【となりのトトロ】草壁タツオはサツキとメイの父親！イクメンパパの仕事や年齢は？

スタジオジブリのトレードマークでもあり、子どもの時にしか会えないと言われている不思議な生き物「トトロ」。30年前の作品にもかかわらず、未だにジブリの作品の中で幅広い年代に愛されているアニメ映画、「となりのトトロ」に登場する草壁タツオがイクメンだと話題です。草壁タツオの魅力についてご紹介する前に、「となりのトトロ」の作品概要とあらすじをご紹介します。

宮崎駿監督、スタジオジブリ制作の長編アニメーション映画で、1988年公開。観客動員数、興行収入とも「風の谷のナウシカ」を大きく下回りましたが、その後日本映画関係で数々の賞を受賞したことで注目を浴び、テレビ放送されるごとに高視聴率を維持している大人気アニメです。映画はアメリカ、中国、フランスなどの海外でも公開されました。トトロのぬいぐるみも作られ、国内だけではなく海外でも人気があります。

昭和30年代前半の日本の田舎を舞台にしたファンタジーで、高畑勲監督の「火垂るの墓」と同時上映されました。作品の内容だけではなく、美しい美術や久石譲が手がけた作中の音楽にも注目が集まりました。オープニングテーマ曲の「さんぽ」は、アニメソングではなく童謡として歌われるなど、国内では馴染みのある曲になりました。

病気で入院中の母親のために父親である草壁タツオと一緒に田舎の農村に引っ越してきた、サツキとメイ姉妹。引っ越し先の古い家の中には小さくて黒い何かがいました。不安がる2人ですが、絵本のまっくろくろすけに似たススワタリだと言われ、お化けやしきのような家を受け入れます。母親の見舞いでも家がお化け屋敷だと嬉しそうに伝えると、母親から早くお化けに会いたいと言われ、みんなで退院を心待ちにします。

ある日サツキが学校に行っている間に、ひとりで庭遊びをしていたメイの前に不思議な生き物が現れます。その生き物を追いかけると、森の奥でさらに不思議な大きな生き物が寝ころんでいるのを見つけ、名前を尋ねると「トトロ」と答えたように聞こえました。その後、林の奥までメイを探しにきたサツキと父親に起こされ、トトロと出会ったこととトトロに会うための道を案内しますがたどり着けません。

森の主とたまたま出会えたのだろう、と父親に言われ、大きな楠木がある塚森へと向かい、これからもよろしくお願いしますと3人で頭を下げ挨拶をしました。このことを母への手紙に書きながら、サツキも自分もトトロと会ってみたいと思うようになります。サツキとトトロの出会いは、雨が降る日に森にあるバス停で父親の帰りを待っていた時でした。

となりのトトロに登場する草壁タツオの魅力にはまっている人も多いようですが、草壁タツオはどのような人物なのでしょうか。草壁タツオはトトロと出会うメイとサツキの父親で、病気で入院している靖子の夫です。妻の療養のため田舎へ引っ越すことを決めた人物で、メイとサツキの良き理解者でもあります。ここからは草壁タツオの性格や家族との関係について紹介します。

草壁タツオの口調は優しくおだやかです。草壁タツオと子どもたちとの会話でも、真剣に子どもたちと向き合い、メイやサツキが伝える言葉を大事に受け止めている場面が多くあります。このことからも草壁タツオはとても優しい性格だとわかります。子どもたちが何をしても声を荒げて叱ることもありません。

草壁タツオと病気で入院している妻の靖子の関係はどうでしょうか。病院からの電報の話を聞き、駆けつけた草壁タツオと靖子との会話で「君もみんなもこれまでよく頑張ってきた」という優しい言葉を伝えます。草壁タツオ夫婦の仲は良好だと分かります。草壁タツオの優しさと心の広さが、良い夫婦関係を築けている要因だと分析している人もいます。

夫婦仲と同じくらい良好なのが、草壁タツオと子どもたちとの関係です。子どもたちの言葉を真剣に受け取り、子どもと同じ立場になりながら返答するという会話からも、草壁タツオと子どもたちの間は信頼関係を築いていると分かります。草壁タツオ自身には見えないお化けやトトロの話を聞いた時も否定せず、逆に子どもたちが楽しくなるような言葉を選び、自分も一緒に楽しむ姿勢は神対応といえます。

草壁タツオのすごいところは、メイとサツキの母親である靖子が病気で入院している間、仕事をしながら育児と家事を両立させていることです。草壁タツオは寝坊癖があり寝過ごしてメイに起こされることも多いようですが、疲れた顔や嫌な顔ひとつ見せず子どもたちに愛情を注ぐ姿が多く見られます。草壁タツオの究極のイクメンぶりは、男女問わず評価されています。

ジブリ作品にも多く登場する父親キャラですが、その中でも一番の父親と言われているのが草壁タツオです。過去に行われたファンが選ぶジブリの父親人気ランキングでは、2位を大きく引き離しダントツの１位を記録したこともあります。草壁タツオの人気の理由としては、若い年齢と身長180cmの長身で黒メガネという見た目のかっこよさに加え、性格の良さと働きながら育児をする姿への評価が高いです。

仕事と育児の両方をこなしている草壁タツオですが、どのような仕事をしているのか気になる人も多いのではないでしょうか。また、見た目は若いのに2人も子どもがいるということで、草壁タツオの年齢も気になるところです。ここからは草壁タツオの仕事と年齢について紹介していきます。

草壁タツオは考古学者ですが、東京にある大学の非常勤講師も行っており、大学では考古学を教えています。サツキが病院から来た電報のことを父親に知らせるため電話をかけたときに、大学で講義をしている草壁タツオの姿が確認できます。家の草壁タツオの書斎には考古学者らしく、縄文土器の額縁が飾られています。

草壁タツオは大学で教える以外に、家でも主に中国語の翻訳の仕事をしています。生活費を稼ぐために行っています。メイが庭で遊んでいるときや、夜遅くまで書斎で草壁タツオが仕事をしている姿を見ることができます。

２人の子供を持ちながら見た目が若い草壁タツオの年齢は、32歳という設定です。32歳と言われれば見た目通りといっても良いかもしれませんが、年齢にそぐわない落ち着きさを持った人物です。

優しく柔らかい草壁タツオの声も魅力のひとつですが、声優が誰なのか気になるのではないでしょうか。草壁タツオの声が好きと言う人も多いですが、草壁タツオの声優を演じているのは糸井重里（いといしげさと）さんで、声優専門の人ではありません。草壁タツオを演じた糸井重里さんはどのような人物なのか、プロフィールと共に映画の出演作品を紹介します。

群馬県出身の1948年11月10日生まれのコピーライターで、タレント、作詞家など幅広く活動し活躍しています。声優としての活躍はとなりのトトロの草壁タツオだけですが、ジブリ作品とはキャッチコピーを通じて関わりを持っています。となりのトトロの「このへんないきものはまだ日本にいるのです。たぶん。」や魔女の宅急便の「おちこんだりもしたけれど、私は元気です」、もののけ姫の「生きろ。」なども手がけました。

テレビやラジオでの活躍もありますが、映画では草壁タツオの声優以外に俳優としても活躍しています。「スクラップストーリー ある愛の物語」の刑事役、「月に沈む」の精神科医役、「ノルウェイの森」の大学教授役を演じています。

スタジオジブリ作品は日本だけではなく海外からも高い評価を受けており、多くの国で翻訳されています。海外でも人気の「となりのトトロ」ですが、その中でも密かに人気なキャラクターが草壁タツオです。草壁タツオの英語に翻訳されたセリフはツイッターでも話題になっています。ここからは草壁タツオの名言と言えるセリフを、英語と日本語の両方で紹介していきます。

メイが1人で庭で遊んでいるときに不思議な生き物を見かけ、後を追った先で出会ったトトロ。メイはそのことをサツキと草壁タツオに話しますが、笑われてしまいます。その時に言ったメイの「ウソじゃないもん」のセリフの後の草壁タツオは「うん、お父さんもサツキもメイが嘘つきだなんて思っていない」と言います。

メイの言葉を真剣に受け止めたシンプルなセリフですが、子どもを信じる草壁タツオの気持ちが込められていることがわかります。このセリフを英語で訳すと「ather and Satsuki don't think you're a liar」になります。

引っ越し先にある大きな楠木を見ながら、メイとサツキに伝えた草壁タツオのセリフが「昔は木と人は仲良しだったんだ」です。草壁タツオが古い家にも関わらずこの家に引っ越すことを決めた理由は、楠木の存在があったからと言われています。「昔は木と人は仲良し」という言葉は考古学者らしい草壁タツオの言い方です。

このセリフを英訳すると、現在とは異なることを表す表現法である「uset to」を使い、「Trees and people used to be good friends」になります。

引っ越し後の大掃除が終わり、お風呂に入る草壁タツオとメイとサツキ。都会と違い田舎の静けさの中に響く家のきしみや自然の音に不安がるメイとサツキに向けて言った、草壁タツオのセリフが、「みんな笑って、おっかないのは逃げちゃうから」です。自分の心の中の怖いと思う気持ちを、笑って外に追い出そうという草壁タツオの考え方で、楽しく過ごせば人生うまくいくという考えを子供たちに伝えているとも言われています。

このセリフを英訳すると「Everybody, try laughing. Then whatever scares you will go away」となり、怖いものは何でも逃げちゃうとなります。

メイがトトロと出会ったことを報告し、出会った場所へと案内しますがトトロの居た場所に着くことが出来なかったときの、草壁タツオのセリフ「メイはきっとこの森の主に会ったんだ」です。メイの言葉を嘘と捉えず、草壁タツオ自身も森の主の存在を信じていることが伝わります。森の主は英語では「the King of the Forest」と訳され、このセリフの英訳は「I also believe that you met the King of the Forest」になります。

引っ越し先の家に着いたメイとサツキはあまりの古さにお化け屋敷みたい、とはしゃぎます。そして家の中で何かが動いていることに気づいたサツキに「お父さん、やっぱりこの家、何かいる」と言われたときの、草壁タツオのセリフが「そりゃあすごいぞ、お化け屋敷に住むのが子どもの時からのお父さんの夢だった」です。明るく子どもの時からの夢だったと意外な返事をする草壁タツオに、好印象を持った人も多いようです。

「good for you」を良かったとか、教えてくれたサツキを褒めるという感じに使いながら、このセリフを英訳すると「That's wonderful. Good for you! I've always wanted to have a haunted house. It's been my lifelong dream」になります。

引っ越し後すぐ家の中を探検するメイとサツキ。扉を開けるとざわざわと動く黒いものを見て怖がります。その時にメイとサツキに向けて言った草壁タツオのセリフが「こりゃ、まっくろくろすけだな」です。子どもの「何かいる」という不安な気持ちを一変させました。「まっくろくろすけ」はススワタリというジブリオリジナルの妖怪です。

そのため「dust bunnies」は直訳するとほこりの小さな塊ですが、ススワタリの意訳として紹介されているため、このセリフを英訳すると「Well, I’m pretty sure they were dust bunnies」になります。

ジブリ作品で人気のイケメンキャラクターといえば、千と千尋のハク、もののけ姫のアシタカ、ハウルの動く城のハウルに人気が集まりますが、草壁タツオも負けていません。父親にしたい、彼氏にしたいというランキングには草壁タツオがランクインしています。草壁タツオは理想の夫像だと評価する主婦層も多いようです。草壁タツオの優しくて穏やかな性格に惹かれているコメントも多く見られます。

32歳という若い年齢に驚きつつ、器の大きさを評価し素敵な人だと褒めている感想です。草壁タツオは弱音を吐かず、仕事に没頭しつつも、料理や洗濯、掃除を行い、自分の子どもたちだけでなく周囲の人たちにも優しく穏やかに接します。草壁タツオと同じく子どもがいる男性からは、草壁タツオのイクメンぶりや子どもへの言葉選びに対し尊敬するという感想もありました。草壁タツオのようになりたいと思う男性も多いようです。

草壁タツオの仕事シーンも、話題になっています。書斎の様子や大量の本が積み重なった本棚、無造作に置かれた本の題名など細かな演出も好評価です。部屋の様子から草壁タツオの勉強熱心さが伺えます。また、生活のために夜遅くまで仕事をする、草壁タツオの真面目な姿勢も分かります。

草壁タツオの別の側面の感想です。優しく子煩悩という評価が多い中、行動への違和感を感じているコメントです。宮崎駿のイメージも、草壁タツオは実生活のバランス感覚に欠けている部分があり、その負担を娘たちに押し付けているがそれに気づかず仕事に没頭している父親、と記しています。普通のお父さん的なイメージではなく、不安定さを求め糸井重里さんに声優をお願いしたという話もあります。

今回は「となりのトトロ」に登場する草壁タツオについて、どのような父親なのか、家族関係や性格、仕事について紹介しました。頭も良く、32歳という若い年齢で2人の父親であり、夫婦仲も良いという理想のお父さんだと評判の草壁タツオ。声優を務めている糸井重里さんの優しい声と合わさり、魅力的なキャラクターのひとりです。草壁タツオと声優の声に注目しながら、ぜひ「となりのトトロ」をご覧ください！