【千と千尋の神隠し】湯婆婆の正体や銭婆との違いまとめ!名セリフや声優も紹介

宮崎駿が監督を務め、スタジオジブリ制作で2001年に公開されたアニメ映画「千と千尋の神隠し」に登場した湯婆婆の正体や銭婆との違いを検証し、まとめていきます。また湯婆婆は悪役的な立ち位置で「千と千尋の神隠し」の物語を盛り上げましたが、劇中で言い放った心に残る名セリフも紹介していきます。さらに湯婆婆の声を担当した声優についてもプロフィールなどを詳しく紹介していきます。

【千と千尋の神隠し】湯婆婆の正体や銭婆との違いまとめ!名セリフや声優も紹介のイメージ

目次

  1. 湯婆婆の正体や年齢に迫る!
  2. 湯婆婆と銭婆の違い
  3. 湯婆婆の名セリフ
  4. 湯婆婆のアニメ声優
  5. 湯婆婆の一人息子・坊を考察
  6. 湯婆婆のモデルを調査
  7. 湯婆婆に関する感想や評価は?
  8. 湯婆婆の正体・千と千尋の神隠しまとめ

湯婆婆の正体や年齢に迫る!

湯婆婆は「千と千尋の神隠し」にメインキャラクターとして登場し、主人公である千尋と密接に関わっていきました。湯婆婆は物語の中でも圧倒的な存在感を持っており、当時の子供達には恐いお婆さんといったような印象を残しましたが、そもそも湯婆婆とはいったい何者だったのか、その正体や劇中での活躍を詳しく紹介していきます。また「千と千尋の神隠し」を観ただけでは分からなかった湯婆婆の年齢についても検証していきます。

湯婆婆の正体①油屋の経営者

湯婆婆は湯屋「油屋」の経営者で、2頭身の身体に大きな目と垂れ下がった鷲鼻といった特徴的な見た目をしている老婆です。「油屋」には様々な神様が客として訪れ、湯に浸かって疲れを癒して帰って行きますが、連日多くの客が訪れている事から、湯婆婆が経営者として敏腕である事がうかがえます。また湯婆婆が常に大きなイヤリングに多数の派手な宝石の指輪を身に付けている事も「油屋」が儲かっている事を裏付けています。

従業員には基本的に厳しく接しますが、千尋が河の神の穢れを落として満足させた事で「油屋」に大きな利益をもたらした時には「よくやった!」と千尋を褒め称えており、「みんな千を見習いな!」と言っている事からも分かるように経営者として従業員への教育も怠りません。客に対しては非常に礼儀をわきまえており自らが接客をする事もありますが、暴れるような客がいた場合は魔法を使って撃退しようとするシーンがありました。

湯婆婆の正体②冷酷な魔女

「千と千尋の神隠し」の「油屋」の経営者である湯婆婆の正体は冷酷な魔女です。人間の世界から迷い込んできた千尋の両親を客の食べ物を食い散らかした無銭飲食として容赦なく豚に変えた事からも容赦の無さがうかがえますが、「油屋」が閉店した明け方に黒いマントで身を包み、湯バードと共に何処かへと飛び去っていくシーンがあり、魔法の弟子であるハクとの怪しいやり取りから察するに何かしらの悪行をしていると考えられます。

ハクにも銭婆が持っている契約印を盗ませるなどして自分の悪行の手伝いをさせており、失敗して使い物にならないと感じると容赦なくハクを見捨てようとしていました。湯婆婆が黒い衣装でカラスのような出で立ちになって飛び去っていくという描写は、「千と千尋の神隠し」の下地にもなっており、宮崎駿の愛読書でもある児童文学「クラバード」の主人公・クラバードがカラスになって魔法使いを目指すというところが元となっています。

湯婆婆の正体③名前を奪う支配者

湯婆婆の正体は名前を奪う事によって帰り道を分からなくさせて、「油屋」に縛り付ける支配者です。千尋も「荻野千尋」の「荻野尋」の部分を取られて「千(せん)」という名前となり、「油屋」で従業員として働く事になりました。「油屋」で働いている従業員の男性はカエル、女性はナメクジが多くを占めていますが、千尋の先輩であるリンなど普通の見た目をした女性もおり、全員が湯婆婆の魔法によって名前を奪われています。

しかし「千と千尋の神隠し」の絵コンテを確認してみると、千尋以外の従業員のほとんどが偽名を使ったうえで名前を奪われて湯婆婆と契約をしているため、みんな湯婆婆の魔法が効いておらず、自分達の意志で「油屋」で働き続けているとの事でした。「油屋」の従業員は強力な魔法使いである湯婆婆に守られている状態であり、チップをくれる気前の良い神様も訪れるため、従業員にとって出稼ぎにとても良い場所となっているようです。

ところがリンだけは、どういった経緯で従業員になったかは不明ですが自分が「油屋」で働いている事が不本意なようで、「こんなとこ絶対に辞めてやる」というセリフを述べていました。ハクは魔法使いになりたいという自分の意志で名前を奪われて湯婆婆と契約をしたようですが、すでに自分の名前を完全に忘れてしまっており、帰り道が分からなくなっていましたが、千尋によって本当の名前を思いだし、元の居場所へ戻る事になります。

ちなみに千尋は湯婆婆と契約を結ぶ時に自分の名前を書くように言われますが、画像を見て分かるように「荻野千尋」の「荻」の「火」の部分を「犬」と間違えて書いてしまっています。これは「千と千尋の神隠し」のワンシーンでハクが「自分の名前を忘れると帰れなくなってしまうよ」というセリフを言いますが、千尋はこの時点でこの世界に来てしまった初期症状が現れてしまっており、その事から名前を間違えてしまったという事です。

湯婆婆の年齢

湯婆婆の年齢ですが、スタジオジブリによると老婆ではあるが具体的な年齢設定は決められていないという事でした。しかし「千と千尋の神隠し」のラストで、ハクの正体は千尋が引っ越す前に住んでいた家の近くを流れる「コハク川」の神であった事が分かりましたが、神であるハクもかなりの年齢だと考えられるため、ハクの師匠である湯婆婆はそれ以上だと考察出来ます。

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湯婆婆と銭婆の違い

湯婆婆には双子の姉である銭婆がおり、釜爺が「あの魔女は怖い」というセリフを述べたように、自分に害を及ぼす者には容赦の無い魔女です。湯婆婆と銭婆は全く同じ容姿で強力な魔法使いである事も共通していますが、その他に多くの違いがあります。そこで、湯婆婆と銭婆の関係性に焦点を当てて性格や暮らしぶりなどといった違いをまとめていき、銭婆が「千と千尋の神隠し」の物語でどのような活躍をしたのかも紹介していきます。

湯婆婆の銭婆へのコンプレックス

湯婆婆はハクに銭婆の持つ魔女の印鑑を盗ませますが、この印鑑は強い魔女の証しであるため、銭婆は強力な魔力を持つ魔女である事が認められており、印鑑を持っていない湯婆婆は銭婆に強いコンプレックスを抱いています。「千と千尋の神隠し」の絵コンテによると「銭婆の印鑑は強い魔力を持っており、湯屋の労働協約を自由自在に変える事が出来るため、従業員を奴隷同然に扱う事が出来る」といった内容が書かれていました。

この事から湯婆婆は銭婆の印鑑を手に入れて銭婆よりも上の立場になろうとしている事が分かります。また湯婆婆が火を吹きながら激怒してハクに問い詰めるシーンがありますが、ハクが銭婆の名前を出した途端に椅子に座りこんで怒りが収まった事からも、湯婆婆が銭婆に対してコンプレックスを抱いており、強く意識している事がうかがえます。また絵コンテでも湯婆婆が恨めしそうな目をして銭婆を見つめている様子が描かれています。

湯婆婆と銭婆の違い①魔力

銭婆は印鑑を持っているため湯婆婆よりも強力な魔力を持つ魔女だという事は前述しましたが、印鑑を盗んだものには絶命するまで命を喰らい尽くす呪いをかけ、龍の姿になったハクを紙による式神を使って痛めつけるなど湯婆婆が「千と千尋の神隠し」の劇中で見せた魔法よりも強力なものを使用していました。基本的に生きている者を操る湯婆婆に対して、銭婆は無機物に命を与える事が出来る事が出来る事からも魔力の違いが分かります。

またスタジオジブリによる絵コンテを確認してみると、スマートでスタイルの良い銭婆が描かれており、魔力も金力も強いといった事が書かれていたため、魔力だけではなく財産も湯婆婆より上である事がうかがえます。湯婆婆はこの金力に対するコンプレックスもあると考えられ、財力で銭婆に勝つために金にがめつくなってしまい、「油屋」を開いて大金持ちになった事で劣等感に打ち勝つつもりであるという事が考察出来ます。

湯婆婆と銭婆の違い②性格

湯婆婆と銭婆は性格に大きな違いがあります。自分に害を及ぼす者は恐ろしい魔法で懲らしめようとする銭婆ですが、ハクが盗んだ印鑑を持って代わりに謝りに来た千尋とその一行を穏やかに迎え入れて紅茶などでもてなし、千尋がきちんと謝ったら快く許してくれるなど、強欲な湯婆婆とは違って心が広く物分かりの良い性格をしています。その後は千尋に対して本当の祖母のような温かさを見せ、優しくアドバイスをしていました。

千尋も優しさに触れて心を許すようになった事で銭婆をいつのまにか「おばあちゃん」と呼ぶようになり、信頼関係が生まれていました。また銭婆は、ハクが湯婆婆の魔法によって操られた事によって印鑑を盗んだ事を知っていたため当然のごとくハクの事も許し、行くあての無いカオナシを自分の家に住まわせる事にするなど、正体が悪事を働く魔女である双子の妹・湯婆婆とは全く違う性格となっています。

湯婆婆と銭婆の違い③暮らしぶり

豪華な湯屋に住んで自室も非常に派手である湯婆婆と違って、銭婆は「沼の底」と呼ばれる田舎で素朴で小さな家に住んでおり、森や花に囲まれて静かに暮らしています。また湯婆婆は遠くにあるペンや紙を取るときなど、自分の肉体を使わずに魔法の力で済ませる事が多いですが、銭婆は極力魔法を使わないようにして生活しており、千尋に渡すための髪留めも「魔法で作ったんじゃ何にもならない」と言って手作りをしていました。

湯婆婆よりも強い魔力を持っているため、やる気になれば「油屋」以上の大きな豪邸に住む事も難しくは無いのではないかと考えられますが、銭婆は平凡で普通の生活スタイルを好きでやっているようで、物欲や金欲は無いようでした。魔女とはいえ老体となってしまっていますが、基本的には魔法を使用しないという信念があるため、これからは一緒に住むことになるカオナシが雑用などをこなしてくれるのではないかと考えられます。

湯婆婆と銭婆の違い④働く現代人の象徴

「千と千尋の神隠し」の監督を務めた宮崎駿は映画公開前の製作発表会にて、湯婆婆と銭婆は働く現代人の象徴だと述べていました。宮崎駿によると、湯婆婆と銭婆の性格や人間性は本当は同じであるが、会社では部下に厳しく接する姿を湯婆婆、家では素直で平凡な市民であろうとする姿を銭婆として表現したという事でした。現代で働く社会人の分裂した心を湯婆婆と銭婆という2人の人物として表現されているという事です。

宮崎駿自身もスタジオジブリの監督として働いている中で、会社では常に怒鳴っているが、家ではおとなしく普通に暮らしているという事を述べており、自分の心を分割したものを考えたら湯婆婆と銭婆の2人の言動や行動をイメージしやすかったという事でした。

湯婆婆の名セリフ

「千と千尋の神隠し」の湯婆婆は見た目や強力な魔法を使う事が出来る魔女というだけで存在感抜群となっていますが、何よりも劇中で発言した名セリフの数々によって視聴者にインパクトを与えました。その大きな口から放たれる言葉すべてが名セリフと言っていいほどに印象に残るものとなっていますが、今回はその中でも抜粋した名セリフを紹介していきます。

湯婆婆の名セリフ:今からおまえの名は「千」だ

「千と千尋の神隠し」の序盤のシーンで、ハクに「油屋」で働く事を勧められた千尋が「ここで働かせてください!」というセリフを湯婆婆に何度も言ってやっとの思いで許可されますが、契約の際に本名をフルネームで書いた千尋の名前を見て、「贅沢な名前だね、今からお前の名前は千だ」というセリフを発言し、魔法によって名前を奪います。

千尋が「千と千尋の神隠し」のタイトルにも使用されている「千」になった瞬間であり、名シーンで使われた名セリフとなりました。千尋はその時に湯婆婆が何を言っているのか分からずに混乱していましたが、「油屋」で働いていくうちに少しずつ自分の本当の名前を忘れていってしまいます。

湯婆婆の名セリフ:千!よくやったね大儲けだよ

千尋が「油屋」で従業員としての日々を過ごしていると、ある日身体から悪臭を放つオクサレ様が身体の汚れを落とすためにやってきます。誰も世話をしたがりませんでしたが、その正体は名のある河の神で、千尋の活躍によって穢れを落とす事ができ、大量の砂金を「油屋」に残して大喜びで帰って行きました。その時に湯婆婆は歓喜し、「千!よくやったね大儲けだよ!」というセリフを言いながら、千尋を褒め称えて抱きしめました。

千尋は違う世界から来た人間という事で、「油屋」の従業員の多くに気にいられていませんでしたが、湯婆婆は「みんなも千を見習いな!」というセリフを発言しており、千尋を差別する様子は全くありませんでした。湯婆婆の経営者としての器の大きさを感じさせてくれる名セリフとなりました。

湯婆婆の名セリフ:世の中には決まりというものがある

「千と千尋の神隠し」のラストシーンで、坊を連れて「油屋」に戻って来た千尋に対して「そう簡単にはいかないよ、世の中には決まりというものがあるんだ」というセリフを言い、多くの豚の中から両親の正体を見分けられたら名前を返して元の世界に戻れるようにするという条件を突き付けてきます。坊を連れて帰れば両親を返してくれると考えていた千尋に、世の中の厳しさを教えてくれた名セリフとなりました。

車の中で我ままを言っていた物語当初の千尋なら湯婆婆のセリフに対して文句を言っていたかも知れませんが、素直に条件をのんだ事から、多くの苦難を乗り越えて成長した事がうかがえます。そして千尋は豚達の正体を見破り、実際はその中の豚には両親がいない事が分かった事で湯婆婆の厳しい条件に打ち勝ち、両親を返してもらえることになった事で、ハクをはじめとするみんなと別れを告げて元の世界へ帰って行きました。

湯婆婆の名セリフ:おまえの勝ちだ!はやく行っちまいな!

千尋が湯婆婆との勝負に勝ち、元の世界に帰る事が決まった時に湯婆婆が「行きな!おまえの勝ちだ!はやく行っちまいな!」とふてくされたような表情を浮かべながら発言していました。湯婆婆は腑に落ちないような様子でありながらも素直に負けを認めており、魔法を使って強引にいけば千尋を引き留めておくことも出来たはずですが、経営者として勝負の世界で生きてきた事から自分へも厳しくしている事が分かる名セリフとなりました。

湯婆婆のアニメ声優

湯婆婆の声優は夏木マリ

アニメ映画「千と千尋の神隠し」のメインキャラクターであり、正体は冷酷な魔女という湯婆婆の声を担当した声優キャストは夏木マリです。1971年に歌手としてデビューし、現在は大御所女優として広く知られていますが、実はアニメ作品や海外ドラマの吹き替えなどでいくつも声優の仕事をこなしています。「千と千尋の神隠し」では湯婆婆の声優担当となりましたが、老婆を意識したダミ声を駆使して迫真の演技を見せてくれました。

また1人2役で銭婆の声優も担当していますが、湯婆婆よりも温かい喋りかたをしており、性格や言動が全く違う2人を見事に演じ分けていました。画像にあるのは湯婆婆の声優が夏木マリだという事が世間に浸透してから出演したバラエティ番組「ぐるぐるナインティナイン」で夏木マリが湯婆婆のコスプレをしていた時のもので、湯婆婆そのままの喋り方をしていたという事で話題となりました。

夏木マリのプロフィール

湯婆婆の声優を担当した夏木マリは、東京都出身で1952年5月2日生まれの2019年現在66歳で、本名は中島淳子でしたが2011年に音楽プロデューサーである斎藤ノヴと結婚した事で、現在は斎藤淳子となっています。高校を卒業後に事務所に入り、19歳の時にシングル「小さな恋」をリリースした事で歌手としてデビューし、しばらくは不遇の時代を過ごしますが、とある縁で舞台出演が決まった事で女優に専念する事を決意します。

以降はドラマや映画、舞台を問わずに実力派女優として知られるようになっていき、現在は音楽活動も復活してライブツアーなども積極的に行っています。近年では2018年にレザーブランドである「バリー」のキュレーターに抜擢され、1年のうち夏と冬の2回、「バリー」の新作を発表するなどのイベントを自らのプロデュースで行う事を発表しました。

夏木マリの他の出演作

湯婆婆の声優を務めた夏木マリが初めて声優として担当したのは1999年に発売されたPS用ゲーム「とんでもクライシス!」の不二峰子役で、セクシーなキャラクター性に合わせた妖艶な演技を見せていました。ゲーム作品の声優はそれからも多く担当しており、「メタルギアソリッド4」のEVA役や、「アンチャーテッド 砂漠に眠るアトランティス」のキャサリン・マーロウ役などがあり、声優として大人の女性を多く演じています。

アニメの声優作品としては、近年では2017年に放送された「ラファンドール国物語」のベネッタ役があり、主人公の母親役として名演していました。海外作品の声優としてはアリソン・ジャニーの担当声優となる事が多く、「ザ・ホワイトハウス」や「森のリトル・ギャング」で吹き替えを務めていました。湯婆婆の声優を担当した夏木マリは女優や歌手以外にも、実力派声優として現在も活躍しています。

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湯婆婆の一人息子・坊を考察

湯婆婆の息子・坊

湯婆婆には1人息子である坊がいます。元々の巨大な身体に肥満体型で、怪力を持っているため千尋の腕を掴んだだけで「痛い」と言われていました。性格は非常にわがままで、急いでいた千尋に自分と遊ぶように強要していました。湯婆婆の部屋で暮らしており、外に出た事が無い事がありませんでしたが、叔母である銭婆に「太りすぎ」と言われてネズミの姿に変えられた事をきっかけに千尋と共に外の世界へと出る事になりました。

千尋をはじめとして、同じく銭婆によってハエドリの姿に変えられた湯バードやカオナシなどの仲間と一緒に旅をして様々な経験をしていく中で少しずつ成長していき、わがままな性格が直っていきました。最終的には湯婆婆よりも完全に千尋の味方となっており「千をいじめるとばーば嫌いになっちゃうぞ」と湯婆婆に向かって発言するほどになっていました。ちなみに歳が離れているせいか母親である湯婆婆を「ばーば」と呼んでいます。

湯婆婆の坊への態度

湯婆婆は歳を取ってから生まれた子供だからか坊の事を非常に甘やかして育てており、「油屋」の従業員と話している時とはうって変わって高いトーンで話します。過保護すぎるために坊を外に出した事が無かった事が、坊が肥満体型になりわがままに育ってしまった原因となっています。湯婆婆は坊を愛してやまないはずですが、ネズミの姿になった坊の正体を見破る事が出来ず、汚いものを見るような目で暴言を吐いていました。

湯婆婆の息子・坊の父親は誰?

坊の父親に関しては「千と千尋の神隠し」の劇中で語られる事が無く、後日スタジオジブリによって発表されるという事も無かったため不明となっています。そのため湯婆婆はシングルマザーとなっていますが、坊を甘やかし過ぎている事については、父親がいないため2人分の愛情を注ごうとしている感情が分かり、まるで現実世界で悪戦苦闘しながらも愛する子供の世話をするシングルマザーの光景を見ているようです。

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湯婆婆のモデルを調査

湯婆婆の正体については前述してきましたが、名前や劇中で使用した魔法などのモデルとなったのはいったい何であるのかを検証していきます。見た目は大きな顔から察するに「不思議の国のアリス」の挿絵に使われていた男性ではないかと考察するファンが多くいます。またアリス関係で2010年に公開された映画「アリス・イン・ワンダーランド」の赤の女王も顔が大きい2頭身であるため、関係が深いのではないかと考えられます。

湯婆婆のモデル①ゆたんぽ

湯婆婆という名前は非常に特徴的であるため、モデルとなったのは何なのか気になるところですが、元となったのは「湯湯婆(ゆたんぽ)」です。「湯湯婆」は中国で発明された物であり、優しい母親のような暖かさという事で「湯婆(ゆたんぽ)」と名付けられましたが、日本に入ってからは意味が伝わりにくいため「湯湯婆」と名前が変わりました。母親である湯婆婆の坊に対する愛情から、「湯湯婆」と共通している事が分かります。

湯婆婆のモデル②かめはめ波

カオナシが従業員のカエルを飲み込んで巨大化し、「油屋」で大暴れをしていた時に湯婆婆が魔法による球弾を放ちますが、この魔法と湯婆婆が撃つときの構えを見て何かを思い浮かべた視聴者は少なくありません。それは「ドラゴンボール」で主人公である孫悟空が得意としている有名な技「かめはめ波」です。

スタジオジブリのこのシーンの絵コンテを見てみると、なんと「ドラゴンボール風」と書いてあった事から、間違いなく監督である宮崎駿が「ドラゴンボール」から着想を得ている事がうかがえ、孫悟空の「かめはめ波」、もしくは他のキャラクターの技である事が分かります。

油屋のモデルは阿妹茶酒館?

湯婆婆が経営する「油屋」のモデルとして使われたのは台湾にある茶芸館「阿妹茶酒館」で、「油屋」の見た目そのままとなっています。特に夜の雰囲気は抜群で、美味しい手作り点心を食べながら台湾の街並みを眺める事が出来るので、「千と千尋の神隠し」のファン以外でも楽しめる場所となっています。また店頭には「湯婆婆の屋敷」と書かれた看板も存在するので、聖地巡礼をした際には見てみる事をオススメします。

湯婆婆に関する感想や評価は?

湯婆婆は素晴らしい経営者

「千と千尋の神隠し」の劇中では視聴者に悪者といった印象を与えやすい湯婆婆ですが、一生懸命働かせてほしいと頼む千尋を雇い、従業員には厳しく接しますが人種など関係なく分け隔てなく接し、暴れるカオナシに自ら率先して立ち向かうなど、経営者として素晴らしい人物であるという意見が多くあります。

湯婆婆は派手な宝石を常に身に付けていますが、自分だけで無く成果を上げた部下にもきちんと報酬を与えている描写もあるので、実は銭婆と同じくらい良い人格者なのではないかという感想もありました。また千尋が「油屋」から出て行くラストシーンで、千尋に「おばあちゃん」と言われた湯婆婆はまんざら嫌そうではなく、去って行く千尋を横顔で見届けていた事から、働いていた人物を最後まで心配している事が分かります。

かめはめ波が撃てるのが羨ましい

湯婆婆が暴走するカオナシに放った光の玉が「かめはめ波」をモデルにしたものだという事は前述しましたが、「ドラゴンボール」のファンにとって「かめはめ波」はアニメ作品の技の象徴とも言うべき存在であるため非常に魅力的であり、子供の頃によく構えなどを真似したという意見が多くあります。そのため、いとも簡単に「かめはめ波」を放った湯婆婆が羨ましいという感想が男性を中心に多くありました。

名セリフが素晴らしすぎる!

湯婆婆は「油屋」に来たばかりの千尋に「あんた、名前は?」と言い、名前を聞いた後に「贅沢な名前だねえ」と発言しますが、「千と千尋の神隠し」を観たファンの多くが、この発言をもじって自分でネタにしたものをSNSに投稿しており、非常に人気となっています。湯婆婆と千尋の契約の際のやり取りですが、ここまで人気の名セリフとなるとは誰も予想出来ませんでした。

湯婆婆とハクの契約は最後にどうなったの?

「千と千尋の神隠し」が公開されていた当時にスタジオジブリのHPにて、ハクは世の中のルールに従って湯婆婆に八つ裂きにされる運命にある事を受け入れているという説明があり、多くのファンは驚愕しました。ハクはラストに千尋によって忘れていた名前を思い出した事で自分の正体が分かり、千尋には「いつか会いにいく」と約束していましたが、確かにハクが「油屋」から出て行った描写が無かったため、真相は謎のままです。

しかしハクは湯婆婆に八つ裂きにされる運命を受け入れているとしても、湯婆婆が何かしらの理由で気が変わり、ハクを元の世界に戻して千尋との約束を果たさせてあげるという可能性もあるため、ファンはそちらの可能性に期待しています。

油屋のメニューが美味しい!

「千と千尋の神隠し」を観た多くのファンが、聖地巡礼として「阿妹茶酒館」を訪れています。美味しい台湾料理を食べる事が出来るので、食べ過ぎて豚にされた千尋の両親のようにならないように、湯婆婆から逃げ切りたいという、ほっこりしてしまうような発言をSNSに上げるファンが非常に多くいます。また、綺麗でどこか懐かしさを感じさせる雰囲気を味わう事が出来る「阿妹茶酒館」を褒め称える感想も多くありました。

湯婆婆が怖い

子供の頃に怖かったものとして、湯婆婆を挙げる視聴者は少なくありません。湯婆婆は見た目と豪快な喋り方で威圧感があり、正体は冷酷な魔女であるため間違いない感想となっています。また子供の時に見ると怖かった湯婆婆ですが、大人になって社会人となってから一度「千と千尋の神隠し」を見ると怖さを感じなくなり、むしろ周りに気を配る事が出来て子供をきちんと愛している素晴らしい人物だと感じたという意見も多くありました。

湯婆婆が名前を奪う理由

湯婆婆が名前を奪う理由は自分の名前が1文字だけだからではないかという視聴者の考察があります。湯婆婆の「婆婆」という部分は老人を意味しているため本名では無いと考えられ、「婆婆」を抜くと「湯」という1文字だけの名前になります。湯婆婆はこのコンプレックスから、人の名前を奪って漢字1文字だけにするという契約方法を考え付いたとではないかという、面白い考察となっています。

湯婆婆でもここまでしない

湯婆婆は自分の欲の為なら手段を選ばない強欲な魔女として描かれていますが、「湯婆婆でもここまでしないよ」という言葉が流行り、日常生活で使っている視聴者が少なくないようです。強欲なキャラクター性とはいえ、湯婆婆は視聴者に大きな影響を与えていると言えます。

湯婆婆の正体・千と千尋の神隠しまとめ

「千と千尋の神隠し」に登場する魔女・湯婆婆について、正体や名セリフ、声を担当した声優なども詳しく紹介してきましたが、強欲で冷酷な性格をしていますが、経営者として尊敬出来る部分もあるなど、魅力的なキャラクターである事が分かります。今回の湯婆婆についてのまとめを読んでからもう一度、「千と千尋の神隠し」を観てみるというのはいかがでしょうか?

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