東京喰種の鈴屋什造（すずやじゅうぞう）がかわいい！過去や魅力を考察

人間を食べなければ生きていけない「喰種」と喰種から人間社会を守ろうとする「喰種対策局」との戦いを主に描いた『東京喰種』。『週刊ヤングジャンプ』で2011年から2014年まで連載され、続編となる『東京喰種：re』が現在も連載中となっています。非常に人気が高く、2014年に第1期アニメが放送されました。更にその後2015年には原作と異なる展開を見せるアニメ版第2期『東京喰種√A』が放送。

2018年からは第3期『東京喰種:re』が放送されています。コミックスは『東京喰種』が全14巻で、『東京喰種re：』は2018年3月現在で15巻まで発行。ジャンルとしてはダークファンタジー及びホラー・アクションに分類されており、物語の中における迫力ある戦闘シーンは『東京喰種』及び『東京喰種re:』という作品の魅力の1つとなっています。

今回はそんな『東京喰種』に登場する「鈴屋什造(すずやじゅうぞう)」というキャラクターを紹介。鈴屋什造は「喰種」と戦い、人間を守る立場にある「喰種対策局」の人間。しかしながら、人間離れした戦闘能力を持ち、とても好戦的かつ残忍な性格をしています。最近では人間的に成長している姿も描かれ、更に人気が増加。今回は鈴屋什造の過去や魅力について画像を交えながら紹介します。

『東京喰種』で人気のキャラクター・鈴屋什造。什造の紹介として、まず最初に、什造のプロフィールを紹介します。下の画像でも確認できますが、什造は6月8日生まれで、血液型はAB型。身長160cm、体重は47kgとなっています。什造の過去については後述しますが、本来の名前は「玲」です。しかし事情により現在は「什造」と名乗っています。また、性別は「ナシ」。

好きな物・事は「駄菓子」に「遊ぶ」こと、「ママ」に加えて「喰種狩り」。好きな事に「喰種狩り」を挙げていることからも、好戦的な性格であることが伺えます。趣味は「ボディステッチ」と「分解」「絵(を描くこと)」。特徴としては、異様とも言える身体能力・動体視力の高さや、痛みへの異様な鈍さが挙げられます。

外見は上の画像のように、非常に中性的。かわいらしいともいえる外見で、一目では性別が分かりません。ファンからも「かわいい」「女の子みたい」といった声が多く上がっています。非常に高い運動能力を有しており、アカデミー出身でないにも関わらず、『特例』でCCG(＝喰種対策局)入り。しかし『東京喰種』の物語中盤までは、善悪の判断に乏しく異常な嗜虐性を見せるところから、CCGの中でも問題児扱いされていました。

『東京喰種』の中でも「怖いけれどかわいい」と人気のキャラクター・什造。ではアニメ版『東京喰種』で什造の声を演じたのは誰だったのでしょうか。アニメ版『東京喰種』では有名な声優さんが数多く出演されました。什造の声を担当したのは、その中でもかなり有名な声優さん。なんと、声優・釘宮理恵さんが担当となりました。

釘宮さんは下の画像の女性の声優さん。『鋼の錬金術師』でアルフォンス・エルリック役をこなすなど、非常に有名な声優さんです。ツンデレ、萌えの要素をもつキャラクターでの起用が多く、「ツンデレの女王」という異名もある釘宮さん。ゲーム『ペルソナ4』の「久慈川りせ」や、『銀魂』の「神楽」も彼女が担当しています。

しかし、かわいらしい少女の声以外にも、『鋼の錬金術師』の「アルフォンス・エルリック」や『血界戦線』の「ウィリアム・マクベス(ブラック)」のような少年の声も数多くこなされています。鈴屋什造は一見すると性別不明な程華奢な体躯をしています。釘宮さんの経歴を見てみると、『東京喰種』の什造への配役も充分納得できるのではないでしょうか。

華奢な体つきに、性別不明ともいえるような中性的な顔。更に天真爛漫とも言えるその性格から、ファンから「かわいい」と言われることが多い鈴屋什造。しかし、「かわいい」だけでなく「怖い」と言われることも少なくありません。その理由場什造の残忍性にあると言えます。什造は過去の境遇から、善悪の判断が非常に乏しいキャラクターとなっています。

初期の頃には気軽に窃盗を行い、機嫌を損ねた相手に障害が残る傷害を躊躇せずに行う場面等が描かれていました。また、喰種相手に戦った時も、相手の体を200以上ものパーツに切り分ける等、非常に残忍な殺し方をしています。その上、下の画像でも確認いただける通り、非常に好戦的な性格をしている為、『東京喰種』の中では「かわいいけれど怖いキャラクター」として成り立っています。

また、趣味の1つが「ボディステッチ」という自身の体に糸を縫い付ける行為。自傷的な行為に好戦的・残忍な性格、そして性別不明な中性的外見。確かに、こういった要素が絡み合うと、少し不気味にも感じられるかもしれません。しかしその不気味さがかわいい外見をした什造とのギャップとなり、魅力にもなっているのかもしれません。

天真爛漫ながらも攻撃的で残忍な什造。性別不明とも言える程のかわいい外見をしながらも、CCGでは問題児として扱われていました。しかしそんな彼にも理解者と呼べる存在がいます。それが鈴屋の教育係(保護者？)兼パートナーである篠山幸紀です。

篠原は本局から20区に派遣されてきた特等捜査官であり、アカデミーの元教官です。捜査官としての実力もかなりのもので、過去には准特等捜査官複数名を殺してきた危険な喰種「オニヤマダ」を討伐。当時一等捜査官だった篠原はこの事から特等捜査官となり、「不屈のシノハラ」という異名をもつようになります。そんな篠原は什造の異常性に手を焼きながらも、人間としての常識を教えようとしていたようです。

年の離れたパートナーとして大切に思っていたようで、『東京喰種』14巻では梟戦で右足を奪われてしまった什造の姿を見て、上の画像の通り涙を流しています。また、14巻の終わりには、篠原の妻から、篠原が什造の事を「(篠原の)子供のように思っていた」ことが明かされます。人間として感情が欠如していた什造にとって、まさに父ともいえるキャラクターでした。

天真爛漫ながらも、好戦的で残忍な什造。しかし『東京喰種』コミックス第14巻から大きく変化していく事になります。きっかけとなったのは、什造の目の前で篠原が梟からの攻撃を受け、意識不明の重体へと陥った事でした。対梟戦で右足を失った什造。そこへやって来たのが篠原でした。篠原はじめ、CCGのメンバーは梟を退けますが、そこへ「隻眼の梟」が到来。

不意をつかれてCCGのメンバーは一瞬で吹き飛ばされてしまいます。更に梟は気絶している篠原へ接近。什造の目の前であろうことか篠原の足を輪切りにして弄びます。その時什造は初めて過去篠原が口にしていた「私はお前が死んだら悲しいよ」という言葉の意味を理解しました。

怒った什造は、これまでない表情で隻眼の梟に果敢に立ち向かっていきますが、片足の為全く歯が立ちません。その後他のCCGメンバーが現れ、窮地は脱したものの、篠原は瀕死の重傷を負い、植物状態となってしまいました。目を覚まさない篠原を見て、什造は「篠原の分まで戦う」「篠原の代わりを務める」と決意。

『東京喰種』の続編となる『東京喰種re:』では、人間的に大きく成長している様子が描かれています。その心の変化が影響しているのか、外見的にも黒髪になっている等の変化が見られます。その他、精神的にも変化が起きているようで、他の人間への配慮を見せるようにもなっており、部下にも慕われる人間へと変化を遂げている様が描かれています。

高い身体能力から、アカデミー出身でないにもかかわらずCCG入りした什造。では彼の身体能力とはどれ程の物なのでしょうか。それを如実に語っているのが下の画像のシーン。『東京喰種』コミックス第7巻のアオギリの拠点攻略作戦における什造の活躍でしょう。この頃はまだ什造は他人と協力しようとする意志に乏しく、「やりたい放題」に振る舞っていた時期でもあります。

時期としては、アオギリの拠点攻略作戦において、CCGは上階から狙い撃ちされ攻め込む事ができなかった場面です。そんな状況の元、什造は指揮官丸手のバイクをこっそり盗み、そしてそのバイクを猛スピードで走らせました。バイクの向かう先は柵。什造は柵でバウンドさせバイクの進行方向を上へと変更。さらにバイクを足場にして飛び上がり、なんとそのまま敵拠点の上階へ突入したのです。

ちなみに、『東京喰種』コミックス第13巻における梟討伐戦での突入の際にも、同様の手口を使っています。ただし、その際には、上の画像のように後部座席に什造と同じくCCGのメンバーである宇井を乗せており、什造の行動を予測できなかった宇井は空中で振り落とされています。

『東京喰種』の戦闘シーンで大活躍する什造。彼の活躍は、什造自身の身体能力による部分も大きいのです。しかしながら、その戦闘に彼の武器が加わると、戦闘シーンの迫力はさらに増大。下の画像のように息を飲む程のものへと変化します。

什造の能力をさらに引き出す武器は『東京喰種』の戦闘シーンにとって欠かせないものとなっています。ここからは什造の戦闘能力をさらに引き出し、『東京喰種』の戦闘シーンを盛り上げる、什造の武器について説明します。

まず最初に紹介する武器は「サソリ1/56」です。下の画像のように非常に小さなナイフのような形状をしており、全て合わせると56本あります。什造に最初に与えられたのは、その内の1本のみでした。しかしその1本のみで、什造は捕食目的で自身を襲ってきた喰種三体討伐。相手を200以上ものパーツに切り分けるという、かなり一方的な戦いを行ったようです。

更にカネキによって重症を負っていたとはいえ、ジェイソンことヤモリでさえもこの1本のみで倒してしまっています。その後什造は残りのサソリ55本をCCGから奪取。サソリ56本全てを手にすることになります。嘉納地下研究所では、その56本を駆使し、人工喰種である安久姉妹相手に腹部を裂かれた状態にもかかわらず余裕を持ったまま勝利していました。

続いて紹介する什造の武器は「13’s（ジューゾーズ）ジェイソン」。これはアオギリの拠点制圧の際にジェイソンから什造が取り出した鱗赫を元に作られた武器となっています。

上の画像のように形状としては大鎌の形をしており、什造自身も普段の戦闘ではそのように使用。威力もかなりのもので、分厚いクインケ鋼を一刀両断する威力を持っています。ただ、単なる大鎌とは異なり、この武器にはギミックがあるようで、刃から赫子が出るようにもなっているようです。

強力な武器を持つ什造。では、彼の戦闘スタイルはどんなものなのでしょうか。コミックスを確認する限りでは、什造自身の持つ身体能力の高さを生かした戦い方が多く見られます。更にそれに加え、奇抜な行動をとるのが什造の特徴といえるでしょう。

先程少し紹介しましたアオギリの拠点攻略作戦や、梟討伐戦のようにバイクで上階へ侵入を試みたり、他には下の画像のように13’s（ジューゾーズ）ジェイソンで近接戦を行っている時に、不意打ちのような形でギミックを使用する姿も確認できます。これを見る限り、什造は状況に応じて戦い方を変える事ができる器用さがあるようです。

外見的には性別が分からない程華奢な体躯をしていることが由来しているのかもしれませんが、力や身体能力でゴリ押しするというよりは、相手の不意を突く変幻自在でトリッキーな戦い方が得意なのかもしれません。

『東京喰種』に登場する人間の中でも、トップクラスの強さを誇る鈴屋什造。身体能力を買われてのCCG入りでしたが、どうして彼はそんなに身体能力が高いのでしょうか。その理由は什造の過去にありました。

什造は喰種にさらわれ、『飼いビト』として育てられた過去があります。『飼いビト』とは文字通り、喰種にペットのように飼われていた人間の事です。什造の身体能力は、過去『飼いビト』として育てられ、サーカス団員のような扱いを受けていました。更にその後は解体屋として活動。什造の強さとはそういった過去に起因しているようです。

喰種であるビッグマムに育てられたという過去を持つ什造。その生活環境は壮絶なもので、ビッグマダムからは「かわいい」という言葉を受けながらも、凄まじい虐待のような行為を常日頃受けていたようです。什造が痛みに対して鈍感なのは過去に虐待を受けていたことが理由となっているのでしょう。

『什造』というのもそもそも本名ではなく、本来の名前は『玲』。『什造』とはビッグマダムによって名付けられたと解体屋としての名前であると同時に、壮絶な日常の中で生まれた新しい人格の名前でした。

壮絶な過去を持つ什造。しかし彼の過去受けた虐待はそれだけでは終わりません。什造の『性別「ナシ」』というのも、この過去に関連しています。本来鈴屋什造の性別は男性でした。ただ、中性的な外見をしているという理由から、ビッグマダムから什造は女の子のように扱われていた時期があります。

女の子のような姿の什造を見たビッグマダムは「かわいいままでいてほしい」という理由から、什造の睾丸をハンマーで破壊。それ以降什造の性別は「ナシ」となってしまいます。現実の世界でも睾丸を取り除くと男性としての第二次性徴が著しく阻害されるというのですから、什造が華奢な体つきのままであるというのは、過去のこういった事情が関係しているのでしょう。

『東京喰種re:』で女装し、オークションに潜入した際にも、上の画像を見ていただければわかるように、その体つきに男性らしさは見られませんでした。外見的には性別を感じさせず、「かわいい」と言われている什造ですが、その性別を感じさせない「かわいい」はこういった過去に起因していると考えると、悲しく感じられます。

かわいい外見を持ちながらも、攻撃的且つ残忍な性格をしていた什造。しかしそれは悲しい過去に起因していました。ただ、問題児ともいえるその人格は、『東京喰種』コミックス14巻での梟討伐戦で篠原が意識不明となって以降、かなり変化しているようです。

外見は上の画像のように変化。白かった髪も黒くなっています。篠原が傷つき、植物人間となって以降「篠原さんの代わりを務める」と決意した什造。実際、人間的にもかなり成長しているようで、時系列的に『東京喰種』と『東京喰種re:』の間にあたる『東京喰種JOKER』では外見はもちろん、性格も大きく変化していました。

今までは自由に振る舞い、周囲との連携を考えず暴走していた什造ですが、この頃には弱気で逃げ腰な後輩をフォローしつつ、指導しいてる姿が見られるようになっています。更に『東京喰種re:』では「上等捜査官」から「準特等捜査官」に昇進。部下からの人望もかなり厚いようで、部下から慕われている姿も描かれています。

壮絶な過去を持ち、性別まで失ってしまった鈴屋什造。しかしファンからは「かわいい」「かっこいい」と大人気のキャラクターです。では、彼の魅力とは一体何なのでしょう。今回のここまでのまとめで分かる魅力は什造の強さと、性別不明ともいえる外見、更に実際に性別が無いという事実でしょうか。

画像のように、性別の判断が難しいくらいに華奢な体躯をしているにもかかわらず、きわめて好戦的で、更にかなりの戦闘能力を有しているという設定は、それだけでも充分に魅力的です。小さな体で強力な敵を相手に物怖じすることなく立ち向かっていく姿はギャップも伴って魅力的と言えるでしょう。更に天真爛漫ともいえる性格に惹かれる方も多いのではないのでしょうか。

そしてそれに加えて、物語を通じて描かれる什造の人間的成長も心打つものがあります。当初は問題児とされていた什造が、良き上司となって部下と共に戦っている姿には感動を覚えるファンも数多くいるでしょう。こうした外見・実力・成長の全てが什造の魅力ではないでしょうか。

ここまでで『東京喰種』の人気キャラクター・鈴屋什造の過去・魅力について画像を交えながらまとめてみました。いかがだったでしょうか。『東京喰種』には様々なキャラクターが登場しますが、その中でも戦闘で縦横無尽の活躍を見せる什造。その姿は爽快とも言えます。更に、物語初期から人間的に大きく成長した姿は、多くのファンを感動させました。

性別不明で、外見こそかわいいとされる什造ですが、戦闘においては非常に格好良いキャラクターです。『東京喰種』コミックス第14巻では、篠原という什造からすると父とも言えるキャラクターが退場してしまいました。しかし什造はその後を引き継ごうと努力し、目を見張る程の成長を見せています。

『東京喰種re:』もいよいよ佳境へ差し掛かっています。これから先も『東京喰種re:』という物語はもちろん、鈴屋什造がどのように活躍するのか目が離せません。『東京喰種re:』は現在も『週刊ヤングジャンプ』で好評連載中。これからも『東京喰種re:』を、そして鈴屋什造がどうなっていくのかを見守っていきましょう。