天空の城ラピュタのバルスの意味や語源は?トルコ語という噂や他の呪文も調査

スタジオジブリ作品『天空の城ラピュタ』。再放送も多く、大変人気のある作品です。そんなラピュタの代名詞とでも言うような有名な呪文「バルス」。皆さんの中にもtwitterでのバルス祭りに参加したことがあるという人はいらっしゃるのではないでしょうか?某巨大掲示板やtwitterのサーバーをもダウンさせるほど強力なこの呪文。いったい何語なのか、そしてその言葉の語源や意味が気になりませんか?そこで今回は、一説ではトルコ語が語源とも噂されているラピュタの呪文「バルス」について調査していきます。

天空の城ラピュタのバルスの意味や語源は?トルコ語という噂や他の呪文も調査のイメージ

目次

  1. 天空の城ラピュタのバルスについて徹底調査!
  2. 天空の城ラピュタとは?
  3. 天空の城ラピュタのバルスの意味とは?
  4. 天空の城ラピュタのバルスの語源は?
  5. ラピュタ語の呪文を紹介!
  6. 天空の城ラピュタのバルスについてまとめ

天空の城ラピュタのバルスについて徹底調査!

たびたび再放送されている『天空の城ラピュタ』。有名なジブリ作品なので観たことがあるという人は多いのではないでしょうか?クライマックスシーンでパズーとシータの二人で唱える「バルス!」の呪文も印象に残りやすいシーンです。しかしこの「バルス」という呪文について皆さんはどこまでご存知でしょうか?元ネタの語源はあるのか?「バルス」という言葉のその意味は?今回はそういった疑問について調査していきます。

バルスについてのトリビア

皆さんはバルス祭りというものをご存知でしょうか?これは、ラピュタのTV放送での「バルス」の瞬間にtwitterや某巨大掲示板などで一緒に「バルス」と書き込む(唱える)という、所謂お遊びなんですが、日本はこれで世界一を獲得しています。2011年のtwitter秒間ツイート数でまずは当時の世界記録を塗り替え、2013年の秒間ツイート数は143,199というものすごい数字を叩き出しました。

スタジオジブリ|STUDIO GHIBLI

天空の城ラピュタとは?

『天空の城ラピュタ』は1986年に公開されたスタジオジブリ製作のアニメーション映画です。宮崎 駿監督にとっては初のアニメオリジナル作品となります。宮崎 駿監督の少年時代に考えていた物語を骨子に構成されており、それゆえに子供にも大人にも受け入れられる作品となりました。ラピュタという名称はスウィフトの『ガリヴァー旅行記』に登場する「ラピュタ王国」からとったとされています。

天空の城ラピュタのあらすじ

政府の特務機関所属の飛行船の中にとある少女が捕らえられていた。少女の名前はシータ。彼らの狙いは彼女が亡き母から受け継いだ謎の青い石でした。そこへ空中海賊のドーラ一家が襲撃してきます。ドーラ一家の狙いもまたシータの持つ青い石。この襲撃の混乱の最中シータは誤って飛行船から落下してしまいます。しかし、シータの持っていた不思議な石の力により、シータは気を失いながらもゆっくりと落下していくのでした。

鉱山で働く少年パズーは空から降ってきた女の子、シータを受け止めます。パズーはシータが追われていることを知ると、彼女を守って共に逃げようとしますが、そこにまたしてもドーラ一家が襲撃。二人は谷の廃坑に落ちてしまいます。しかし再び青い石の不思議な力が発動し二人は助かります。

パズーとシータは廃坑内で石に詳しいポムじいさんと出会います。ポムによるとこの謎の青い石は、昔ラピュタで作られた「飛行石」だというのです。天空の城ラピュタは伝説上の存在とされていますが、パズーの亡き父はかつてラピュタを見ており、ラピュタに行くことはパズーの夢でした。

地上に戻った二人は特務機関に捕まってしまいます。軍の要塞へと連行されたシータはそこで、ムスカ大佐から青い石とラピュタの秘密を聞きます。遠い昔に滅びたラピュタは、かつて高度な科学力で天空から世界を支配していた強大な帝国で、今もどこかに存在しているというのです。そして飛行石はラピュタの王族がいつかラピュタに帰るために代々受け継いでいくもので、シータはラピュタ王の末裔だと話します。

ムスカ大佐はパズーの命を盾にして、シータに協力を乞います。パズーの身を案じたシータはムスカ大佐の提案を受け入れ、パズーにラピュタの探索は諦めるように告げ、彼と別れます。その夜、失意のシータは昔おばあちゃんから教わった''困ったときのおまじない''を呟きます。すると飛行石が光を放ちラピュタの位置を示しだすと共に、昔ラピュタから落ちてきたといわれるロボット兵たちが目覚めて暴れだしました。

ムスカ大佐に解放され、シータに裏切られたと思い落ち込みながら自宅に戻ったパズーは、そこでドーラ一家に捕まってしまいます。ドーラの叱咤を受け目を覚ましたパズーは、ドーラ一家と共にシータを連れ戻そうと決意します。一方シータは、ロボット兵の暴動によって混乱する要塞で飛行石を落としてしまい、それがムスカ大佐の手に渡ってしまいます。そして彼は飛行石と共にラピュタへと向かうのでした。

ドーラ一家の協力を得て見事シータを助け出したパズーは、ドーラの飛行船に乗せてもらいムスカ大佐を追ってラピュタを目指します。しかしそこに、軍が攻撃をしかけてきました。そのせいで、グライダーに乗っていたパズーとシータは巨大な低気圧の中心「竜の巣」に飲み込まれてしまいます。パズーはそこで父の飛行船の幻影を見て、それに導かれるかのようにしてラピュタへと辿りつきました。

ラピュタへと辿りついたパズーとシータは、そこで出会った園丁のロボット兵に城内を案内されます。その時急な爆発音が、下層へ目をやるとそこには軍に捕まってしまったドーラ一家の姿がありました。パズーはドーラ一家を助けますが、その隙にシータはムスカ大佐に捕まってしまいます。ムスカ大佐はラピュタの力を手に入れて世界を支配する、自分もラピュタ王の末裔だと明かします。

ムスカ大佐の本性を見たシータは彼から飛行石を奪って逃げ、助けに来たパズーと共に滅びの呪文「バルス」を唱えます。すると飛行石が強力な光を発してラピュタ城は崩壊し、ムスカ大佐は瓦礫と共に海へと落下していきました。

パズーとシータはグライダーで城から逃れ、先に脱出していたドーラ一家と空の上で再開を喜び合います。そして、ラピュタを浮遊させていた巨大な飛行石の結晶は城の上層部とともに更に空高くへと飛び去っていくのでした。

天空の城ラピュタの登場人物

天空の城ラピュタの主人公パズーです。鉱山で働く勤勉な少年で、明るく元気な性格。そして正義感も強いです。父の汚名を晴らすためラピュタの存在を証明することを夢見ています。

ラピュタのヒロインであるシータ。本名は「リュシータ・トエル・ウル・ラピュタ」といいます。ラピュタ語でトエルは「真」、ウルは「王」を意味しており、シータがラピュタ王の正当な継承者であることを示しています。心優しい少女ですが、意外と行動的な一面もあります。

空中海賊ドーラ一家の女首領ドーラ、三人の子を持つ母親でもあります。50代。これまでの数多の経験と持ち前の胆力でパズーやシータの良き助けとなりました。シータを若い頃の自分にそっくりと言っていますが、本編に若い頃の肖像画が出てきますのでご自身の目で確かめてみてください。

特務機関所属の諜報員ムスカ大佐です。本名は「ロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ」で、ラピュタ王族の分家であるパロ家の末裔です。表向きは紳士的な立ち居振る舞いですが、その本性は目的のためなら手段を選ばない残虐な冷血漢です。

石たちの声を聞く事ができるというポムじいさんです。シータの持っている青い石を「飛行石」だと教えてくれたり、パズーにラピュタの存在を確信させたりと物語の進行上重要なキャラです。ラピュタの人々と格好が似ているためラピュタ人の生き残りではないかと噂されています。

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天空の城ラピュタのバルスの意味とは?

バルスは滅びの言葉

ここからは、天空の城ラピュタにとって欠かせない呪文の言葉「バルス」について詳しく見ていきましょう。ラピュタ語での「バルス」は「閉じよ」という意味ですが、シータの家では''滅びの言葉''として伝えられています。

シータは祖母から「幸福になるには、悪い意味の言葉も覚えなければいけない」として「バルス」という言葉を教えられています。

ラピュタ崩壊の呪文「バルス」

バルスという呪文はラピュタの自爆コードのようなもので、ラピュタ内で王家の血を引くものが飛行石を持ったまま「バルス」を唱えると、ラピュタ中枢にある巨大飛行石の核が射出され、それと同時にラピュタ全体が空中分解を起こすという仕組みのようです。上で述べた通り「バルス」は「閉じろ」という意味ですが、''ラピュタの機能を閉じろ''という意味なのかもしれません。

ムスカ退場の呪文「バルス」

「バルス」の発動はすさまじい閃光と衝撃が発生するため、「バルス」を唱えたパズーとシータは吹き飛ばされ、その光を直視してしまったムスカ大佐は視力を失い、崩壊するラピュタと運命を共にしました。ムスカ大佐はもともと目が弱かったという噂もあります。彼の目は金色で色素が極端に薄いこと、サングラスを着用していることからそう見られているようです。

天空の城ラピュタのバルスの語源は?

「バルス」の語源はトルコ語で「平和」説

「バルス」の語源については色々と考察がなされてます。その一つが、公式発表ではありませんがラピュタ崩壊の呪文「バルス」はトルコ語から来ているらしいというものです。トルコ語で「平和」を意味する単語を「Barış」といいます。発音は「バルス」というより「バルシュ」というほうが近いようです。

「バルス」の語源がトルコ語の「平和」を意味するものであるという考察は、ラピュタの本来の姿が破壊兵器であり、それを「バルス」の呪文によって崩壊させることで世界に平和をもたらすというように考えられている方が多いようです。

「バルス」の語源がトルコ語の「平和」という説を踏まえて作品を見てみると、なるほどと思えるシーンがいくつかあります。ムスカ大佐はラピュタのことを平和を脅かしかねない危険な存在と語っていますし、パズーは平和の象徴であるハトを飼っていたりします。なにかメッセージ性があるように思えてきませんか?

「バルス」の語源はトルコ語ではない説

「バルス」の語源がトルコ語の「平和」から来ているという説の他に、諸星 大二郎著『マッドメン』から参考にしたのではないかという説があります。こちらの説はトルコ語が語源説とは違い、いくつかの根拠たる材料があるので、こちらの『マッドメン』から参考にした説のほうが有力との声が高いです。

この漫画『マッドメン』の中に、パプアニューギニアで使用されているピジン語で飛行機は「バルス」、原住民族の「鳩」の意味だという内容の一幕があります。ピジン語の辞書にも「バルス」=飛行機、鳩と記載されています。鳩は平和の象徴ということで、トルコ語で平和を意味する「バルス」との関連も匂わせます。

「バルス」の語源はピジン語説を強力に裏付けるのが、竹熊 健太郎氏が宮崎 駿監督へのインタビューで『マッドメン』の著者である諸星 大二郎先生のファンであることを確認しているという所です。竹熊氏は、宮崎 駿監督へのインタビューで『マッドメン』が監督の愛読書だということ、もののけ姫にも『マッドメン』を参考にしたシーンが登場するということを発言しています。

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ラピュタ語の呪文を紹介!

ここからは「バルス」以外で『天空の城ラピュタ』の作品中に登場した呪文と、直接作品中には登場しませんでしたが、準備段階では登場する予定だったラピュタ語の呪文を紹介していきます。これらのラピュタ語には特定の語源や元ネタ的なものは無いようです。

リーテ・ラトバリタ・ウルス ・アリアロス・バル・ネトリール

シータが幼い頃におばあちゃんに教えてもらった「困ったときのおまじない」。滅びの呪文「バルス」とは対照的な「勇気の出るおまじない」です。ラピュタ語での意味は「我を助けよ、光よ蘇れ」となります。

この呪文を唱えることで飛行石が活性化し、聖なる光を発してラピュタ城を指し示し、地上に降りた王家のものを再びラピュタへと導きます。そして、この呪文によって眠っていたラピュタのロボット兵も動き出しました。さらにこの呪文には物を探したり、病気を治すという力もあるということです。

実はこの「リーテ・ラトバリタ・ウルス ・アリアロス・バル・ネトリール」という呪文と「バルス」にはちょっとした考察があります。どちらの呪文にも「バル」という単語があり、この「バル」の文字が「蘇れ」を意味していて、否定形の「ス」が付くことで「バルス」=「滅びる(閉じる)」となるのではないかというものです。

本編には登場しないラピュタの呪文

ここから紹介する呪文は『天空の城ラピュタ』本編には登場せず、準備稿のみに登場する呪文になります。シナリオ準備稿は上記画像の商品『THE ART OF LAPUTA』の最後に載っています。ラピュタ語に日本語訳が付いていたり、後半からラストにかけてのシナリオが本編とはまったく違った流れになっていた等々、ラピュタファンには必見の本になっております。

レヂアチオ・ルント・リッナ

まずはこの呪文「レヂアチオ・ルント・リッナ」。この呪文の意味は「ものみな鎮まれ」です。巨大な低気圧の中心「竜の巣」を鎮めるのに使用する他、暴れだしたラピュタのロボット兵を鎮めるのにも使えそうな呪文ですが、本編での出番はありませんでした。

シス・テアル・ロト・リーフェリン

二つ目はこちら「シス・テアル・ロト・リーフェリン」=「失せしもの汝、姿を現わせ」です。この呪文は上記の呪文「レヂアチオ・ルント・リッナ」と併せてラピュタを包む嵐を鎮め、雲を晴らす言葉として使われる予定だったようです。

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天空の城ラピュタのバルスについてまとめ

今回は『天空の城ラピュタ』に登場する呪文「バルス」について意味と、語源はトルコ語という説やその元ネタかもしれないものまで紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?いずれの説も公式での発表ではありませんが、宮崎 駿監督は作品にメッセージを込めるタイプの監督ですので、あながち的外れではないかもしれません。子供たちへ送るために製作された『天空の城ラピュタ』に込められた想いが「平和」だったら素敵でしょう。

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