【もののけ姫】アシタカの声優はナウシカのアスベル?松田洋治が抜擢された理由を調査

1997年に公開された、宮崎駿監督作品の一つ「もののけ姫」。今回は「もののけ姫」の物語上の主人公・アシタカについて紹介する。アシタカの村に「タタリ神」が現れ、アシタカが退治するも呪いにかかる。それを解くために旅立ち、エボシやサンと出会う。主人公・アシタカの声優は松田洋治。松田洋治は「風の谷のナウシカ」のアスベルの声優としても、出演している。今回「もののけ姫」のアシタカに採用されたのは、意外な理由だった!「もののけ姫」の物語や、アシタカの声優・松田洋治について詳しく解説する。

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目次

  1. アシタカが登場するもののけ姫
  2. アシタカの声優は風の谷のナウシカのアスベルと同じ?
  3. アシタカの声優に松田洋治が抜擢された理由
  4. アシタカの声優・松田洋治の他の出演作
  5. アシタカの声優に関する感想や評価は?
  6. アシタカの声優まとめ

アシタカが登場するもののけ姫

宮崎駿監督作品でも数少ない「空飛ぶシーン」がない作品の「もののけ姫」。宮崎駿監督の代表作といえる「もののけ姫」に登場する物語の主人公・アシタカについて紹介していく。

もののけ姫の作品情報

「もののけ姫」は、スタジオジブリ制作の長編アニメーション映画作品。宮崎駿監督が構想16年、制作3年かけた大作。主題歌「もののけ姫」を歌う「米良美一」でも、有名な作品。「もののけ姫」の映画内でも、主題歌が流れている。英語版「もののけ姫」でも、多くの有名人が吹き替えしたとも話題になった。

映画のポスターに登場する、山犬育てられたもののけ姫・サン。タタラ場を治めるエボシ。森を開拓する人間と、それに対して憎しみを抱く森の住人との争いを描いた作品。サンとエボシには、それぞれの隠された設定や都市伝説がある。

「もののけ姫」のヒロインに位置するサン。物語では「山犬に育てられた娘」とあるが、実は山神を恐れた人が「山神の生贄」という裏の理由があった。モロがとアシタカに語った「サンの生い立ち」からも、その理由は事実である事を裏付ける。名前の由来は、宮崎駿監督の構想では「三の姫」という理由で「サン」と名付けられた。

タタラ場を治めるエボシは、病人や身寄りのない女性に食事と生活を提供していた。「もののけ姫」の都市伝説に「サンの母親がエボシ」という説がある。理由は様々だが、タタラ場を襲ってきたサンとの一騎打ちを挑発するシーンが印象的。

サンの生い立ちを語るモロの話から「森を侵した人間」とあり、エボシもタタラ場を作るのに森を開拓したと語る。人間と森の争いというだけでなく「知られざる因縁」という理由ともとれるシーン。理由として、エボシのことを「あの女」と含みのあるセリフからも、仮説が立てられる。

もののけ姫の主人公はアシタカ

物語の始まりはアシタカの住む村を襲った「タタリ神」の呪いを解くため、西へと旅立った。アシタカは、村の巫女「ヒイ様」から「アシタカヒコ」と呼ばれていた。

アシタカが住む村の話から「大和に敗れて500年余り」と語る。アシタカが活躍する舞台から、室町時代の「応仁の乱」と解釈される。アシタカの衣装や、時代背景から北海道(蝦夷地)もしくは東北に、アシタカの村があると推察される。

「もののけ姫」の舞台設定にあるエミシの村。蝦夷(えみし)は、古代から中世の東北から北海道にかけて存在した朝廷。占いごとで決める演出や、カヤの抜いた刀は蕨手刀(わらびてとう)を用いている。

カヤが渡した「守り刀」にも、深い意味がある。この行為は「未婚の女性が男性への求婚の証」。戻るとも分からないアシタカに、カヤは「一生未婚で待っている」という想いが込められている。

アシタカが、現在の日本を舞台と置き換えた場合の移動距離。ヤックルに乗って移動しているとはいえ、今のような「整備された道」など存在しない。映画の描写通り「道なき道」を、ヤックルと共に進んできた。タタラ場の途中「シシ神の森」を通しているため、実寸サイズでなくてもかなりの移動していると言える。

「曇りなき眼で見定め、決める」。タタラ場でエボシに言ったセリフ。巫女のヒイ様から「己の目で見定めよ」という言葉を胸に、タタリ神の理由や呪いの解き方を模索していた。ことわざ「百聞は一見に如かず」を分かりやすく、宮崎駿監督は伝えたかったのではないかと解釈する。

「タタリ神の存在」「右腕の呪い」そして、その根源や原因を作り出している人々。タタラ場でも、アシタカと同じ「呪いを受けた人」はいたが、エボシは頑なに「もののけ姫たちを倒せば鎮まる」。サンも森の荒らすエボシたちが憎い。力では解決せず、新たな憎しみが生まれるという「負の連鎖」を象徴する。

「森と人が争わずに済む道はないのか」。サンやモロたちのねぐらで、アシタカがモロに言ったセリフ。エボシとサンだけではない、アシタカは旅の道中「侍が村人を襲う」所に遭遇していた。「共存」というテーマは「もののけ姫」に限らず、現代の当てはまること。映画を通して、アシタカが代弁している描写といえる。

「そなたは美しい」。初めて会ったサンに対して、アシタカが言ったセリフ。村に許嫁・カヤがいるが、断髪したアシタカは「もう戻らない」と決めていた。争いや憎しみを無くすために奔走するアシタカは、次第にサンと共に生きるという想いが芽生え始める。宮崎駿監督曰く、その後の二人は「頻繫に会っている」らしい。

「まだ終わらない。私たちがいきているのだから」。シシ神の首が奪われ、暴走を始める。森の終わりと絶望していたサンに、アシタカは励ました。どんな時でも、諦めずに立ち向かう姿勢に「カッコイイ」という声が上がる。生きている限り、きっと上手くという「現代社会」に対してのメッセージを感じる描写といえる。

「サンは森で、わたしはタタラ場で暮らそう。共に生きよう。会いに行くよ。ヤックルに乗って」アシタカが最後にサンへ言ったセリフ。人間の味方でも、森の味方でもない。アシタカの「分け隔てない」言動に、年相応の表情を見せてきたサン。それでも「アシタカは好きだが、人間を許すことはできない」と答える。

「もののけ姫」は最初「アシタカ聶記(せっき)」だったらしい。聶記とは、宮崎駿監督の造語で意味は「草に埋もれながら耳から耳へと語り継がれる物語のこと」。

そして、アシタカについて「その若者が、いかに雄々しく、勇敢だったか。残酷な運命に翻弄されながらも、深く人々や森を愛したか。山に生きる忍耐強い人々は、つらい暮らしの中。繰り返し繰り返し、子供たちに語り継がれるのだった。」最後には「アシタカのようにおなり」と締めた。

スタジオジブリ|STUDIO GHIBLI

アシタカの声優は風の谷のナウシカのアスベルと同じ?

「もののけ姫」のアシタカの声優を務めた「松田洋治」。実は「風の谷のナウシカ」に登場するアスベルの声優でも出演する。今回「風の谷のナウシカ」のアスベルと同じ声優を担当した「松田洋治」について紹介する。

アシタカの声優は松田洋治

1984年に公開された「風の谷のナウシカ」。松田洋治はアスベル役の声優として出演。その13年後「もののけ姫」のアシタカの声優に選ばれた。舞台の他に、テレビドラマや映画で活躍する。

アシタカの声優・松田洋治のプロフィール

松田洋治のプロフィール。1967年10月19日生まれ。アクトレイン事務所所属。5歳で劇団ひまわりに入団し、1974年にテレビドラマ「母の鈴」で子役デビュー。1983年TBS系テレビドラマ「家族ゲーム」の沼田茂之役で、役者としての注目を集める。東京アニメーションカレッジ専門学校の講師として、演技指導を務める。

「風の谷のナウシカ」のアスベル役が、声優として初の出演作品。その後、アニメや吹き替えなどでも活躍を広げる。

アシタカの声優はアスベルと同じだった

今から30年も経っている「風の谷のナウシカ」については、出演時のことをあまり覚えていない模様。ジブリ作品の原点である「風の谷のナウシカ」のアスベルの声優として出演したことについて「今にして思えば、幸せだったと思います。」とコメントを残す。

宮崎駿監督については「現場では厳しかったです。怒りはしないけど、作品作りに絶対に妥協しない。」と語る。松田洋治から見た、宮崎駿監督の印象は「戦う人」ともコメントされている。

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アシタカの声優に松田洋治が抜擢された理由

松田洋治が抜擢された理由は芝居のポスター?

アシタカ役に、松田洋治が選ばれた理由は何か?鈴木敏夫にアシタカ役を選んだ理由を聞いた話では「芝居が好きで、松田氏が出ている舞台のポスターを見ただけ」とコメント。風の谷のナウシカから13年間、演劇に向き合って芝居をしてきた松田洋治。「僕がやってきたことのご褒美なのかなと、解釈しています」とコメントされる。

「もののけ姫」の制作に3年かかっている。鈴木敏夫が声優に採用した理由「舞台ポスター」から、1990年代で松田洋治が舞台を行っている時のポスターと推察される。松田洋治の舞台は、1990年「マクベス」、1991年「櫻の園」、1992年「ヨンカーズ物語」、1993年ラブ・レターズ」、1994年「ゴトーを待ちながら」の舞台に出演している。

松田洋治を声優に抜擢した鈴木敏夫

鈴木敏夫はアニメ専門誌「アニメージュ」の2代目編集長。「太陽の王子ホルスの冒険」を取り上げるため、監督の高畑勲に取材を申し込むも断られる。高畑から「宮崎駿」を紹介されたことがきっかけになり「風の谷のナウシカ」の映画製作に参加する。

「もののけ姫」の製作で、鈴木敏夫は「ナウシカと全く違う」と語る。ナウシカは「運命を背負う」けど、アシタカは「自分の運命を見定め旅」と比較したコメントをしている。

「もののけ姫」の公開まで、様々な試行錯誤があったと鈴木敏夫は語る。アシタカの旅について「感情移入出来ない」や日本を舞台の割に、日本の要素が無いと指摘。「日本の舞台」の描写は「侍の登場」という形になるも、後々あえて日本とは関係ない描写の方が「そっちの方が良かったのかな」とこぼしている。

「もののけ姫」の終盤「タタラ場大爆発」と「エボシの片腕もぎれるシーン」はなかった模様。その理由は「エボシが死んで、その遺志をアシタカが引き継ぐ」という案があった。しかし、ある日「どうしても殺せない!」の理由で、森での「片腕をもぎれるシーン」となった。エボシの「ざまぁない」という台詞も、その中で生まれたものと語る。

「もののけ姫」の舞台や時代背景。人と自然、アシタカやサンの葛藤。知れば知るほど「もののけ姫」の世界は、何度でも。何倍にも楽しめて、宮崎駿監督のこめたメッセージ性の強く感じる声が多く聞かれる作品。中には主題歌も「アシタカを描いている」という声も上がっている!

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アシタカの声優・松田洋治の他の出演作

「風の谷のナウシカ」のアスベル役が、声優として初出演の松田洋治。その他で、代表される「声優出演作」を紹介する。

松田洋治の他の出演作①「シュナの旅」のシュナ役

世界初ステレオ・サラウンド音声で1987年に、ラジオで放送された作品。松田洋治は主人公「シュナ」役の声優として担当した。原作はチベット民話「犬になった王子」で、内容の「ヤックルに乗って西へと旅立つ」が「もののけ姫」のアシタカそのものといえる。

「深い谷」という描写から「風の谷のナウシカ」の、「少年に救われた少女が、最後光を取り戻す」が「ゲド戦記」の元といえる内容と感じる声が聞かれる。

松田洋治の他の出演作②「時をかける少女」の高瀬宋次郎

2006年に公開された「時をかける少女」の主人公・紺野真琴のクラスメイト「高瀬宋次郎」役として、松田洋治は声優出演している。

主人公の真琴の「タイムリープ」の影響で、調理実習で事件が起きた。その渦中「高瀬宋次郎」を演じた松田洋治のセリフが、ツイッターで上げられている。

松田洋治の吹き替えでの出演作一覧

松田洋治の声優オファーは日本に限らず、吹き替えの声優も担当する。「春のワルツ」のユン・チェハ役、「インセプション」のアーサー役、「アート・オブ・モア」のグレアム・コナー役の吹き替え声優で活躍。

英語版「もののけ姫」のアシタカ役を、レオナルド・ディカプリオに担当してもらう予定だった製作陣。しかし、代表作「タイタニック」と公開が重なるため「ビリー・クラダップ」が担当。そのためかレオナルド・ディカプリオの出演作「タイタニック」と「ザ・ビーチ」の吹き替え声優に、松田洋治が選ばれた。

アシタカの声優に関する感想や評価は?

レオナルド・ディカプリの吹き替え声優をした松田洋治。その代表作「タイタニック」という作品も世界中で認知されている。誰もが知る、レオナルドディカプリオとあって驚きの声が上がっている。

「もののけ姫」の中で、勇敢で真っすぐに生きてきたアシタカ。宮崎駿監督といえば「もののけ姫」と誰もが、感じる作品。宮崎駿監督の思い描いた「アシタカ聶記」といえるつぶやき。

アシタカの声優まとめ

「風の谷のナウシカ」のアスベルと「もののけ姫」のアシタカと、ジブリ作品で「メインキャラ」の声優を務めた松田洋治。実は「もののけ姫」の冒頭に登場する「アシタカの住む村の少女」役に「風の谷のナウシカ」のナウシカ役・島本須美も登場している。

ナウシカ役の島本須美は、宮崎駿監督のお気に入り声優だったらしい。アスベルを演じた松田洋治も、鈴木敏夫が認めた俳優。2019年現在、女優の長谷川真弓さんの企画したトーク&朗読会に出演。アメーバのオフィシャルブログにてアップされている。今後の活躍に、期待される!

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