼が制圧されていることも、集合場所が変更されたことも、日和のことも全て知っています。一番情報を知っている怪しい人物に当てはまるカン十郎が、裏切り者である可能性が一番高いのです。

カン十郎の一番のモデル候補は嵐寛寿郎だといわれています。嵐寛寿郎は1920年代から1960年代まで活躍した歌舞伎俳優です。「時代劇六大スタア」と呼ばれるほど、多くの時代劇に出演しました。出演作品には、「鞍馬天狗シリーズ」の鞍馬天狗役、「右門捕物帖シリーズ」のむっつり右門役、「銭形平次捕物控シリーズ」の銭形平次役、「男はつらいよ 寅次郎と殿様」の藤堂宗清役などがあります。

カン十郎は人情に厚く面倒見のいい男として描かれているのですが、嵐寛寿郎もまた面倒見の良い人物として知られています。自分が設立した事務所「寛寿郎プロ」で雇ったスタッフの中に戦死したものがいれば、自費で全国を回って香典を供えたというエピソードもあります。

カン十郎は、歌舞伎役者の市川猿之助をモデルにしたのではないかといわれています。四代目 市川猿之助といえば、『スーパー歌舞伎Ⅱ ワンピース』でルフィやハンコック、シャンクスを演じました。またこの『スーパー歌舞伎Ⅱ ワンピース』が公演されたのが、ちょうどカン十郎が初登場するドレスローザ編が連載されている時だったのです。

カン十郎という名前から、日本舞踊家の藤間勘十郎なのではないかという予想もあります。藤間勘十郎という名は、瀬山大助が1831年に養父の勘兵衛の名を継がずに勘十郎を襲名したことから始まります。それから現代の8代目まで受け継がれている名前です。八世 藤間勘十郎は、NHKの「芸能花舞台」へ出演したり、フランス・オペラ座の歌舞伎公演で振付師として参加した経験のある実力のある舞踊家です。

こちらの方はワノ国編第二幕の最終話で、赤鞘九人男達が戦いの場に向かうシーンでカン十郎だけ目線がそれていることに気づいたそうです。これは内通者がカン十郎だという伏線なのではないかと考察されています。よく見ないと気づかないシーンですが、確かにカン十郎の目線は前ではなく左側を見ているようにみえます。

カン十郎の評判を調べていく中で意外と多かったのが、しのぶとカン十郎のどちらかが裏切り者なのではなく、2人共裏切り者という説です。しのぶはわざわざローに対して仲間割れさせるような発言をしていますし、カン十郎は雷ぞうの居場所を知っていた人物として一番怪しいといわれています。もし2人が裏切り者であるのならば、これまでの作戦がどうなってしまうのか気になるところです。

ワノ国編前半では、カン十郎の行動が全く読めませんでした。他のみんなはほとんど誰かと一緒に行動しているのですが、カン十郎だけ一人で行動することが多かったのです。そのため、毎回脈略もなく登場しているので、違和感しかないと感じてカン十郎を裏切り者として疑う人が多いようです。

カン十郎の真の強さはまだ作中では明らかになっていません。悪魔の実の能力はとても便利なものですが、今のところ本人の画力のせいもあり、とても攻撃に使えるとは思えません。謎の多い人物なだけに、ワノ国編ではオロチに情報を渡している裏切り者なのではないかといわれています。本当にカン十郎は裏切り者なのか、今後もワノ国編には目が離せません。