「それでも僕は君が好き」(原作:徐誉庭)は、2016年5月発売の単行本7巻で完結する主人公芹澤の中学時代～社会人までにおける恋愛をモチーフに描かれている、読者に評判の高い作品です。「週刊少年マガジン」に2014年に連載されたあと、同年「別冊少年マガジン」の８月号から2016年４月号まで連載されました。

この作品には原作があって、台湾の脚本家・小説家の徐誉庭さんが著した小説「馬子們！」を漫画家の絵本奈央さんが改編して漫画化したのが「それでも俺は君が好き」です。花より男子の牧野つくしをはじめとして、日本と韓国で有名な作品の人物と同名の登場人物が多く、オマージュされていると話題の漫画です。

7巻で完結の漫画「それでも僕は君が好き」の6巻までのネタバレあらすじは、法律事務所で働く主人公芹澤のバイク事故をきっかけに、過去の恋愛を振り返るストーリーとなっています。中学時代は「野ぶた」と称される女子、高校時代は他校の外国人の女子や予備校講師の大学生、大学時代は「山口さん」、「牧野つくし」、28歳OLの「サムスン」といった歴代の彼女や思いを寄せた女性との恋愛を振り返り辿っていきます。

主人公芹澤のすごさは、自分から告白するところだと、男子側の評価が高いです。女子的には自分で告白するけれど、結局相手(彼女)を傷つけてしまうところが受け入れられず、不評です。そんな芹澤ですが、恋愛経験が豊富なので、恋愛ベタな男子のバイブルともいえる漫画だと話題です。読者にとって読んだあとは、絶妙な余韻を残し、久々に心がえぐられる作品だといった評価が高いようです。

バイク事故を起こした芹澤のところに、謎の女性から電話がかかってくるようになります。その女性は一体誰なのか、芹澤のは知りたくて知りたくて、過去に出会い思いを寄せてきた女性を一人一人回想して、探ろうとするのでした。回想するなかで、それぞれの彼女たちを傷つけてしまったことも思い出します。誰と付き合っても最後は傷つけてしまう自分を反省するのです。

芹澤の社会人時代は、勤め先の社長令嬢「奥村奈々子」から好意を寄せられ、また、シンガーソングライターの「ナナ」との関係も盛り上がります。三角関係となった結末は、やはり別れでした。芹澤に幸せな恋愛が訪れるのか、謎の女性の登場でさらに謎を深めていきます。

その謎の女性は、外国人の彼女とも思わせるようなセリフがあったり、牧野つくしが謎の女性だと思わせるような言葉が言ったり、一体誰が謎の女性なのか、芹澤には最後まで全くわかりません。読者も謎の女性が一体誰なのかわかりません。謎の女性は、一体誰なのでしょうか。

花より男子の登場人物と同名の牧野つくしがいますが、花より男子の牧野つくしと同名の登場人物は、彼女だけではありません。他の女の子もどこかでみたことのある有名作品に登場する人物名が設定されています。花より男子等とは話の内容は、違っているので、リスペクトしてオマージュされているようです。

芹澤の歴代の彼女のなかで最も人気の高い女子は、山口さん、牧野つくし、サムスンです。特に牧野つくしは、花より男子の牧野つくしと同名で、ツンデレなところや元気にさせてくれるところに魅力があって、読者の心をつかんでいます。

読者は、「それでも僕は君が好き」の結末がどうなるのか、不安と期待を抱きながら、７巻まで読み進めていきます。芹澤本人も言っているように、付き合った彼女が多くて、謎の女性を特定できません。そして誰もが謎の女性の予想が外れているのですが、それまで不評だった男子読者も、女子読者も、大満足の結末だったと話題になりました。

社長令嬢の奈々子は、芹澤に結婚を迫っていきます。芹澤も思いを受け止めて進んでいこうとするのですが、奈々子の親友ナナのことが気になって、ほっとけなくなってしまい、ナナのところにいってしまいます。その様子を見てしまった奈々子とは別れの時がきます。

奈々子との別れから一年後、法律事務所に再就職した芹澤はバイクで帰宅しようとしていました。そして、バイク事故を起こしてしまいます。その事故の元になったのは、すれ違った女性を振り返ったからでした。その時からその謎の女性を解明しようと芹澤の恋愛を振り返る回想が始まるのでした。

山口さん？牧野つくし？サムスン？回想が進むなかで、はっきりとわかってくる気持ちがあります。それは芹澤の気持ちより先に、芹澤が相手の女性の気持ちをわかってしまうということが起こります。この場面は、芹澤の成長に読者からの拍手喝采の評価が高いところです。

ー芹澤ー電話の相手が誰なのか分かった気がした　彼女にとって　俺は　会う必要はないけど　別に会わない必要もない存在になったんだと思う…多分だけど　彼女はもう　前を向いているーそれでも俺は　「…会いたいんです」　この場面は、それまでの芹澤の恋愛の殻を破ったシーンだと話題になっています。

「それでも僕は君が好き」の主人公である芹澤は、いつも恋愛で女性を傷つけて別れてしまう不器用な男子です。読者からの評価も賛否両論です。同性からは応援を受けている一方で、異性の女子読者からは、ありえないという感情が入って、評価も低いのですが、ラストシーンでは拍手喝采の嵐だと話題になりました。

中学時代からの恋愛を振り返ることで、自分自信の不甲斐なさを反省し、成長を遂げています。歴代の彼女たちを傷つけてしまう自分の未熟さを挽回しようと、謎の女性を探っていき、相手の気持ちを越えて、自分の気持ちに気付いていきます。

「それでも僕は君が好き」の牧野つくしは花より男子の牧野つくしと同名の女子です。読者からの一番人気と評判の牧野つくしは、女子から見ても好印象だと話題です。芹澤に対して束縛感や独占欲を出さないのは、素晴らしいと評価も高いです。花より男子の牧野つくしとは違った女子ですが、花より男子同様に読者を元気にしてくれると話題になっています。

牧野つくしは、同性の女子読者からも評価が高く、山口さんのように健気さもないので、傷つくことがないように思えて、安心するという感想があります。芹澤との付き合いも、カラッとした付き合い方なので、芹澤の方が振り回されて、ポジティブさに読者も元気をもらうようです。

「それでも僕は君が好き」の山口さんは、牧野つくしに並んで、人気の高い彼女です。山口さんの素晴らしさは、女神のようだと話題です。山口さんは芹澤と別れるときも芹澤を悪者にしません。そんなところが読者の心をわしづかみにしています。

典型的な女子といえる山口さんは、牧野つくしとは正反対です。山口さんは、山口さんが傷つくことが耐えられないといった男子読者の心をつかんでやまない超人気の彼女です。同性の女子からみても、ありえない芹澤への神対応に、賛否両論です。

「それでも僕は君が好き」のサムスンは、芹澤よりも年上です。年上の彼女にまたもや甘えきっていて、芹澤の子どもっぽさを年上のサムスンが絶妙に引き出しているともいえます。

サムスンは芹澤の大学時代の彼女ですが、28歳のOLです。年上の女性の包容力や純粋さをあわせ持つサムスンは、芹澤が最後に本気で恋をした相手とささやかれています。「僕は泣いてる時のサムスンが好きだった」という芹澤のセリフがなんともいえない感動に近い気持ちになると話題になりました。

「それでも僕は君が好き」のラストシーンでは謎の女性は、なんとサムスンでした。芹澤は、事故をきっかけとして、現れた謎の女性を見つけようとし、歴代の彼女達を振り返っていきました。そして、恋愛に不器用だった主人公芹澤は、最後にサムスンへとたどり着いたのでした。今回はそれでも僕は君が好きのネタバレを紹介しましたがいかがだったでしょうか？

読者からはハッピーエンドで終わってよかったという声や結末が以外だった等様々な感想がでていて、とても人気な作品です。「それでも僕は君が好き」を是非ご覧ください。