【ワンピース】ドンキホーテ・ミョスガルド聖とは？過去やドフラミンゴとの関係は？

ドンキホーテ・ミョスガルド聖の話に移る前に、まずはワンピースの概要など作品情報について解説していきます。

1997年より「週刊少年ジャンプ」に連載されている漫画家・尾田栄一郎の少年漫画「ONE PIECE」。海賊となった主人公の少年モンキー・D・ルフィが『ひとつなぎの大秘宝（ワンピース）』を巡り繰り広げる冒険ロマン漫画です。

漫画「ワンピース」のテーマとなっているのは、夢に向かっての冒険や仲間との友情を深めていくこと。戦闘シーンだけでなくギャグや感動的なエピソードを交えていかにも少年漫画という趣になっている反面、細部まで計算されつくした世界観や精緻なストーリー展開が特徴となっています。

一方で戦争や領土問題、あるいは宗教問題から差別など様々な社会問題が織り交ぜているのも少年漫画としては異例と言われています。また、近年の漫画には珍しく、作中で滅多に死者が発生しないことも特徴の1つです。

「ワンピース」アニメ版は1999年に東映アニメーションで制作され、同年10月からフジテレビ系列で放送が開始されました。

こちらも少年ジャンプの漫画同様にロングラン作品となっています。ちなみに東映アニメーション制作のアニメ作品としては最長記録を更新しています（2019年5月現在）。

本記事の主役ドンキホーテ・ミョスガル聖の解説に入る前に、彼が所属している天竜人について説明します。

天竜人とは、最も誇り高く高貴な血族としてワンピースの世界の頂点に立つキャラクターです。世界貴族と呼ばれることもあるこの血族は、800年前に現在の世界政府を樹立した20人の王の末裔に当たります。アラバスタ王国のネフェタリ家を除く王たちは、世界政府の活動拠点レッドラインにある聖地マリージョアへ移住しました。また、天竜人の中でも最高位につく人たちを「5老星」と言います。

天竜人は世界政府を作ったことで、絶対的な権力を獲得します。例えば、治外法権が適用されるとか、天竜人に危害を加える者には海軍大将が直々にやってくるとか、世界中の人から「天上金」を徴収する、民間人を撃っても許される等々、枚挙にいとまはありません

天竜人は「神」のような存在であり、事実「神が欲するものは全て差し出すのは必然」という傍若無人な発言が公然となされています。また「下々民と同じ空気をすいたくない」という発想から、居住地マリージョア以外ではガスマスクを着用しています。

革命軍とは、名前の通り短期間に社会変革を成し遂げるための軍事組織をいいます。ワンピースでは、世界政府打倒を掲げて暗躍する反政府組織が持つ軍隊を指しています。

一方、似たような組織に「海賊」がありますが、海賊は政府や海軍と敵対することはあっても政府を転覆させようとはしません。その点で両者は一線を画しています。

世界政府は革命軍の影響力に脅威を感じ始めていました。革命軍のトップ、ドラゴンを「世界最悪の犯罪者」と呼んでその動向を探るのに懸命になりますが、手がかりすら掴めずにいました。革命軍は本拠地を、当初「バルティゴ」という秘密の地に構えていましたが、ある理由から「カマバッカ王国」に移しました。 

本名：ドンキホーテ・ドフラミンゴ
年齢：39歳→41歳
身長：305cm
所属：世界貴族→ドンキホーテ海賊団船長、ドレスローザ元国王
種族：元天竜人

ドンキホーテ・ミョスガルドは本名をドンキホーテ・ドフラミンゴと言い、まさに上で説明した海賊、元王下七武海の1人です。偉大なる航路「新世界」ドレスローザの国王でドンキホーテ海賊団の船長でもありました。

短く刈り込んだ金髪に特徴的なサングラスといったいで立ちで、名前の通りフラミンゴの羽を模したような上着を愛用しています。

ドンキホーテ・ミョスガルドは、10年ほど前にドレスローザのリク王家を失脚させ王位の座につきました。そして、闇のブローカー（ジョーカー）として、武器や人工悪魔の実「SMILE」を密売する新世界最大の犯罪シンジケートを組織、大海賊・四皇カイドウや好戦国家との取り引きを仕切っています。

またドンキホーテ・ミョスガルドは、自らの素性を生かして天竜人と深い関係を築き、王下七武海で最も危険な男とか新世界の闇を仕切る男と言われたり、海軍本部からは悪のカリスマとも呼ばれ恐れられています。

いよいよ本記事の主役、ドンキホーテ・ミョスガルド聖の登場です。まずは彼の過去について探っていきましょう。ドンキホーテ・ミョスガル聖は、「ワンピース」魚人島編でしらほしの母おとひめが過去を回想する中で登場します。

タイガーフィッシャー亡き後、魚人の海賊タイヨウ海賊団のジンベエの元に七武海加入の依頼が舞い込んで来ます。少しでも人間に近づけるようにとジンベエは加入を決意します。

ある時、魚人島の入り口に天竜人の船がやって来ます。そこには海底生物に襲われ大けがを負ったドンキホーテ・ミョスガルド聖が乗っていました。ジンベエが七武海入りしたことで、奴隷であった魚人は解放され魚人島へ戻ってきていました。ドンキホーテ・ミョスガルドは、その魚人たちを取り戻すために魚人島へやって来たのです。

魚人たちは重傷のドンキホーテ・ミョスガルド聖を海難事故に見せかけて殺してしまおうと企みます。ところが、そこへ現れたのはオトヒメ妃でした。彼女は魚人たち向かって「奴隷だったあなた達の気持ちは痛いほどわかるけど、人への憎しみを子供たちに植え付けないで」と訴えて、ドンキホーテ・ミョスガルドを庇（かば）い彼を窮地から救いました。

重傷を負ったドンキホーテ・ミョスガルドでしたが、数週間経ち治療の効果が表れたためマリージョアへ帰ることにします。ドンキホーテ・ミョスガルドは、奴隷だった過去を持つ魚人たちから銃を向けられたことを腹に据えかねていました。状況を察知した王妃オトヒメは、彼に付き添い地上まで同行することにしました。

数日後、オトヒメは荒れていたドンキホーテ・ミョスガルドの気分をなだめて、「魚人と人間との友好のため提出された意見書に私も賛同する」という画期的な「天竜人の書状」を書かせることに成功します。

短い間に天竜人・ドンキホーテ・ミョスガルド聖の考え方を180度変えさせたオトヒメの功績は大でしたが、その後ホーディの陰謀により書状は焼却処分に遭い、オトヒメは殺害されてしまいます。

ドンキホーテ・ミョスガルは本名をドンキホーテ・ドフラミンゴといいます。ラストネームの”ドフラミンゴ”は、七武海ドフラミンゴと関係あるのでしょうか？

ここで七武海ドフラミンゴの過去を探ってみます。ドフラミンゴは、天竜人ホーミング聖を父として生を受けました。しかし、幼少期に父が天竜人を脱退すると、それまで天竜人に虐げられてきた人々によって家に火がつけられるなど、ドフラミンゴを取り巻く状況は一変、過酷な環境が待ち構えていました。

ドフラミンゴの母は、こうした生活が祟って病気になり死んでしまいます。その後、天竜人に恨みを持つ人々により、ホーミング聖やドフラミンゴ、ロシナンデたちは火あぶりにされた上、矢で射抜かれます。ところが、奇跡的に一命を取り止めました。

ドフラミンゴは、禍の原因を作った父のホーミング聖を亡き者にしてマリージョアへ逃げ帰ります。ところが今度は、ホーミング聖の人間宣言は許せないとする天竜人から命を狙わる羽目になります。こうしたことからドフラミンゴは人間、天竜人双方を憎むようになり世界滅亡を誓うのでした。

天竜人の起源は800年前19の王族たちです。その末裔であるドフラミンゴとドンキホーテ・ミョスガルド聖は血のつながった親戚関係にあると考えられます。

ドレスローザ編において、ドフラミンゴは元天竜人という立場を利用し「ドフラミンゴ七武海脱退」と「ドレスローザ王位返還」というフェイクニュースを世界に流し、ローやルフィらを陥れることに成功します。

しかし、このニュースを流すことは七武海であるドフラミンゴの権限ではできず、天竜人の協力が必要でした。このとき親戚であるドンキホーテ・ミョスガルドが手を貸したのではないか？という推測が有力となっています。

ドンキホーテ一族は、かつて航路「新世界」に位置する国家ドレスローザを治めていた王族で、世界政府を樹立し聖地マリージョアに移り住んだ19の王族の一つに数えられます。900年ほど前まではトンタッタ族を隷従させ、彼らに過酷な労働を強いてきた過去があります。

33年前、ホーミング聖は地位や権力をかなぐり捨てて地上に移り住みます。また、現在のドンキホーテ・ミョスガルド聖はオトヒメに感化され奴隷を持っていません。そうしたことから、ドンキホーテ一族は天竜人の中でも異端な存在となっています。

これまでに登場した海賊団ドンキホーテについて振り返ってみましょう。

• ドンキホーテ・ドフラミンゴ…船長
• ドンキホーテ・ホーミング（船長の父）
• ドンキホーテ・ロシナンテ（船長の弟、粛清される）
• ドンキホーテ・ミョスガルド

シャボンディ諸島で登場するチャルロス聖は、最上位特権階級層・世界貴族の1人です。彼はロズワード聖の息子で、妹にはシャルリア宮がいました。醜悪な容姿どおりに下劣な性格をしていることでも有名です。また、彼の悍（おぞ）ましさを証明する逸話は事欠きません。

例えば、搬送中の重症患者が前を横切ろうとしただけでキレて蹴飛ばす、気に入った女性を無理やり妻に娶（めと）り聖地マリージョアに連れ帰りますが、飽きるとゴミのように捨てる、奴隷を乗り物のように酷使した上、殴る蹴るの暴行を加えストレス解消を図るなどなど。

ワンピースに登場する天竜人の中でもとりわけ常識に欠け知能も低いため、父親であるロズワード聖を呆れさせることもよくありました。

ドンキホーテ・ミョスガルドが改心するよう働きかけたオトヒメ王妃。ある日、彼女の娘であるしらほし姫がチャルロス聖に拉致されそうになりました。

そこへ現れたのはドンキホーテ・ミョスガルドでした。CP0の警護を物ともせずチャルロス聖を棍棒で殴り倒し、しらほし姫の窮地を救います。今後世界会議では、全力でしらほし姫を守ると宣言、会議が開催された7日間はしらほし姫から離れず、他の天竜人から姫を守り抜きました。

恩人の娘しらほし姫を身を挺して守ったことは、ドンキホーテ・ミョスガルドの立場を危うくする恐れも孕んでいます。何しろ同じ天竜人を完膚なきまでに叩きのめしてしまったのですから。

ドンキホーテ・ミョスガルド聖の立場を揺るがせかねないのが、イムの指令でしらほし姫が抹殺されそうな雰囲気がある事です。五老星より地位が高いイムの指令ですから、さすがのドンキホーテ・ミョスガルドであっても逆らうことは困難でしょう。

天竜人という身分のあってミョスガルド聖は政権内でも一目置かれていた存在でした。ところが、その政府が狙ってくるという状況の中で、しらほし姫を守りきるのは至難の業と言えます。

ドンキホーテ・ミョスガルドのポジティブな側面を挙げますと、彼がしらほし姫を解放させなかったらリュウグウ国王ネプチューンはチャルロスたちに殴りかかり、それに応戦するルッチやカクにより大惨事となったに違いありません。

また、奴隷を取り戻そうと出向いた魚人島で、ミョスガルド聖はオトヒメ王妃に諭され人間になることを決断します。しかし、そうした事実があってもなおドンキホーテ・ミョスガルドに対して警戒する声は絶えません。なぜなら脱退したとは言え、天竜人には一筋縄ではいかない側面があるからです。

ドンキホーテ・ミョスガルド特集の最後にアニメを観た方の感想や評価を紹介します。最初の方は、ミョスガルド聖の格好良さと善良さに驚きを隠せないようです。また、ドンキホーテの家系などの疑問については、本記事を読めばお分かりいただけるでしょう。

次のドンキホーテ・ミョスガルドについての感想は、彼の属性である天竜人についてです。天竜人が受ける教育は、人間が持てる能力を腐敗させるための物に堕しているので、オトヒメ妃のように誰かが天竜人を人間らしく矯正しないといけないと訴えています。

最後の感想・評価の紹介は、ドンキホーテ・ミョスガルド聖の純真無垢な精神に目を向けた方のものです。

僅か数日で変化を与えたオトヒメ王妃の影響力は計り知れないものがりますが、それだけでなくミョスガルド聖の「何も知らない子供」のような精神が大きく寄与していることを指摘しています。

ここまで「ドンキホーテ・ミョスガルド聖とは？過去やドフラミンゴとの関係は？」と題して、漫画「ワンピース」に登場するドンキホーテ・ミョスガルドを特集しお届けしてきました。最後に記事のまとめとして、内容を要約し列記しておきます。

• 本名はドンキホーテ・ドフラミンゴ
• 世界貴族でドンキホーテ海賊団船長、ドレスローザ元国王
• 王下七武海で最も危険な男とか「悪のカリスマ」との異名を持つ
• 天竜人であったが、オトヒメ王妃に感化され人間となる
• ドフラミンゴとは親戚同士
• ドンキホーテ一族は天竜人の中では異端な存在
• いい奴になったとの評価もあるが、依然周囲は警戒している