2018年05月09日公開
2018年05月09日更新
北斗の拳・妖星のユダは変わり者?画像・名言やレイとの因縁まで調査
北斗の拳と言えば1980年代、少年ジャンプの黄金期を支えた大人気バトル漫画です。その主人公ケンシロウの操る一子相伝の暗殺拳、北斗神拳と対をなす南斗聖拳おいて、一際異彩を放つ男がユダです。北斗の拳史上、一二を争う濃いキャラと言っても過言ではないユダに焦点を当て、ユダの変わり者っぷりや、名言、名セリフを紹介していきます。そして、ユダと言えばライバル「レイ」の存在は欠かせません。この二人の因縁にも迫っていきます!
目次
今も愛される名作『北斗の拳』とは?
北斗の拳は1983年から1988年の間、週刊少年ジャンプ誌上で連載されていた作品で、核戦争後の弱肉強食の世界を舞台に、主人公ケンシロウの生きざまを描いたハードボイルド・アクション漫画です。無口な主人公ケンシロウが敵を倒す時に言う決め台詞「お前はもう死んでいる」は、当時の子供たちの間で大流行していました。
北斗の拳は魅力的なキャラクターの宝庫で、とりわけ敵役には”偽りの天才”や”巨大なババア”など印象深い濃いキャラクターが揃っていて、彼らが北斗の拳の魅力をさらに引き立てています。そんなくせ者だらけの北斗の拳の中で、今回は裏切りの星、「南斗紅鶴拳」妖星のユダについて画像を交えて紹介していきます。北斗の拳史上かなりの変わり者ユダの名言、名セリフ等をとくとご覧ください。
北斗の拳イチの美の追求者ユダ:裏切りの星と呼ばれる妖星のユダとは?
週刊少年ジャンプのデータによると、身長183cm、体重99kg、バスト133cm、ウエスト93cm、ヒップ108cm、首周り43cmというスタイルのユダは、南斗六星拳の一つ「南斗鶴紅拳(なんとこうかくけん)」の伝承者で、裏切りの星、妖星を宿星としていて、北斗の拳ではシン、レイに次ぐ三番目に登場する南斗六星拳の男です。ユダの特徴を一言でいうなら超が付くほどの”ナルシスト”です。
画像のように顔には女性のような化粧を施し、自ら「この世で誰よりも強く、美しい!」と言い切るその自信があります。ユダの登場シーンは裸でポージングをしつつ上の画像の名セリフで幕を開けます。裸での登場は北斗の拳史上シン以来二人目です。ユダはその超ナルシストで超自信家な性格のもあって、同じ南斗六星拳のレイとの確執を生んでしまいます。
北斗の拳イチの拳速:ユダの使う南斗紅鶴拳とは?
ユダが操る拳法は南斗紅鶴拳という拳法で、その特徴はあまりの速さゆえに逆にスローに見えてしまうというほどの凄まじい拳の速さです。そのあまりの速さの拳速で生じる衝撃波で、触れた反対側から切れていくというほどです。速さに関して言えば北斗の拳の作中ではかなりの上位に入ります。
北斗の拳「妖星のユダ」南斗紅鶴拳奥義①伝衝烈波
各流派にはいくつもの奥義があるのですが、ユダの使う南斗紅鶴拳で有名なのが奥義『伝衝烈波』という技です。これは、手を高速で動かすことにより衝撃波を発生させ、それを利用して相手を切り刻むという技です。北斗の拳では珍しい飛び道具系の技で、北斗の拳ではこの他に、ケンシロウの天破活殺やラオウの剛掌波、カイオウの暗琉霏破などがあります。
この技は対レイ戦で使われるのですが、この伝衝烈波と技を繰り出す時に発するユダの名セリフ「切れろ、切れろぉ」は、当時の小学生ならお風呂の浴槽で一度は真似したことがある方が多いとの噂です。まさにユダの代名詞と言える奥義です。因みに原作では伝衝烈波という呼称は使っておらず、のちに別の媒体で付けられた名前だったりします。上の画像は某人気ゲームでの伝衝烈波です。
北斗の拳「妖星のユダ」南斗紅鶴拳奥義②血粧嘴
ユダにはもう一つの奥義『血粧嘴』という技があり、この技は長い間謎に包まれていました。というのも、北斗の拳の原作では「南斗紅鶴拳奥義血粧嘴!」と声高に叫びますが、その直後、技を繰り出す前にレイに倒されてしまうからです。この技が北斗の拳のスピンオフ作品『天の覇王北斗の拳ラオウ外伝』ラオウVSユダのシーンで両掌から衝撃波を出すという形で日の目を見ました。
北斗の拳「妖星のユダ」南斗紅鶴拳奥義③点穴縛
『南斗紅鶴拳奥義血粧嘴』の謎が解けてスッキリしたと思いきや、そのすぐ後、同じラオウとの戦いで『奥義点穴縛』を繰り出そうとしたところをラオウの側近、泰山天狼拳のリュウガと軍師のソウガに阻止されてしまいます。またしても『奥義点穴縛』という名前だけをの残し退場してしまうユダ。せっかくスッキリしたと思ったのに、さすが妖星、裏切りの星のユダです。
北斗の拳イチの知将:力だけじゃない妖星ユダの実力とは?
北斗の拳で知将と言えば南斗五車星、海のリハクですが、先んじて知略を発揮したのがユダだったりします。それでは北斗の拳史上に残るユダの知略をご覧ください。
北斗の拳イチの華麗なる妖星ユダの知略①
北斗の拳の物語でユダが動きがすのが核戦争後、ラオウが拳王軍を組織して世界に台頭し始めた頃です。と、いう事はかなり早い段階で動き出していたことになります。ユダは早々に配下の南斗二十三派を引き連れてラオウの傘下へ入り、拳王軍を上位とする同盟関係を築きます。まずは強いものと手を組み自分の存在を脅かす存在を減らしていこうという寸法です。
因みにユダはこの同盟をいわゆる虎の威を借る的な感じでは使っておらず、しっかりとラオウに取って代わる野心を持って傘下に入っていました。ラオウがケンシロウとの戦い後行方をくらませた際には、部下からの甘い言葉には耳を貸さず、ラオウが不在のうちにラオウの領地を略奪するなどの行為に出なかった慎重さを見せつつ、その機会を虎視眈々と狙っている姿が描かれています。
ユダのこの南斗への裏切り行為が、後々に起こる南斗六聖拳分裂の引き金となり、北斗の拳の物語を大きく動かす出来事、南斗を「平和を望む派閥」と「覇権を目指す派閥」とに別れさせ対立させるきっかけとなりました。一番わかりやすいのが聖帝こと南斗鳳凰拳のサウザーと南斗白鷺拳のシュウの関係です。ユダとレイの関係もそうです。
北斗の拳イチの華麗なる妖星ユダの知略②
ラオウとの戦いで残り三日の命となったレイが生涯最後の敵と定めたユダを倒すべく、ユダの居城に攻め入るとそこにユダの姿はなく、画像のユダの副官ダガールが現れユダはここにいないと告げられます。
その後ダガールはケンシロウの拷問に遭いユダはブルータウンに向かったと白状するのですが、実はブルータウンには向かっておらず城の中にいてレイとケンシロウの戦いぶりを見ていました。自分が騙されていたと知ったダガールはユダに躍り掛かりますが、南斗紅鶴拳の前に一蹴されてしまいます。
北斗の拳イチの華麗なる妖星ユダの知略③
レイとの最終決戦。ここにもユダの知略がちりばめられていました。レイとの戦いが劣勢になった場合を想定して村のダムに仕掛けをし、自分が劣勢と見るやダムを爆破して決壊させます。流れくる大量の水に、南斗水鳥拳の肝である足の自由を封じられたレイは劣勢を強いられることになります。ここで南斗紅鶴拳奥義、伝衝烈波の名セリフ「切れろ、切れろぉ」が登場します。
北斗の拳イチの華麗なる妖星ユダの知略「裏切りではない。これは知略だ!」
暴力が支配する北斗の拳の世界において、相手を欺くことにより自分をより優位な立場に置くべく知略を駆使したユダ。北斗の拳の作中ではこの狡猾さゆえにユダの宿星である妖星を裏切りの星と呼んでいるのですが、ユダ自身は裏切りの星と言われることに否定的なようで画像叫んでいます。ある意味名言であり、名セリフを残しています。
北斗の拳イチの”因縁”ユダとレイ
北斗の拳でユダの因縁相手と言えば南斗水鳥拳のレイです。レイとの因縁の始まりは、共に拳を極めんと励んでいた南斗の修行場から始まります。ある日レイの演武を見ていたユダは不覚にもその美しいレイの技に心を奪われてしまいます。因みに画像の向かって左から二番目が若き日のユダです。
北斗の拳で1,2を争う程プライドが高く、誰よりも自分が美しいと思っていたユダは一瞬でも自分の心を奪ったレイを激しく憎むようになります。
完全に一方的なユダの逆恨みなのですが、それはそれは激高し、レイを憎みます。どれくらい憎んだかというと、上の画像に続くシーンで「この屈辱は決して忘れぬ!いずれこの手で最も醜く哀れな死をくれてやろう!」と嫉妬の悪魔のような名セリフを吐きます。北斗の拳の登場人物においてこれほど嫉妬深いキャラも珍しいと言われています。完全な逆恨みです。
北斗の拳イチの”三角関係”ユダとレイとマミヤ
北斗の拳で一番美について厳しいユダは自分の周りも美しい物で固めるべく各地から美女をさらい、自分の側に仕えさせていました。さらってきた美女には肩に画像にあるような「UD」の焼き印を押していて、その中の一人に戦士となる前のマミヤもいました。
そのことを知ったレイは、残り3日となった命をマミヤに女としての生き方を捨てさせたユダを倒す為に使うことに決めます。因みにマミヤは登場時に話す「自分は女を捨てた」という旨の発言は、このユダにさらわれ、焼印を押された事に起因します。かくして北斗の拳イチの三角関係は出来上がったのです。
北斗の拳イチの美の対決!ユダとレイの因縁の行方①
ここまで紹介してきたように、ユダはレイとの対決にあたり色々と策を弄してきました。前述のダムもそうですが、見た者には死が訪れるという死兆星をマミヤが見たと聞きつければわざわざ自らが出向いてマミヤをさらったりもしています。理由は死ぬ運命にある女を救うために命を懸けるレイを嘲り笑う為、という性格の悪さ。雑魚キャラでもないのにここまで性格の捻じ曲がったキャラも北斗の拳では珍しいです。
北斗の拳イチの美の対決!ユダとレイの因縁の行方②
さて、肝心の二人の対決ですが、序盤はレイが有利に戦いを進めていきます。下の画像のように対決開始早々にユダは自慢の顔に傷を付けられてしまいます。
この表情です。かなり動揺し、うろたえています。この時の台詞は「こっ、この美しい顔に傷がぁ~!」と叫ぶユダらしい名セリフです。顔に傷がついてここまで取り乱すのは北斗の拳ではこのユダとハートぐらいです。
レイの技を観たユダの部下の反応が上の画像です。ユダが部下の方を物凄い睨んでますね。そうです、思わず南斗水鳥拳を美しいと言ってしまった彼はこの後「この世で一番美しいのはだれだ!?この俺だろうがぁ!」という名セリフと共にユダに惨殺されしまいます。北斗の拳において美しく残虐な男、それがユダです。
北斗の拳イチの美の対決!ユダとレイの因縁の決着
自力で勝るレイに押されぎみになってきたユダはダムを決壊させレイの足の自由を奪います。南斗水鳥拳の肝である足を奪われたレイは防戦一方となり、ユダの名セリフ、南斗紅鶴拳奥義『伝衝烈波』の「切れろ、切れろぉ!」の餌食となります。
レイの姿に勝利を確信するユダのですが、両手を水面に叩きつけ空高く舞い上がったレイの繰り出す南斗水鳥拳奥義『飛翔白麗』の前に倒れます。ユダも南斗紅鶴拳奥義『血粧嘴』の構えに入っていたのですが、レイの拳の方が先に入った格好です。
画像のように両肩からざっくり拳を差し込まれます。これが致命傷となりユダは絶命してしまいます。レイの『飛翔白麗』受けてユダが絶命するまでの間には、北斗の拳史上に残る南斗聖拳同士の名言、名セリフの詰まった男の会話が繰り広げられます。
北斗の拳史上初の南斗の男同士の熱い会話
ユダは死の間際、宿敵であるレイに思いの丈をぶちまけます。そもそもユダのレイへの怨みは、修行時代にレイの技に魅せられた事から始まるのですが、実はこの時のレイの最後の奥義、『飛翔白麗』にも心を奪われて、つまり見とれていた節があります。その事を伺える名言が「おれが心から美しいと認めてしまったもの、その前でおれは無力になる」です。
その名セリフを体現するように、マミヤに対してはさらいはしたものの、その他に危害を加えるような描写がありません。ユダはマミヤにも「美しい」と発言していたので、名言のとおり「おれは無力になる」つまり何もできなかったのです。美を追求するあまり変なところで紳士的なユダ。ひょっとしたら北斗の拳の世界においてはなかなかのジェントルマンなのかもしれません。
その他にもユダはレイに対して色々と告げるのですが、もはや愛の告白と言っても過言ではないレベルの発言を続けます。例えば「おれはずっと幻影を追っていた。おまえを!そして、美しい南斗水鳥拳の舞いを!」というようなある意味名セリフがあります。そして最後には「レイ、俺がただひとりこの世で認めた男。せめてその胸の中で…」とつぶやきレイに抱かれながらこと切れます。
北斗の拳イチの外道ユダ!
最後のやり取りを見ていると、あれ?ユダってちょっと変わってるけど、実は美と強さに対してとてもストイックな格好良い奴なのでは?と錯覚しがちですが、基本ユダは北斗の拳の中ではド外道にカテゴライズされるキャラです。なのでここでは誤解の無いよう、公平を期すためにユダの外道な名言をいくつか紹介していきます。
北斗の拳イチの外道ユダ!名言①ファハハハハァ~!どぅだぁ! 己の想いが空回りに終った味は!
マミヤが死兆星を見たことをレイに告げたと時の名言です。高笑いといい、台詞の内容といい物凄い嫌な奴感がにじみ出た台詞です。
北斗の拳イチの外道ユダ!名言②義星はしょせんピエロの星!妖星を一段と光り輝かせるクズ星にすぎんのだ!
レイの宿星「義星」をクズ星だとディスる名言です。因みに自分の宿星は「最も美しく輝く星!妖星!」と称しています。この物凄い自信に溢れた発言はユダならでわです。北斗の拳イチの自信家だと言われています。
北斗の拳イチのインパクトを与えたキャラクターユダ
北斗の拳の登場人物において、美と強さにストイックで絶対の自信を持ち、見た目がオネェでマッチョという個性の塊のユダ。初登場からかなりのインパクトを与えてくれた変わり者のユダのエピソードや名言などを紹介してきました。北斗の拳の原作のスピンオフやその他の北斗の拳の媒体で必ずと言っていいほど顔を出すユダは、北斗の拳の敵役の顔だと言われています。是非、北斗の拳の作品を観た際はユダのことも思い出して下さい。